64 色取月の神隠し
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[重なる記憶。 "さよ"は丈夫でない身体を引き摺るように、明之進の姿を探していた。 家人に頼る訳にもゆかず、慣れぬ表を駆けずり回って三日三晩。 "さよ"は家に帰り着く間もなく力尽き――]
私、どうすればいいのかわからなかったの。 ごめんね、っていうための体もなくして……。 それでも、諦めずに探してたら、こんな風になる前に届いていたかもしれないのに……。
(+43) 2011/09/20(Tue) 00時半頃
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明之進君…。
[もう一度名を思う。 最中、>>55ふと気付けば、空気が微妙に変わったような。] ―!?
(61) 2011/09/20(Tue) 00時半頃
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でも、ね。 私のことを許してとは言わないから、このことだけは、忘れないで。
からだが近くにいなくたって、それは嫌いになったってことじゃないの。 心は近くに在りたいって、願ってることだってあるの。
[自身の事は取り返しが付かなくとも、もうひとつの繋がりを断たぬようにと。 必死の思いで訴えかける]
(+44) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>51 …っ 一平太ちゃん?
[後ろを振り返ればぼろぼろと涙を零す一平太の姿 溢れ出したように、次々と紡がれる明之進への思いと自分への謝罪]
…… ごめん、ごめんね。
[たまこは、ただ、眉を下げて、繰り返すしかなかった ―――芙蓉の、次の言葉を聞くまでは]
(62) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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ね、ひなた。 今まで言えずにいたけどさ、あたしほんとは、字が読めないのさ。 利発なあんたのことだから、気づいてたかも知れないねえ。 ごめんよ。
[綴られる文字は読めずとも、日向が向ける眼差しに、好意を拒む色はなく>>58]
ひなたとも、あたしはもっと一緒にいたいよ。 神隠しの先、あやかしのこと、もっと知りたいと思ってくれるなら――
あたしは、あんたの声を、聞いてみたいよ。
(63) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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そうだな、志乃さんたちを探そうか。
[消えた気配が何なのか、正体に心当たりはないか尋ねてみようと思いながら、ゆりに手を引かれ]
――!
[通り過ぎる炎に、すがり付いてくるゆりを庇うように支えて>>+26]
……あいつ!
[炎の飛び去った方角を、鋭く睨み。]
『………志乃さん、何があった!?』
[自分を呼ぶ筝へと問いかけ、ゆりに誘われるまま後を追う。>>+30]
(+45) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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[鵺は闇を湛えたまま、人の子たちに言葉を重ねる芙蓉を見守り]
(――温いことだ)
[と、心の裡で呟いた。 人の子に条理を尽くす必要などなく、気に入ったのなら攫ってしまえば良いし、抗うようなら喰らえば良い。
けれど、青葉村は芙蓉達の領域で 最初に『先住者の縄張り荒らすつもりはない』と宣言した以上 芙蓉の邪魔をする心算もない]
(64) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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志乃……。
[背に志乃>>+37の存在を感じて、そっと声を掛ける]
ごめん、ね。 でも、"さよ"は私の半分だから。 "さよ"の想い、私もわかるから……こうしなきゃ、って、思うの。
[このまま居れば志乃をも傷付けてしまうかもしれない。 けれど、半身が死した後まで抱き続けた想いを、ここで途切れさせるわけにはいかなかった]
(+46) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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……ちょっとごめんよ、
[ゆりをひょいと抱えあげえると、背に負って走った。早い。]
(+47) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時頃
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[不意に降る、埋めた文字への返答。>>48 芙蓉から藤之助へと視線を移し、見上げた。]
[ひととひとの間でさえ恐れは生まれ、時に迫害すら引き起こす。 分からぬもの、知らぬものへの恐怖なら、どうだろうか。
恐れがひととあやかしとの境だと告げる、 どこか頑なな瞳の理由に、口を開きかけ―――>>48>>50]
(65) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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…………!
[近くの林から、逃げるように烏が飛び発った。 風が強さを増し、どこからともなく聞き慣れぬ鳥の声。 息を呑みそのまま吐けぬ儘、藤之助の変化を見詰めている。>>55]
(66) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>54 …え。隠世へ? 一平太ちゃんと、わたしが?
『ふぅむ。』
『芙蓉さま。』
『芙蓉さま。』
[名を呼ぶ声は簪の九十九 二度、繰り返して、ひらりと髪から離れ くるりと宙を待って、すとんと人型になって降り立った]
『あやかしの里の、お祭りだって?』
[腰に手を当て、一平太とたまこをちらりと見やる、興味深げな瞳]
(67) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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[>>57芙蓉の言葉にはっとする。]
そうだったんだ。 時間が来れば、アヤカシは、帰ってしまうんだね。 だから、慌てたようにしてたんだ―。
(68) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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/* 赤の会話が墓下見えているようで途中途中噴いてた
(-33) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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ああ――やっぱり、近づいているんだろうねえ。
[あやかしみたい、と戸惑うたまこへ、そっと頷き>>60]
隠世の里へ続く道はね、一度にせいぜい通れてふたり。 もし、たまこといっぺいたが、里に来てくれるなら、先にふたりで行ってておくれ。 離ればなれは、もう嫌だろう?
だいじょうぶ、途中までは、あたしが……
[言いかけるのへ、呼ぶ声がする>>67]
……なんだい、揚羽。
[たまこの目の前で、姿を現した九十九へはっきりと視線を向け、その名を呼んだ]
そうともさ、隠世の里の祭りだよ。 そうか、あんたは見たことが無いんだね。
一緒に来るかい?
(69) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>56>>58 [日向が地面に綴る言葉を見て、少し眉を下げた]
うん…そうだよね。 わたしも、日向ちゃんと同じだよ。芙蓉さんのこと、好きだよ。
[それは、前に立つあやかしの耳にも届いたろうか それから、ごめんね、と日向に小さく言った]
わたし、皆が日向ちゃんを… わたしたちを、あやかしだって言って、捕まえるんじゃないかって …ちがったみたい、だね。
[よかった、と、日向に笑いかけて、それから芙蓉に向き直った]
(70) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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揚羽wwwいいキャラwww
(-34) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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人の子は己を『得体の知れないもの』 ――即ち、"鵺"と呼ぶよ。
[かつての大妖の成れの果ては、総身に闇を湛え 驚きを隠せない様子の、人の子の前に立つ>>61>>66]
(71) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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ぜんかいまでのあらすじ
ひきこもりだった明之進は、辰次先輩によって連れ出されて アヤカシ高校に通う事になった。 そこで学んだあれやそれ。高校デビューを果たしてすっかり変わってイケイケになった明之進に幼馴染のさよは驚き、そして避けるようになった。 なぜ避けられるのかわからず、なかなか出会えず弁解できないまま、幼馴染のさよは家庭の事情で転校してしまった。 明之進はショックですっかり元の暗い性格に戻りそうになったが、辰次先輩に慰められるうちに天然ボケキャラとしての地位を築いていった。
そして、ニンゲン高校との合同文化祭。 ニンゲン高校の文化祭に遊びに行った明之進は、一平太と出会う。 なんだか意気投合して「アヤカシ高校の文化祭にもおいでよ!」と連れて行ったのだが、ちょっと用事で外しているうちに一平太がニンゲン高校の先生に荷物持ちという名目でつれていかれてしまった。 携帯電話の番号もまだ交換していなくて、連絡も取れず「やっぱりこんなキャラじゃだめなのか」と思った明之進は、再び高校デビューリベンジしようとするのだが……
(-35) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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/* かけた(とくいげ)
(-36) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>71うわ…。
[流石に驚愕の声が自然と漏れた。 形容する言葉が出ない―それは得体の知れないものそのままに―]
(72) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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/* うわあい。理解した。 そういうこと、ですか……!!
わかった、今夜もがんばる。
(-37) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>61 [明之進の名を呼ぶ、一平太をもう一度だけ見て それから、芙蓉に向かって深い礼をする]
芙蓉さん、わたし、一平太ちゃんと、一緒に行きたい。 おねがいします。
[芙蓉は知れど、あやかしの里がどんなところかはわからない 心に降る不安を断ち切るように、祈りの形に手を組んで]
(73) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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知ラナイ ソンナ言イ訳 聞キ、タクナイ
怖ガッテ 消エテ イナクナッテ 見ツカラナクテ
心ダッテ 離レテタ
[必死の思いの訴えが、酷く心を痛めつける。 負の火は心を病ませた。
それを信じても どうせ また裏切られるのだろう
いっそ、ただ燃えるだけの鬼火となれたらどれだけ楽になるだろう。人だった記憶も無くし、意思も持たぬようになれば……]
(+48) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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… >>55 …?え…?藤之助さん…?
[ざわり、と木々の摺れる音と、風を孕んだ不吉な咆哮 たまこは、息を呑んで、一平太の袖を引く]
(74) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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わかったよ、たまこ。……ありがと。 心配要らないよ、楽しいところさ。
途中まではね、あたしがちゃんと送って行こう。 里の方から、志乃の箏や、辰次の笛が、きっと導いてくれるからね。 迷うことはありゃあしないさ。
あたしがたまこの手を引くから、 たまこは、いっぺいたの手を引いとくれ。
[微笑みかけながら、手を*差し伸べた*>>74]
後から、あたしらも帰るからね。 皆と一緒に、待ってておくれ。
(75) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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明之進!!!!!!
[ようやくその場にたどりついた龍笛が、炎と化したあやかしの名を呼ぶ。]
(+49) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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>>69
『へぇ、隠世――我らの世にも、祭りがあるんだねえ。 辰次さまが言ってたのは、そのことだったのだろか。』
[一緒に来るかい、と聞かれれば、切れ長の瞳が細くなって かく、と首を傾げて、芙蓉に問う]
『あたしも、行ってもいいのかい。 そちらへゆくのは、もう少し先だと、思ってはいたのだけれど。』
『おや、鵺さま… これはこれは…見事な姿だこと。』
[初めて見る大妖の変化に、感心したように嘆息をついた]
(76) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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>>60たまこ姉ちゃんは…アヤカシだったの―?
[アヤカシかもと思える言葉に、目をぱちくりさせる。 鵺というすごいアヤカシを見たから、殊更かもしれない。]
でもね。僕はアヤカシとかニンゲンとか、気にしてないよ。たまこ姉ちゃんは、たまこ姉ちゃんだよ。
[>>74袖を引いたたまこの手に自分のをそっと乗せて。]
(77) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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嫌ダ 嫌ダ
[沙耶の顔を見るたびに"さよ"が、さよの笑顔が記憶の欠片から掘り起こされる。 そして怯えた表情も、その時に受けた強い悲しみも。
青い火は、沙耶から離れてゆく]
(+50) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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