162 絶望と後悔と懺悔と
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[仲間達は、手の付けられない暴れ者だった自分を受け入れ 必要とさえしてくれた。
ヒーローを仰ぎ見るような憧憬の眼差し。 子分にしてくれと、慕う言葉。 寂しさを見かね、重ねられた手。
他の家族を裏切ることになっても、 自分を傍に置こうとした哀切。
欲しいものは此処にあった。 充分に与えられた。
――けれど、与えてくれた皆に、 報いることはとうとう出来なかった]
(+30) 2014/02/22(Sat) 22時半頃
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[生を擲ち死を選ぶ弱さを、疲れ果てた周は受け入れる。
昔、約束を交わした少女は、 寂しさに声を震わせていたけれど、その弱さを赦してくれた。>>*2
それに、共に在るときは常に自分の背を守り続けてくれた友が。 周が生き延びることを、誰よりも望んでくれた友が、一緒に帰ろうと導いてくれるのだから。
――きっとこれでいいのだ*]
(+31) 2014/02/22(Sat) 23時頃
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>>+31
[周にとって、なにが一番幸いなのか。 もしかすると、自分の与えようとしているものは間違っているかもしれない。 でも、もう、それよりも、なによりも、彼に安らぎを。 友として、彼になによりのねぎらいを。 それが、死というものであっても]
周、おでは… 絶対おまーはかえっでぐるっで信じてただ。
[周の身体が尽きれば、その魂を引き出すように手を引っ張りだして、その肩を叩き、髪をぐしゃりかき混ぜた*]
(+32) 2014/02/22(Sat) 23時半頃
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[今でも覚えている。
春、皆で摘んだ花のにおいと一緒に作った蓬餅の味。 夏、隙間から入ってきた虫と女の子たちの悲鳴。 秋、集めた落ち葉と焼き芋が焼けるまで待つあの期待。 冬、薄くて硬い布団の中でくっついていた互いの体温。
忘れたことは、一度もない。]
(+33) 2014/02/23(Sun) 00時半頃
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[醒めないで欲しいと思った夢。 取り戻したかった過去。
掴めなかった、未来。**]
(+34) 2014/02/23(Sun) 00時半頃
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[サミュエルが周へかける言葉を傍らで感じていた。 そのやりとりも、すべて。聞くつもりなどなくても、 その手は離れないのだから仕方ない。
だから]
……あなたはきっと、強くなれたはずなのに。
[同じ言葉は少しだけ、悲しげに。 少年たちに卑怯者だと言葉を投げつけたあの頃と、 零瑠を糾弾する言葉を投げた今と何の違いもない。
彼は自分がほしいものを持っていた。 “家族”を守る、力。それを行使する自由。
だから歯がゆく、だから悔しい。 当人にそんな様子が見えねば尚]
(+35) 2014/02/23(Sun) 01時頃
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[感じる意識は、 いまある命と消え行く鼓動に向けて。
明乃進とリカルダと零瑠と――絢矢。 他の皆はみな死んでしまったのだろうことを知る。 それでも、自分の願いは姉のくれた刃という形で託せた、それは成就したのだろう。
願うべく幸いはどこにあるのだろう。 鬼とならなかった家族が皆死んでしまっては、 鬼である彼らの幸いが見つからねば、 父を殺したかった意味も、失われたに等しい。
見知らぬ人の安寧など、帝都の平穏など知らない。 ――本当は、傍らに感じる彼の存在だって、生きて幸せでいてほしかった]
(+36) 2014/02/23(Sun) 01時半頃
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和算家 直円は、メモを貼った。
2014/02/23(Sun) 01時半頃
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[眠る前に何処か遠くで聞こえた声>>76。
自分にとっての家族は、何だろう。 なんて考えないで済む相手なんだと思う。 そこにいるのが当たり前で、離れていても繋がってて。 どんなことがあっても、裏切らない。 なんの見返りも求めないでいられる。
そんな、関係。
大好きな家族。 忘れないよ。どんな小さなことでも。 また一緒に暮らして、いっぱい話をしよう。 だから、今は寝かせてくれないか。
もう動かない唇で告げる言葉>>79>>81。
おやすみ。零留、おやすみ。また――**]
(+37) 2014/02/23(Sun) 03時頃
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