17 吸血鬼の城
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[生まれ出なかった言葉の、本人すら気付かぬ望みは
まだ眠る]
(-42) 2010/06/21(Mon) 01時頃
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/* おい、ワインの存在忘れてたぞ
(-44) 2010/06/21(Mon) 01時頃
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>>99 [拒まれぬ頬の冷たさに、城主のその言葉に 「吸血鬼」を否定することはできないのだとようやく理解した。
…あのお嬢さんの手の冷たさも、ってことか。 思考は何故か冷静に数時間前の感触を引っ張りだす。 次の瞬間、 >>84 ベネットの絞り出すような声に現状を知る。 声の方向へ目を向ければ、狭い視界は自然とベネットしか入らずに] そういやあ吸血鬼サマに喉掴まれてるんだった。
……さっきまで、何か。…いや、いい。 どうも吸血鬼の存在は否定できないようすね。 城主サマのような存在を吸血鬼と呼ぶならば。
(99) 2010/06/21(Mon) 01時半頃
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>>105
[「食らってやる」その言葉が鼓膜を震わせる。 首筋を這う冷たい指が、何かを震わせる。
少し色のさめた目はいまだ座り込む友人に向かっている。 そうしていれば左目の、刺青の、傷の疼きが薄まると経験したから。] さっきまでは何か、あったんすけどね。 どうも自分でもまだ理解してないんです。 城主サマが今度、酒でも付き合ってくれるなら分かるかもしれねーすね。
[いつもの人の悪い笑みを貼り付けようと、 しかし実際は少し引きつった笑みで。] 今は、まだ。 生まれたての小鹿のような震え方の友人を 励ましてやんねーと。
(112) 2010/06/21(Mon) 01時半頃
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ざわめく心を落ち着けたいし。
[詩人のような表現を思いつけども、言葉にするには 男には羞恥心があった。 友人の世話にかこつけてこの銀色の吸血鬼から離れねば。 そうしない限り。 きっと、またあの感情に襲われる]
(-46) 2010/06/21(Mon) 01時半頃
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>>117 [肌に届いた微かな吐息に、堪えるように目元に力を入れた。 冷たさが離れていく。 その冷たさは、男の体温を分け与えていたような名残惜しさを、肌に残して。
ワインを―覚えておきます。 そう背中に投げかけた。
そしてどしゃりと座り込む。それどころか仰向けに寝転んで]
……おう、ベネット。吸血鬼はいたんだな。 お前の姉ちゃん、……うん。 [小鹿云々には華麗なスルーを決め]
(126) 2010/06/21(Mon) 02時頃
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>>141 [ん。 とそれだけを姉の事を話すベネットに送った。 慰め方も判らないので手を伸ばせるだけ伸ばして、 それでもたりなかったらうつ伏せに変えて匍匐前進で近寄って 友人の頭を思い切り撫ぜた。彼の髪の毛もぐちゃぐちゃになってしまったが] 泣くんじゃねーぞ。
無茶なことするお年頃ってやつだからな。 [何回も使い古した返答をして。 もう一本の開けてないワインを友人のもとに押しつけ] ワインセラーの場所は聞いたから一本やるよ。 ああ、調理場も聞いたからまた今度3流レストラン仕込みの 腕前を披露してやんよ。イアンも誘って、ひっさしぶりにな。 あー、あとお前にまだ見せてない新しい刺青も披露。
[こんだけ奉仕してやれば元気出るか? 暗にそう言いたげな、しかし柄じゃない事をしているといった表情で友人を見やる。 泣かれるのが苦手な男にとって精一杯の元気づける作戦。]
(149) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[そしてそれは 「無茶なことをするな」 それが守れない事への謝罪を少々含んでいた。 恐らくきっと。 男は死にたがる。この城にいる限り。
しかし男自身が気づいているかは定かではなく。]
(-51) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[友人に元気が戻るまで、 せめて苦笑がちゃんと笑顔に戻るまではそこにいて。
そしてその後は、地下牢から出ていく。]
あーあー、柄じゃねーことしちまった。 今度酒奢れよ。店で一番高い酒な。 [照れ隠しのように大きめの声でいいながら。
階段を上りきった先で、何やら城の雰囲気が剣呑なように思うが。 男ははっきり知覚できるほど察しが良くない。 ワインをまた一口呷って、城内をフラつきに**]
(156) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[真実を書くと 男には友人らの気持ちをとんと理解しえなかった。 大切な人が死に悲しんでいるらしい。 そして仇をとりたがり、真実を知りたがっているらしい。 事実であるそれらが理解できても共感は出来なかった。
死んだならそれで終わりだと。
その差の根底にあるのは、いつからか感じた現実への倦怠感。 平和に暮らす日常をただつまらないと思った。 街で喧嘩騒ぎを起こすようになったのはその時から。 組のボスの女に手を出したのもスリルが欲しいから。 女がこちらに振り向くまでは別の遊びとして楽しい。 こっちのものになってしまえばもう興味はなく しかし手放さなかったのは単に次のステップ、 マフィアとのスリルある鬼ごっこを求めて。
(-53) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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言ってしまえば、男には守るべきものは何一つなかった。 戻れなくなるまで引き込まれたものも 何もかも投げ捨ててしまいたくなる情熱も そして普遍的で平和な日常を愛しく思う心も持ち合わせていなかった。 死ぬまでの間、楽しく過ごせばそれでいい。 それが人生の基本指針であった。 刺青を入れたのだってほんの遊びの気分。 なかなか綺麗であったし、刺青がもとで喧嘩が増えれば万々歳。
そして楽しくなくなったなら たるんだ肌に刺青が汚らしく映るようになったなら 死ねばいい。 なんて素敵な人生設計。男は満足していたし それ以上は求めないつもりでいた。
(-54) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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だから 誰かの為に今を生きている友人らを理解することは出来なかった。 だが生きている友人らを助けたいと思う気持ちもあった。 死んだら終わり、だから生きてるうちに。]
(-55) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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[自分だろうと、他者だろうと。 その基本指針はぶれずに]
(-56) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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―自室/現在軸― [結局、ワイン片手に歩いてみれば自室にいつの間にかついていた。 借り物の礼服ではあったが、精神的に疲労していた為 なんら頓着することなく床に脱ぎ捨てベッドに潜り込んだ。 高級そうな感触に顔をしかめた理由は自分でも分からぬまま、瞼は下がっていった。
そして目覚めてみれば 脱ぎ捨てたはずの礼服は影によって 整頓され、男自身の服が既に用意してある。
着慣れた服に袖を通そうとして汗ばむ肌に気付いた。 替えの服が無いからと、しょうがなく着る事にして] えー…と 風呂借りまーす…。 [ぼそり、と宣言すればどこからか影が 現れ、男を先導する。]
(-75) 2010/06/21(Mon) 20時半頃
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小悪党 ドナルドは、ランタン職人 ヴェスパタインに話の続きを促した。
2010/06/21(Mon) 20時半頃
小悪党 ドナルドは、記者 イアンに話の続きを促した。
2010/06/21(Mon) 20時半頃
小悪党 ドナルドは、靴磨き トニーに話の続きを促した。
2010/06/21(Mon) 20時半頃
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―自室/現在軸― [結局、ワイン片手に歩いてみれば自室にいつの間にかついていた。 借り物の礼服ではあったが、精神的に疲労していた為 なんら頓着することなく床に脱ぎ捨てベッドに潜り込んだ。 高級そうな感触に顔をしかめた理由は自分でも分からぬまま、瞼は下がっていった。
そして目覚めてみれば 脱ぎ捨てたはずの礼服は影によって 整頓され、男自身の服が既に用意してある。
着慣れた服に袖を通そうとして汗ばむ肌に気付いた。 替えの服が無いからと、しょうがなく着る事にして] えー…と 風呂借りまーす…。 [ぼそり、と宣言すればどこからか影が現れ、男を先導する。 移動の途中、>>240揺らめく光を見た気がしてそちらの方向へと] ―→食事の間―
(257) 2010/06/21(Mon) 20時半頃
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小悪党 ドナルドは、詩人 ユリシーズの紡ぐ外国の言葉にぱち、ぱち、とやる気のない拍手。「才人だこって」
2010/06/21(Mon) 21時頃
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>>263 [反応の如何はここ、入口からでは視力の悪い男には見えない。 壁際に寄りかかりながら 返された言葉に]
歌えるだけすげえよ。 [俺は聞いたってサッパリだ、といつもの笑みを]
歌の邪魔したようなら悪ぃね。 蝋燭の灯が揺れてたもんで、誰がいるのか気になって来てみたら
―あんた、城主サマと険悪ムードになってた人、だっけ?開演の挨拶の時に。
(264) 2010/06/21(Mon) 21時頃
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[>>266詩人だという彼に、驚いた表情を。]
おお、詩人なのか。 …俺ぁ無学な人間だけどよ、その城主の言葉と詩人の仕事ってのは そんなに変わらねーように思えるんだがね。 詩人だって金の為に筆をとるんだろ? [本屋に置かれるような、詩集を頭に思い浮かべながら尋ねる。]
(271) 2010/06/21(Mon) 21時半頃
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>>278 [ 男の眉がひくりと動き目元に力が込められる。 横目で詩人をみやるが、片目のしかも弱った視力では 顔面の表情筋に覆われた心情など見通すことも出来ず]
……へーえ。 [語尾をあげるような返しをした。]
それとは別にしても、 あんたの言う「詩人であること」ってのは 守らなきゃいけないもんなのか?
[そんなに守る価値のあるものなのか、そう意味を含めて尋ねる。 少し刺のある言い方だと思われても別に構わず]
(285) 2010/06/21(Mon) 21時半頃
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>>283 「タダ酒ならありがたく」 [何度も使ってきた台詞を口に、グラスを受け取り 軽く上にあげて乾杯の仕草。
彼の言う詩人であること、つまり「自由な心の」詩人であることは 遵守すべきものなのか。]
(287) 2010/06/21(Mon) 21時半頃
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/* ドナルドは 風呂入りに行く途中だったことを 思い出した!
かしこさが1下がった! 痴呆が3上がった!
(-84) 2010/06/21(Mon) 21時半頃
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>>290
わっかんねーなぁ。 多分俺にゃあ一生かかっても理解できなさそうだ。 自由でいるだとか、セイレンされた世界だとか―
[詩人の持つグラスの内でさざ波が生まれ、ぶつかり、消える。 手が震えているのかと詩人の表情を盗み見た。 それからまた顔をそらして]
でもよ、美しさだか何だかは理解すんぜ。 背中にそれを彫りこんだからな。 [にやにや笑いを張り付けてグラスに残る酒を一気に呷る。 手酌でもう一杯。 そして詩人の男に注いでやろうかと聞いてみる]
(301) 2010/06/21(Mon) 22時頃
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>>306
夢をみるのは好かんのか。 詩人は夢を紡ぐようなもんだと思ったんだけどな。
[そういって男はワインを置き立ち上がる。 自分で注いだ一杯を喉に流し込んで] 酔うほど飲むのがうめぇのに。
(308) 2010/06/21(Mon) 22時頃
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/* すぐ離れるべきだったk
(-89) 2010/06/21(Mon) 22時半頃
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>>310
[呆れたような面もちで]
…とっことん、あんたのことわかんねぇよ。 難しい生き物だな。貴族しかり、詩人しかり。
[ワイングラスを置きなおし、 さいならー、と後手に手を振り食事の間を離れた]
― 食事の間→石畳の廊下 ―
(314) 2010/06/21(Mon) 22時半頃
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/* 間の悪さがピカ★イチですね
(-92) 2010/06/21(Mon) 22時半頃
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[息苦しさを覚えれば、すれ違うのは銀色の城主。 一歩横にずれたのは男の意思ではなく―少なくとも男はそう思った。
息を止めて視線をそらして、銀が過ぎるのを待った。
過ぎてしまえば小さくため息をついて]
…なんか知んないケド疲れた。 詩人てのはよっくわかんねー奴だったな。 [詩人であることに拘るのも、男にとっては理解の範疇ではなく。 むしろ男にとって、“拘る”という事自体が理解しえないものだったが。
もう一度溜息をついて、今度こそ風呂にはいろうと歩き出す]
(326) 2010/06/21(Mon) 22時半頃
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[汗でべとつく肌に服を纏っていたくなくて上着を脱いで脇に抱えた。 着ていた服は、両腕とも、黒い蛇を覆い隠すほどの長さは無い。 肘から上下10センチほどの長さを、皮膚の上を黒い蛇はうねる。 デフォルメされ一対の矢印のように描かれた黒蛇は 歩くたびに、筋肉に力を入れるたびに蠢く。
刺青はそれだけでなく。今は見えない右足首にも 黒く刻まれた茨がぐるりと足首を螺旋状にめぐり、 その上部には一匹の鮮やかな蝶蝶が刻まれている。 背中では腰の右上をタランチュラの写実的な図柄が 背中中部から上部に向かって民族的な図がおとなしめの三色をつかって彫りこまれている。]
(347) 2010/06/21(Mon) 23時頃
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[そして眼帯の奥には―白眼にトカゲの刺青を入れようとして 無残に終わった結果がある。 後遺症でなのか、左目は光の中でまともに機能することはできない。
しかし男はそれでも刺青を入れようとした事は後悔していない。 どうせ――――。
風呂場へ向かう途中、誰にあったとしても軽口は叩くが、 話しこみはしないだろう]
― →風呂場へ ―
(348) 2010/06/21(Mon) 23時頃
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/* いつまでも出せなかった刺青の図案を 今にかこつけて放出。 だって使わないなんてもったいないこと…できるわけねーぞ
(-99) 2010/06/21(Mon) 23時頃
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どうせいつか死ぬんだし。 刺青でしくじるくらい可愛いもんだろう。
(-100) 2010/06/21(Mon) 23時頃
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