122 BAR: a returnee
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[>>*112重みが一度肩から退き、直後に溢れた声。 その言葉の意味を一度考えたけど、困った様に眉を下げ。 その表情を見る前に、サミュエルは顔を隠してしまった。]
かわいいよ。 僕で感じてくれて、可愛かった。
…………ごめんね、慣れてて。
[なんと言ってあげればいいのかが、解らない。 慣れてなんかいないと嘘をついたら、もっと悲しませそうだ。
重荷と枷と、――悪夢でしかない過去。 一度、その存在を確かめるように首筋の古傷に触れたが、 すぐにサミュエルの背中に手を回し、強く抱きしめる。]
僕の知らないキミを、見せてくれるって言ったでしょ? だから、見たかったんだ。
(*114) 2013/05/04(Sat) 03時頃
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僕に飼われたいって、言ってくれたから。 僕も飼いたいと、思ったから。
ん。 ――仕事のつもりで、こういう事したわけじゃないよ。 信じて貰えないかもしれないけど。
[>>*113なんと言えば、伝わるのだろう。 もう長いこと、他人にこの距離を許していない。 肌を密着させていても、ゼロの心の距離を許容した事は無い。
愛がなければ、ただの接触でしかない。 キスも、ペッティングも、セックスも。
その違いの説明を、うまくする事ができない。
――アリスをワンダーランドから家へ帰してあげるべきだ。 そういう考えも、少なからず頭に残っている事もある。]
(*115) 2013/05/04(Sat) 03時頃
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…僕がキミをかわいいと思うのは、僕の自由でしょう? それはいけないの?
[>>*117あくまで可愛いと告げた事を否定するサミュエルに、 自分の思っている事を、拒絶されたような気持ちを覚える。
―――わすれていい。]
わすれて、じゃなくて?
[きっと今なら、引き返せる。 シュレーディンガーの猫を閉じ込めた箱には鍵をかけてない。
鍵をかけることは、怖くてできない。
強制的に閉じ込めた箱の中で、 猫が生きてるのか、 それとも死んでいるのか。
確かめるのは、とても哀しいから。]
(*120) 2013/05/04(Sat) 03時頃
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…………ワンダーランドで、ずっと僕と暮らす?
[>>*119ほんとうに小さな声。 肝心の部分は、うまく聞き取れなかったのだけれど。 包容を少し緩め、熱っぽい頬に触れてこちらを見上げさせる。]
キミが僕で、いいのなら。
[隣に居るのが、動物が好きな只の普通の青年Aでも、 サミュエルが求めてくれるのなら。
箱に鍵をかけてしまっても、許されるのだろうか**]
(*121) 2013/05/04(Sat) 03時頃
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じゃあ、僕の心の中にしまっておく。 言われるのが厭なら。
[>>*124言い直すサミュエルに、目を細める。]
うん。
[慣れてると言われる事が哀しいとは思わない。 一緒に居ても寂しそうな顔をされるのは やはり哀しいと思うけれども。]
(*133) 2013/05/04(Sat) 14時半頃
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うん、僕と二人きりでね。 僕とアリスの、ワンダーランドだから。
[>>*125窓枠を明々と照らしていたスイッチを切る。 暫くそうして居たけれど、 流石にそろそろ戻らないと――と、思い直す。
自分に用意したアレクサンダーを飲み干し、 甘い匂いのする唇を、サミュエルの唇に押し付ける。
トレイに空になったグラスとチョコのつまみを置き、 来た時のようにサミュエルの手を引いて。
二人でシートから離れ、カウンターの方へと向かう。]
(*134) 2013/05/04(Sat) 14時半頃
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―カウンターへ―
[カウンターに戻り、サミュエルの座っていた席に 飲み物や、つまみをセットし直す。]
サミーも落ち着いたんで、戻りました。 お手洗いの清掃してきますね。
[早上がりして良いとは言われたけれども、 彼らが帰った後に片付けもある事だし、 このまま仕事に戻ろうかと思う。
一応マスターやカウンタ―客に声をかけてから、 トイレの清掃に向かった**]
(41) 2013/05/04(Sat) 14時半頃
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