52 薔薇恋獄
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[悠里せんぱい。
結局、あの女の人は誰だったんだろう。 でも、それはどうでも良いかもしんない。 だって先輩が、知らないかもしんない事のほうが、問題なんです。
うちのパフェ、本当に旨いんですよ。 先輩いつも、あんな顔で、仕方なく付き合って食べてたけど、それってすごく勿体無い。
本当に、美味しいんです。
だから、ちゃんと、今度先輩が来た時は、それ、分かって欲しくて。 爆笑されたのはムカついたけど、でも、あんな感じに、普通に笑って欲しくて。 オレ、先輩の席で付きっ切り、給仕するつもりだったんだ]
(+119) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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[寧人せんぱい。
誰とか聞かなかったけど、先輩の『難しい』恋、上手くいけばいいなって思ってた。
えろいとかえろくないとか、オレは良く分かんなかったけど、先輩の手は好き。 不思議で繊細で、優しい手。
観客の天才って言ってくれたけど、オレをそうさせたのは、先輩の手なんだ。 二千円でも、オレにとっちゃ結構痛い値段だから、真似は出来ないけど。 部活の時間なら、ちょっと習わせてくれるかな、頼んでみようかな、ってこっそり、企んでた]
(+120) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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[桂馬せんぱい。
蛍紫と仲良いのに、そういや全然話したこと無かったっすね。 この旅行中は、なんか結構お世話になっちまって、良いひとだなあって思ったりして。
最後、怒らせちまってごめんなさいって、謝れてないや。 恩を仇で返すような後輩で、すみません。
それに、せんぱいが、怖いばっかりじゃなくて、やわらかくも笑える人だってこと、やっと知れたのに。 リアルがどうとか、良く分かんねーけど、オレで良かったら、いくらでも一緒にご飯、しようと思ってたのに]
(+121) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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[日向。
友達になりたいって言ったのは、ほんとだ。 今も、思ってる。
こんな寒いとこじゃなくて、うちに来たらいいのにって、誘いたかった。 先客いっぱい居るし、あっちはあっちで大変かもしんないけど、寂しい想いは絶対させないから。
助けられてばっかで。 助けて貰って、ばっかで。
ごめんな。ありがとう。 未だオレ、お前も救われれば良いのにって、諦められてない。 ごめんな]
(+123) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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[蘭香。……蘭香。
大事な、誰より大事な、幼馴染の片割れ。
最後に抱きしめてくれた記憶の残るシャツを、洗ってしまったら繋がりも消えそうで怖い、なんて言ったら、呆れて笑われそうだ。 むしろ、笑ってくれ。オレも紅子さんも、大好きなお前の笑顔で。
紅子さんは、オレよかよっぽどお前の傍に居てくれた相棒は、ちゃんと役目を果たしてくれたか? お前に言いたいことは、言わなきゃならないことは、いっぱいあるんだけど。 何を言っても、今はごめんにしかならないから、昔のこと、ひとつだけ。
オレの初恋って、お前だった。 紅子さんしか知らない、オレの黒歴史。
何が黒歴史って、そん時オレは、お前を女の子だと思ってたってトコだ。 お前を好きだったのは、後悔なんてする訳ない]
(+124) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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[大事なひとたち。 大好きなひとたち。
それでも。 彼らの中から、ひとりを。 ひとりしか、選べないなら。
ごめんなさい。 ごめん。
答えなんて、考える前に、こころが知っている]
(+125) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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―― 2階廊下つきあたり、休憩所 ――
――オレに、手を伸ばせよ 蛍紫。
[ひたり。 硝子へ伸ばした手は、ただ自分の姿を映すだけ。
けれど、信じる。 向こうであいつも、手を伸ばしてくれると]
(+127) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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お前みたいな分かり難くて面倒くさいやつ、オレ以外の誰が、最後まで付き合うってんだ。
[嘘だ。 彼が愛されていることは知っているし、それなら蘭香だって、きっと同じはず。
それに代用なんて、そんな失礼な感情で、蛍紫が士朗を好きだったとは思えない。 そのあたりは、きっちり吐かせてやる]
(+128) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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オレみたいな、無謀で面倒くさいやつ、お前以外のどんなお人よしが、最後まで付き合ってくれるってんだ。
[これは、嘘 だろうか? なんか、愛されていたらしいという実感は、全く無いが。 愛されないわけでもないらしい。オレは。
でも。 それでも、]
(+129) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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オレを、選べ。 オレも、お前を選ぶから。
[他の誰が、なんて関係ない。 この手は、ひとつしか選べないなら、お前にしか伸ばせないから。
そう、真っ直ぐに。 硝子に映った手のひらを、その先を。見つめた]
(+130) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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フィリップは、士朗の言葉は、しっかり聞いていた。ただ、考える様子なのは、変わらなかっただけで。
2011/05/24(Tue) 23時頃
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/* オレの羞恥プレイタイム終了ー! やった! はずかしぬ!
(-106) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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/* すいません
すいません
セリフ引用されると、すっごい恥ずかしい
(何処までも埋もれられる穴を掘ろう。ざくざく。ざくざく
(-112) 2011/05/24(Tue) 23時半頃
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[蛍紫のことが、そんなに好きじゃなかったのなら>>+118。 蘭香を置き去ることも、ひとり昏い想いを篭らせることも、無かった。
ただ、実際相手が自分をどう思っているのか、どうでも良くなっただけだ。 だって、手を伸ばせば。 この手を取るのか取らないのか、それで答えは分かるから。
そのあたり、事情を説明できなければ、どうでも良い、を士朗に誤解されてしまったかもしれず。 謝る時は、蛍紫も引っ張って行こう、と思えば、硝子越しの自分が、笑った]
(+145) 2011/05/25(Wed) 00時頃
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…―― 、
[伸ばした手はそのままに、ゆるゆると腕を縮め。 こつ、と冷えた硝子に額を預ける]
日向。 ……今度こそ、オレは、絆を見失わずに、済んだかな。
[初めて彼女と出会った時に、そういわれてから。 そう時間は経っていない筈なのに、こんなにも、その意味には実感が篭って。
ふ、と。目を瞑った]
(+151) 2011/05/25(Wed) 00時頃
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