109 Soul River
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[蝶番の、音。 先程自分が鳴らしたような。 振り返ると見覚えのある姿]
あ。
[鴉君だ。 と、今しがた聞いた呼称が浮かぶ。 イアンと、それから彼を交互に見た]
探し物、見付かった?
(132) 2013/01/06(Sun) 23時頃
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―廊下―
だーれか 居ませんかね っと
[音の少ない洋館で、 独り言を呟きつつ、扉を開く。]
げっほ、……
[埃っぽい。むう、と眉を寄せた。 安宿を思い出す。]
(133) 2013/01/06(Sun) 23時頃
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俺は、弾ければ何でも。 思い入れはあったけど、それだけだな。
ドラムセットってさ、高いんだろ? 叩く場所も防音大変だろうしなぁ。
[ヘクターの言葉に首を傾げて]
もっと大事なもん? なんだろ、叩く理由とか? 一緒にやる仲間とか?
[セシルのことを聞かれると、なんだったっけな、と言ってた言葉を思い出す。]
確か、ハープっつってたな。 ハープにオーボエにピアノ、アコーディオンにハーモニカにドラムか。 あの聞こえてたのは弦楽器だったよな。
ほんとに楽団みてぇ。
(134) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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/* テッドはこっち来いよ
(-13) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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煩い。
[ぽつんと、繰り返した。 ゆっくりと首が元に戻って。 反対側に僅か、傾ぐ]
そっか。
[知る範囲で、想起する。 ヘクターがダイニングを飛び出していった事を。 なんとなく思い起こしていた]
(135) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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― サンルーム ― [白と黒、床板。風が開けた戸、通りぬけ。 黒が揺れた。寒い。 人影、二つ。先の後姿、拭った人。 それと、セシル。 拭った人、唇動く。文字、落ちなかった。]
――ううん……ここには……ないよね。 アコーディオンも、ないよね……
[セシルは文字、降らす。 見つかっていない。ハープも、音も 風、寒い、くしゃみ一つ]
(136) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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テッドは、いねーなぁ、とひとりごちた。
2013/01/06(Sun) 23時半頃
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そんなもんか。 ああ……防音なんてネェから 近所からクレームが山ほど来たな。
[男は笑う。 たたく理由、仲間 天井を仰いだ]
ハープぅ? そりゃ……なんつーか、似合いだな ミルクティーにハープか……はは
楽団なァ 何でまた、バラバラのやつらが集まってんだろう
俺らに共通点でもあったかね。
(137) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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[アコーディオン。 テッドの事だ。 彼も友達は一緒にいないのだろうか]
此処には、ないね。 ……寒い?
[濡れて乾きかけのシャツは冷たくなっていた。 陽射しが少し、温かい]
ミルクティー、ダイニングに淹れてある。 イアンも良かったら、飲む?
[誘ってみた]
(138) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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子どもの頃ってさ、押すと音が出るもんって好きなんだよな。 俺がピアノやり始めたのも最初はそれが理由でさ。
年の離れた姉貴の為に買ったピアノだったんだけどさ、真似て叩いて、最初は本当に叩くだけで、楽譜も読めねぇのにメロディラインだけ弾いてみたリさ。
姉貴がピアノをやめて、その時に教えてくれた先生が替わったんだ。 近くに住んでた音大生に。
高い金払うのがもったいなかったんだろうな。俺だけだと。反対されてたし?
[思い出す、鍵盤を滑る白い指先。重ねられた手の温かさ。 耳許に掛かる声は低く、最初は気付かなかった行為が、思春期が進むにつれて恥ずかしいものだと知った。]
(-14) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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/* 何となく出すタイミングを考えて独り言に落としてみる
(-15) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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防音ないなら、そりゃくるだろ。 俺んちだってピアノがうるさいって何度か言いに来るおっさんいたぞ。
ヘクターそういうのはもうちょっと旨い茶を出してから笑った方がいい。 確かにセシルの雰囲気とかすっげー似合う楽器だけどさ。 ふんわり系?
共通点なぁ。なんだろ。 ああ、楽器やってるってのは、共通点になんねぇ? 何も楽器出来ない奴がまざってんならだけど、いないしさ。
楽器やってる男ってのが大きな共通項か。
(139) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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[くしゃみが一つ聴こえた。 微かに眉が寄った後、窓を閉める。 軋んだような、錆びた鍵の音。
楽器を探すような声に 視線を軽くあたりに彷徨わせるが やはりそこに楽器らしいかげは無い]
…いや、いい。
[軽く首を横に振った。 鴉と呼んだ影の傍ら通り抜けて、 また建物の中を歩くつもりらしく**]
(140) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/01/06(Sun) 23時半頃
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[殆どこない、サンルーム。 暖かいはず、でも、今は寒い。 窓、開いていた。納得。
セシルの文字。頷く。 探す。でも、暖める。 ミルクティー 楽しみ。]
――――イアン?ありがと
[知らない文字。拭った人、見た。 窓、閉める音。風、止んだ。 脇、通る姿、お礼一つ。]
(141) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/01/06(Sun) 23時半頃
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[窓が閉まる音。 空気の流れと、水の流れるような音が遠のいた]
そう。 少し、残念。 でも、いつでも作れるから。 気が向いたら。
[通り過ぎて行く男を見送る。 陽射しだけが注ぐ室内、上を見上げた。 上階が、あるように見えた。 青年と二人、場に残される]
んー……。
[首を傾げた]
(142) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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―ダイニング― [少しほっとしたのは、男の苦手な話題が膨らまなかったお陰]
んぁ? 茶なんて自分で淹れた記憶がネェんだから仕方ないだろ。 慣れないことはするもんじゃ無いな
そういうのは、セシルとかあのオーボエの奴とか 得意そうなのに任せておきゃいいんだよ。
[肩を竦めて、再びカップを手に取る。 少しさめた中身を飲み干した]
……楽器のうまい下手は関係ないのかね。 ま、共通点はそうなんだろうなあ…… それにしても、此処はどういう所なんだ 俺ァあのまま天国行きだとばかり思ってたが
(143) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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なぁ、此処ってもしかして 音楽家専用天国って奴?
[男は茶化すように笑う]
(144) 2013/01/06(Sun) 23時半頃
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ヘクターは、テッドは何処まで探しに行ったんだろうと気になった。
2013/01/07(Mon) 00時頃
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―廊下―
お?……此処は風呂か。 作りしっかりしてんなぁ。
[いくつか目の部屋の突き当たり、 そんな部屋を見つける。 徐に蛇口をひねって見て]
うわっ、っとっと、
[軽く湯を被りふるふると首を横に振った。]
うぇ。……あ、湯出るんだ。 スゲー。
(145) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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―ダイニング―
オーボエのって、上手そうって言うより下手そう? 楽器以外出来ないタイプにも見えるけどなぁ。実際どうなんだろ。
慣れないことでもやってりゃ慣れてくるさ。 俺も茶入れるのなんて軍に入ってからが初めてだったし。 味にうるさい上官がいてな。
ここがどういう所か俺が聞きたいね。 ――天国行き?
[言われた言葉に思考が止まる。
俺は、どこで、何を、していた?]
(146) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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………? どうか、したの?
[上は見られない。首が痛い。 上、荷置きがあったはず。 あまりこない、此処、思い出す。 セシルに、首、傾げる。]
(147) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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[首をゆっくり元に戻した]
君の事、なんて呼ぼうか。 考えてた。
誰も君の名前、知らないみたいだから。
何て呼んだら。 君は振り向ける?
(148) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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/* おれが
へくたーに
いきそうに
なってる
修正修正
(-16) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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―ある部屋―
……―――、……はー、
[バスタブの側になんとなく腰を下ろし、 だらっと縁に頭を預けた。]
……、友達、……かぁ
[楽器が、ここにはない。 死んだはず、血がいっぱい、流れて やめろ、といっても聞く耳もたれず そりゃそうだ、ドジを踏んだのは、こっちで―――]
……あーぁ、……やっぱ、そっか 死んだんだ、オレ……
(149) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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は、音楽家専用天国ってなんだよ。 それならもっとたくさんいるっつーの。
大体音楽家じゃねぇし。
[そうか、死んだのか、と腑に落ちた。 だから、動かないはずの手が動いて、痛みだってないんだ。]
(150) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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あぁ……言われてみりゃそれもそうか。 [オーボエの。 彼については同意して 男はヒューの話す内容に瞬く]
軍? ……おい、どうした?
[間が空いた。 少し不安混じる声で問う。 続く声には首を傾いだ]
ヒュー、あんた音楽家ってか……軍人?
(151) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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…………
[誰も、知らない。 納得、と 落胆。誰も俺を知らない。 俺も、俺を知らない、しょうがない。 白と黒、床、視界に入る。 提案、考える。]
お前、や、黒いの、でわかるよ。 オーボエの、とか。
[お前、はサイモン。黒いの、オーボエのは 此処にきて、居なくなった人達。 それで、困らない。視線、戻す。 首、戻るセシル]
(152) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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……わりぃ。 そーだな。死んだからここにいるのか。
[ヘクターの声に首を振った。]
ああ、軍人っていうには、階級だって下っ端だけどさ。 軍役終わったら、やりてぇことあったんだけどなぁ……。
[肩を落としてテーブルを見る。]
(153) 2013/01/07(Mon) 00時頃
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お前、とか、黒いの、とか。 何だろう。
[少しの間、沈黙が流れてゆるく瞬く]
うん。 解るなら、良いんだろうけど。 上手く言えないや。
[迷うように視線が宙に浮かぶ]
アル。
[ぽつり]
(154) 2013/01/07(Mon) 00時半頃
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―バスルーム―
……あーあ。
[弾きたかったな、と 自然と口にしていたが。 手を証明に翳し、少しだけ目を閉じた。]
ドジ 踏んだ か。 ……なーんて。あいつもそんなこと謂ってたなァ……
(155) 2013/01/07(Mon) 00時半頃
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…………?
[セシルの文字、白と黒、床板の上 ぽつり、ぽつり、降る。
知らない文字、転がる。]
………アル? ふふ、名前みたいだ。 ああ…………でも
[名前みたい。だから、嬉しいと 思ったけれど、きっと、すぐ、呼ばれなくなる。 セシルがいなくなって、 文字だけ、残る。それは、寂しい。 きっと、いつもより、寂しい]
……お前、や、黒いの、がいいな…… 名前、みたいだと、 セシルが、居なくなった後、寂しい
(156) 2013/01/07(Mon) 00時半頃
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たぶん……だがな。 俺ァ転げ落ちた筈だったんだ 打ち所が悪かったんだろうよ、 此処が病院じゃなきゃ天国だろう?
[空っぽになったカップをテーブルに置いた。 手持ち無沙汰か、スティックをいじる]
やりたいこと? 何だ、気ぃある奴に告白とかそういうアレか
(157) 2013/01/07(Mon) 00時半頃
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