14 Digital Devil Spin-Off
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―神田:孟書房― [無意識に、喉に手を当てる。 眩しさに細めた視界の向こう側、 陽炎のように、揺れるものはまだ像を成さない。 ――流れるジムノペディは また繰り返し、繰り返し]
――此の本、取り置いてもらえますか? 今少し、手持ちが足りないんです。
[――申し訳なさそうに店主へ向けて言葉を紡ぐ。 書面などなくとも彼は受けてくれるだろうが 少年は几帳面にも「御巫 明之進」――と 己の名前を達筆で記す]
お願いします。 あまり長居するのも申し訳ないので、これで。
[丁寧に頭を下げると、扉を開く。 むせ返る夏の空気に触れて額に手を翳した。]
(198) 2010/05/31(Mon) 16時半頃
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落胤 明之進は、遠くないところで、猫の声を聞いた気がした。
2010/05/31(Mon) 16時半頃
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ねこさん…
[にゃあ、鳴き声が返る]
私ね、行かなきゃいけないの。 あのね…どこかでだれかが、誰かわからないけど、私のこと、待ってるの。 だから、会いたいの。
ううん… 絶対に会わないといけない…そんな気がするんだよ。
(199) 2010/05/31(Mon) 16時半頃
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[胸の奥にあるのは、殆ど薄れてしまった夢の記憶と焦燥感]
…どこにいるのかな?
[何もわからずに、けれど待っているだけでいることも出来ず、飛び出していた。 しばらく、柔らかな猫の毛を撫で続けていた]
(200) 2010/05/31(Mon) 16時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/05/31(Mon) 16時半頃
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―神田:書房近く路地― [猫は影から影をわたり 涼しい場所を探しては眠りにつく。 このあたりにも、棲みついている猫が居た。]
…――?
[書房からさほど離れていない場所、 聞こえる猫の鳴き声に誘われるように 歩み寄り、視線を向けた先。 ――金の髪が陽に透けてきらりと輝いた。 年端も行かないちいさなこども。]
…どうした?
[声を掛ける。 背を少し曲げていたためか 調子がわるいのか、と 少年はそう 思ったらしい。]
(201) 2010/05/31(Mon) 16時半頃
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…え?
[後ろから伸びた影と掛けられた声に振り返る]
えっと…
[どうした?の問いの意味を把握しきれずに首を傾げる。 身体を向けて振り返れば、隠れていた真っ白な猫が見えるだろうか]
(202) 2010/05/31(Mon) 16時半頃
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[振り返った金の髪に縁どられた少女の貌は 別段青ざめているわけでもなく。]
…日本語で大丈夫か。
どうした、…と、聞いているんだ。 ――太陽の光にでもやられたか。
[白い猫がにゃあと啼いた。 そちらを見下ろして、 ああ、お前か――と、眼を少しだけ細める。 少年は、猫に名前をつけたりはしなかった。]
(203) 2010/05/31(Mon) 17時頃
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あ…うん。平気だよ。
[日本語で生活しているため一瞬だけ戸惑うものの、頷くと]
太陽の光にやられた…?えっと… 大丈夫。
[と多分心配をしてくれたのだろうと予想し返事を返す。 ねこさんに対し細めた目に、悪い人じゃなさそうだなどと思いながら]
このねこさんは、お兄ちゃんのお家のねこさん?
(204) 2010/05/31(Mon) 17時頃
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―ドラッグストア→ぶらりどこかへ―
さぁって〜、これからどうしましょうかねぇ〜…。
[暑さの中、白衣を着こんでいる姿は見ているものには暑苦しいが、本人は至って 涼しげな表情。ポケットに両手を突っ込んで、ふらり、足を運ばせる。]
悪魔に、終末ですかぁ〜…。調べがてら、趣味の本探してみますかねぇ〜。 それで、帰りがけに八角堂の猫ちゃんでも眺めに行きますか〜。よし、今日のプラン決まり〜。
[呟きながら向かったのは、以前一度だけ立ち寄った事のある神田の「孟書房」**]
(205) 2010/05/31(Mon) 17時頃
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―神田:孟書房付近路地―
そうか、なら、いいが。 まだ陽射しも強い。 ぼうっと立っていると――熱射病になるぞ。
[少々淡々とした調子なのは常通りだ。]
いや、違う。 このあたりに棲みついてる猫だ。 それに、僕の家は此処にはない。
…懐いてるな。 僕にはなかなか触らせて呉れないのに。
[そうして、少しだけまた眼を細めた。]
(206) 2010/05/31(Mon) 17時頃
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うん…気をつける。
[こくりと首を縦に振り、再びねこさんをひとなで]
そっか、お兄ちゃんのお家のねこさんじゃないんだね。 触らせてくれないの?
[尋ね、白い猫に視線を向ける。 少女に撫でられているねこさんは、2人の会話を興味無さそうに聞いていたが、するりと立ち上がると背を伸ばし、ツンとした態度で路地奥へと入っていってしまった]
(207) 2010/05/31(Mon) 17時半頃
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/* キリシマ 会いたい な!
後ヘクターも来るといい。
(-64) 2010/05/31(Mon) 17時半頃
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――ん。
[少年は小さく頷く。]
たまには擦り寄ってくるけれど。 気紛れだから、 猫は。
[やがて何処までも猫らしい立ち居振る舞いで 白い猫は影の向こうへ姿を消した。 ややあって、顔を少女の方へ戻す。]
――君は此処で何を? この辺りは古書店ばかりで 興味がなければ面白くもないと思うのだけれども。
[親とはぐれたのか――とも思いながら首を傾ぐ。]
(208) 2010/05/31(Mon) 17時半頃
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/* こどもには口調やや柔らかめ、 尊敬すべきと見る大人には丁寧に、 同年代には若干素っ気ない口調
いずれも「してるんじゃ」とかではなく 「してるのでは」というふうに喋る。 んとのの違い。丁寧風。
(-65) 2010/05/31(Mon) 17時半頃
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ばいばい、気まぐれねこさん。
[いなくなったねこさんに小さく手を振り]
あ…私は、えっと…
[問いかけられ、困り顔で視線を外す。 “こしょてん”が何かもわからない、お散歩では友晴お兄ちゃんのように何か言われるかもしれない。 [20]秒ほどの間を置き、ようやく一つの嘘を思いつき]
あのね…友達のお家に、遊びに行く途中なの。
(209) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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……。 …………。 ………………。
[20秒、待った。]
そうか。
[蝉しぐれは鳴り止まない。 少年は、20秒の沈黙について 何も突っ込まなかった。代わりにこう続ける。]
……無事行けそうか。
(210) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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……
[間を空けすぎた苦しい嘘。しかしそれは問いただされることはなく。 続けられた言葉を聞くと、安堵でも困惑でもない気持ちで]
…わかんない、けど…行きたいの。
[と、素直な答えが口から零れた]
(211) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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― 都内某大学・民俗学研究室 ―
う…ん…… ふぁ〜ぁ、よく寝た。
[間の抜けた声を上げながら、目を擦り、伸びをする。 どうやら、パソコンに向かって卒論資料をまとめているうちに、寝てしまったらしい。
変な姿勢で寝ていたせいで固まった身体を、思いっきり後ろに伸ばす。…と、その拍子に手の先がなにかにぶつかった。]
(212) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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ガラガラガラ………!
う、わぁぁ…
[盛大な音と共に、南アメリカから持ってきた木彫りの面やら、東南アジアの儀式用短剣やら、中国の銅鏡やらが棚の上から転がり落ちる。 危うく埋もれたり刺さったりしそうになったが、何とか本人とパソコンだけは無事だった。]
またやっちゃったぁ…。そろそろ片づけないと駄目じゃないですかって何回も言ってるんだけどな。 やれやれ。
[溜息一つついて、悲惨な有様になった研究室を片づけ始める。 箱からばらばらに飛び散った(05)個の青い石と(02)個の白い石を元通りに仕舞っているとき、パソコンのメール着信表示に気が付いた]
(213) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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ん、メール…教授かぁ。 ――ふぇ?DDS-NETの悪魔召喚プログラムをダウンロードしておけ? じょーだんきつ…掲示板チェックね、はいはい。 まったく、あの人も悪魔召喚とか大好物なんだから…
[ぶつくさ言いながらも、言われたとおりに悪魔召喚プログラムとやらを落として、ウイルスチェックもかけておく。 その間に、掲示板を開いてみた。
いくつかあるトピックの中で、悪魔召喚プログラムの話題が出ているものをチェックしていく。 その中の一つが、目に留まった。]
ん…んー、夢の話ねぇ。 そういや、なんか――
[顎をさすって少し考えた後、>>3のトピックにかたかたと書き込みする。]
(214) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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― とある掲示板の書き込み ―
投稿者:イアン 投稿日:2012年8月××日
さっき起きてきた人間です(笑
似たような夢を見た、ような気がします。 言われてみればそんなだったかも、という程度ですが。
夢占いでは、壁には「困難や障害がある」という意味があるらしいですが、壁の先に行けたなら、努力すればそれを乗り越えられることを意味するそうですよ。 良い夢を見たと思って、気にしないのが一番だと思います。
ところで、悪魔召喚プログラム、その後が気になります。 だれか動かしてみた勇者はいないんですかね(笑
(215) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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こんなところかな。 ふう。ちょっと眠気覚ましに行くか。
[もう一度(今度は慎重に)伸びをした後、片づけ途中の研究室をそのままに、外へ出て行った**]
(216) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/05/31(Mon) 18時頃
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[携帯電話、<<砂屋>>は出たか、どんな話をしたか。 ぱたん、と携帯電話を閉じて、大仰にため息をつく]
たしかに、なんで金貯めてるの、だよな。こんな怪しい求人にまで応募して。
[いくらか歩いて見つけた自販機の前、立ち止まる。ふと財布を確かめれば、なるほど金に困るほどじゃないよな、と思う。 金はあった方がいいと思う。けれど自分が金に執着するのは、その理由じゃない。ひとつは、あのぺらぺらの千円札でさえ自分をこの世界に繋いでくれる重しになるような気がするから]
……なんだこれ。こんなの押したか? というか、何処にも並んでないんだけど間違いかこれ。
[自販機のボタンを押して、がらんごろごろと出てきたのはオレンジ色のボトル「リボンナボリン」、思わず半眼になったが、すぐに諦めて封をあける]
(217) 2010/05/31(Mon) 18時頃
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[飲みかけのボトルぶらぶらさせながら、気になったままのとある掲示板、レスが伸びているかチェックする。>>186が目に入ってぎょっとした]
― とある掲示板 ―
投稿者:829-0702 投稿日:2012年8月××日
本当に呼べるなんて信じていないが 興味半分ならやめてほしいと思う
[悪魔を召還するという文字に、思わず投稿ボタンを、押す。 掲示板の書き込みでは、複数の人間が悪魔召還プログラムを持っているようだから、今更こんな書き込みに効果などないだろうけれど]
(218) 2010/05/31(Mon) 18時半頃
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―神田:孟書房付近路地―
――、…そうか。
[(――壁の向こうに、 道が ある。)]
行きたいと思うなら…行けるだろう きっと。
[ぱちり――頭の中で、 違う。もっと深い何処かで、何かの声がする。 (いつか、私の名を知り、そして)]
…、…
[――片手をで、右のこめかみを押さえた。]
(219) 2010/05/31(Mon) 18時半頃
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[送信すればさらに>>215が目に入って]
煽ってくれるなよ。
[苛立たしげなのと途方に暮れたのとの間のような口調でつぶやく。携帯電話を乱暴に閉じると、パーカーのポケットに*突っ込んだ*]
(220) 2010/05/31(Mon) 18時半頃
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うん。行くの。 そして、会うの。
[あまり大きな抑揚の無い静かな声に、僅かに微笑む]
…お兄ちゃん…?
どうしたの?具合、悪い?
[頭を抑えるお兄ちゃんに、先ほどとは逆の立場で尋ねた]
(221) 2010/05/31(Mon) 18時半頃
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[端末が着信を告げる。 相変わらず振動を抑えつけながら、通話のボタンを押す。
相手は青年の声。 求人広告に応募ありがとう、と見えない相手に一礼。 彼女は、名乗った青年の現在地を尋ねた。 青年の声が答える。]
丁度いいね。徒歩1分ってーとこだ。 今すぐ行くから待っててくれないかな?
[青年の声は何と答えたか。 彼女は満足とも不満ともつかぬ表情で、端末をしまう。 そして足早にどこかへと駆けて行った。]
(222) 2010/05/31(Mon) 18時半頃
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―神田:孟書房付近路地― …ああ、いや――大丈夫だ。
[首を横にゆるやかに振った。 燦々と太陽は光を豪華に投げ捨てる。 それにあてられたもの《にんげん》は 受けとめきれずに熱を持て余すのだ。 影に一歩入り込み 古びた壁にもたれた。]
注意しておいて、 僕が熱射病になったら世話はないな。
[真面目くさって言ったあと、 ほんの少し、微笑んだ。]
(223) 2010/05/31(Mon) 18時半頃
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[>>223大丈夫の声にほっと息を吐く。 それでも調子が良いようには見えないお兄ちゃんが、古びた壁にもたれかかるのを心配そうな視線で見つめた]
日陰だと、ちょっと涼しいね。 ねこさんも涼んでいたのかな。
[ほんの少しの微笑みに、 淡々としていた、どちらかといえば冷静で冷ややかな印象が薄れ、同じように笑みを返した]
(224) 2010/05/31(Mon) 19時頃
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