25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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>>296
ん? ああ、役得役得。
[とかいいつつ、俯いてしまった桜の花。 あえて見ないように。 いや、うっかり見て、手を伸ばしかけたけど、 その髪は明とは違って、うっかり指を引っ掛けると痛そうな気もしたので、その肩を摺った。]
ああ、夜だ。今宵の宴が始まる。 行かねばだろうな。
(301) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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[ ―――――――…れ――――…たい、 ]
(-72) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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……っ!
[小さく息をのんだ。 急にかかった声、息を吐き出すのみ]
何だ、お前か…猿。
[少しの気だるさを残しながら、突然現れた花に 溜息と共に言葉を吐き出した]
(302) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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/* 主さまをだれにしようかなー。しようかなー。 雷門とかいいなと思いつつ。
うーんでもうーんうーん
(-73) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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[眼前の花に抱くは―――――――――…負い目。]
(-74) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―廊下→大広間― [開かれたままになっている大広間の扉をくぐり。誰も居ないのかときょろきょろ見回す。]
……このくらいの時間なら、誰かいるかと思ったけど。 早かったか……?
(303) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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― 大広間 ―
おや、邦夜殿ではないか、お早いお付だ。
[白い着物と紺袴、黒塗りの鞘もつ太刀を佩いだ姿 眼には覆いなく、替わりに首に包帯の青年が 舞台に毛布を引きながら振り向いて朗らかに笑う]
今暫く待たれ。皆が集まり次第 今日は私が一番に舞台を勤める。
(304) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―高嶺の部屋前―
[後ろに鈴の音を伴って、向かった先は高嶺の。]
茶持って来たんやけど、タイミング悪かったやろか。
[集う3人を見やって、わざと聴こえる音量で呟きを零した。]
(305) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―高嶺の部屋前―
[華月の三歩ほど後ろを、 鈴の音と共に歩いてくる。]
…、――
[冬色が、高嶺と相対していた。 あのときのほうけたような表情が思い出され、 高嶺を、見て。 此方に気づくようなら、夫々に向けて丁寧に礼をする。]
(306) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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― B棟/廊下 ― [やがて許可は下りる。 どちらにしろ、舞台で歌うのなら 幾人に聴かれはするのだ]
嬉しい? それなら、一曲を貴方に差し上げます 広間に洋琴が用意出来るなら――
[ぱっ、と 花開くような笑み。 弾きながら歌うのだと語る向こうから、人の気配。 二人の姿を見て 手が襟のあわせを硬く握る。 血の気が引いた]
(307) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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――何、
[呟きは呆然と]
(*7) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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[ロビンの願いに一度高嶺を見てから、頷く]
そうしたいと、貴方が思っているのなら止める事はいたしません。 高嶺様も、そうしていただきたいようですから。
[花主、霞と似て、けれども違う姿。 この声色に乗る響きには細目に翳が落ちる]
(308) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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……あのな。
[猿、と聞けばカチンときたようで口を曲げ。]
人の名前も覚えらんねえのかよ、この鳥頭! 虎鉄だ。こ・て・つ!猿じゃねえ!
[ズカズカ歩み寄って、鉄色を睨み上げた。]
(@21) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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……イアン。
[以前この舞台で舞った時のような赤の衣装ではなく、白と黒の衣装は喪を連想させて。眉をひそめる]
今日は、覆ってないんだ。目。
[初めて見る青年の赤い目。なんだか視線が外せない。それに何故だろう、同じイアンの筈なのに何かが違う気がして首を傾げる]
(309) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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執事見習い ロビンは、説法師 法泉の後ろへ、一歩下がった。
2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[りん、…と。 響くのは聴き馴染みつつある鈴の音。 華月が声掛けするよりも早く振り返る。 ロビンには見えぬ顔、二つの花を見た高嶺は一寸、 憂いの含む安堵の表情を浮かべた。]
――…、いいや、 丁度…喉が渇いていた。
[華月にそう言うとロビンと法泉に向き直る。 花開く面持ちの少年に向けるのは高嶺の顔。]
――…ならば、また… …宴の席で。
[少し顔色を変えるロビンを暫し見つめて。 けれども花主は手を伸ばすことなくそう言うと、]
(310) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 22時半頃
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………華月、 ……鵠。
…中に入れ。
[そう言って、自室の中へと入っていく。]
(311) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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ええ。日も暮れれば あるのは松明や行灯の仄かな明かり それに、今宵からの舞には覆いは必要ありません
[毛布を引き終わった青年は軽やかに 舞台の上でじっと此方を見る邦夜を 紅で見詰返して]
……そのように見詰られると 気恥ずかしさを感じますね。
[そんな言葉と共に、また朗らかに笑った]
(312) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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―裏庭・日陰の椿― [花は虚ろに目蓋を開く。 芝に横たわる躯、土の匂い。指先を持ち上げれば触れる花びら]
……手放したくないなら、 そのまま閉じ込めでもなんでもして、
枯らしてしまえばよかったのに。
[くらり、と揺らぐ記憶の端、 思い返すは友の言葉とあたたかな手]
(@22) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[庭の傍らの葉椿には、無論花のひとつもなかった。 眼差しは友の瞬く黒檀に遷ろう。 友へ告げた言葉は、主に禁じられたこと、舞うな笑うな出歩くな。 他にもあったか、それは記憶の定かではなく。
伸びてきた指先が己が指に触れる、 ずるり、と手を落とせば、優しく撫でるその指先。 脆くなる、眸を狭めて、震える口唇を一度かみ締める。
懐かしい名を呼んで続く言葉に、 けれど黒紅はきつと目元厳しく見据えた。 それほどの花だ、と――]
「それほど なんて、 ねえ、その価値は誰が決めたの?」
(@23) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[才能だとか扱いきれぬだとか、“主”に告げられた言葉を思い出す。 花の価値などそれを認める者の裡だろうに、 何故持て余すなどというのか、わからずに。
――わかっているのは八つ当たりじみているということ、 髪に触れた手に引き寄せられれば、つめたい指先は上衣を捉えて小さく縋る。 けれど泣きはすまい、とやはりきつく口唇を噛みしめて、かみしめて――意識は途切れる]
[傍らの葉椿、八重の牡丹咲き ――白い椿花の名を、白拍子という。 踏みにじられるも、またあわれ]
(@24) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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極めて不正解だ。 覚えられないのではない。 覚えているが普通に呼ぶのはつまらない。
[睨まれたところで痛くもかゆくもなく、 いつの間にか懐から出てきた扇は虎鉄の額を叩くために振りおろされる。 黒漆に螺鈿蒔絵の施された扇も、作られた時は まさかこんなことに使われるとは思ってもみないだろう]
…まあいい、何の用だ。
[すっかり自分の自由だった]
(313) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[言葉を失い表情を失い、立ち尽くす]
(314) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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――高嶺様
[憂い含みの安堵の表情が見え、 探し回っていたとき、聞こうと思っていたことを 俄かに思い出す。けれど]
――はい。
[呼ばれれば頷いて、 顔色を変えた冬色を一度だけ流し見て ――りん、と。 鈴の音残して入るを許された部屋へと足を向けた。]
(315) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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―高嶺の部屋前―
なんやろ……
[その場の空気に違和を感じた。 それは高嶺からであり、ロビンからでもあったのだが。 何が違和なのか掴みきる前に、高嶺から部屋の中へと命じられる。]
そやったら、えぇんやけど。
[小首を一つ傾げ、乾とロビンに礼を一つ向ける。 その時になって、やっと、ロビンに感じた違和の欠片を感じ取った。 けれど、その場で何を謂う訳でもなく、ただ立ちつくすロビンに心配気な視線を向けた後、鵠を苔色で一瞬見やってから、高嶺の後に続いた。]
(316) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[途切れた先に、思い返すは、 一度手放されたときのこと]
――けれど、 ああ、そうだ……
署名を記されるまでは、まだ、私は―― [あの方の花、なのだ と。 ――記すべき書などあろうはずもないののだけれど。
途切れた意識も、己の在る場所も不思議を思うことはなく、 黄泉花はふわり 彷徨いうつろう]
(@25) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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行かなきゃ、な。 うん、行かなきゃ…。
[肩の感覚に篭っていた力 緩くなっていく 言葉には頷くけれど 躯と心は動けぬまま]
《花主さま》は…行かなきゃ、だよな。 ごめん…引き止めて…。
[謝るけれど、躯は離せぬまま]
(317) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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……今宵からの舞には? ……昨日とは何か違うってこと……?
[なんだか昨日と違って話していて不安になる。どうしてなのか。]
……見つめられただけで恥ずかしかったら。 そんな事言ったら舞えないんじゃない?
(318) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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/* おい、誰も来ないのっ 皆来ようよwww
(-75) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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―庭―
[見えたと思った人影もすいと消え。 天を見上げて周囲が暗くなっていたのを知る。
手に笛があれば違ったかもしれない。 あの音ならばあるいは届いたのであろうか。 それも今は遅く]
宴が始まってしまう。
[彼も花。我も花。 ならば向かう先は同じ、の、はず…。
肩を落として庭を去る]
「その価値は誰が決めたの?」
[厳しい色の黒紅が、胸の奥に焼き付いていた]
(319) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[やがて、黄泉花は―― あてどなく彷徨うその先で、 再び“主”が傍らに白き桜花の在るを見る。
されど、その姿は陽炎。
その場にひらり、と舞い落ちた、 踏みにじられた白花の一片も、やがては消える幻]
(@26) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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