168 LOVEorDEATH2〜死者は愛を知りたいようです
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[揺すられた本田がうっすら目を開けた。立てるか問えばゆっくりと頷く。 立ち上がる彼女の足元が若干覚束ないのが心配で、ふらつく身体を支えられるようにとほんのちょっとだけ背中の辺りに腕を回した。
そうだ、ここに来るまでこんな風に服越しでなら他人に触れていられる事すら忘れていた。パーカーのフードを被っていれば剥き出しの首に触れられる心配もない。
もっとも、服越しに伝わる体温に別の意味で緊張してはいたけれど。]
直ぐそこだけど、部屋まで一緒にいくから。
[言って、本田のペースに合わせて歩き出した。]
(9) 2014/03/23(Sun) 12時頃
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[常より少しゆっくりと進む。 隣の本田を気遣いつつも、思考は先ほどまで付けっ放しのTVから流れていたニュースを反芻していた。 それは、ここに来て始めて目にした、自分の事故についてで。
シーサーの部屋を立ち去るときに、あの小さな獣の姿をした何かが言った事を思い出す。>>223 胃が掴まれたように重くなり、息が詰まりそう。思わず顔を顰める。あの時ばかりは流石にあの愛らしい姿のかみさまが悪魔の化身か何かに見えた。]
…バタフライエフェクト。
[呟いた声は本田には届かなかっただろう。ちょうど彼女の部屋の扉の前で、ノブに手をかけたところ。 これで一先ず本田が風邪を引くことは回避出来たようで、少し安堵する。
お休み、そう声を掛けようとしたところで、]
(10) 2014/03/23(Sun) 13時頃
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『入らないの?』
[至極不思議そうに、当たり前のように、目の前の少女が言った。]
(え。…ええぇえ!?)
[え、入っていいの?むしろ入るのが普通な事態なの?俺なんか変な事してるんだろうか、いやでもしかしだな。の後に思考停止。
見詰めたまま固まっていたら、本田は再度入室を促しただろうか。 どちらにせよ、二人分の足音はいずれ彼女の部屋に消えて行った。]
(11) 2014/03/23(Sun) 13時頃
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『入らないの?』
[繰り返されたどことなく幼い問いに逡巡したものの、最終的には頷いて、部屋に入る本田の後に続くことにする。
おじゃまします、小さく言って踏み入れた部屋は、殺風景な自分の部屋とは違って当たり前の生活感があり、そこかしこに女の子らしい調度品が設置されている。 棚に置かれた小さなトロフィーや写真立て。なんら違和感なく並ぶそれらは、現世で彼女の部屋そのままなのだろう。
あまりきょろきょろしては悪いかな、と思いつつも、女子の部屋になどほとんど入ったことはない。つい興味が先に立って、辺りを見回してしまう。
そうこうしているうちに、本田から座るように促された。 好きなとこに、と言われるがさすがにベッドに腰掛けた彼女の隣に座る勇気は無い。 俺だって男だ、万が一彼女になんかあったらどうすんだ。などと内心考えつつ、一瞬で無いわバーカと否定した。
結局ベッドの近くの床にぺたりと座る。 差し出されたクッションには礼を言って受け取るものの、彼女のベッドが出身地のピンク色の雲(雲だよなこれ?)を尻に敷くのは忍びなく、膝の上で抱きかかえるに留めた。]
(75) 2014/03/24(Mon) 16時頃
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『槇村さん、チョコとポテチとどっちがいーい?』
[問われて見上げると、棚を漁る本田の姿。 あまいの、とだけ答えて目を逸らした。 酔いが覚めていないのか、自室ゆえに寛いているのか。無防備な姿勢に心臓が跳ねる。 床に座ったのは失敗だったかもしれない。スカートじゃなくて良かった。
邪念を振り払うべく渡された小さな菓子の包みを開いて、口の中に放り込む。甘い。チョコレートをゆっくり咀嚼していると、彼女の口から唐突な問いが飛んできた。]
『まきむらさんは、向こうで待ってる人、いるの?』
[あまりに直球の問いに、一瞬きょとんと目を瞬く。 待ってるひと。この状況で、友達やら家族やらの話ではあるまい、多分。視線が合うと、少し伏せられてしまった。髪を弄る仕草に、また肋骨の奥がぎゅうと締まる。なんなんだろう、これは。]
…居ないよ。家族くらいは、待っててくれてるって思いたいけど。
[苦笑いひとつして、言った。 恋人はおろか、親友と呼べるような友人もいない。楽しさだけを共有するような、大勢の中の、ひとり。泣いてくれる人はいるんだろうか。ちょっと想像出来なくて、本田を見遣る。]
(76) 2014/03/24(Mon) 16時頃
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本田さんは…えと。なんで、俺をここに入れてくれたの?
[同じ質問を返そうとして、やめた。それが逃げなのは分かっていたけれど。共有スペースで進村と話していたときの本田の横顔がちらついて、まわり道をしたくなる。
しかし、返ってきた答えは想定の斜め上で。]
『槇村さんの事、もっと知りたいなと思って…?』
[上がった語尾は、まるで自分自身に問うような抑揚だった。 え、と意図せず声が漏れる。どうしよう俺そんな面白い人間じゃない。寧ろすごく面倒臭い部類。]
はは、なんも面白いことない普通の大学生だよ、俺なんて。 それでも良ければ、
こちらの狼狽など、本田は素知らぬ顔で(そりゃそうだ)。 それでも、会話を続ける努力をしてみたのは。]
俺も。本田さんのこと、知りたい。
[他ならぬ自分が、彼女の声を聞いていたかったからだ。]**
(77) 2014/03/24(Mon) 16時頃
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──露天風呂・男湯──
なーに、ニヤニヤしてんすか。
[シャワーを浴びる男の背後から、唐突に。>>91 早川は驚いただろうか。まあ、死んでいる今ならこれで心筋梗塞を起こす事も無いだろう。健康には気を付けてよねお父さん。的な気持ち。
彼が振り向いたなら露天の湯船の中に、首までとっぷり使ったこちらの姿が見えただろう。 片手をお湯から出して、ひらひらと振って見せた。]
(94) 2014/03/24(Mon) 23時半頃
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うん?…そだね。普通って、なんだろ。
[笑った本田が眩しくて、思わず視線を床に落とす。 人と話すのに、目を合わせていられない事なんて今まで殆ど無い。
康太はいつも、相手が躊躇う程にその双眸をじっと見詰める。それは他人と触れ合えない彼が、触覚の情報を補うために自然と覚えた事でもあったのだが。
本田を見詰めていると、どうにも思考が霞んでしまってままならない。心臓がぎゅうと締まって、指先まで熱が灯ったよう。 彼女が悪夢を見た日にこの部屋の扉の前で、自分を突き動かしたような衝動が、ふいに込み上げてくる。
それは、生来の自分には有り得なかったもので。 そんな変化に戸惑いながらも、取り留めのない彼女との会話が、ただ嬉しくて。]
ガッコ行って、講義受けて、サボって遊びに行ったり、課題に追われてんのにバイト入れまくって、コンパ行ったり飲み会で馬鹿やって朝まで騒いだり。 …そういうのが、「普通」なのかなあ。 だとしたら、ごめん、嘘吐いた。 やっぱり俺はちょっと変わってんのかも。
[だからだろうか。 努めて意識しないように過ごしてきた、身近に溢れる「当たり前の事」への羨望が、落ちた言葉に確かに滲んだのは。]
(99) 2014/03/25(Tue) 00時頃
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──露天風呂・早川と──
あんたが鼻歌混じりに入ってきたときから、ずっと居ましたけど。
[存在感無くてすいませんねえ、実はニンジャの末裔なんで。怪訝な顔に肩を竦めて見せて笑って、絞ったタオルを頭の上に乗せた。
早川が湯船にきたら、とっておきのカマをかけてやろう。 ニヤついた口元が見えないようにぶくぶくとお湯に沈んだ。別段エスパー的な能力ではなく。たまたま彼と彼女が、同じ部屋から出てくるのを見ただけなのだけれど。]
(101) 2014/03/25(Tue) 00時頃
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やあ、なんか早川さん凄ぇ嬉しそうだったから。 気分壊しちゃ悪いかなーって、さ。 なんかいい事あったんすか?ってかあったんですよね。
[湯船から半身を出して、頭上で咲く満開の桜を見上げる。 早川が少し離れた湯船に浸かれば、すすいと寄っていって。 にこお、と邪気の無い笑顔でタオルで作った風船をぶくりと沈めながら、言った。]
──白石さんと。
(104) 2014/03/25(Tue) 00時頃
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大学とか学科によるんだろうけど。 皆そうやって、楽しそーにしてるよ。でも、勿論課題だって試験だって必死でやってる。遊んでばっか、だし、何やっても遊んでるみたいに楽しい、んだと思う。
[ちょっと不満気に唸った本田に、くす、と笑う。 彼女も進路決める頃だったのだろう。やりたい事より、やらなければいけない事のほうが多い時期。 彼女は、何をしたかったんだろう。 どんなものに憧れて、どんな道を行くつもりだったんだろう。]
(…知りたい、し、)
[俺は、絵ばっか描いてたから。 ぽつんと言った。本当の自分。「大勢の中の一人」でいようとした自分。ひとに混じれない、ひとに混じりたい、「普通」に憧れた、自分。]
(知って、ほしい)
[他愛ない会話が、会話の内容よりも、ただこうして隣り合わせで言葉を交わしているのが、たとえ触れ合えなくともこんなにも心地良く感じているのに。
この距離感を、温かさを、踏み越えてしまいたいと思っている自分を。知ってしまったら、彼女は、どんな風に思うのだろう。]
(113) 2014/03/25(Tue) 00時半頃
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──露天風呂・早川と──
[ちょっとカマを掛けると早川は狼狽えたらしく。直ぐに白状した。あまりジタバタせずにあっさりと認めるのは、さすがは大の男といったところか。 幸せそうに緩む顔に、なんとなく嬉しくなる。 良かった。口には出さずに思う。きっと白石とこの人なら、あの青い扉の向こうに行ける。 本当に良かった。だってきっと、父親が帰ってこないのは、すごく淋しい。]
──早川さん。
[呼んで、右手を差し出した。眼前に突き出されたそれに、彼はどんな反応をしただろう。構わず、に、と笑う。]
握手、しましょうよ。
[お別れの。 ほんの一瞬でもいい。繋いだ縁がたとえ途切れたとしても。 このひとに助けられたのは、事実だから。
湯気の立つ水面に、ひらひらと花弁が落ちる。 応えただろう早川もきっと──笑顔だった、だろう。]**
(117) 2014/03/25(Tue) 01時頃
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