88 吸血鬼の城 殲滅篇
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(……、こんな心の声まで、筒抜けなのだろうか…)
( 主のみならず、さきほど、耳もとを掠めて消えた正体不明の気配にまでもとなると、問題だ。)
( あれはいったい誰だ? 予想外に柔らかな感触だったが──)
( いかん、筒抜けなんだぞ。)
[しばしは目の前の闘いに集中することにした。]
(*48) 2012/05/02(Wed) 22時半頃
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[祈りに触れてすでに攻撃本能を失っていた竜牙兵が、浄化の炎に包まれる。 思わず左腕をかざして目を守ったのは、その光があまりに強く感じられたから。
言い知れぬ嫌悪感が募る。
瞬間、金髪の剣士の一撃が風を裂いて飛んで来た。 その刃は聖別されたものであったか?]
(135) 2012/05/02(Wed) 23時頃
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[初撃から首筋を狙ってくる相手。 充分な勢いの乗った攻撃だった。 身を引いても間に合わない。 とっさに判断すると、かざした左腕の篭手で剣を受け、流す。 が、予想外の白い痺れが腕を貫いた。]
──… っ ?!
(143) 2012/05/02(Wed) 23時頃
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[それでも、動きを止めるわけにはいかなかった。 斬られたくなければ。
そのまま、深く礼をするように上体を折ってもんどりを打つと、踵落としに男の肩を狙う。]
(144) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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[手応えはあった。
踵落としの大技から死に態となった身体を横に転がして素早く立ち上がり、距離をとる。 その左手は肘から先が禍々しい闇に染まり、痺れていた。]
…穢れ …だと
[自分の肉体から血を抜き取った後、傷を塞いだヘクターの力がなんであったのか、ようやく合点がいった。]
(151) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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ああ、 この城に、吸血鬼は──
確かに 居たんだな。
[薄く唇を引いて、笑む。]
(152) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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我が君──
(*52) 2012/05/02(Wed) 23時半頃
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いささか手に余るやも。
(*54) 2012/05/03(Thu) 00時頃
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[金髪の男が投げた木片──聖属性のそれが、今は明らかに凶器に見える。
大きくステップを踏んで飛び退った。 そのまま、じりじりと距離を稼ぐ。
ただし、剣士が追撃を諦めるほどにではなく。
巧妙に、修道士と彼を引き離すべく誘う。]
(161) 2012/05/03(Thu) 00時頃
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