218 The wonderful world
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……だ、だれが……らっきーすけべ、なの? それに……わたし、……にいのへやのベットの下にヤクロトレディーのおねーさんが肌蹴た服装で変なポーズをしている表紙の本があるの知ってるもん。
[盛大な聞き間違いの後、指で小突かれた額を撫でながら早口で呟く。 実際兄の部屋に侵入したことはあれど派手に漁ったことは無く。 本当にヤクロトレディーがいるのか分からないけれど、思春期のメンズが疚しいものを隠すのはベットの下だと相場が決まっているのはヤホーニュースで習得済み。 きっと次の瞬間には慌てふためき、無様な姿を晒してくれるだろうと無い胸をどきどきさせて思う。 人のコンプレックスを茶化してはいけないんだよ、って。]
きっと……ケンタくん対策。 ……7つのボールを集めて……ケン太くんを封印しようといているんだと、思う……、
[但しそれもまた修羅の道。 “がんばるねえ”なんて感想を漏らすと、その音を耳にしながら]
(244) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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以前その道を目指した歴戦の勇者は……、 亀に弟子入りしたり……フュージョンしたり……、 ペッコロ大魔王の、息子と戦ったり……してた……、
ケン太くん、倒すのくらい……大変……、
[間違えた推理を繰り広げて。 どちらが大変なのか、なんてことを兄に聞き。 無知な兄に大きな大きなため息を。]
ジャンボちがう……ジャン“ポ”……、 ――にいは……週刊少年ジャンポを、……知らないの?
(245) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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[正気か?とでも言いたげな声色。 少年、いや人間ならば一度は通る道だと思っていたのだ。 “友情、裏切り、土下座”その三原則は最早常識だと思うくらいには認知度の高い雑誌だと。 そう信じていたのだ。]
……スペアは、ないよ。
[仕方がない、と首を横に振れば軽く服を捲りあげてキュロットとおなかの間に挟んでおいた生温かなジャンポSQを差し出す。 きっと後衛の自分が持つよりも、近接攻撃を使う兄が持っていた方が有益だろう、と考えつつ向かうはB区の方面。]
(246) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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― B区/ケンタッチー前 ―
……ん、……目標補足。 周りに死神さんは……見えますか、……オーバー。
[兄の影に隠れてひょっこりと顔を出し、白スーツの悪魔を見やれば“噂通り手ごわそうだね……”と神妙な面持ちで呟いて。 三日月を浮かべる口元が如何にも“数々の鶏の肉体と魂を切り取って来ましたー”って感じに見えると一度兄の背中にぴっとりと隠れ、小さく震える。 だが兄曰く、ケン太くんは動いていないらしい。はて、と少し首を傾げながらほとんど当たっていない推理を繰り広げる。]
……敵を、感知したら……動くのかな……? それか……、ケン太くんと鶏のノイズが……フュージョン、するの……かな、
[どちらにせよ、兄の言う通り今がチャンスなのは間違いない。 こくり、と一度頷くとそっと親指を立てて見せる。 それが無駄なやり取りだとは微塵も思っていない。 これでも一生懸命ミッションに取り組んでいるのだ。――全ては、ゲーマーの意地の為。]
(247) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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殺られる前に……殺る……、 これが基本……でも――。
[何も用意しないのは心配だ。 大抵凶悪的に強い敵には何かしらの弱みがあるものだ。 魔王で言う勇者の剣であったり、吸血鬼で言う十字架出会ったり……。 特定のアイテムを装備することによって戦闘が楽になる例はゲームの中にたくさんある。
何も言わずにケンタッチーの店内に駆け込むと、数分とせずに今にも跳ね上がらん勢いでまた兄の後ろへ。 両手にはほっかほかのケンタッチーフライドチキンのドラムの部分を2本ずつ持ち、]
(248) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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……はい。…………あげる。 サブじゃ、ないけど……2番目に美味しい部位……、 これで、ケン太くん……倒せる、かも。
[ぐぐぐっと右腕を兄の方で伸ばす。 “サイのほうが戦闘力強そうだと思ったんだけど、交換やっぱり断られた”と小さく肩を落としながらも。]
さ。……覚悟を決めて、……いこっか。
[そう促すときちんと目標は見失わずに、もう一度白スーツの動向を窺った。]
(249) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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/* あれ、シリアスが迷子だぞ……
(-95) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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/* というかこいつ等ケンタッチーでしゃべりすぎ……
(-96) 2015/03/12(Thu) 04時半頃
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―回想:そのいち―
[人に合わせる事が、昔から苦手だった。 右向け右、前に倣え。相手が白と言ったなら、烏は白。 そんな暗黙の了解なんて、知る訳もない。明文化されているならまだしも。 まあ、“合わせられない”人間が、学校―クラスというコミュニティから淘汰されるのは、至極当然の事。
最初も、違和感程度だった。話しかけた奴の反応が遅い。組になる場面では、相手が見つからない。そんなもの。
それが故意であると自覚したのは小学生の時だったか。 学校という場所が、至極面倒くさい環境になってしまったのも、多分、その時]
(-97) 2015/03/12(Thu) 06時頃
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