40 おおかみさんが通る
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――回想:柴門洋品店――
[隠れていた他の針子達の手招きもあり、狼避けの着物の男性の対応は完全に柴門に任せて、翠はそっと店の奥に下がる。
柊吾が置いていった礼装の料金は後で柴門に確認してもらおうと思い、革の皿ごと金庫の引き出しに仕舞っていた。 まさか柊吾が、雇い主が動揺するくらいの金額を残していっているとは知らず、更に、その下に針子達へのご祝儀まで忍ばせているとは、考えもしていなかった。]
…ごめんなさい、柴門さん。ありがとうございました。
[雇い主の接客が終われば、顔を出して謝罪とお礼を。 狼避けの着物の男性からと、小梅の形の小粒銀を手渡されれば、訳がわからずに目を瞬いた。]
え…あの、私、これ……そう、ですか。 子梨さん……と、おっしゃるのですね。
[強烈な個性を発揮していた男性。 接していたのは僅かな時間ではあったが忘れることはないだろう。 受け取っておけばいいですよ、と微笑む柴門に戸惑いながらも頷いて、もし、また会うようなことがあったら、その時お返ししようと、その時までは大切に持っておこうと、翠は心に決めたのだった*]
(2) 2011/01/03(Mon) 08時頃
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――1/2朝:柴門洋品店――
え……何。どういうことですか、これ。
[その日は朝早くから、柊吾の、正確には柊吾の妻の髪飾りの製作に着手していた。 作業に入ると熱中してしまう性格ではあったが、店内の物々しい雰囲気に流石の翠も異変に気付いて、顔を出す。
そこで目に飛び込んで来た光景は数人の警官に取り囲まれている雇い主の姿だった。]
げ、現場付近で見かけたって…、それは確かな情報なのですか?
[問答無用で連行しようとする警官の一人に抗議する。]
ううん、絶対に確かな情報な訳がありません。 柴門さんはそんな、人に危害を加えるような人じゃありません。
あ……待って、待って下さい。 話を聞いてください…!
(3) 2011/01/03(Mon) 08時頃
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[一針子の、増して女性である翠の言葉などに警官達が耳を傾けることはなかった。 当の柴門も、諦めたように、後はお願いします、などと口にして、大人しく連れられて行く。 夢であって欲しいと願うしか出来ない現実に、その時の翠はただただ立ち尽くすことしか出来ないのだった*]
(4) 2011/01/03(Mon) 08時頃
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――1/2現在:警察署前――
[はらはらと花弁のような雪が降る中、翠は一人佇んでいた。 理由はひとつ。 誤解を解く為。 自らの雇い主の無実を訴える為。
人狼ではない、という確信がある訳ではない。 そもそも、人狼という存在自体、よく解っていない。 けれど、人に危害を加えるような人間ではないという確信はあった。 信じているのは、人狼か否かではなく、柴門という人物だった。]
いいえ、帰りません。 貴方達が、きちんと話を聞いてくれるまでは。
[いい加減にしろ、と威圧的に睨み付ける守衛達。 脅すような彼らを翠はじっと見つめ返して、静かに首を振る。]
(5) 2011/01/03(Mon) 08時頃
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[「これだから、女は。」「女の分際で。」 「粘っても無駄だ、馬鹿が。」「邪魔だ、帰れ。」
そんな、様々に投げかけられる悪態にも、翠が怯むことはなかった。 何度かは突き飛ばされたりもしたかもしれない。
それでもその度立ち上がり訴えた。]
見かけたというだけで、牢に閉じ込めるなんておかしいです。 疑い、という段階なら他に方法があるのではないですか?
面会も認められないなんて、そんなこと、納得、出来ません…
[髪に、肩に、雪が積もり、寒さで身体が痺れた。 道行く人々の視線も、嘲笑と侮蔑の混ざった冷たいもの。]
(6) 2011/01/03(Mon) 08時頃
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…………
[どれくらいの時間が経ったのか、今の翠にはもう感覚がなかった。 夢、なのじゃないかと思うくらいに、現実が遠い。 時折、はぁっと息を吐いて、気持ち両手を暖めつつ、 来る見込みのない時を待つ。
頭を過ぎるのは、急ぎの仕事のこと。 唯でさえ、時間がなかったというのに。 恐らくもう、納期に間に合わすことは不可能だろう。
それは針子として失格であることを意味していた。 だから、柴門にももう、雇ってもらう資格はないのだと自覚もしている。 翠の代わりなどは、他にいくらでも居るのだから。
翠に唯一出来ることは任された仕事をすること。 そのことは彼女自身、一番理解していた。
けれど―――――]
(7) 2011/01/03(Mon) 08時頃
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[解っていて、十分理解していても。
どんなに頭の中で合理的に考え、納得させようとしても。
どうしても翠には。
柴門をそのままにして仕事に集中することが出来ないのだった*]
(8) 2011/01/03(Mon) 08時頃
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/* 占:明里 霊:貴和子 狩:柊吾 赤陣営:和彦 七緒 草
だよね。だよね。
(-0) 2011/01/03(Mon) 22時半頃
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……あ、平家…様……
[柊吾に声を掛けられ、翠は彼に顔を向ける。 身体中に雪を纏い、その両膝には突き飛ばされた時に出来た擦り傷がいくつも出来ていた。]
ごめんなさい……先日、ご注文頂いた髪飾り… 日時に…間に合わなくなって、しまいました……
[柊吾の言葉を理解しているのか、いないのか。 その場からは動かずに、酷く哀しげに笑いながら、翠は告げる。]
でも…どうか、お店のこと、見限らないで下さい… 全て私の…責……から……私…、辞めます、から…
[身体の限界はとうに過ぎていて、それでも、気持ちだけで意識を保っていたらしい翠は、緊張の糸が解けたのか、そのままその場に頽れた。
その顔に触れれば、彼女が高熱を発していることが解るだろう*]
(38) 2011/01/04(Tue) 01時半頃
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/* あ。狂人が囁けないことに気付いてなかった。
それはそうと、狩人は子梨さん? じゃあ、平家様は狂人なのかな…?
狼はヨーランダ、ダン。わぁ。ヨーランダンって重ねられる…!すてき!!
(-7) 2011/01/04(Tue) 01時半頃
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――平家邸・客間――
[冬の寒空の下、長時間雪に晒され続けた翠の身体の熱は、手厚い看護を受けても簡単には引く気配を見せなかった。 額にあてがわれた手拭は、早々に温くなってしまっていただろう。 その頬は紅く火照っている。
そんな中、翠は夢を見ていた。 柊吾や和彦に助けられ、看病されていることも知らずに。]
(60) 2011/01/04(Tue) 13時頃
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――夢――
[ぼんやり浮ぶ光の中に、膝を抱えて座り込んでいる少女が見える。 腰まで垂らした長い榛色の髪。 じっと、何処かを見つめる虚ろな翡翠の瞳。 それは過去の翠。]
『…明日、神宮寺様がお迎えに来られるそうだ…… 良かったな……』
[掛けられる中年の男性らしき声に少女は何も答えない。
父が病死し、その数週間後、母は自ら命を絶った。
父が残した多額の負債。 それを肩代わりし、少女を身請けにと名乗り出たのが神宮寺だった。
しかし、彼が面倒を見ようと約束したのは少女だけ。 自らの存在が娘の今後に負担を強いることになるであろうことを考えた母は、置手紙を残して自殺していた。]
(66) 2011/01/04(Tue) 14時半頃
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(何も見たくない。 何も聞きたくない。 何も、話したくない。 近寄らないで。私に構わないで。)
[少女の心の声が翠の頭に響く。]
(67) 2011/01/04(Tue) 14時半頃
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『住み込み…ですか?』
[若い店主は驚いたように細い目をしぱしぱさせる。 着の身着のまま、何処かから逃げ出してきたかのような少女は、真剣な目で店主を見つめてこくりと頷いた。]
『んー…因みにご両親はこのことをご存知で? いえ、私には貴女は未だ随分お若いように見え―――わわっ!』
[上手く言葉が紡げないらしい少女は両親の話になると首を何度も横に振って、どうしてもと言うように店主の服の裾を掴んだ。]
………願…い、します……
[搾り出すように、少女はか細い声を出す。 ぎゅうっと、服の裾を掴む手に力が篭められる。 見れば、その手は小刻みに震えていた。]
『………』
[若い店主は少女の様子に何を思ったのか考えること暫し。 やがて、決意したようにひとつ頷いて少女の頭に手を乗せる。]
(68) 2011/01/04(Tue) 15時頃
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『――――解りました。 実は言うと、最近ずっと人手不足で困っていまして…… 住み込みで働いて頂けると私も助かります。 これから、宜しくお願い致しますね。』
[にっこりと穏やかに笑う若い店主。 その顔をじっと見つめる、翡翠の少女。]
……柴門さ、ん……
[夢現に翠は囈言を呟いた*]
(69) 2011/01/04(Tue) 15時頃
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/* 山崎様は少ない文章なのに、さり気無く格好いいな。 綺麗に纏ってて、読みやすくて。
"むしめか゛ね"も表現の仕方が特徴的で可愛い。
(-22) 2011/01/04(Tue) 19時頃
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/* …ん、吊襲しやすいようにするなら、このまま目覚めない方が綺麗かなぁ。とか思ってきた。流れ的に入院落ちになっちゃうけど(こて、り)
(-23) 2011/01/04(Tue) 20時半頃
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……ん…
[どくどくと、止め処なく発せられる体内の熱。 翠が無意識に身を捩ると、額の手拭がするりと落ちた。 弾力のある大きな枕に広がる榛色の髪は湿り気を帯びている。]
―――……
[耳尻を掠める手拭の感触に翠は朦朧としたまま、目蓋を開ける。 とん とん と肩を叩く規則正しい暖かさ。 ぼんやりと映る景色。 ぼんやりと映る顔。 近いようで、遠くに聞こえる話し声。]
(86) 2011/01/04(Tue) 23時半頃
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/* 投票…、素村の翠が一番…自吊が出来ないのが辛い…(笑) とりあえず、発言数で明里さん、に。 これから活躍かもしれないけ、ど。ど。 ごめんなさい。
でも、どうなるのかどきどきしてます。
(-31) 2011/01/05(Wed) 00時頃
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…今……人、狼……
[和彦の呟く声が翠の耳に響く。]
違……柴門さんは……!
[発せられたその単語に、霞んでいた意識が急速に晴れて、翠は反射的に身体を起こそうとした。]
(88) 2011/01/05(Wed) 00時頃
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/* 情景描写はとても上手な平家様と和彦さんにおんぶにだっこな翠――――駄目すぎ(うう)
(-32) 2011/01/05(Wed) 00時頃
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や……
[身体が重い。 身体が熱い。 身体が寒い。
でも、こうしては居られない。
和彦にベッドに押し戻されて、翠は弱々しく抵抗する。]
は、離して……下さい……
(92) 2011/01/05(Wed) 00時半頃
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………な。
[和彦の手から額に齎される僅かな痛み。 子供を叱るような言葉に、肩で息をしつつも翠は笑う。]
…放っておいて、下さい……
直ぐに釈放される? 直ぐとはいつ、ですか? 信じるって、誰を? まさか、彼を連れて行った警察って言う訳じゃないでしょう?
何も知らない癖、に… 勝手なこと、言わないで……
(95) 2011/01/05(Wed) 01時頃
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は……私にはもう、寝る所なんてありま、せん… もともと、何も無かった……
大人しく待ってて、誰かが助けてくれたことなんて…… そんなこと…今まで一度だって……無かった――――!
[感情的な言葉が出るのは高熱故か。 逆撫でするような柊吾。 子供扱いするばかりの和彦。
心が閉ざされていく。]
(102) 2011/01/05(Wed) 01時半頃
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……私の、気持ちは……? いつも、みんな……そうやって、私の気持ち、無視して……
[和彦の諭すように紡がれる音に翠は小さく声を奮わせる。 頭を過ぎるのは母の顔。 身請け話に、良かったなど声を掛けてきた者達の顔。]
………ごめん、なさい*
(106) 2011/01/05(Wed) 02時頃
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