167 あの、春の日
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/* あれ… 更新、今日だった…?! 4日0時だと間違え…
ど う し よ う 縁故ない…
こうなったら孤高の人見知りで行くしかない…
(-4) 2014/03/03(Mon) 00時頃
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―寮・裏庭― …もう、出てかなくちゃいけないの。 [隠れて飼っていたのは数か月前に拾った白い小犬。 嬉しそうに尻尾を振る姿に、ぽそり、寂しそうに呟いた。**]
(15) 2014/03/03(Mon) 00時半頃
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- 寮・裏庭-
美味しい?
[持ってきたミルクを紙皿にいれ、小犬に与える。 ちょこんと屈んで、その白を覗き込むようにすれば、ゆるく束ねただけの長い髪が小さなエルゴットの顔を覆う。 最も俯きがちな彼女は普段からそんな感じで、まともに前を向くことは少なかった。
フィリップが来たのは、そんな風にして小犬を眺めていた時だったろうか。>>46 ぼんやりしていたエルゴットよりも先、気配に気付いた小犬が頭をあげる。]
《わんっ。》
[空に溶ける鳴き声、ひとつ。 遅れて振り向いたエルゴットに彼は何かを話しただろうか。
春の兆しに芽吹き始めた雑草達が傍らでさわさわと揺れていた。*]
(55) 2014/03/03(Mon) 17時頃
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…あ、うん、たぶん。 そんな感じ、です…
[朗らかな声で尋ねるフィリップにエルゴットはあからさまに目を泳がせる。>>57 嘘が、苦手なのだ。というより、人と接すること自体、エルゴットは不得手であった。 それでも今まで、なんとか隠れて小犬を飼ってこられたのは協力者のおかげであろう。
フィリップは寮のルームメイト、ジリヤの幼馴染である。 ジリヤの態度が彼にだけ、何処か他と違うことをエルゴットは知っている。 その"幼馴染"という絆を彼女は羨ましく思っていた。 眩しくて暖かくて、自分にはない、見ているのが辛い関係。
引退した美術部でも、後輩のシーシャには"腐れ縁"だと言う友達、ハルカやマドカが居て。 楽しげに談笑する様子を見かけては、その眩しさに居たたまれなくなって、その場から逃げていた。
エルゴットがシーシャの描く絵を好きなことも、おそらく彼は知らないだろう。 直接、傍で覗いたりはしなかったし、彼が居ない時、誰も居ない部室で独り、そっと眺めていただけだったのだから。
中庭に咲く綺麗な花達も、そう。 彼女はいつも、遠くから隠れて眺めるだけ。]
(60) 2014/03/03(Mon) 21時頃
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[フィリップが小犬に近付き、手を伸ばす。 白は抵抗することなく、彼に撫でられることだろう。 その様子を何処か寂しそうにエルゴットは見つめる。]
( …手放さなければいけないのに。 時間はもう、待ってはくれないのに。 結局私は、自分のことしか考えていないから―――。)
[手放したくないと思う自分にエルゴットはそっと目を瞑る。 今まで、この子の新しい飼い主を探して来なかったのも結局は、この子に自分のことを忘れられるのが怖いからだった。
エルゴットは幼少時からずっと厳しく育てられ、愛情というものを知らない。 年に数回しか会うことのない両親は、彼女が生まれて一度も微笑みかけたりすることはなく。 分刻みのスケジュールと、もっともっとと求められることはエルゴットに劣等感ばかりを植え付けた。
そんな彼女にとって、純粋に真っ直ぐに自分を慕ってくれるこの子の存在は何にも変えられない程に温かかったのだ。]
(61) 2014/03/03(Mon) 21時頃
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うん…、 早く見つかるといいです… きっと…
[フィリップが何気なく零した言葉にミシリと心が軋む。>>77 伏し目がちにも小さく頷いて胸の辺り、ぎゅっと抑えるよう握りしめれば。]
この子の為にはそれが… 優しいひとに飼ってもら―――…、……、…、
―――…っ
[結局、続けられない嘘に。 彼が紡ぐ言葉に耳を傾けて。]
――――…あ、ありがと…
[気付けば、そんなことを口にしていた。 その感謝が何に対してなのか、エルゴット自身も解からずに。]
(112) 2014/03/03(Mon) 23時半頃
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[フィリップが手を離せば、小犬はエルゴットの足元、尻尾を振りながらくるくる回る。 懐かれたんだね、と言われれば、泣きそうな笑顔を見せて、おずおずとその白に手を伸ばした。]
あ…、そう言えば私も、未だ食べていませんでした…
フィリップさん、あの…、寮に残ってるひと少ないし、食堂、この子連れていっても大丈夫だと思いますか?
[小犬を胸に遠慮がちに問う。>>104 不味いと言われれば、エルゴットは大人しく小犬を残して彼に付いて行くつもりではあるが、小犬はおそらく彼女を追い掛けてきてしまうだろう。]
(115) 2014/03/03(Mon) 23時半頃
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/* 今、食堂には誰が居るのでしょう?
(-42) 2014/03/04(Tue) 00時頃
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/* あ、あ、あれ? シーシャさんの腐れ縁ってハルカさんだけだった? 私、メモ、見間違え…
ごめんなさい。
(-47) 2014/03/04(Tue) 00時半頃
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-裏庭-
…そう、ですよ ね…
[寮母がと言うフィリップにびくりとして、エルゴットは俯く。>>143]
[隠して飼っていたと言っても、外に出る時などはいつも連れていて、それは絵を描くなど独り、校庭で過ごす時も同様だった為、それを見かけた他生徒が寮母に伝え、事実はどうなのかと問いただされたりしていたから。 あの時、俯くばかりのエルゴットに助け舟を出してくれたのがハルカだった。 それ以来ずっと、隠れて小犬を飼うことに彼女は協力してくれている。]
[腕を組んで考えるフィリップに、連れて行くのを諦めかけたその時。 こっそりなら、と聞こえた声にエルゴットは顔をあげる。]
…ほんとう、ですか?
[震えながらも再度確認すれば、向けられる悪戯っぽい笑みに気付いて。 じんわりひろがる温かさに泣きそうになりながら、こくりとひとつ頷けば、彼の後ろ、あまり人に見つからないように注意しながら、エルゴットは食堂へと向かったのであった。]
(194) 2014/03/04(Tue) 20時半頃
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―食堂―
[フィリップは、ただ離れたくないだけで深いことを何も考えていなかったエルゴットとは違っていた。 食堂で、小犬を抱えているだけでも相当マズいのに、注文など出来る筈もなかった彼女の代わりを申し出られれば、心底申し訳なさそうに眉根を下げつつも彼の提案に甘えようとして。]
私、ごめんなさい… ありが――
[口にしかけた感謝の言葉は自分達を見つけたルームメイトの声によって遮られた。>>165]
(あ……)
[視線を向けた先、ジリヤに施された化粧にエルゴットは目を見張る。
ルームメイトを美しく彩る優しく繊細な色遣い。 それは、エルゴットがいつも眺めていた後輩の絵を思い起こさせて、まさか、その後輩の手によるものだとは思いもしない彼女は、ジリヤが顔を背けても、自らの視線を外すことが出来ず。]
(195) 2014/03/04(Tue) 20時半頃
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[そうして暫くは時間が切り取られでもしたかのように動けずに居たエルゴットだったが、ハルカからの声掛けに漸く我に返れば>>170、瞬く彼女の様子に。]
う、うん…… その、大丈夫かなって…あの…
[申し訳なさから怯えたように瞳を揺らす。 けれど、離れたくないから、と正直に話すことも出来ず。 ただ、ずっと協力してくれていたハルカの気持ちを無にするような行為をしている自分に対する罪悪感に俯く。]
――――…ぬいぐるみに、見えないで、しょうか…
[ぽつり。零した台詞は誰が見てもトップクラスの成績を修めているとは到底思えないものだった。]
(198) 2014/03/04(Tue) 20時半頃
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エルゴットは、胸元、くうーんと何かを訴えるかのようにハルカを見つめる小犬を撫でる。
2014/03/04(Tue) 21時頃
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う、うん…、ごめんなさい…
[ハルカの言うことはいちいち最もで、返す言葉もない。>>200 食堂とか、寮の中でも一番不味かろう。 エルゴットは感覚か何かが皆とズレているのかもしれない。 後数日で卒業する身の上、小犬に関しては無意識に多少はと大胆になっている部分も深層心理少なからずきっと。
ハルカの視線を追うようにカウンターを見遣れば。]
ご、ご飯食べるの、別の所にします…
[エルゴットも状況を改めて認識し直した。 ぬいぐるみ発言にハルカが眉を寄せるのには。]
やっぱり無理ありますよね―――
[しゅん。]
(203) 2014/03/04(Tue) 21時半頃
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[食べるのを別の所にしようと決めて、先程注文の代わりを申し出てくれたフィリップに視線を送れば、ジリヤと二人戯れているところが目に入り。193>>196]
―――…
[その何度も見てきた光景に、エルゴットは一歩後ずさり、ひとつ心の距離を置く。 目の前、ハルカが自分を気遣ってくれていることをその優しさを涙が出そうなくらいに嬉しく思うのに。>>205]
…処分…
(本当に、私はなんて愚かなのだろう。 いつまでもどこまでも、自分のことばかり。)
[ハルカの言葉にエルゴットは泣きそうになるのを抑える。]
でも、ハルカさんはお食事、済ませられたのでは…? 私は…、独りには慣れてます…、から。
[苦手な嘘。 だけど、どうか騙せるように。 ハルカを自分になんかに付き合わせてはいけない。]
(214) 2014/03/04(Tue) 22時半頃
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[誰かに優しくされることがどれだけ嬉しいか知っていて。 それなのに、誰かが誰かと仲良くしている所を見るのが辛いと思う自分が居る。
込み上げる寂しさをどうすることも出来なくて。 世界に独り、取り残されているような錯覚。
誰にも必要とされない、必要とされるには足りない自分を思い知らされるよう。]
《くーん》
[小犬が心配そうに鼻を鳴らす。]
ルーカスさんは見かけませんでした…
[ハルカに応えて俯いた。]
(215) 2014/03/04(Tue) 22時半頃
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親子丼… 沢山、食べられるのですね…
[心配無用と言うハルカにエルゴットは俯いたまま。>>219 視線は小犬をじっと見つめて。]
い、嫌って訳では…、
[そこだけは顔あげて否定して、また俯く。]
見かけたらお知らせしますね…
[ルーカスを探しに行くとグラスを片づけるハルカに声を掛け、今のフィリップには近づけないエルゴットは何もなければそのまま、食べ物を持たず小犬と共に食堂を後にしただろう。*]
(223) 2014/03/04(Tue) 23時頃
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[食堂を出る時、フィリップと目があっただろうか。>>217 ごめん、と合図する彼にエルゴットはふるふると首を振って、そっと扉に手を掛けた。*]
(225) 2014/03/04(Tue) 23時頃
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