25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 23時半頃
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…―――まあな。
[獲物、には考えた末にそっぽを向いてそれだけ短く返し。 また猿と呼ばれれば眉を寄せ。]
ほんっと、やな奴だなお前! じゃあ、聞いてやるけど、その幸せな余裕が無い花主殿は何に頭を悩ませておいでで?
[虎鉄は腕を組んで、たっぷり嫌味を込めた口調で尋ねた。]
(@30) 2010/08/06(Fri) 00時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 00時頃
若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 00時頃
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―大広間・窓辺― [それは影のように窓辺に佇んでいた。 水干の下の単は勿忘草色、袴も白く涼やかに、 袖括りと頸かみと、2つの緒紐は萌葱色を棚引かせ。
身に纏う色は春の色。
されどその春は穏やかなるものではなく、 心千々に乱される春の嵐の前の、静けさ]
―――…、月の満ちる。
[戯れる友と花と花主と、 その姿を遠く見るも、再びうつろに月を見上げた。 それは画に描かれたと同じように――紅色であっただろうか]
(@31) 2010/08/06(Fri) 00時頃
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落胤 明之進は、夜光の大声には、はたり、と瞬いて思わずそちらをみたのだけれど
2010/08/06(Fri) 00時頃
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…んだよ。
[噴き出す声が聞こえると、ムスとした声を一言。]
は、冗談。 初対面の印象から最悪だな。 嫌味、嫌味、暴力、嫌味。 何処にいい所を見出せってんだよ。
[じと、と見上げ。]
―――…はぁ?
[唐突に切り出された話に豆鉄砲を食らったような顔で聞き返した。 相手が本邸へと歩み始めれば、ちらと樹を見た後、背を追った。]
……どうするって言われてもな。 時と場合によるだろ。
………お前、命でも狙われてんの?
(@32) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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[とくり、と湧き上がる畏れと昂揚を押さえ込む。 それは何処からかの視線であったか――。 けれど、それに気を取られるは、ひと時のこと。]
―――……、あ
[白を纏う桜花、それを連れる“主”を見れば、 小さく項垂れるも、唇を引き結ぶ。
――なんのことはない、あの花を傍らにあるということ。 扱いきれぬなどと、体よく払われただけなのだろう、と。
されど、花として勤めを果たすべく。 それは主が傍らに歩み寄る]
(@33) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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笑っといて、何もはねえだろ。
―――…?諦める?
[何を?と眉を寄せたまま問いかける。 相手の言葉が何を指しているのか、わからないと言った様子。 そうして歩むうちに、程無くして大広間が見えた。]
なんだよ、今度は秘密かい。 あーはいはいはい。
…俺は…、俺なら多分逃げないな。 理由も解らず逃げるなんてヤだね。
[へ、と吐き捨てて。 同じように大広間の扉をくぐった。 昨日とは変わって、服装も髪も整えていない虎鉄は、華やかな祭りの席には少々異色だったか。 当人は気にせず、くあ、と欠伸をするだけだが。]
(@34) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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―大広間― [花はいまだ“主”と呼ぶその人の傍らに付き]
……その物言い、 少々失礼ではありませんか?
[会話の間に割ってはいるでなく、 「なにかした」という“主”への言葉に、 ただ一言を静かにロビンに向けて――
どこか怯えたようにも見えたその人の、 様子の変わったことには、気づいた。 とくり、と、また一つの胸騒ぎ]
(@35) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[>>377 落ち着いたか、 と尋ねるその言葉には、沈黙の降りる]
――……いらぬなら、 いらぬと仰って下さればよいものを。
[小さな呟きを搾り出し]
されど、書面を記すまでは、私はいまだあなたの花です、 ご不快であろうと花としての務めは果させていただきますゆえ…
[感情を押し殺した声音、制止する手も相まって途切れる]
(@36) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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― 大広間 ―
……なんつー言い分だ。 我侭太郎かお前は。
ぜっっっってえ、ヤだね!
[与えられた回答に腕を組んで、口を曲げる。 琥珀が一度鉄色を見上げれば、鉄色はちらと動いて。 動いた先へ琥珀を動かす。]
―――…ッ
[其処に在った姿に、微かに身じろいだ。 ざわざわと押し寄せるは――――言い知れぬ不安。]
(@37) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[笑みを見れば、瞬く。 冬の張り詰めた空気のような、 そんな緊張感を抱いていたそれとは異なる]
ご理解いただければ、私はそれで。 主様も気になさっておられませんようですので。
[怯えも険も、篭らぬその言葉]
……その、随分と、柔らかに。
[けれど、胸騒ぎは止まず。 >>384 交わした言葉をロビンが捉え、 口を開きかけたところで声は響いた、舞台を見やる]
(@38) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[散った朱に、黒紅を見開く。 かたかたと震えの走る、躯]
――――……あ、
[座する膝元のくずれる]
(@39) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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な…んだ?
[組んでいた腕を解き、片腕を胸に当てながら舞台上より告げられる話に耳を傾ける。 遅れて琥珀を舞台上に遣れば、は、と息が零れた。 目に飛び込んでくるあかいいろが、きもちわるい。]
……じんろ、う…病…?
[動悸と共に、耳鳴りがして。 ツキと痛んだ頭は、次第に痛みの重さを増していく。 額には微かに汗が滲み、虎鉄はガタと近くの椅子に寄りかかった。]
(@40) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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[容疑と聞いて案じて見上げるその先]
主様――
[震えた透ける様なその手は、 結局は“主”が元に伸びて、その袖に縋ってしまう。 ――縋るようで、 けれどそれは此岸に繋ぎとめることを願うような。 乱れる感情は、四肢の裂かれるが如く]
―――……、
[一つの名にふと、一度大広間を見渡した。 虎鉄――知らぬはずのその名、その姿を見出そうと仰ぐ眼差し]
(@41) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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『虎、…すまない。』
[酷く痛む頭。 耳鳴りに混じって、懐かしい声が聞こえる気がする。]
『……もう、お前と…。』
[それは深くに押し込めたはずの―――遠い記憶。]
……ッ
[寄りかかり、俯いたまま。 ぱた、と足に何かが落つ感触。 ハッと我に返れば、零れ落ちたのは雫。 琥珀より出でた雫は、はらはらと頬を伝っていた。]
(@42) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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く、そ……また…ッ
[乱暴に、ごしと雫を腕で拭う。 頭はまだ痛んだまま、椅子に寄りかかっているのがやっと。 顔から腕を離さんとしたその折。
琥珀と黒椿が―――かち合う。
その瞬間、世界が冷え。 音が無くなったような錯覚を覚えた。]
(@43) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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[主が言葉に、髪の乱れも構わず首を振る]
いえ、――いえ、違うのです。 わたしは、 わたし は――……
[何か言いかけた言葉、 けれど言葉はそれ以上は繋がらず。 撫でられる、その感触に黒紅は滲んで――泣きそうに歪み、 袖から手を力なく落として――その後、交わる琥珀色]
(@44) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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[琥珀と黒紅の交われば、]
―――……、
[冷たい静寂の訪れる。 ひとつ、どこかで扉が開いた気がした――常世の扉。 夢もうつつも交われば、彼の人の真の姿が視える]
……そう、私と同じ。
[言葉の意味も把握しきれぬまま、 歪んだ微笑をひとつ送れば、俯いた]
(@45) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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――――…、は
[静寂を破ったのは、本郷の低い声。 動き出す世界に、己だけが取り残されている浮遊感。 目が、回る。]
な……んでも、ねえ …―――
[言い切る前に、真っ青になった虎鉄の身体がぐらりと傾いだ。 崩れ落ちる中で見るのは、歪んだ黒椿の微笑。 遠く、聞こえないはずの声が耳に届いた気がした。
『私と同じ。』 と。 ]
(@46) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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[己が体を抱くのは、抑えていなければ。 四肢がばらばらになりそうな、そんな錯覚。 ――そして ふ、と思い至る]
……夜光、も?
[この場にあることは知っているのに、 居なければいいと願う、適うはずもない願い。 その姿を認めるのが、怖くて まなざしを伏せる。
続けられぬ言葉、知っている。 この後、起こるであろうことを、知っていて、]
私には、なにも、出来ない――…
[存在が希薄になりかけて、 その姿は陽炎のように一度揺らいだ]
(@47) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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[此方を気遣う兄弟子の姿を見止める間も無く。 虎鉄はふっと意識を手放した。
崩れ落ちた虎鉄。 その肌に直接触れる事のあった者は居ただろうか。
もし触れたなら、気づく事だろう。
――――其処にあるはずのぬくもりが*無い事に。*]
(@48) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 02時半頃
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[イアンが去る前、“主”が長く彼を見据えていたら、 そっとその袖を引いただろう。]
主様――、容疑、となれば ……余り目立つ真似はなりません。
[傍にある白い桜花の様子はどのようであったか。 名も知らぬその桜、乱れる裡を押さえる。]
――…あなたも。
[何者であるかは知らねども、 主が案ずる身であれば、と言葉を添えた]
(@49) 2010/08/06(Fri) 03時頃
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[法泉の声、遠く聞く。 呑まれる、呑まれる―― 閉ざした目蓋の裏、浮かぶは紅月]
―――……、
[そちらを向いて小さく頷いたけれど。 我が身は既に―――…… ひとつ、過ぎったところで虎鉄のくずおれるを知る。
また、ゆらぐ]
(@50) 2010/08/06(Fri) 03時頃
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[近づく影、我が身をゆる、と抱いたまま見上げる。 一瞬だけ、小さなゆらぎは黒紅の中に過ぎったか]
―――あ、高嶺様……?
[友の言葉を思い出し、 また今もかけられたは案ずる言葉、笑みを作って]
いえ、わたしは大丈夫です。 主様のお傍に――。
……あの、夜光より私を案じて下さったこと聞きました。 ありがとうございます。 あの時のことは、もう大丈夫ですので。
[言葉を濁しながら告げる。 捨て犬の心持、より共感が深くなったなど、“主”が前では口には出せず]
(@51) 2010/08/06(Fri) 03時頃
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――……、
[もう一つの月、その言葉に今度こそ、 小さな怯えを滲ませて、霞と朧と2つの月を見比べる]
いえ…… わたしは 主様のもとに――…
[縛り付ける妄執のまま、繰り返す同じ言葉]
(@52) 2010/08/06(Fri) 03時半頃
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[長く沈黙があれば、一つ思い出す。 “主”と呼ばぬように、言われていたのだと―― 慌てたように口を開けども、続く音もなく。
ただ、小さく頷く人の言葉に、 迷いを見せながらも頷いた]
―――はい、 刷衛様のお邪魔にならぬ程度に、 お傍においていただければ……。
[呼び名を変えて、憂う表情は隠せぬまま、小さく紡げば。 2つの月、わずか視線は揺れる]
高嶺様も、どうぞ お気をつけ下さい……。
[案じられた感謝も込めて、丁寧に頭を下げる]
(@53) 2010/08/06(Fri) 03時半頃
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[つきり、と鈍く痛むこめかみを押さえた。 ”こんなところに、いるべきではない。” 何処であれば相応しいのか――知っている はずで。
霞と朧、二つの月。 近く親しく交わされる2人の言葉に、高嶺の言葉を思い出す。 良き関係であろう、と思った、その様子。 似ていることにも、違いはないと感じられ。
けれど、異なる]
―――……、
[霞の月を見上げれば、とくり、と湧き上がる、 ――それは畏れのみならず、己が身を焼き尽くす高揚に似ている。]
(@54) 2010/08/06(Fri) 03時半頃
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[ふ―――と、彷徨う意識が引き戻されたは、 霞の月が去った後であったか、下駄の音の響くは既に遠く]
高嶺さま……
[深い憂いの残るその貌、 案じられる理由――察することが出来れば、 それは複雑な痛みをもたらしたであろうか。
気づかぬまでも。
“主”が傍らに馳せたまま、 その眼差しは、夜光の姿を探した**]
(@55) 2010/08/06(Fri) 04時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 04時半頃
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[>>526 気丈にあれ、との主が言葉に、 揺らいだことを否定するように、一度主を軽く見据え、 膝を正して背筋を伸ばす。]
―――……、
[手にした器を見つめる、そのまま口をつけてみれば当然苦い 気がした。眉根を寄せる。一つ足りなかった杯、使用人には己の声が届かないかのよう、そうあの時も。 思いに耽る間もなく、主より白い桜花の名を聞く]
月瀬殿……
[ぼう、とそちらを見る。 その目に黄泉花が身は果たして何色に見えたであろう。 桜はわずかに笑んだ、淡い 色合い]
(@56) 2010/08/06(Fri) 17時頃
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[>>623 月瀬が言葉と、離れ行く姿に、 慌てて言葉を募ろうとした。
「己が身は、もう傍らが主の花ではなくなる」と
引き止めようと手を伸ばしかければ、かたり
器に腕をぶつけて―― 膝元の珈琲が、手に跳ねた。 火傷する程に熱いそれは、けれど。
熱いような気がしただけで、 冷たい手には腫れのひとつも残らない]
(@57) 2010/08/06(Fri) 17時頃
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[冬と桜が去れば、主が呟く言葉に返すは、]
――申し訳ありません、その。 月瀬殿に、あらぬ気遣いを……
あの方を、新たな花と迎えられるのでしょう?
なにか誤解などあるようでしたら、 私の口から解いてまいります から……
[気丈に、と、声音も面も揺らがせぬまま 見上げれば、手を袖の裡にそっと隠して――続いた主の言葉に瞬いた]
(@58) 2010/08/06(Fri) 17時頃
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……では、主様は。
[胸の裡は乱れた、イアンが言葉を告げた時よりも。 ――もう遅いと、過ぎるのは。 己が身の救われぬことのないせいか]
あの、お2人を…… はい、かしこまりました。 ――……あと、あの……夜光が、さっき一人で
[先ほど、ちらと探した姿、髪の結いが常と異なれど 一人外に出た背は友の者ではなかったか。 友を案じるを否とは言われぬであろう。
黄泉花はふわり立ち上がれば、 一つ頭を下げて――花々の姿を探しに広間を後に]
(@59) 2010/08/06(Fri) 17時半頃
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