158 雪の夜に
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─ 港 ─
[慌しい船内を抜けて、港へ降り立つ。 鳴れた足取りで、ひょいひょいと人を避けて歩き…避け損ねた]
…、っと。
[ごく軽い衝撃>>1を感じて、足元を見下ろした。 年端もいかぬ少女がころげた様子に、男は軽く目を見開いた]
大丈夫か、嬢ちゃん。
[泣くでもなく、明るく笑い出す少女に更に目は丸くなる。 片手を彼女へ向け差し出しながら少し腰を低くした。 なるべく視線の高さを合わせるようにしながら言葉を続ける]
(2) 2013/12/20(Fri) 02時頃
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誰かとはぐれたのか? ったく、ンなところに居たら踏み潰されちまうぞ。
[そら。と、もう一度引く形に手を少女へと向け差し出した]
(3) 2013/12/20(Fri) 02時頃
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おっちゃんじゃねー。お兄ちゃんだ。
[元気な声に軽い口調で訂正を入れながら、 苦もなく細い身体を引き上げる。 日ごろ船の上で力仕事をしている男の手は、無骨で厚い。 ざらりとした肌に、子どもの手肌はひどく頼りなかった]
船、好きか?
[楽しげな少女の様子に、にやりと口端が上がる。 男は顎をしゃくって、己の”家”を示した]
(6) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
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/* ヤニクがいる!!手を振りたい、ね!
(-5) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
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ん?
[聞き覚えのある声>>7に、子どもの手を引いたまま振り返った。 仕事を早々に切り上げて…有体に言えば抜け出してきた男は、 ほんの一瞬、悪戯を見つかったかの顔を見せた。 ただそれも僅かな間のこと、船員ではないと知れば常の笑みに戻る]
いーや。今知りあった嬢ちゃんだ。 …だーよな?お前さん、どこンちの子だ。
[言葉遣いは失礼に当たらない程度ながらも気安いもの。 そして問いの後半は、視線ごと少女へと向けられた]
(11) 2013/12/20(Fri) 03時頃
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おかみさんー? ったく、生意気なやつだな。大人をからかうんじゃねー。
[やや半目で低く返して、少女の頭へと手を伸ばす。 容易く捉えれば、ぐしゃりとその髪をかき混ぜ撫でた。 かつて、年下の妹のような少女にも良くした仕草だ]
んあ?危ない?船がか? あー、ちんまいのには危ないかも知れないなあ。 嬢ちゃんなんざ、海に投げ出されたら簡単に見えなくなりそうだしなあ?
[一頻りにやにやと少女をからかってから、ヤニクを振り返る]
確かに赤……、…なんだ?
[よもやまさかの感想>>10は知る由もなく、 けれど微妙な気配を感じた気がして、思わず真顔で首を傾げた]
(12) 2013/12/20(Fri) 03時頃
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もっと大きくなったら、嬢ちゃんも乗れッかもな?
[楽しげに笑う少女の髪を乱暴に撫でる男も笑った。 ただ。いきなり様子の変わった彼女の様子に軽く目を見開く。 しょんぼりと俯く様に、思わずヤニクへと視線を交わした]
宿?って、あれ… 嬢ちゃん、宿ンちの子か。
[そういえば朝凪亭にいたような気もする。 少女に何やら耳打ちするヤニクを見やりながら、 曖昧な面持ちで、悲嘆に暮れる少女に向かって軽く唸った]
(16) 2013/12/20(Fri) 03時半頃
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あー…、うん。まあな。 その、色々ってやつだ。色々ってな。
[ヤニクの笑顔>>14には、そうやって笑って誤魔化した。 実際のところ、船員同士の融通はあることだ。 この町では、男は融通を利かせて貰う。 早く向かいたい先が、ある故にだが]
いいってことに、しておいてくれ。
[目の前に片手を立てて、軽く拝む仕草で笑った。 船員同志の融通は利いても、それが上にまで通用するわけではない。 だから仕事場からこっそりと要領よく抜けてきたのだ。 そんな事情までは語らず、けれどある程度は察していそうな男へと、軽く笑って片目を閉じた]
(17) 2013/12/20(Fri) 03時半頃
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ヤニク。嬢ちゃんと宿に行くなら、このまま頼んでもいいか? 俺はまだ、ちょいと用事があってな。
[頼むと少女を目顔に示して、ヤニクを見遣る]
案内がありゃ分かるだろうが、 そこに見える大通りをまっすぐ進んだ先がこの町の宿だ。 迷ったら誰かに聞きな。
あとで歓迎の宴があるって話、聞いてるだろ? またそこで会おうぜ。結構美味いもんにありつけるぜ。
[勝手知ったるとばかりに案内をして、低い姿勢から立ち上がる]
(19) 2013/12/20(Fri) 03時半頃
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じゃあまたな、嬢ちゃん。 おう。期待して待ってるからな。
[今でも充分、声と仕草はしっかり大きい。 そんな感想に笑って男は少女に手を振り返し、 ヤニクにも片手を挙げてみせて、目当てを探し再び港を歩き*始めた*]
(20) 2013/12/20(Fri) 04時頃
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/* ヒューとソフィアの間に突っ込むと切ってしまいそうだな、さて。でもどっちにも会いたいね。
(-16) 2013/12/21(Sat) 00時頃
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─ 港 ─
え… ぐしゅっ!
[男は、子どもらと別れてからひとつ大きなくしゃみをした。 顔を顰めて、ぐいと鼻を擦った。風邪ではない]
…なんだ?
[どこぞでおっさん呼ばわりされているとは知らず、咳払いをする。 そうして、大きく伸びをするようにして辺りを見渡した。 探し人が来ていないということは、ないはずだろう]
(74) 2013/12/21(Sat) 00時頃
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[探したのは年頃の娘の姿、 ぐるりと見渡した向こうにそれらしき姿を見止め、 手を大きく上げ声を張りあげかけて、]
おお…っと。
[走り出した馬車>>73に、脇へと寄った。 ちらりと車窓に見えた姿は、高級客室の乗客だったか]
(79) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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/* >>77 すきww
(-17) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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…金持ちの喜ぶもンなんざ、あるかねえ。
[目を眇めて馬車のあとを視線で追って、低く呟く。 同じ船に乗るとはいえ、高級客と一介の船員である。 交わる機会のさして多いわけもなく、だからただ、”お金持ち”というものに対するありがちな偏見そのままに肩を竦めた。 何となく、道を避けたのも面白い気はしない]
(81) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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[そうして馬車から視線を外し、再び先の場所へと顔を戻す。 と、先には気付かなかった顔をひとつ見つけた。 一転して、男の顔に大きな笑みが広がった]
おおい、ソフィア! それにヒューじゃねえか、久しぶりだなあ!?
[大声で呼んで手を振って、ずんずんとそちらへと歩いて行く]
(83) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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/* やあああっぱり ヒューが外してしまうとwwおもってww ふええ
(-18) 2013/12/21(Sat) 01時頃
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おう、
[怪我をして船を下りたかつての仲間に、 かつてと変わらない調子で声を掛けた]
あとでな。
[相手がかつてと違うことくらいは、無論見た目からも分かる。 けれど交わす声の調子は変わらぬままに、男も短く返す。 そして]
(87) 2013/12/21(Sat) 01時頃
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…─── ただいま。元気にしていたか?
[一年ぶりに会う探し人の傍らに歩みより、 くしゃりと顔を崩して、宿の少女にしたように彼女の頭に手を置いた]
(88) 2013/12/21(Sat) 01時頃
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…んだよ。ちゃんと帰ってくるって、言ってンだろ? 俺が簡単にくたばるように見えるかッての。
[記憶よりも少し大人びた少女は、けれど記憶の中と同じ愛しい存在で、俯く彼女を見下ろす男の表情も柔らかになる]
信用がねえなあ。
[責めるかの言葉とは裏腹に、声の響きは笑みを孕む。 慰めるように落ち着かせるように、優しく彼女の髪を無骨な手が撫でた]
(94) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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土産を持ってくるからって、言ったろ?
…そら、
[空いた手の片方を、ごそりと荷袋に突っ込んだ。 取り出したのは、大切に包まれた花の髪飾り>>0:12]
似合うと思って、選んだんだぜ?
[それは高価なものではない、素朴な異国の髪飾りだ。 男の少ない給金で購えるほどの、ごく小さな花である]
(95) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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つけているところを、見せてくれないか。
[泣くなと口にすることはなく告げて包みを差し出し、最後にぽんと軽く宥めるように手を弾ませてから、少女の頭から手を離した]
(96) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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ああ、
[髪飾りをつけたソフィアは、 記憶の中の小さな少女と違いとても娘らしく男の目に映った。 恥らう様子に、逆にこちらが落ち着かない心地で顎を引く]
良く似あっている。
[向けた笑顔は、崩れはしなかったはずだけれども]
(104) 2013/12/21(Sat) 12時頃
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[その後の話は、ソフィアのこと、自分のこと、ティモシーや町の人々のことなど軽いもの。当然、1年が語り尽くされたわけもない]
俺は宿を取って行く。また、あとでな。
[夜の宴に再会を約してその場を離れる。 歩きながら貰った菓子を、ぽいと口に含んだ。 じわりと甘いやさしい味が*した*]
(105) 2013/12/21(Sat) 12時半頃
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─ 集会場 ─
んあ。
[ソフィアと別れたあとで宿を取り、 やがて集会場で仲間と賑やかに酒を酌み交わしていた男は、 喧騒の中に響いた自分の名前らしきもの>>154に顔を上げた]
なんだ?おう、ちょっと悪ぃな…
[仲間に一声断りを入れて席を立つ。 人を分けて歩み寄る途中、見知った顔と出会った]
よ、ダーラ。久しぶりだな。
[昔馴染みに声を掛ける。 それと、どこか錯乱した男の声が響いたのはほぼ同時だったか]
(158) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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…、なんだありゃ。
[逃げろ逃げろと呟いて出ていった男の背に肩を竦めた]
(160) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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