301 十一月うさぎのないしょ話
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/* 店員側も難しいだろうな、これ。
(-32) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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/* オットーが飴を食って寝た
(-33) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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/* えーなんぱはしたくなーい
(-34) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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[厨房の奥。 オーブンから取り出したアップルパイは、二種類。 大きなタルト型と、今日はもう一つ。
薄くスライス上にした林檎に、フィリングと同じようにシナモンとバターとグラニュー糖を染み込ませ。細切りにしたパイ生地に並べて作った、一口サイズの薔薇型。]
よし、いい感じ。……っあち。
[大きなタルト型の方も、いつもは格子にする生地の代わりに、葉っぱの型抜きでくり抜いた生地を散りばめて。 予想はしてたが焼くと膨らんで少し歪んでしまったけど、そこはご愛嬌。こんがりと色づいた分、食欲を誘うだろう。
冷めないうちにと切り分けていけば。 断面から覗くぎっしり詰まったアップルフィリングは、また最初に食べてもらえる可能性も考えて甘さは控えめに。 けれどシナモンはたっぷり、そして風味づけにブランデーを少し加えてある。]
(85) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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[大きめに切った一切れずつ皿に移し。 敷き詰められた葉の上、一口サイズの薔薇の花を咲かせるように飾り付ければ、完成だ。]
おまたせしました。 当店特製、アップルパイです。
まだ熱いので、気をつけてくださいね。
[少しだけ緊張するのを隠して、店内に戻れば。 宅本さんと桐野江さんの前へ一皿ずつ置いていく。 味は勿論、見た目も楽しんでもらえるといいのだけど。**]
(86) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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[すごいですかねぇ。なんて芝居がかって首を捻り。 そろそろ耳が肩にくっ付きそうになった頃、相席の申し出があった。>>80]
そうなんですよ。 朝の五分の眠りは怠惰に塗れた至福の五分ですよね。 しかも、これから寒くなるし。 エアコン付けておくと咽喉が渇くし。
[取り留めのない同意を語りつつ、己の隣を片付ける。無論、片付けるほど散らかしていないからポーズでしかない。 ついでに、椅子の上に掌を翳し、上から降りてくる空調の暖かい風を確かめる。これは芝居半分、気遣い半分。]
こっち、暖かいですよ。 端は冷えるでしょう。
[今日のアップルパイは彼女が射止めた秋の味覚。 真ん中に座さずして何が主役か。
ささ。と両手を揃え、椅子を勧める仕草で。]*
(87) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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私は結構お決まりのパターンがあるのよね……。
でも、分かる。 いつもと違うお洒落はわくわくするもの。
それに、エリカちゃんの青を探すのも、 ここに来る楽しみのひとつだから。
[嬉しい言葉>>77を貰った日に限ってと思わない訳ではないが、彼女がそう言ってくれるなら胸を張ろう。 鎧がなくとも、案外大丈夫なのかもしれない。 バターがパンに溶けていくようにじわりと広がる自信に、笑みを浮かべた。**]
(88) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/26(Tue) 00時半頃
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/* 目を逸せないレベルの誤字脱字に顔を覆ったまま寝ましょう。 アップルパイやったー!
(-35) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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/* なんかこう。 抑揚がない。 面白くないな。
(-36) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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/* うまく絡める気もしないし 飲んだくれとけばいいか
(-37) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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鴨の脂といちじくのソースが絡むんですよね。 ――― でも、いちじくってなんとなく想像は出来るんですが、どんな味だったかしっかりと思い出せませんね。甘酸っぱくて、ぷちぷちしていた気がするんですけど。
[そう言えば最後にイチジクを食べたのは何時だったか。 考え込むように蟀谷に指先を宛がい、思案数秒。答えはソースを煮詰める小鍋の中に用意されているのに。>>83]
名前を付ける料理はなさらないんですか? お得意そうなのに。
[日により、相手により、食材により、加えられる一手間が変わる気がする。彼女特有の癖なのか、料理人の癖なのかは分からないが。 完成に近づく甘くて酸っぱい匂いがお腹を鳴らした。]
(89) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
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本当に? そう言ってもらえると、嬉しいですね。 また違うのつけてきたくなる。
桐野江さんも、いつもと違うけど、おしゃれですよ。
[>>88青を探してもらえると知ったら、嬉しくて頬が緩む。 いつもと違うのはわくわくする、と桐野江さんが言うので、今日のメイクは前向きなものなんだろうと解釈して、明確に触れた。 まさか、自分がその前向きのきっかけになったなんて思ってないまま。]
(90) 2019/11/26(Tue) 01時頃
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いちじくは、そうですねえ。 さっぱり甘い、って感じでしょうか。 香りもあっさりしていて、食感はプチプチして。 キウイの黄色いのに少し似てる気がしますね。
[>>89言いつつ、鴨を焼きに入ろう。 鴨は脂と赤身がはっきり分かれた野性味あふれる肉だ。 いつまでも噛んでいたい、というのはわかるけれど、いつまでも噛むほどに固く仕上げてしまうと獣臭も出やすいから、ローストは柔らかさに気を使う。
鴨肉は焼くと縮むから、一人分より一回り多いくらいの塊を切り出して、皮目に包丁を入れる。 塩と胡椒をしっかりめに擦り込んで、皮から焼きめがつくまで2〜3分。ひっくり返して2〜3分。 肉汁が染み出して来たら、肉だけ取り出してオーブンへ。 フライパンに残った肉汁には、先程のソースを入れて馴染ませていく。 どうしても15分ほどかかってしまうのはご容赦いただきたい料理。]
(91) 2019/11/26(Tue) 01時頃
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名前のついた料理もできますよ? でも、このお店に来てくださる人には、うちでしか食べられないもの――なんて高尚なつもりもないですけど、その人に合ったものを出したいんです。
そうすると、自然と名前がないものになっちゃうだけなんですよ。
[お仕着せの料理を作ることはできる。 けど、例えばさっきポテトがピザに乗ったように、その場のひらめきは失くしたくない。 結果、おいしくなるはず、という直感と自信と感覚に従って、オリジナルを産むのが常のことになってしまっていた。]
(92) 2019/11/26(Tue) 01時頃
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[鴨とパイとそれに温かいお茶。 今夜も完璧な差配と滑り出し。
常識に囚われないリベラルなオーダーは最初からデザート枠が現れる。だが、食後の後に別腹を満たす風体ではない。 どっしり、ずっしり。落葉に埋もれた黄金のトライアングル。>>85
思わず卓に皿が供される前にカトラリーを手にしてしまった。]
綺麗ですねぇ。 ―――…えぇ、これどうなって……、あ、薔薇のガクがパイ。ははぁ。
[後半はアップルパイに語り掛ける独り言。 甘くて美味しいのはお菓子の第一であるが、第二はきっと見た目に在る。興味と言うスパイスは、造形を取り入れられる製菓がリードする味のない味覚だ。
右から、左から。斜めから、上から。 目で楽しんでいる内に、シナモンの香りが酔わせてくる。]
(93) 2019/11/26(Tue) 01時頃
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いただきます。
[サク、とフォークが一口分を掬い。 フィリングと一緒に舌に乗せた。
とても熱い。とても甘い。とても美味い。 焼きたてを口腔で転がし、鼻孔を林檎の香りが抜けた。
もっもっ、と目を閉じて幸を噛みしめること暫し。 口角にパイ屑を付けながら。]**
(94) 2019/11/26(Tue) 01時頃
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いちじく、単品で食べてみます? 実はバター焼きなんて絶品なんですよ。
[ソースにも入れたように、いちじくはバターとの相性がいい。 カットしてバターを乗せて、粗塩と黒胡椒。 シンプルな味付けが、シンプルな甘さととてもよく合う。
先にローストが仕上がってからの、追いかけ提供になってしまうかもしれないけれど**]
(95) 2019/11/26(Tue) 01時頃
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迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/11/26(Tue) 01時頃
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/* うーん? 速攻で誰か口説きに行くのが正解だったか?
(-38) 2019/11/26(Tue) 06時半頃
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本当に。
わ、やった。 それじゃあ、次からも青探し楽しみに来るね。
[エリカ>>90の頬が緩む様子に、言葉にして良かったと口元に笑みが浮かぶ。 だって自分がこだわっていることが誰かの理由になるのは、とても嬉しいことだと思うから。 先日の喜び>>1:246を思い出し、浮かべた笑みが一段階深くなった。]
あ……、ありがとう。 嬉しい。たまにはいいの……かな?
[バターが染みて柔らかくなった心に、彼女の素直な言葉がするりと届いた。 元より深刻に悩んでいるつもりはなかったが、自分が思うよりもっとこだわりは柔軟でいいのかもしれない。 幾分かすんなりと出てきた返事と共に、僅かに困惑の残る眉を下げた。*]
(96) 2019/11/26(Tue) 06時半頃
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[ボトルが一本空になるのにさほど時間は掛からなかった。美味い料理は美味い酒をさらに美味くする。 いい店だと改めて思う。 流石にアルコールもある程度回った。]
手洗いを借りるぞ。
[席を立ってトイレへと向かう。 パシャと冷たい水を顔にかけ。 いい女という意味では店員にも客にもいるが、いい店であるが故にこの店で女漁りをするわけにもいかないだろう。]
……河岸を変えるか。
[料理も酒も十分に堪能した。あとは色だけ。 ペーパータオルで雑に顔を拭けば酔いも少し落ち着いてきた。]
(97) 2019/11/26(Tue) 06時半頃
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エアコンで喉やられるときついよねぇ。 そこから体調崩したりするから気をつけないと。
でも、良かった。 弁護士さんって忙しいと思ってたから、 宅本くんがしっかり眠れてるみたいで。 環境も変わったばかりでしょ?
[少し大袈裟に見える宅本>>87の仕草に微笑みながら、先日の夜目にしたテナントビルを思い浮かべる。 ランチに通っていた頃は、まだテナント募集の貼り紙がされていた記憶があったし、会話の終わりに耳にした言葉>>1:151からもそうずれてはいないだろう。 勧められるまま、口元から両手を離し、立ち上がる。]
ありがとう。お邪魔します。 折角のアップルパイ日和だもの、ね。
[彼の芝居がかった仕草に応えるようにスカートの裾をついと上げ、慣れない動きに照れを滲ませながら改めて席についた。*]
(98) 2019/11/26(Tue) 07時頃
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[電話が鳴る。 こうしてホテルから出てる時に限って着信するのはどこかに"目"でもあるのだろうか。]
───ハイ、ロイエ。 今は外だ。ああ、問題ない。 交渉中にはよくあることだ。 あんなものミスとは言えない。 問題と言ってる。
[ネチネチと鬱陶しいことこの上ない。 ロイエ・ミッターランド。北欧に拠点を持つ際に地元海運グループの元締が押し付けてきた女。元締の娘。女房面であれこれ口を出してくる気に食わない女。]
(99) 2019/11/26(Tue) 07時頃
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───そんなことで一々連絡してくるな。 どこにいる? それこそお前の知ったことじゃない。
[苛立ちの中で通話を一方的に打ち切った。 年が明け春になれば女房気取りが女房になる。 ゾッとしない話だ。]
フゥ………
[大きくため息をついた。 あそこで商売をするために後ろ盾が必要だったとは言え、間違った判断だったのだろうか。きっと商会にとっては正しくても自分個人としては。きっとそうなのだ。]
(100) 2019/11/26(Tue) 07時頃
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[あの時も随分と飲んでいた。 自分はもしかすると酒で破滅するのかもしれないな、と一人苦笑いを浮かべる。]
hey, chill out ...boy
[鏡に映る自分に向けて呟くと、カウンターに戻ることにした。]**
(101) 2019/11/26(Tue) 07時頃
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[夜風に冷えた指先も交わす言葉と空調にじんわりと熱を持ってきた頃、二枚のお皿を手にした宇都木>>86が戻ってくる。]
わ、ぁ……!
[お皿の上には、三つ角の大地に咲く可憐な花の姿があった。 自然と溢れる歓声を、感動の端に辛うじて残っていた常識が手を口元に動かす。 こんがりと色づいた薔薇の花と落ち葉、地面の下には林檎が詰まっているのだろう。シナモンの香りが胃袋を刺激する。]
すごい、綺麗。美味しそう。 えっと、早速だけどいただきます。
[唇から溢れるのは月並みな単語ばかりだったが、素晴らしい作品に言葉を失った、ということにさせてもらおう。 待ちきれないというように、お手拭きをフォークへと持ち替えた。]
(102) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
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[サク、じゅわ、とすん。 それぞれの層をフォークが通り過ぎる度、異なる美味しい感触が耳と指先をくすぐる。 零さないよう息を詰めながら持ち上げた一口を、いつもより色の薄い唇の内へと迎え入れた。]
……!
[噛んだ瞬間、熱と旨味が爆ぜる。 舌に触れる熱さに肩を小さく跳ねさせた後、はふはふしながらも表情が緩んだ。 出来立てのパイ生地はサックサクで、中のフィリングはトッロトロ。底の生地は林檎の旨味を吸ってしっとりしている。 砂糖とバターが甘さと深みを引き立てているのに、しつこくないし甘過ぎない。]
宇都木さん……最高、です。
[メールが届いてから3日、しっかり熟成した期待をも上回る美味しさに、今度こそ完全に言葉を失った。 精一杯の賛辞を送った後、手はすぐに二口目へと伸びる。 しかしそこで手を止め、宇都木を手招きした。]
(103) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
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あの……あそこの方、ご存知ですか?
[こっそり示すのは、ちょうど席を立った姿>>97だ。 気づかれないように声を潜めた内緒話。人差し指を自身の唇へ押し当てる。]
もし良ければ、あの方にもこのアップルパイを食後に。 あ、宇都木さんが大変じゃなければですけど。 もしお腹いっぱいなようでしたら私食べますので。
[もう一切れ増えたって余裕ですので、とは口にせず。 自身の胃袋はともかく、何切れでも食べられる美味しさは事実である。]
先日も今日もお世話になったというか、 いやお世話というか……ご縁だと、思ったので。
[仕事が忙しくて訪れるタイミングはまちまちなのに、最近よく姿を見かける人。 お礼の名目でこの美味しさを味わってもらいたいと、おずおずと注文した。]
(104) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
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それと、エリカちゃんの分も 一切れとっておいてもらえたら嬉しいんですけど……。 このアップルパイ、エリカちゃんも一緒に決めたから。
[無茶ばかりお願いするのは申し訳なくあるが、どうしても、と。近くにいるエリカに聞こえないよう、一層声を潜める。 内緒を示していた手を広げてあわせて、お願いのポーズ。そっと宇都木の様子を窺った。*]
(105) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
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[男性が席を立ったタイミングで、乙坂>>84には注文をお願いしたのだったか。 我ながらわがままが多いなと、普段の自分からは想像もつかない姿に苦笑を零す。]
……ふふ、
[苦笑は、すぐに穏やかな笑みへと変わった。 宅本>>94の口の端に陣取る美味しさの欠片を発見したからだ。]
アップルパイのTPO……ね。
[納得したように手を伸ばす。 途中まで進んでから、相手が同い年の成人男性だということに気づいて手を止めた。 宙を彷徨う手に意味を持たせるように人差し指を伸ばす。 人を指差すのは失礼だからと、緩く手首を回して彼の口角を示す円を描いた。]
ついてる。
[戻した手で、自身の同じ場所をとんとんと叩く。 笑みを形作る目元を一段と細めてからフォークを手に取り、二口目を切り取る。先程よりも大きめに。]
(106) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
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[口を大きく開けたっていい。 口の端についたっていい。
手で口元を隠しながら、ほんの少しだけ豪快に。 口腔いっぱいに広がる幸せに目元が蕩けた。]
うま。
[唇についたパイを舌が攫う。うん、リップの苦味もない。 初めてこのメイクだからこその理由を見つけて、心が弾んだ。**]
(107) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
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