64 色取月の神隠し
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えっと、何だっけ。
[沙耶の方へと視線を戻し、目を合わせる。名を問われれば、先ほど自分が言いかけた内容は忘れて]
ああ、あたし?芙蓉、ってんだ。 んー、志乃ともねえ、この祭りに来てから会ったんだけど。何ていうのかな。
[よもやあやかし同士の囁きのこと、人へ語るわけにもいかず]
気が合う?ってのかな?
(45) 2011/09/15(Thu) 21時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2011/09/15(Thu) 22時頃
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芙蓉、さん。
[女>>45の名を口に出して呟く]
そう、なんだ。 じゃあ、私と同じ、だね……。
[祭りに来てから会ったということ、気が合うという表現に満面の笑みで頷いた]
芙蓉さんも、聴いた? 志乃の、箏の、音。 とても綺麗で……不思議な、音色。
[夢現で聴いた音をどう表現すれば良いかわからず、そんな風に水を向ける]
(46) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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おおう仁右衛門さんがはんようだったのね
(-16) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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なるほど…有効にですかぁ? センセらしい思います。
せやけど書物は所詮は人の造りしもの。 異の世界の理は 書物ではわからへん思いますよぅ?
なんやいろいろ大志を抱いてる見たいですねぇ 逢いたい以上に大きい望み持ってますん?
[そこに憎の色がないと分かれば、凜たる色もゆるやかに]
(47) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/09/15(Thu) 22時頃
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志乃の、箏……
[視線を宙へ彷徨わせる。 囁く「音色」は聞いたけれども、 自分も志乃も人だとしたら、聞く機会はなかった筈]
な、無い。聞いたこと無い、よ。
[いささか大げさに首を振り、問い返す]
……さやは、箏とか、弾くのかい? いい箏が欲しいなーなんて、思ったりしてないかい?
(48) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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―祭初日・夕暮れ―
[ぎゅう、と握った手鏡の鏡面に、思い浮かべた人物の顔が浮かび上がる。そして直ぐにその顔はゆらりと歪んで、黒い影を形作り――]
…っ…!
…本当に…あやかしが。
あの方が、あやかし……。
[黒い影が消えさり、鏡面が暗くなってもそこから目を離せぬまま。手鏡を持つ手をカタカタと震わせながら、その場に立ち竦んでいた*]
(49) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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>>49 ゆりちゃん黒引いたねえ。 どっちだろ。あたしはあんまり絡んでないから、辰次かな?
(-17) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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― 二日目・朝 ―
[昨晩は沙耶を送り届けて帰った。道中の会話はそこまで覚えてないが、他愛の無いものだったはず。
とりあえず舌が痛いので会話の中で噛んだってことだけはわかった。]
ふぁ…今日は朝だね。 今日も祭りだね。
[寝ぼけ眼と寝ぼけた頭のまま。]
(50) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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―朝/長屋―
[伏していた身体をゆるりと起こし、目を擦る。 昨夜点した雪洞の灯は既に消え、机には温い体温のあとが残った。]
…………ん
[始めて紐解く祖父の手記は、経年の埃と微かな墨の匂い。 そこに並ぶ文字を追ううちに、すっかり寝入ってしまっていたらしい。]
(51) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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そう、なんだ。
[大袈裟な首振りを見るも、特に疑問は差し挟まず]
祭りの間に、聴けるといいね……。 辰次さんて人の、笛も楽しみ。
[それともまさか、夢で聴いた音色がそうだったのか――確証は持てなかった]
んん、箏は……触った事があるくらい、だよ。
[問い返されれば、ゆるく首を振る]
志乃みたいに、巧く弾く事は出来ないもの。 いい箏は……私には、勿体ないと思うの。
(52) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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―祭二日目・早朝 神社境内―
[箒を持ったまま、ぼんやりと立ち尽くしている。石畳には、掃かれていないことを物語るように舞い落ちた葉っぱがそこかしこに点在していた]
――……。
[昨日、鏡を見たあとからのことは良く覚えていなかった。朝食を取っている時、随分姉巫女達に気遣われたから、きっと昨晩からぼんやりして心配させたのかもしれないと、それだけは分かったけれど。]
……婆様。 どうしたら良いのでしょうか…私は……。
[箒の柄を握り締める。俯いた目線の先に、葉がちらりと舞い落ちた。]
(53) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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[昨夜は一平太の指摘が気掛かりで、長持の整理に時間を費やした。 羨ましい――昔馴染みの言葉の真意は判らず、小さく首を傾げるばかりだったのだけれど。 「見た、あったのかもしれない」>>2:124という推測通り、手記から得るものは確かに在った。
けれど―――]
[志乃の語り口、沙耶のことば。 神、あやかし――人為らざる―― 思考がそれらに塞がれたまま、長屋の戸をぱたりと閉めた。 飾り台に並ぶ十六本の風車が、吹き込む風にくるりと回る*]
(54) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2011/09/15(Thu) 22時頃
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>>50 翌日まで痛いとかどんだけ噛んだの……
(-18) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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うむーん、どうしようかな
たまこちゃんの団子食べたい←
(-19) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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―祭り初日・屋台「菊屋」―
[>>2:141店を訪れたあやかしの男の気配に中られたのか、 団子屋の娘の眉が僅かに顰んだ。
(……なかなか勘の良いことだが、やはりこの娘、あやかしと縁があるのかねェ……? だが、今からそれでは、逢魔時の渦中には難儀するだろうなぁ)
――などと意地悪く娘の面を眺めれば 不意に娘の口元が綻び、男に向け手ぬぐいが差し出された]
(55) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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――――……? ん……。 口? はて、な。
[娘の表情の目まぐるしい変わりように阿呆の様に瞬いて 指摘された口元に指先を伸ばせば 触れるは先刻口にした、カステイラのざらめ。
かつて、京を恐怖に陥れたあやかしも 時降れば喜劇的な存在になるらしい]
……いやぁ、これは失敬。
[手渡された清潔な手ぬぐいで口元を拭いながら あやかしの男は心底愉快そうに笑った]
(56) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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>>2:146>>2:147 [娘の熱烈な団子の売り込みを 男は腕を組み真剣な面持ちで聞いている]
……なるほどなぁ、全てがお勧めというわけか。 これでは、一つを選ぶなど、到底出来ないな。
[ふむん、と頷き]
……よし、此処はお姉さんの謂いを信じて、全部貰おうか。
[それこそが娘の思惑とも知らずに言い切って みすぼらしい身形に似合わない 数珠繋ぎの銅銭をじゃらり、懐から引っ張り出した]
(57) 2011/09/15(Thu) 22時頃
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確かに、これは……美味いな。
もし、団子の味が口上ほどでもなかったら、 あの娘、口直しに攫って喰ろうてやろうとも思ったが……。
[菊屋の屋台を離れ、道々団子を頬張りながら 物騒なことを独りごちれば 何処からともなく聞こえるは、龍笛の音>>2:157]
ほぅ、九十九の……辰サンの音色か。 どうやら、夕は無事に本懐を遂げたようだねェ。
……良かったなぁ。 [やがて、遠ざかる二つの影を送る龍笛の調べに箏の音が重なり>>1逢魔刻の始まりを奏でた*]
(58) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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[異の世界の理は書物では解らぬと告げられれば、ある種的を射たその言葉にがっくりと肩を落として天井を見上げた。]
そう、だよなぁ…
[でもなぁ―――…]
いや、大志というか―――…まぁ、大志だが。
[どっちだ。]
母から、二人の馴れ初めを聞いて…それで、な。
[果てない何かを慈しむような顔で穏やかに笑う。] なんだ?この話も志乃君は聞きたいのかい?
(59) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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―祭り2日目朝:神社―
[境内へ入る鳥居をくぐるとたまこは息をついた そこは昨日と同じように祭りが始まろうとしている ほっとして、石段をゆっくりとあがる]
[手水舎で手を清めた後、ついたのは普段訪れることの少ない、本殿である 軽くお辞儀をして中へ入ると、急に外の喧騒がうそのようにしんとする 夏でも涼しいそこは、薄暗く、冷たい床が裸足の足に心地よかった]
(60) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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そ、そうだね、一度聞かせてもらわなきゃ。 辰次の笛と合わせても、良さそうだねえ。
[こくこくと頷くけれど、箏はあまり得手でないと聞けば、残念そうな様子を見せた]
んー……そうかい。
[沙耶が箏の名手なら、志乃が気づかなかった筈はないのだと思い直して]
い、いや、ちょっとね。 あたしのお節介で、箏の引き取り先を探しててね。 うん、志乃に聞いてみりゃいいんだよね、志乃に。
[むろん本人に聞くつもりもないのだが、誤魔化すためにそう言った]
(61) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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―祭り二日目:朝/神社広場―
[連日通う広場の前で、僅かに瞳を見開いた。]
“今日も沢山だね”
[客足は途切れることなく、熱気は途絶える事無く。 閉塞感を追い出すかのように、冴え冴えとした外気の中で呼吸をひとつ。 そして、身を委ねるが如く祭りの人波に紛れる。
昨日とは違う芸を披露する手妻師の前で立ち止まって、派手な口上に耳を澄ませた。]
(62) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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[まだ朝は早い たまこは、社の者がいれば案内をしてもらうつもりであたりを見回した どちらにせよ、おじゃまいたします、と再び一礼して、祭壇へ進んだ]
かみさま、いっつもおねがいごとばかりですみません。 今日は、神様に会いにきました。
『たまこ。たまこ。』
[熱心に語りかけていると、とんと肩をたたかれる 見れば人型になった揚羽がいつのまにか隣に立っていた]
(63) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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――あれ、もう終わりかい。
[志乃と話込んでいるうちに、軽業は演し物を終えたようだ]
ん?これ、投げりゃいいのかい。
[わけもわからず周囲の人々を真似て、いくらかの投げ銭をした]
あのさあ、さや。 他に何か面白いところ、知らないかい?
あ、それとも、何か食べようか?
(64) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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『神様、どこかへ行ってるんじゃないかい。 気配がないよ。 どうりで、あたしたち妖がずいぶん自由なわけだねえ。』
[腕組みしてひとり、うんと頷いている たまこは、ちょっとの間、ぽかんと口をあけたまま背の高い揚羽を見上げていた たしかに、この妖、―――自由である 誰かに見られたら、とか、そんなことは頭にないらしい]
(65) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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>>59 まあ、センセ浪漫派なんですなぁ。
[よもや馴れ初めなどという言葉が出てくるとは思わなかった。 クスクスと笑いながら、軽く彼の頬を撫でてみせ、それから立ち上がる]
うちも、こないな身ですけど女郎花ですからねぇ。 その話も是非に聞きとぅ思いますけど…
そういえばええもん見せる言いましたね。うち。 センセもええもん見せてくれましたしな。
ふふ…あやかしとヒトの馴れ初めねぇ
(66) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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[片隅に立てかけていた包みを解く。 露わになった古い箏に手を翳せば、その箏は淡い葡萄の色を放ち出す 暗い暗い光 現と異なる妖しの灯]
人は現── ──妖は夢
[虚空に浮かぶ異形の箏 揺らめく弦をひとつ爪弾けば、拾参の音色が辺りに響いていく]
安心してええですよ。 センセの家系は紛れもなく人の家系 太古に昇る母上の血は現の世の結故 うちを形成してくださった血ですよぅ?
そして貴方のその心は 間違いのぅ逢魔の境界に立つ心
(67) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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弁士 仁右衛門は、メモを貼った。
2011/09/15(Thu) 22時半頃
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[左手で僅かに弦に触れた瞬間、拾参の音色が崩れるように一斉に音を堕とす。 隠世の琴の音 音亡き音の箏の音は 大きく大きく 静寂よりも静かな音を上げ 響く 響く 重なる世界に響いていく
堕ちていく。堕ちていく……真昼の部屋がまるで血の色へとに赤く染まあげて。 朱く 紅く 常夜の色に──]
聞こえぬというなら利かせましょう? 見えぬと言うなら魅せましょう?
── これが隠世 逢魔の音 妖しの園
(68) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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── パン!
(69) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/09/15(Thu) 22時半頃
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[と一拍子。刹那書斎は元の色 現の世界を描き出す]
少しは楽しめましたやろか?
[いつの間にか、女は仁右衛門の眼前に佇み、その細い両の手を、彼の頬にあてがうようにして、じぃっと見つめていた。 妖の瞳の色だけはそのままに。深淵を写す瞳の色に彼の眼鏡を映しながら]
これは箏が記憶した幻 センセが見せてくれた幻像のようなものやけど センセが望むんやったら、この世界の扉開けることはできますよぅ?
センセの抱く大志に華添えられる思いますよぅ?
(70) 2011/09/15(Thu) 22時半頃
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