17 吸血鬼の城
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え……、…いえ――
[女性に問われて。 初めて、自分が表情を表に出していた事に気付く。 そうして、恥じるように下を向いた。
メアリー、と名乗っているのを聞けば、 口元に手の甲を当てた。]
ごめんなさい――わたくし、名乗りもせず…。 マーゴット・キャンベルと申します。
[座ったまま、軽く頭を下げる。]
(169) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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はい――…ええ。
[キャンベル卿の、と聞かれれば、肯定を返す。 メアリーの柔らかな物腰に、ほんの少し口調を和らげて。]
悲しいこと……
[悲しいことがあるとすれば、それは。 この宴にいる方達が、自分と同じように "捧げられて"しまっていることで。
笑みを向けるメアリーに、それを入ってしまってよいのか 少し悩んだ後に、胸に手を当てる]
……皆様の無事を、お祈り申し上げたい、と…。
[裏を返せば、無事では済まぬということ]
(179) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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わたくしに、出来る事があれば――、と、思うのですが…。
[嘆息と共に言葉を紡ぎ、 野苺の紅い果肉を口に含む。
それは、十分に甘かったにもかかわらず、 ひどく酸いもののように感じられた**]
(180) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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― 食事の間 ―
[メアリーのために小さく十字を切ったあと、 食事の席に、特徴のある象牙色の上着を着た男性を見つけて 幾度か、目を瞬いた。]
――ごめんなさい、トレメイン様。 少し、席を外しますね。 お話し出来て、嬉しく思いました――…
[メアリーに一礼し、席を立って、薬売りへと近づく。]
(201) 2010/06/20(Sun) 10時頃
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―― サイラス様…でしたね。 お久しぶりです。
[薬売りに近づいて、浅く腰を折る]
…覚えておられますでしょうか。 キャンベル家の、マーゴットです。 以前、"お薬"を頂いた…。
(202) 2010/06/20(Sun) 10時頃
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[ほのり、と微笑んで。 相手が覚えていてくれたことに、安堵の息を零す。]
――…はい。 あの時は、父もたいそう喜んでおりました。
その……サイラス様が、宴にいらっしゃっているなんて――
[一瞬目を伏せ、胸の前で指を組む。]
――いえ、これも神のお導きかもしれません。
……その、お薬のことで相談があるのですが、 よろしいでしょうか――?
[父が望んだ毒薬。 それは、長年飲み続ける事で血に溜まり、 血そのものを毒へと変えるもの。
父はその毒の存在を知って、驚喜したものだった…]
(205) 2010/06/20(Sun) 10時半頃
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[ロビンが近づき、サイラスの前にグラスを置く間、 僅かに息を詰めて、口を閉ざしていた。
それから、細く息を吐いて。 静かに、言葉を置く。]
……、わたくしが、この場にいる理由は、 あなた様ならはお察しでしょう。
わたくしは、そのお勤めを、 もっと確かなものといたしたいのです。
わたくしの血が
あのお方にとって、十分なものとなりますよう――
…そう、なるためのものなど、 お持ちになっておられませんか…?
(210) 2010/06/20(Sun) 11時頃
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[促されるまま、隣の椅子に腰掛け、手を差し出す。 袖から伸びる白い腕は細く、僅かに青みがかって白い。
爪の先は、ほのりとした、すみれ色。
目を閉じて、薬師の指を待つ。]
(215) 2010/06/20(Sun) 11時頃
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……、… わたくしは、こんにちのために … 生きて、おりましたから。
―― ぁ……っ…
[ゆるゆると首を振り、 指先に翻る舌の感触に、息を呑む。]
――…、はい。 あとで、参ります――。
[俯いてサイラスの言葉に応え 慌てたように立ち上がって、一礼した]
(219) 2010/06/20(Sun) 11時半頃
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/* ヘクター様は、いま暇していらっしゃいますよ。
……と書くと、さすがに中身がばれますので、書けません。
(-42) 2010/06/20(Sun) 11時半頃
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/* ああ、サイラス様、お気を使わせてしまいましたね。 いえ、その、ヘクター様も待っておられるのを 存じておりましたゆえ……
後で、お部屋にて一緒にいるところを 襲撃致します…。
――と、そんな言葉を書けないのが、 もどかしいところです。
(-45) 2010/06/20(Sun) 12時頃
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― 1F・廊下 ―
[石造りの壁に閉じこめられた空気を震わせて パイプオルガンの音色が届く。 それは、耳に慣れ親しんだ祈りの曲。]
――――… ……。
[暫しその場に佇み、指を組んで聖句を胸の内に唱える。
毒を呑む苦しさも、身を喰らわれる恐ろしさも 全て父と、街の人達のことを思えば耐えられた。
否 ――そうする事が生まれてきた意味だと 教えられ、育ってきた故。
不意に襲ってきた目眩に、額を押さえ、 壁を伝うようにしながら、目的の場所を目指す。]
(277) 2010/06/20(Sun) 16時半頃
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― 薬売りの部屋の前 ―
[影のような者たちに幾度か道を尋ねながら、 客間の並ぶ一角を訪れていた。
目的とする部屋を見つけて、控えめに扉を叩く]
サイラス様、いらっしゃいますでしょうか。 マーゴットです。
[部屋の中へ呼びかけた後、応えを待った]
(279) 2010/06/20(Sun) 17時頃
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― 1F 廊下・薬売りの部屋の前 ―
……あ…。
[思わぬ声を掛けられて、僅か、狼狽えた風を見せる。]
――いえ…、サイラス様に、 お薬の処方をして頂く約束をしておりまして。
[説明する言葉を紡ぎながら、 声を掛けてきた男を上目づかいに眺める。
食堂で大きな声を上げていた人物だと気付けば、 ほんの少し、身を固くした。]
(281) 2010/06/20(Sun) 17時頃
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[傍らに動かされたチェストを見て、目を軽く見開く。]
――ぁ…ありがとうございます…。
[小さな声で礼を言って、チェストに腰掛けた。 部屋の扉を叩いている姿を眺めながら、 ほんの少し、首を傾ける。]
……あの…あなたも、宴に招かれたの…ですか?
[思わず、そんな問いを投げかけていた。]
(284) 2010/06/20(Sun) 17時半頃
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――あ…その……薬売りの方をお呼びして…
[新たな人物の登場に、困惑したような声を上げる。 現れた女性の顔を見れば、少し、眉を顰めた。 もっとも、ヴェールに隠されて、見えはしないだろうが。]
バイルシュミット家のグロリア様――でいらっしゃいますよね。 わたくし、マーゴット・キャンベルと申します。
[立ち上がり、腰を折って一礼する。]
――グロリア様まで…どうしてこちらへ……?
(286) 2010/06/20(Sun) 17時半頃
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――病死、ですか…。
[男>>288 の言葉に、不思議そうに呟き、 今、自分は病で倒れそうに見えるのかと、思い至る。]
わたくしは、サイラス様にみていただける事になっておりますから。そのような心配は…。
(293) 2010/06/20(Sun) 18時頃
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[グロリアからの礼と、問いの答えには頷き、 謎かけのような言葉を唱えながら扉に向かうのには 慌てて居住まいを正す。]
―― 不思議な、言葉。
[ぽつりと呟いて。]
(295) 2010/06/20(Sun) 18時頃
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[開いた扉に目を丸くして。 現れたサイラスに一礼する。]
あ……え、と――
[用件を切り出そうとして口を開き 余人がいるところでする話でもないと思い至り、言い淀む]
その―― 少し、気分が悪くて…。
[悩んだ末に、そうとだけ言い、小さく頭を下げた**]
(302) 2010/06/20(Sun) 18時半頃
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― 薬売りの部屋>>307 ―
ありがとう、ございます…
[部屋に招き入れられ、導かれるままにベッドへ腰を下ろす。 差し出されたティーカップは、両手で受け取った。]
良い香りですね――
[香り立つ湯気を吸い、薄く色付いた暖かな液体に口を付ける。 爽やかな滋味が、体に吸い込まれていくようだった。]
(324) 2010/06/20(Sun) 21時頃
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…… 、…――― 父は…
[手にティーカップの温もりを抱えたまま、 サイラスの問いに、ぽつりと口を開く。]
街の、人々を救いたいと、 ―― そう、申しておりました。
それが、私のお役目であるとも。
[ティーカップを持つ指先は、すみれの花びらの色。 カップを口に運ぶ際、わずかに見える唇も、 色を差したような、鮮やかな色に染まって。]
街の者を犠牲にする事は、もう、できない――と。
(338) 2010/06/20(Sun) 21時半頃
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/* >>338 ああ。"ヴェールの下から時折見える唇も"でした。 間違えました…。
(-77) 2010/06/20(Sun) 21時半頃
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[ "貴女はそれでよかったのか"
そんな問いに、きょとり、と首を傾げる。]
……幼い頃より、そのように育てられましたから。 街のみなさまと、父の、お役に立てるのでしたら。
[小さく胸元で十字を切って。 テーブルに置かれた瓶に、これは…?という視線を送る。]
(347) 2010/06/20(Sun) 22時頃
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/* 城主様、神出鬼没ですね。
――素敵、です。
(-81) 2010/06/20(Sun) 22時頃
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[カップの中に、薄紅色が広がる。 まるく息を吐いて、その様に感嘆の視線を注いだあと、 サイラスを見て、ふわり、微笑んだ。]
―― はい。 お勤めを無事に果たせますよう、 皆様が、無事にお還りいただけますよう、 わたくしも、祈っております。
[透明な声で、透明な言葉を紡ぎ。 ティーカップの中身をゆっくりと飲み終えて、 長く、長い、息を吐いた。]
(363) 2010/06/20(Sun) 22時頃
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はい。 ――ありがとうございます。
[サイラスが己に投げる視線の、裏によぎる思いなど知らず。 横になった方がよいとの勧めに、初めて帽子とヴェールを取る。
はらり、と、黒い髪が幾筋か、蒼白な額に掛かった。]
少し…御言葉に甘えさせて頂きますね。
[靴を脱いで足元に揃え、 体を倒して、ベッドのなかに潜りこむ。
サイラスに微笑をむけてから、ゆっくりと、瞼をおろした。]
(385) 2010/06/20(Sun) 22時半頃
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/* あら。寝てしまいましたわ、わたくし。 これから、どうしましょう…… (← ノープラン)
あまり、お部屋にお邪魔しているのも、 サイラス様に申し訳ないですね。
(-98) 2010/06/20(Sun) 22時半頃
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/* ……それにしても。 いくら薬屋さんだとしても 殿方の部屋でベッドに横になるだなんて。
わたくし、ちょっと無防備すぎやしません?
(-100) 2010/06/20(Sun) 22時半頃
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[自分で感じる以上に、疲れ果てていたのだろう。 張りつめていた気が切れるのと同時に、 吸い込まれるように、眠りの中へ落ちていく。
額に触れる指先の感触に、 ほんのりと微笑を浮かべて。
すぐに、静かな寝息を立て始めた。]
(405) 2010/06/20(Sun) 23時頃
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/* 本格的に、寝てしまいました。
……更新したら、起きていい…でしょうか? それとも、今日は早く寝た方がいいという、 天のお導きでしょうか。
まあ。 ……なるようになるでしょう。 (← てきとう)
(-101) 2010/06/20(Sun) 23時頃
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