246 朱桜散華
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/* 10分待つ
(-40) 2016/04/28(Thu) 22時半頃
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所詮、鬼の子では神には届かないということだ。
[とどめを刺さんとと一歩を踏み出したその足が停まる。]
な、……。
[マガツヒの足元、地面から伸びた桜の根が足へと絡まりその歩みを封じていた。]*
(81) 2016/04/28(Thu) 22時半頃
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───もう、やめようや。
(*3) 2016/04/28(Thu) 22時半頃
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なんどやっても同じことだ。
(85) 2016/04/28(Thu) 23時頃
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[桜が散って再びその姿が消える、その繰り返し。 この術は人の技で敗れる代物ではない。
……そのはずだった。
だが今度は違った、丁助の姿はその場に留まり辰次の匕首がその身に埋まる。]
(86) 2016/04/28(Thu) 23時頃
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───もう、やめましょう。
(*4) 2016/04/28(Thu) 23時頃
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ぐ、ッッッ!!
[赤い血がまるで花びらのようにパっと散る。 絡まっていた根が解けて、よろよろろと一歩、そしてもう一歩たたらを踏んで、しかし倒れずに留まった。
だが、留まったその先で再び根が伸びるとその足を絡めとる。
いつの間にか桜の樹が発していた神言が消えていた。 そして、りぃんとどこからか風鈴の音が、そして祝詞が聞こえてきた。]
(87) 2016/04/28(Thu) 23時頃
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───風が止み、揺れていた枝もざわめきを止める。
───桜の花びらがまるで雪の様に舞い降りる。
(88) 2016/04/28(Thu) 23時頃
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くっそ、お前にやられるのだけは嫌だったんだけどな。
[悔しそうな、どこかばつの悪そうな顔を浮かべる。 突然の告解は、その声その表情それらは全くもって丁助のそれだった。]
なあ、香兄を殺したのが誰か知ってるか? 亀吉を焚き付けて村の者を殺したのが誰かしってるか?
こいつに乗っ取られたとかそういうんじゃねぇ。 俺が俺の意思でやったことだ。
[乗っ取られたのではない、マガツヒとそして巫女と重なるように同化した。故にマガツヒの意思とは等しく丁助の意思であった。 それでも確かにマガツヒの意志に染められたとも言えるのだろう。だが、全て丁助の意志の元であったのも事実だという。]
力に溺れることが。 誰の命をも自由にできるこの力が愉しかったのさ。
(89) 2016/04/28(Thu) 23時頃
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おい鬼子!!
[刺さったままの匕首を抑えて置壱を呼ぶ。]
……違えるじゃねぇぞ、一度で決めろよ。
[丁助の身体は震えたまま動かない。]*
(90) 2016/04/28(Thu) 23時頃
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……俺はお前が嫌いだったんだよ。
[その剣閃は違わず、死に至るだろう。]
……いつもいつも卑屈そうな顔しやがって。
[静かに言葉をつづける。]
……だけど、今の顔は中々良かったぜ。
……置壱、男ってやつはやっぱそうでなきゃいけねぇよ。
なぁ、辰、日向……そう思うだろ?
(99) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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───ちきしょう、やっぱ痛ぇな。
(100) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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災いは何度でもやってくる。
それを覆い隠し忘れるならばいつか大きな災厄となる。
人の子らよ、それを避けたいと思うなら目を背けるな。
───また会おう。
(*5) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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[ふらりと倒れると、二度と目を開けることはなかった。]**
(101) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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