129 【DOCOKANO-town】
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―発電所跡地・メインルーム― [しがみ付いた黒い影、目的地があるようで。 逃げる様子でなければ、押さえつけたりはしない。
やがて懐かしい場所で、倒れた黒い毛並みを見やる。 メインルームは――そう、確かにかっこよかった。 正義の味方の本拠地みたい、とか言ったのを覚えてる]
――いつまで聞く耳もたない状態でいるの。
[毛並みの上からその金色を覗き込む]
(154) 2013/07/15(Mon) 22時頃
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ナユタは、人型に戻ったジェームスの上、歪んだ目元に一度指を伸ばした。
2013/07/15(Mon) 22時頃
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[――自身に対して甘いと幾度か言われたが、 それは好意的解釈というものだと己は思う。 己の中には常に合理性を量る天秤はあるのだから。
それに従わないのは、 単純に、自分を手放したくないからだ。
無抵抗のものを殴ること、 一度手を伸ばしたものを見捨てること、 そんな在り方の自分はいやだから。
他にも守るべきものがあることは理解しているのだから、 きっとエゴイストとかそういう解釈が相応しい]
(156) 2013/07/15(Mon) 22時頃
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[今、ドローの話をするつもりだった。 彼はそれを知らないだろうことは明らかだ。 だけど、と――考えたこと。
皆が助かるかもしれないから。
それを理由にして、 殺すことの重みから逃れるのはずるい。
それにその為に、自分が彼を殺すのだとしたら、 彼が自分を殺したことと、等価にはならないと思った。 「お前が俺を殺せばおあいこかもな」 そう軽く言った言葉、それはきっと本音だろう。]
(157) 2013/07/15(Mon) 22時頃
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[この先が本当にあったとして、 彼に罪悪感や後悔を抱かせるのなら――、]
うん、 ――君を殺しにきた。
[これで相殺されてくれればいい。 真実だけど、それが全てではない言葉。 だからこれはきっと嘘と呼べるものだろう。 ――手の中に出現したのは、蒼白い刀身]
(158) 2013/07/15(Mon) 22時頃
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うん……これで終わるよ。 多分、もう会えないと思うけど。
君に忘れられるのも、 君を忘れるのも、嫌だから。
―――私は君を殺す。 それだけ、ちゃんと覚えておいて。
[>>160 願うことだけ言い切れば、 その微笑む顔に思わず目蓋を伏せた。 何が本当に正しいことなのかわからない上に、 信じると言う言葉は願望で今になって恐れを抱く]
(162) 2013/07/15(Mon) 22時半頃
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謝らなくても、大丈夫。
[それはきっと、 同じチームの皆に向けられたものだろう、と。 謝罪の言葉にはそれだけ返した]
(163) 2013/07/15(Mon) 22時半頃
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[しばし、滲んだ目蓋をぎゅっと閉じたまま堪えて、 それから、ゆっくり目を開けた。 月に照らされてどう見えるかはわからない]
仔猫は――、 幸せになったんだよね。
[ふっと笑みを滲ませて、 両手で構えたレーザーブレードを持ち上げる]
(165) 2013/07/15(Mon) 22時半頃
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……君だって、変わらないよ。
[今も、また、 ――あの頃と同じ嘘をついた。]
(170) 2013/07/15(Mon) 22時半頃
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[嘘なんて好きじゃない。 ――仔猫の隠された死を思う。 やり方は、きっと正しくは無かったけれど、 彼は私の嘘みたいな言葉を、 真実にしようとしてくれたのだろう。
友達になってくれて、 面倒そうにしながらも手を引いてくれて、 本当に困った時は助けてくれて、
――――嘘を本当にしてくれる存在]
(171) 2013/07/15(Mon) 22時半頃
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ねえ、君は、私のヒーローだったんだよ。
[―――そしてその胸に蒼い刀身を突き立てた]
(172) 2013/07/15(Mon) 22時半頃
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[正しかったのかは自信がない。 自分の判断で彼に何もかも黙ったまま、 これからがあったとしても、あわせる顔がないことは確かで。
――浴びた返り血、 拭わぬままに立ち上がる]
(みゃあ)
[仔猫の声が聞こえた気がして降りかえった]
(179) 2013/07/15(Mon) 23時頃
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