168 LOVEorDEATH2〜死者は愛を知りたいようです
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…………。
[突っ伏した机からゆっくり上体を起こして、伸びをひとつ。 良い加減平らな場所で眠るべきな気がする。身体に悪そう。 そこまで考えて、死んでるんだった、と苦笑い。]
父さんの夢見たの、ひさしぶり… …あの写真、
ぼんやりと残る夢の余韻に、椅子を少し引いて引き出しを開ける。 奥を漁ると、手紙やなんかの束と一緒に少し傷んだ写真が出てくる。警察官と、抱き上げられてご機嫌の子供の写真。
夢で聞いた父の声を思い出す。何を言っていたんだっけ。ほとんど思い出せない。 ふと、何かが引っかかった。少し前に、父の声を聞いた気がする。 ここでは無く、夢でも無く。名前を呼ばれたような──]
(108) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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(違う、兄ちゃんだ。死ぬ前。電話した。)
[微かな違和感を無理やり飲み込む。ここに来てから、自分の死に様含めて意図的に現世の『その後』を避けてきた。 見たくない。 父が亡くなった時に、散々泣いた。母や兄も勿論だけれど、本当に昼夜の区別が分からなくなるくらいに。 あんな思いをさせているんだろうか。遺された二人に。]
考えたって、どうしようもない。…死んでるし。
[椅子から立って、突き当たりの壁を見る。白い壁はどこか圧迫感があって。すぐに視線を逸らした。 机のうえに置きっ放しですっかり乾燥した石粉粘土の細工を摘み上げて、彫刻刀やヤスリの入った道具入れごと小脇に抱えた。]
かみさま居るかな。どうせなら完成させたい。
[Gの文字がついた部屋へと向かうべく、自室を後にするのだった。]
(109) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[Gの部屋へ向かう前に、飲料確保の為にキッチンへ寄り道。冷蔵庫から適当なペットボトルを物色していると、リビングの方から話し声がした。 誰か居るのだろうか。深く考えずに通りがかりにそちらを覗いてみる。]
(あ。)
[そこで話し込んでいるのは、本田と進村だった。>>55 何を話しているのかまでは聞こえないけれど、進村へ視線を遣った本田の頬が、僅かに赤い、気がする。 何故だか咄嗟に、冷蔵庫の横にしゃがみ込んだ。リビングからは死角の位置。まるで隠れたみたいな自分の行動が、理解出来ずに途方に暮れる。
そういえば、最初の日。輪から外れて沈んでいた本田が、唯一自分から話し掛けに行ったのは進村にではなかったか。 内容までは覚えてないけれど、確かに先輩と呼んでいた。知り合い、だったのだろうか。]
(や、詮索する意味が分からんし、)
[意味の掴めない二つの音声だけが届いて、焦れるような気持ちを抑え付けた。関係無い。立ち聞きなんて悪趣味な真似、するわけない。]
(110) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[早々に立ち去ろうと決意して腰を上げると、ちょうど二人も立ち上がったところで。 なんのやましい事も無いのだから堂々としていれば良い話、なのに身体は元通りきっちりと冷蔵庫横に収まる。 その間に、二人は連れ立って誰かの部屋に消えたようだった。 早川の声が聞こえた気もしたけれど。]
…なにしてんの、俺…
[今日何度目かの溜息。誰も居ないキッチンに、零した独り言が反響する。冷蔵庫横を抜け出して、本来の目的であったかみさまの部屋へと向かう。Gの扉をノックして、返事を待った。
(──…本田さんは、)
[扉が開くまでの間に、ぼんやりと。 進村を見詰めていた戸惑うような彼女の視線と、ほんのりと染まった頬。]
(…進村くんと。帰りたい、のかな、)
[だとしたら、俺は。**]
(111) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[握られた手はあったかい。 だから、少し力を入れてみる。 受付、といっていたから身だしなみもきれいな筈で。 目で見なくてもきれいな指をしているのはよくわかる。 あの彼女も、こんな手の感触だったなぁ、とか夢の中で。
須藤とは話せる仲になっても恋仲にはなれないかもしれない。 同じ傷を持つから尚更だ。多分、自分は彼女をまた傷つけてしまう。 傷つけたくなくても、それと現実は別なのだ]
(112) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[突然の言葉に、日本酒で噎せかける。 それをそのまま飲み下したのは、なんというか、大人の意地か]
……さあ、どうかしら。
[早川。どうなのだろう。最初のあれは置いておいて。 本人が言うとおり、確かに六つも上の"おっさん"で子持ちだけど。 悪い人ではない。男手一つで子供を育てる、立派な人だとは思う。 幸せそうな写真と部屋。こういうものに憧れないといえば、嘘になる。
――ただ、思い出は美しく、死者は強い。 それを越えられないと、たぶん――そこで、真面目に考えている自分に気付いて、日本酒を煽った]
……狙うといったって、合コンとは違うんだから。 狙った相手と連絡先交換して、そこから……ってわけにも、いかないでしょ。 大体、そういう自分はどうなの、本田さん。
[流し込んだ強い酒精で、いくらか浮いた朱を誤魔化した]
(113) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[扉の向こうから進村くんの声がして顔をあげる。ぶつかったこと、謝らなきゃ。そう思いはするのだけど、口を開けばしゃくり上げる事しかできなくて。 ふと、床に落ちた小さな封筒に気づいて、湿った枕を抱いたまま手を伸ばす。座った拍子に落としてしまったのだろうか。押し付けられた封筒。ヒラギノ角ゴでプリントされた紙切れ一枚。>>2:132 影木さんの会社への誘いに嗚咽がとまる。意味が分からない。]
戻るつもりはないって言ったのに…?
…………ああ、そういうことか。
[どこか遺書にも似たその紙切れを、くしゃりと丸めて壁に投げつける。 てん、てん、てん。 壁に跳ね、手元に戻った紙くずを捨てる事はできなくて、皺を伸ばし折り目に沿ってたたんで封筒に仕舞った。]
(114) 2014/03/21(Fri) 14時半頃
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/* …ふるいりんごさんってヒラギノ角ゴ入ってたっけ。 5色のやつ持ってたけど、ちょっと自信がない中の人です。
(-28) 2014/03/21(Fri) 14時半頃
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/* >>114 あれ。ぶつかった…ぶつかってない…? 動揺してやっちまった。
(-29) 2014/03/21(Fri) 14時半頃
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[少し目をあけて、須藤を見る]
俺、女だったらよかったのになぁ。 そしたら須藤さんと飲みながらもっと楽しくはなせていたかもなのに。
[槙村が、「金魚みたいだ」と自分を評したのはしらない。 けれど、触れてほしくない所が多すぎて、 遠回りの遠慮をしてしまったり、 その実空気よめていなかったり。
なんでもそつなくこなすように思われているけれど 存外に不器用なのだ。自分は
見下されたくなくて変えた見た目も、 大嫌いだった青い目も、 未だ好きになれる要因がない]
(115) 2014/03/21(Fri) 14時半頃
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[早川がリビングに戻れば(>>99)そこには――――女性が、立っていた。]
……、
[写真の中に早川と共に映っていた女性は、ゆっくりと振り返ると早川をみて、目を見開く。]
あなた……。 [中身は自称・神様である。]
(116) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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/* かみさまwww すっげえ抉りにいったwwwwwwww
(-30) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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『閉じこもってると…あまり、よくないですよ。』
[>>49 扉の向こうから、ふたたび進村くんの声がする。]
…あはは、さっきはごめんね。 今ちょっと、誰かに顔、みられたくないんだ。ごめん。
[ぶつかりそうになったことを扉越しに謝る。失礼だなと思いはするのだけれど、扉を開ける事はできなかった。洗面台、部屋にないのは不便だな。]
(117) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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『何か、ボクらにできることがあったら…遠慮なく言ってください。』
心配してくれてありがと。…優しいね。
[若者に気を使わせてしまうのは情けなくもあったけれど。ささくれた心にはその気遣いがありがたくて、素直に礼を告げた。]
…………。
それじゃさ、そのままちょっとだけ、話聞いてもらっても良いかな。飽きたらどっかいっちゃってもいいから。
[心の中はぐちゃぐちゃで、こういうときに話を聞いてくれるあの子はいない。進村くんには悪い気もしたけれど、誰かに聞いて欲しかった。扉に背を預けて座り込むと、ぽつり、ぽつりと言葉を紡ぐ。**]
(118) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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[キッチンから出ると、視界にふわりと花柄のワンピースが映りそちらを見ると。>>116]
―――ユキ…?
[思わず手に持っていた水のボトルとガラスのコップを落とす。 がちゃん、と砕け散る音がリビングに響いた。]
うそ、だろ、おい。
[思考が止まる。うまく呼吸できない。]
(119) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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ふふ、久しぶりね。 本当よ、ここは天国だもの。
[ガチャン、と響くガラスの音。 砕けたガラスは床に散らばり、すかさずさいとうが箒とちりとりをもって現れる。 それを無視して早川へと近づけば、そっと手を伸ばして、そのヒゲの生えた頬を撫でた。]
私のこと、忘れないでいてくれた? ……ちょっと、痩せたかしら? [さて、ユキは弘樹のことをなんと呼んでいたっけ?]
(120) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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/* これはwwwwwww 神様なにやってるんですかwwwwwww
え、これで今日落ちに持ってけるの??
(-31) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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―――何で……
[何度も何度も、なぜ死んだのかと問いかけた。 ハナが成長するたびに、いろんなことを話したくて。 いや、ハナのことだけじゃない。
母親のご飯がいいと泣く娘に途方に暮れたとき。 夜泣きする娘を抱きしめて必死になだめたとき。
自分の中の気持ちを押し殺して、必死に耐えた。耐えた。 今目の前にいるユキは、あの時と変わらずに。]
(121) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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[頬にその白い指が触れる。]
……忘れたことなんてねーよ。
[悲しみは次第に薄まり、それでも思い出が割れたガラスのように心を刺したのだ。 その手、その指、「弘樹」と呼ぶ声。]
(122) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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嬉しいわ。 私もあなたのこと、ずっと見てたから。
[呆然としていた早川は、触れれば絞り出すような声でいう。(>>122)]
ねぇ、あなたは……、生き返りたいの?
(123) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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『ねぇ、あなたは……、生き返りたいの?』
[そう問いかける声に、一瞬心が揺さぶられる。 ここにいたらきっと、ユキと一緒にいられるだろう。 言いたかったこと、話したかったことを話すことができて、それで。
―――それで?]
―――ああ。
[ハナの笑顔が、浮かんだ。]
(124) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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俺は、生き返りてえよ。
[そう言って、ユキの顔を見つめた。 ハナを一人にはできない。]
(125) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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どうして? 私とは一緒にいたくない? それとももう、誰かに恋をしてしまったのかしら……。
[早川は、何か決意をしているかのように、まっすぐにこちらを見つめてくる。 眉を寄せ、悲しそうな声音と表情を作り、早川に問いかける。 あ、そういえば娘がいたっけ。]
(126) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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/* 悪魔の所業である
(-32) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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/* やっと覗けたらシーサーが早川を抉ってた
(-33) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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『私とは一緒にいたくない?』
[その言葉に、すうっと頭が冷える。]
――お前、ユキじゃねえだろ。 ユキなら――そんなこと言わねえよ。
[そうしてユキの姿をした何かの手を払おうとする。 ひどく悪趣味だと思った。]
本当にユキなら、少なくともハナをほおって死ぬ男なんて怒鳴りつける。 前を向けと、ケツたたくかもしれねーな。
(127) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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――で。
[口元をゆがめる。]
おめえは誰だ。
[ユキの姿をしている「それ」は、もう俺にはユキには思えなかった。]
(128) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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うん、娘がいたよね♪ ミー、うっかり!
[払われた手をさすりながら、ユキの姿のまま、弘樹に笑いかけた。]
本当は、死者が生き返るはずなんてない。 それは誰よりユーが一番知ってるはずだよね♫ これは本当にラストチャンス。
……だけど、 誰かのために恋に落ちる、なんてことがユーにできるのかな? ユー、とっても不器用そうだよね♪
(129) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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[パフェを全部食べ終えた後、言われた通りに裏口へ向かってみるも。少し入るのに勇気が必要だった。 二階って言ってたけど、本当に入っちゃっていいんだろうかとか。流石に不審者になりそうだったので、勇気を出してお邪魔した時には数分経ってた気がする。]
(そういえば、明日はいつも通り開園するのかな)
[怪我人はいなかったから、多分やるのだろうか。 それなら、彼も見に来て欲しいななんて。カフェの仕事があるかもしれないし、言葉には出来なかったけれど。
ちなみに食事中はずっと緊張で固まっていた。 友達の家ならこんなに固まらないのに。後、流くんのお父さんとおじいさんらしき人の視線が痛いです。]
う、ううん。気にしないで。 賑やかなのは好き、だし。
[彼女と聞けば、うぅと顔を赤くした。嫌ではないし嬉しいけど、ものすごく照れる。]
ありがとう。お願いするね。 …車、運転できるんだ?
[よく食べるなぁと、食事をする姿を見つめながらふと思った**]
(+20) 2014/03/21(Fri) 16時頃
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[うつらうつらしたまま、ふと目が覚める。 手はまだ繋がっていた]
俺は…まだ決められないけど、 須藤さんはどうなの。
戻るためには誰かと恋仲にならないといけない だけど、戻るための恋なんて、できる?
俺はきっとまた須藤さんを傷つけちゃうからさ 俺以外を選んだほうがいいよ。
[その言葉の裏には白石への後悔も少し。 もし彼女が本当に戻れない立場となったら 残るのは自分であるべきだろう。
今彼女がどうなっているかはしらないけれど だから、もし自分が恋だのなんだの考えるとしたら 白石がここから消えた後だ*]
(130) 2014/03/21(Fri) 16時頃
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