88 吸血鬼の城 殲滅篇
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[城に薔薇が咲き乱れているのは、 なにも城を飾る為だけではない。 取り出したエッセンスは傷を癒し、 ある程度ならば渇きを癒す力があった。
吸血鬼の間に、昔から伝わる命の水。 揺れる透明なそれを、ひといきに飲み干す。]
(118) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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[効果は、目に見える形で現われた。 焼け爛れた左手の肌が再生し、 斬りつけられた脇腹の傷口に、肉が盛り上がる。]
―――ふむ。 完全とはいかないが、こんなものか。
[幾度か身体を捻り、手を握り開く。 動くのに支障はないと確認すれば、 今度はクローゼットを引き開けた。]
(119) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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[年頃の娘らしい華やかな衣装が並ぶクローゼットの一隅に 男物の服が下がっている。]
やっぱりあったか。
[丁寧に手入れされていたそれらの中から、 金の刺繍で縁取られた黒いローブを手に取って 浴室へと向かう。]
(123) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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すっかりぼろぼろだからなぁ。
[今まで身につけていた服は、あちこちが破れ、すり切れ、 血が染みこんで酷い有り様になっていた。
もはや見る影もない服を脱ぎ捨て、 手に取ったローブを入り口に下げて、浴室に入る。 脱ぎ捨てた服は、音も無くやってきた影が片づけていった。]
(128) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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― 3F:浴室 ―
[鍛え上げられた壮年の身体を、湯の中に沈めていく。 溢れる湯が赤く染まり、それも流れて透明さを取り戻した。]
あぁー、生き返る。
[不死のものとしては甚だ不適切な言葉を発し、 頭まで湯に浸かって堪能する。]
(130) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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/* 下で二組戦闘が起きているというのに、 のんびりお風呂タイムのおれさま!
最高!!!wwwww
(-64) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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[そうして、湯の中で手足を広げている間にも、 階下で行われている戦闘には、意識のいくらかを割いていた。 闇をたぐり寄せ、影と感覚を繋ぎ、 戦いのさまを堪能する。
影が運んできたワインの香りを楽しみ、 口を付ける真似事までして、くつろいでいた。]
(131) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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/* よし。やりたいだけ描写した。 あとは、しばらく黙ってようか。
この緊迫シーンにのほほんを混ぜるのは ちょっとばかり気が引けるwww
(-67) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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[くつろぎながら、触れてくる眷属たちの気配と声にも耳を傾ける。 "子供ら"同士のやりとりには、微笑さえ誘われた。
思い悩むさまの騎士には声を掛けてやろうかとも思ったが、 いまは止めておく。 それよりも、戦いの行方を追う方が面白い。]
(*49) 2012/05/02(Wed) 23時頃
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[二階での戦いは、おおよそ互角。 か弱いと見えた錬金術師の身体能力と、 多彩な薬品を使った攻撃に、感心した声をだす。]
ハッ。なかなかやる。 問題は、それがどこまで続くか、だが。
[持ち運べる薬品の数など、たかが知れているだろう、と 冷ややかに観察する。 身体能力の上昇も薬の効果のようだし、 切れるまでにどこまでやれるかが、見物だと唇を歪める。]
(*50) 2012/05/02(Wed) 23時頃
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[対して、一階の戦いは、眷属の不利に進んでいるようだった。]
しっかりやれよ、おら。
[発破を掛けるが、騎士の実力では厳しいだろうことは 最初から承知していた。 神聖魔法の使い手と、手練れの剣士の組み合わせは、 自分ですら、時に手を焼く。
どうするか。 思案の顔で、しばし湯船に沈んだ。]
(*51) 2012/05/02(Wed) 23時頃
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/* >>*51 実際に手を焼きました。じゅーじゅーと。
(-69) 2012/05/02(Wed) 23時頃
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/* ジェフ、素直で可愛いなぁ。
いやいや。師匠の名前出したからな。
(-70) 2012/05/02(Wed) 23時頃
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/* 観戦モード続行中。 むちゃくちゃ楽しい。
こっそりこっそり策を仕込んでる気分。
(-71) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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/* ついつい更新しちゃうね。 更新ボタン連打だ! [迷惑だからやめなさい]
(-74) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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/* 更新ボタン連打を止めようとすると、 灰ログを書きまくるので、 結局、更新ボタン連打と変わらないという駄目っぷり。
(-75) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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[騎士の戦きが伝わってきて、薄く、唇を引いた。]
どうした?
[伝わってくる声に、微かな笑みの気配を乗せて応える。]
(*53) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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/* あ。表現被った。
(-76) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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そうか?
だらしがねぇなぁ。
[笑う声に、非難の色はない]
(*55) 2012/05/03(Thu) 00時頃
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―――ま、ゆっくりしたからな。
運動したい気分にもなってきた。
(*56) 2012/05/03(Thu) 00時頃
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― 3F:浴室 ―
――― やれやれ。
[湯船ですっかりくつろいでいた闇の領主は、 聞こえてきた『声』に肩を竦め、湯船から立ち上がる。
適当に拭った肌の上にローブを羽織り、 ベルトで留めて、歩き出した。]
(157) 2012/05/03(Thu) 00時頃
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"可愛い子"からの救援要請だからなぁ。
[浴室から出て、娘の部屋に歩み入る。 その身体がどろりと溶けだし、 粘性の闇となって流れ、床に染みこんでいく。]
『行ってやらないわけにはいくまいよ。』
[声だけが、どこかから響いて空気を震わせた。]
(162) 2012/05/03(Thu) 00時頃
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[闇は、城の壁の中を伝い、滴り落ち、這い寄っていく。 それは粘体が獲物を狙うのにも似て、 なお忍びやかに、猛々しい。
三階の床より落ちた闇は、 そのまま二階にある図書室の壁を伝い、 さらに染みこんで消えていく。]
(164) 2012/05/03(Thu) 00時頃
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