126 生贄と救済の果てに〜雨尽きぬ廃村・ノア〜
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人
狼
墓
少
霊
全
ホレーショーに2人が投票した。
コリーンに1人が投票した。
ホレーショーは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
全ての人狼を退治した……。人狼に怯える日々は去ったのだ!
[書物>>0:#3に記された文字はそこで途切れており
そこからはただ,白紙のページが続いている……]
(#0) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
―――――――― いかがだったろうか?
魔法使いたちが織りなした,1つの物語の顛末は。
(#1) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
何も,特別な話ではない。
数多の要請の中でも,若干毛色の違ったものを,取り上げてみただけのこと。
それでも,読み人が常なる者ならば。
見知らぬ世界を垣間見れ,お楽しみいただけたかもしれない。
(#2) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
………………………………………… ?
これで,“ お 終 い ”なのか,だって?
(#3) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
続きが気になるというのなら,それは安心してほしい。
今はただ,私たちが現在に“追いついて”しまっただけのことなのだから。
(#4) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
この本に,終わりはない。
時が経てば,そこで何かがあれば。新たなページが生まれてくる。
刻まれる物語に,終わりがくることは決してない。
(#5) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
最初に伝えていたはずだ。
この本には,“この世の全ての記録と記憶”が,収められているのだと。
(#6) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
物語に,終わりはない。
生者の記録も,死者の記憶も,等しく連綿と続いていく。
(#7) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
それは,この本のどこかに記されているであろう
今なお世界に刻まれている,“ あ な た の 物 語 ”と同じように――――
(#8) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
◇Authors
ヴェスパタイン…………………………………………………master
ホレーショー……………………………………………………pannda
ヴェラ・ウルウ…………………………………………………ginlime
ツェツィーリヤ……………………………………………okomekome
コリーン・ロックハート…………………………………………doubt
イアン……………………………………………………………蒼生
Y.N.C.……………………………………………………………ふらぅ
ソフィア……………………………………………………………螢
(#9) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
【生贄と救済の果てに 〜雨尽きぬ廃村・ノア〜】
…………The tale still continues. **
(#10) 2013/06/22(Sat) 03時半頃
コリーンは、ヤニクとほれしょをぎゅむった。
doubt 2013/06/22(Sat) 09時頃
ヤニクは、こりーんのやわらかさに真っ赤になった!むねでけー!
ふらぅ 2013/06/22(Sat) 09時頃
コリーンは、/* mata
doubt 2013/06/22(Sat) 09時半頃
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− 生と死の狭間 −
[倒れ込んだ体が誰かに支えられる>>5:43 柔らかな温もりを感じるのは蜥蜴の鱗はもう溶け落ちて しまっているからだろう。
『死』が近い。
霞む意識の中で、地獄に堕ちる事を望む魂に、 声が聞こえた気がした>>5:44]
(0) pannda 2013/06/22(Sat) 11時半頃
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や、かま……い…だよ……。
[震える唇から溢れるのは血に混じる拒絶。 あんたまで、血で汚れるだろう。
それに俺は生贄なんぞ御免だ。
俺はどんな形であれ、生きていたくないんだ。
そう願っていても、体は動かない]
(*0) pannda 2013/06/22(Sat) 11時半頃
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『生きていて欲しい』
[降りしきる雨の中、聴こえた声は誰の声なのか。
コリーンの声なのか、俺の声なのか。 それとも彼女の声なのか]
フ……ランシ……スカ……。
[唇だけが名前を呼ぶ。 もうすぐお前の所に、と紡ぎかけた思いは 発動した鏡の力の魔力>>5:45によって時を止める。
黒い魔力の胎動とは違う、命の鼓動刻む温もりが 命芽吹かせる優しい雨の様に体を包む様に降り注いで 体に満ちて来る]
…おまえ……馬鹿…やろ…。
[それが『救済』だと気付いても止める力はなかった]
(1) pannda 2013/06/22(Sat) 12時頃
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また…俺の為に…犠牲になるのか……。
[どいつもこいつも馬鹿ばかりだ]
コリーン……。
[温もりの中、漸く開いた視界は光と静寂に包まれていた。 それがコリーンが発動させた供物の力だと気付くには 少し間があった]
(2) pannda 2013/06/22(Sat) 12時頃
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なに、考えてんだ…この馬鹿女……。
[殺害命令の出ていた魔物を『救済』するなんて どれだけ禁忌を犯したと思っているのか]
お前が殺されるだろうが……。
[『救済』の代償は重い。 身体的にも勿論、 アヴァロンからも討伐命令が出てもおかしくない。
その前に周囲を囲み始めた魔物に殺されるかと、 まだ動けぬ体に舌打ちしながら、魔物達を睨み付けた**]
(3) pannda 2013/06/22(Sat) 12時頃
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馬鹿、馬鹿って、煩いわね。
[暗転していた、意識。 取り戻して、身体を起こそうとしながら。 聞こえた言葉>>3に。]
大丈夫。 私が死んでも、悲しむ人は居ないもの。
…………。
[暗闇から、意識を取り戻したはずだけど。]
[言葉を紡ぎならがも、顔はホレーショーの方を向いてはいないだろう。 その存在を確認する様に、伸ばした手も、明後日の方向に。**]
……ホレーショー。生きてる? よね?
(4) doubt 2013/06/22(Sat) 13時半頃
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[廃屋を出てコリーンの痕跡を探す。 その途中で見かけたのは何者かが通った跡、氷の帯。
これから対峙するもののことを考えて。 体力面でホレーショーに劣るからと、全力で走りはせず、しかし可能な限りの早足でそれを辿る>>5:5。
行きつく先は、またしてもあの広場で――]
(5) 螢 2013/06/22(Sat) 17時半頃
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『だめぇぇえええッッ!!!』
[雨に阻まれながらも、はっきりと聞こえるのはコリーンの叫び>>5:40]
[疲弊したブーツで、広場の入口へと一息に飛べば、
倒れこむホレーショーと、 それを支えようと駆け寄るコリーンが見えて。>>5:43]
[次の瞬間。 言葉に表すことのできない『音』と、 目を開けていられないほどの『光』が、 広場に溢れる。]
(6) 螢 2013/06/22(Sat) 17時半頃
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[それは恐らく、何らかの供物の力。 でもそれ以上の何かが、その中心から溢れだしていて。]
[それは、広場を越えて 付近の森を、崩れかけた廃屋を、重く雨雲の垂れこめる空を、 ――生気のない灰色の世界を、瞬く間に飲み込んで白く染め上げていく。]
[何も存在しないかのような白き空間に飲み込まれて、 それでも少女の目は、一つの像を結ぶ。]
[ボロボロになった男を左腕で抱きしめ、 ――優しく右手をかざす女神の姿を。]
(7) 螢 2013/06/22(Sat) 18時頃
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[それは、言うなれば白昼夢で。 本当はそんな光の世界などなかったのかもしれないけれど。]
右腕に宿る魔法使い達の魂を、願いを乗せるかのような≪救済≫の光は、 供物の盾を越えて、たしかにソフィアの元へと届いたのだった。]
(8) 螢 2013/06/22(Sat) 18時頃
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―回想・廃屋にて―
[そこ>>5:18でソフィアが目にしたものは。]
……!! ヴェラさん…っ
[手を組み横たわるヴェラの姿>>5:3。 思わず駆け寄るがしかし、
…わかっている。先程、その命が尽きる瞬間を見ていたから。 正確には、その魂が引き継がれる瞬間を、だけれども。]
(9) 螢 2013/06/22(Sat) 18時頃
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なんで…どうして… お願い…目を覚ましてよ…っ。
[触れたヴェラの体は、既に温度を失っていて。 あの時>>1:31のように治療を施したとしても、もう彼が目を覚ますことはない。
雨を遮るはず廃屋の床に、小さな雨が降る。]
[滲む視界の隅に映るもの、 遺体の近くには、ローブやロケット、白狼の毛皮と共に、広場に置いてきたはずの革袋>>3>>11。
それが示すのはつまり、ヴェラが一度広場にそれを取りに戻っただろうということで。]
(10) 螢 2013/06/22(Sat) 18時頃
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『…お前はここにいろ』>>2:195
[革袋を握りしめて、思う。
もし。 あの言葉に従って、広場に留まっていたならば。 この人がここで冷たくなっていることは、なかったかもしれないのに…]
[なんのための回復魔法だというのだろう。
必要な時に、必要とされる人に、 それが叶わないのなら。
――こんなもの、ただのガラクタに過ぎない。]
(11) 螢 2013/06/22(Sat) 18時頃
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[残されている衣服などから、ツェツィーリヤやイアンもまた、死んで霧散したことが伺えた。
つい数時間前に廃屋で出会った時のことが、まるで遠い日の思い出か何かのようでいて、 しかし逆に、二人の向けてくれた優しさは鮮明に蘇ってくる。
人を救うために、などと口にした所で、 結局は誰も救うことができず、 少女はただひとり、自分の無力を噛みしめる。]
(12) 螢 2013/06/22(Sat) 18時頃
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[手にした袋の口を開いて、中身を確認する。
最初に見た時は、瀕死の猫が入っていた。 現実から目を背ける一因、ヴェラを追わなかった言い訳が。
次に少女は、この革袋に自身の迷う心を――自分の悪いところを全て詰め込んで、決別しようとした。 その結果、軽率な行動を取ることになるとは知らず。]
[そんな経緯があったから、この袋はソフィアにとって災厄を閉じ込めたパンドラの箱。
触れる度に災いをもたらすそれは、あの禁断の箱と同じなのだ。]
[…でも、もし仮にそうだとするなら。
この袋の底にも、あるのかもしれないと思って。 最後に一つ、残されたもの。
――『希望』が。]
(13) 螢 2013/06/22(Sat) 18時頃
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[出てきたのは一本の酒瓶で。
それの意味するものはソフィアにはわからなかったけれど。 こんな殺伐とした状況に似合わぬ嗜好品の存在に、思わず泣き笑い。]
なんで討伐要請に…こんなもの持って来て… 任務中にみんなで飲もうって言うんじゃ、ないでしょう? これしか入ってないのに最後まで大事に抱えて、 馬鹿みたい…もう…
[予想を裏切る物が出てきてしまったから、笑いでもしないとどうしようもなくて。 泣いて歪んだ顔で笑っても、そうは見えなかったかもしれないけれど。]
[袋から取り出した液体をじっと見つめて、
これは残された希望だと、 何か意味が込められているのだと、
…そう、思うことにした。]
(14) 螢 2013/06/22(Sat) 18時半頃
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[袋を広場に置き去ったのは、自分の弱さを殺すおまじないのはずだった。
今、再び袋を開け放ってしまったから…閉じ込めたはずの"弱い心"は再びソフィアに戻ってきたけれど。]
(認めなくちゃ。
…逃げたことも、間違えたことも、
この弱さも含めて、全部。)
(15) 螢 2013/06/22(Sat) 18時半頃
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[コリーンが魔物でないだろうことは、状況が嫌と言うほど語っていて。 廃屋を出た彼女を、探しに行かなければならないだろう。
自分が傷つけてしまった罪なきヤニクの怪我の具合も気になる。
そして、ホレーショーは。
――恐らく、魔物なのだろう。 コリーンの言う氷蜥蜴が、その正体。
…でも。だったら。 優しい忠告をくれた彼>>3:58。あの言葉は、一体…?]*
(16) 螢 2013/06/22(Sat) 18時半頃
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―回想・広場にてホレーショーを治療しながら―
[ふわり、ふわりと、たくさんの羊皮紙が魔法のヴェールへと変化を遂げる中で。 苦しげに息を吐きながら、年長の魔法使いがソフィアにかける言葉は。]
『気を許すなよ』>>3:57 『戦うと決めたら耳を傾けるな』 『隙を見せたらお前が死ぬぞ』>>3:58
[『謎の魔物』の嫌疑をかけられ、7人の魔法使いがこの廃村に集められた。
ホレーショーの目には、この状況を知ってなお人を疑おうともせず、敵かもしれない者を躊躇いなく治療するソフィアが危なっかしく映ったのかもしれなかった。]
(17) 螢 2013/06/22(Sat) 18時半頃
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(でも。私はこれ以外に、方法を知らないの…)
[信じること、受け入れること。
剣を持ち戦えない私は、能動的に人を救うことができない。
だから、この腕には何も持たずに、両腕を広げてただ受けとめる>>3:47。ありのままの姿のあなたを。 ――それは、受動的な救済。求められる助けに、手を差し伸べること。
…人か魔物かなんて関係なく、『救いたい』、それだけを願って。]
(18) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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[されど、魔法使いとしてこのままではダメだともわかっているから、ホレーショーの忠告には深く感謝して。
魔法使いとして生きるのなら戦いへの心構えを持てと、そう理解はした。
…が、覚悟を決めなければと思いつつもまだ捨てきれない心の内を、ぽつりぽつりと呟く。]
ホレーショーさん。私… 魔物を殺すことに、躊躇いがあるのです。
(19) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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殺せないんです…命を奪うということが、怖くて。
だって死ぬのは、怖いでしょう? あんな姿でもまだ、彼らだって生きてる。…生きてるんです。
…もちろん、魔物の姿で生き続けたって、幸せになれないし、 そんな苦しみからは解放してあげなきゃって、思うのだけど、 私は、彼らを殺してそれを「救いだ」と言うことが… 自分のやることに、そう言い切るだけの自信が、持てなくて…
(20) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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[どんな魔物であれ、『殺害』しなければならない。それはアヴァロンの掟。
でもそこに迷いを…躊躇いの気持ちを持つ限り、 自分に殺される魔物は、この右腕に宿る魂は、救われることはないのだろう。
…そんな中途半端な行為を、許すことができない。 頭で理屈はわかっていても、しかし心はそう簡単に割り切ることもできなくて。]
(21) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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[自分の弱さに目線は下がる一方だけれど、続きはいくらか顔を上げて、]
…私ね。ホレーショーさんみたいに、強くて優しい人になりたいな。 右腕にたくさんの魂を宿して、その運命を全部背負って… でもそんな重たいものを抱えても、優しさを忘れずにいて。
ホレーショーさんに殺される魔物は、幸せかもしれないですね。 強く真っ直ぐ生きている人の腕に宿る魂は、 きっと優しさに包まれて、眠りに就くのでしょう… これだけの魂を取り込んで、 優しく支え続けるあなたのこの右腕は、 ――魂の揺り籠。 私には、そう思えるから。
[右腕の治療をしつつ少しはにかみながらも、少女はそう伝える。]
(22) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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―回想・廃屋を出て歩きながら―
[…彼が魔物だとは思いもしなかったから、そんな言葉をかけて。
その場には二人きり、しかも相手は戦いに不慣れなソフィアだ。 回復が終わり次第いつでも襲うことができただろうに、なぜ襲わなかった?
その時は何か理由があったとして。 最後には殺すであろう相手に対して、なぜそんな忠告を?]
(23) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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[優しく言葉を重ねる彼が、魔物だとは思えなかった。 …思いたく、なかった。
『戦うと決意出来たんなら』 『ソフィアお前は強い』>>3:117
あの言葉は。力強く肩を叩く手は。
あれは、嘘じゃなかった。 彼が向けてくれた笑みに、偽りはなかった。 ――そう、信じてる。]
(24) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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[だからこそ、思う。 私を救ってくれた彼を、救いたいと。
迷う私に手を差し伸べて、道を示してくれたホレーショー。
その行き着く先を私は誤ってしまったけれど、 でも彼がかけてくれた言葉の数々は、真に私を思い遣ってのものだった。]
(25) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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『魔法使いは…人として死ねなければ』 『魔物になるだけだ』>>3:57
『俺ももちろん魔物になる可能性もある』 『遅かれ…早かれ』>>3:116
(26) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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[彼がそんなことを口にしたと、ふと思い出す。
あの時すでにホレーショーは、魔物としてコリーンやヤニクと戦っていたけれど。 ソフィアへ向けられた優しさは、人としての彼のもの。
…恐らくまだ、心までは魔物になりきっていないだろうから。 "人"として。せめて"人"であるうちに。
――人として、死んでもらうこと。 それが彼への、ソフィアなりの救済。]*
(27) 螢 2013/06/22(Sat) 19時頃
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イアンは、チラ見にし来たら女子会だった…。ソフィアお疲れ様―。ノシ
蒼生 2013/06/22(Sat) 19時半頃
イアンは、イアンの好みは4かもしれない。
蒼生 2013/06/22(Sat) 20時頃
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− 回想・広場にて −
[ソフィアの心の吐露>>19>>20を静かに聞いていた。 本当に甘っちょろい。 このまま殺してしまって餌にした方がいいと思いながら、 利用出来なければそうしよう、と先延ばしにする]
そりゃ当然の感情だ。 良かったな、普通の感情があって。
[生贄を繰り返す中、 魔物を喰う事になんの感情も持たない様になる。
その随分前に消え去った感情をまだ大切に持っている ソフィアを眩しそうに見つめて]
「救う」とかおこがましい事を考えるな。 「生贄」だろうが「救済」だろうが、 所詮自分の願望に名前を付けてるだけだ。
(28) pannda 2013/06/22(Sat) 20時半頃
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何かを助けたいなら何かが犠牲になる。 魔物を助ければ、自分の知らないところで その魔物が自分の知らない誰かを殺すかもしれない。
それを承知の上でその魔物と、 助けた自分を赦せるなら救えばいい。
「生きたい」「助けたい」と言うのは本能だが 極端に言えば我儘な願いだ。 それを叶えるためにどんな代償も払うというなら、 好きにするといい。
勿論殺したくないから戦わない、と言う我儘もある。 その時は自分か、それ以外の誰かが死ぬかもしれないと いう代償を払う。
それを忘れるな。
(29) pannda 2013/06/22(Sat) 20時半頃
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[珍しく説教臭くなってしまった事に溜息を吐いた。 俺が俺の我儘な願望に払った代償。 犠牲になった魔法使い達。
それでも、俺は………いつか…タスケラレルと]
柄にもない話して悪かったな。
ま、てめえが死にたくなきゃ殺せって言うのが一番判りやすい。
[ヘラっと笑った後に、表情を強張らせる。 『強くて優しい』と言われたソフィアに、何かがダブる。 名前も思い出せない愛した女性。 俺にはそんな事を言われる資格等無いのに]
(30) pannda 2013/06/22(Sat) 20時半頃
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魂の揺り籠ね。 そんな優しいもんじゃねえ。 ただの魔物の腕だ。 優しいなら、あんたの方が合ってるな……。
[黒く染まった右手をじっと見つめる。 喰らった魂の憎悪や憤怒や嘆きで、紅く、黒くうねる様な 色に染まった右手。 俺の罪の色だ、と自嘲した]
ま、そう言う珍しい奴はあんたぐらいなもんだが。 ありがとよ。
[まだ喰わないでやるよ。 これが礼だと……言い訳の様に*]
(31) pannda 2013/06/22(Sat) 20時半頃
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− 救済と代償 −
[苦しげな声だと舌打ちしながら、悪態で返そうとした。 だが伸ばされた手、焦点の合わない視線>>4に ハッと気付いて、思わずその手を取った]
……ほんと…馬鹿か……。
[ツェツィーリヤと初めて逢った時を思い出す。 あれよりも明らかに怪しい視線。
代償か、と歯ぎしりしながらも、掴んだ手をきつく握る]
呆れてる…とこ…だ、あんたの馬鹿さ…加減にな。
[忘れていた涙が一筋零れる。 紅い雨に紛れたそれは決して気付かれはしないだろうが、 去来する思いの強さは、手を握る力で伝わるだろうか]
(32) pannda 2013/06/22(Sat) 20時半頃
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取り敢えず、ここいろ。 出歯亀が多いんでな、片付けるわ。
[近寄る魔物の気配に、 震える膝を押さえて無理矢理立ち上がる]
おら、来い。 まとめて燃やしてやるよ。
[パンッと拳を叩いて魔物達を挑発する。 煩い奴は嫌いだが、捨てて行って怨まれるのも面倒臭い。 そう言い訳して、残る魔力を振り絞る様に焔の蛇を放った**]
(33) pannda 2013/06/22(Sat) 20時半頃
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―白昼夢から覚めて―
[広場の中央。 瀕死だったはずの男が立ち上がった>>33のは、光の壁が消えた後だったかどうか。 その身を起こしてはいるが、様子がおかしいコリーン>>4の姿も見え、
…その周囲には、魔物が群がり始めている>>3。]
ホレーショーさん! コリーンさん!
[本当は、魔物となった男を殺しに来たはずだったけれど。 目の前で行われた≪救済≫には、きっと意味があるだろうから、 今はこの周辺の魔物をどうにかするのが、先。]
[腰のレイピアを素早く引き抜いて。 少女は広場の中央に――動けないコリーンを庇うように降り立った。]
(34) 螢 2013/06/22(Sat) 21時半頃
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[万全の体調なら雑魚なんて何でもなかったが、 今は数で押されるとまずい。 それにコリーンから離れるわけにはいかない、と 劣勢を覚悟したその時]
ソフィア?
[思いがけない声>>34がした。 レイピアを構えて、コリーンの傍に立つ彼女に 言いたい事は数あれど]
ソフィア、お前は強い。 任せた。
[ソフィアに視線を向けずに、そう声を掛けると コリーンから離れていく。 より弱っているのを狙うのが獣の本能。
コリーン達から引き離し、 引き寄せて焔の剣を発動させてまとめて相手をするつもりで*]
(35) pannda 2013/06/22(Sat) 21時半頃
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[取られた手>>32に安堵して、泣きそうな笑みを浮かべた。 素直な表情を見せたのは、気が緩んだせいか。 それとも、相手の顔が見えないせいもあるのか。]
[強く握られた手。 空いている方の手を、手探りで彼の頬に伸ばす。 触れる水の感触、色を判別する事はできなかったけれど。]
可愛くなくて馬鹿って、それ最低ね。
[わざとそんな風に言って、緩く笑う。]
(36) doubt 2013/06/22(Sat) 21時半頃
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[離れた手>>33。 少し離れた距離。暗闇の中。]
ごめん。ね。 ……私を、恨む?
[ぽそりと呟いたら、色を失くした瞳から、涙が零れた。 貴方の願いを聞き入れられなくて、ごめん。]
[色を映さない瞳。それでも、燃える強い赤は、網膜に熱の色を伝える様で。 それは、氷蜥蜴では持ち得ない、対照のもの。*]
温かい……。
(37) doubt 2013/06/22(Sat) 21時半頃
|
|
[討伐するはずだった対象を背にし、それとは異なる魔物と対峙する。 が、名前を呼ばれれば静かに笑んで、軽く振り向く。]
…なんでしょう?
[返事をすれば、背を向けたままのホレーショーに託される言葉>>35。 それはやはり嬉しくて、勢いよく返答を返す。]
はい…! こちらは、任せてください。 …私、もう迷いませんから。
[ホレーショーの殺害を決意したその時に。 もう、迷いは捨ててきたから。]**
(38) 螢 2013/06/22(Sat) 22時頃
|
|
ソフィアさん……?
[私とホレーショーの名を呼ぶ声>>34。 その声に、返される声。>>35]
[近くに降り立つ音に、慌てる。 そして遠ざかっていく、熱の色。]
ソフィアさんは、逃げて。
[私は、傷ついていく仲間さえ見る事ができず。 守る事もできない。]
ううん。もしも、力を貸してくれるなら。 私は大丈夫だから……彼を助けて。
[瀕死の状態から、目を覚ましたばかりなのだから。]
(39) doubt 2013/06/22(Sat) 22時頃
|
|
[泣きそうなコリーンの表情>>36に、 俺の顔も少し苦しげなものになる。 彼女の視線には映らないと気付いているからこそ、 口には出さないが]
ほんと最低だな。
[イイ女を泣かせるなんて俺はいつも最低だな。 言葉の代わりに頭を軽く撫でる様に掌を置いた]
……俺はやりたいように生きた。 だからあんたもやりたい様にすればいい。
[恨む?>>37と問われて、返すのは少しずれた答え。 望みは叶えられなかった。 だが叶えられない望みなんて五万とある。 どちらの望みがより強かったか、それだけだ]
(40) pannda 2013/06/22(Sat) 22時頃
|
|
すっかり冷え切ってんな。 さっさとこの村から出て行った方がいい。
[消耗し、冷え切った体は放置出来ない。 もう一度頭をわしゃわしゃと撫でて、戦いへと赴いた*]
(41) pannda 2013/06/22(Sat) 22時頃
|
|
[頭の上に置かれる手のひら。>>40 続く言葉に、涙がぼろぼろと零れた。]
……あり、がと。
[『呪いたければ、ここから私の行く末を見ていればいい』>>1:53 それはいつも、私が右腕に語っていた言葉。 返ってくる事はなかった、言葉。]
ん。
[撫でられながら、小さく頷いた。]
(42) doubt 2013/06/22(Sat) 23時半頃
|
コリーンは、ヴェラさーん!ノシシ
doubt 2013/06/23(Sun) 17時半頃
|
[私の言葉>>39に、ソフィアはどうしただろうか。
『村を出る』>>41その言葉に、思う事が1つ。 見えない目。手で地面の感触を確かめる様にして、立ち上がれば。 彼女が、まだ自分の傍に付き添っていてくれたなら。]
私、ヴェラさん達を迎えに行きたいの。 この近くのね、廃屋に居るんだけど。 あと、ヤニクが村の入り口の近くの廃屋に。
[見えなくて、どれだけ時間がかかっても。危険でも。]
でも、もしも、お願いしても良いのなら。 一緒に行ってと。頼んでも、良い?
[申し訳なさそうに眉を下げて、笑んだ。*]
(43) doubt 2013/06/23(Sun) 18時頃
|
|
[背中にコリーンを庇いながら、周囲の魔物と対峙する。
魔物を『殺害』することを…この右手に宿すことを、『救済』とする。
――そう決意したからだろうか。 躊躇いを捨てた心は、体は、不思議と軽かった。]
[最小限の動きで踏むステップ。貫いて、飛び退いて。 周囲の魔物が駆逐されれば、右手を翳して。]
…お願い。私に、力を貸して?
[行うのは彼らの『肉体の殺害』。願うのは『魂の救済』。 そうして吸収した力は、消耗していたブーツへと流れていく。
戦い続けるために。救い続けるために。 お願い、私と共に……]
(44) 螢 2013/06/23(Sun) 20時頃
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『ソフィアさんは、逃げて』>>39 [恐らく失明しているのだろう、目の焦点の合わないコリーンの手にそっと触れて。]
…逃げません。 私は弱いかもしれないけど。 今逃げたら。私は一生、自分を許せないです。 ここであなたを救わないで、この先私は誰を救えるというの?
[ホレーショーを助けてと乞われて――その手を無言でぎゅっと握り返し、離した。]
(45) 螢 2013/06/23(Sun) 20時頃
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[ソフィアは広範囲への攻撃ができない。 ホレーショーは少し離れた位置で焔の大蛇を放っている。
彼の元へ行くということは、無防備なコリーンの傍を離れるということ。 …いくら彼女の願いとはいえ、それはできない。]
[冷たい雨が体力を奪う。 もう何時間、この雨に打たれているだろうか。
死の淵から生還した男と、視力を失くした女、そして力のない自分と。 下級の魔物が相手とはいえ、このままでは不利であることは明白で。
――さぁ、どうする?]
(46) 螢 2013/06/23(Sun) 20時頃
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[暫しの逡巡。 そのうちにコリーンが立ち上がって>>43。]
行きましょう、みんなを迎えに。 ヴェラさんのいらした廃屋の位置はわかります。 ヤニクさんの方は…探してみます。
[コリーンを支えながら、強く頷きそう返事をした。 ヤニクのことを聞いて返答の間が空いたのは… …恐らく、既に。それが察せられたから。]
(47) 螢 2013/06/23(Sun) 20時頃
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[ブーツの力で、飛び続けてもいいのだけれど。 二人を一度に連れ出すことは難しい。 であれば。これは賭けだけれど、きっと――]
コリーンさん、ちょっと、待っててくださいね…
[書物を入れている鞄を探る。 出てきたのは…
――車輪の、欠片>>1:65。]
(48) 螢 2013/06/23(Sun) 20時頃
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…お待たせ。 さぁ、帰ろう? 森を抜けて。――あなたの故郷へ。
[強い思念の宿ったそれは、 供物として、その力を解放する。]
[現れたのは一つの幌馬車。 薄らと浮かび上がるは馬のシルエット。 その姿は、雨がなければ見ることは適わなかっただろうけれど。 ――御者席に座る者はない。]
(49) 螢 2013/06/23(Sun) 20時頃
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[魔の森へと向かった、勇敢な御者の念をのせた供物。 あなたの勇気を、もう一度私達に…>>1:142]
コリーンさん、こちらへ! ホレーショーさん!乗ってください!
[足元の危ないコリーンに手を貸して、幌の中へ。
ゆっくりと、幌馬車は動きだす。 もうじきそのスピードは上がり、魔物を蹴散らし街へと向かうだろう。]
(50) 螢 2013/06/23(Sun) 20時頃
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[廃屋の位置が分かるというのには、目を丸くしたけれど。>>47 ヤニクの居る場所は、周辺の特徴を説明して。]
ありがとう……。
[私を守ってくれた、事も。 少し眉を下げて、笑んで。]
[『待って』という言葉>>48には、頷いて。 解放された力。語りかける言葉を聞く。>>49]
[左手は、ソフィアの手を借りて。 右手は馬車に触れて、形を確かめながら、乗り込めば。]
……ありがとって。『ダイミ』が。
[本当に声が聞こえるわけでは、ないけれど――……。]
(51) doubt 2013/06/23(Sun) 20時半頃
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― 広場付近の廃屋 ―
[そうして、ヴェラの亡骸と、イアン、ツェツィーリヤ、ヴェスパタインの遺品を安置した廃屋へと。 中に入れば、もう亡骸は風に消えてしまっていて、触れる事は叶わなかったけれど。 残された服の形状、傍に置いた遺品の数々、手で触れて確認して。]
……ただいま。
……この遺品、アヴァロンへ持って帰ろうと思うの。 それで、それぞれ、在るべき場所に返してもらうのが良いかなって。
[もしも無ければ、私が貰おうと思う。 引き継いだ魂と、共に。] 何か、欲しい物ある?
[そこにあるのは、ツェツィーリヤ、イアン、ヴェラの衣服。 各々の供物である、雷の矢尻、鉤爪の破片、死神の指先、白狼の毛皮。 ロケットのペンダント、皮袋、酒]
(52) doubt 2013/06/23(Sun) 21時頃
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[眉を少し下げながら微笑むコリーン>>51が、なんだか弱々しくなってしまったように感じて、]
おあいこ、ですよ! 私も、助けてもらいましたから。たくさん。 こちらこそ、ありがとうございました!
[最初の、魔物の群れの襲撃を迎え撃ってくれたこと。 自分がやりたいことをしなさいと、背を押してくれたこと。 混乱して剣を構えるソフィアに、真実に目を向けろと諭してくれたこと。
…気付くのが遅れてしまったけども。]
(53) 螢 2013/06/23(Sun) 21時頃
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[あなたにいっぱい、支えてもらったから。 だから、そんな顔をしないで欲しい。]
[魔物が迫っていたから、それ以上声をかけることはできなかったけれど、 村を出ればまた、コリーンに声をかけるだろう。]
(54) 螢 2013/06/23(Sun) 21時頃
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…『ダイミ』さん。
[それは恐らく、この幌馬車を操っていた御者の名前。 コリーンと御者の関係はわからないけれど、 でもきっと、コリーンの右腕には彼がいるのだろう。]
こちらこそ。ありがとうございます。
[コリーンの右腕にそっと触れて、礼を一つ。]
(55) 螢 2013/06/23(Sun) 21時頃
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− 広場にて −
[ソフィアのレイピアの鋭い光は離れた場所からでも見てとれた。 迷い無い鋭い切れ味は、彼女の迷いが消えた証だろう]
やるじゃねえか。
[口元に笑みを浮かべながら纏めてぶっ飛ばした魔物が 怯んだ隙に倒れた獲物を贄にする。
もうソフィアは大丈夫だろうと、 俺の戦いに集中しようとしていたところで 背後で発動した魔法>>50の気配に振り返り、呆気に取られた]
大したもんだ……。 女って怖ぇな。
[本気の女は敵に廻すもんじゃない、と近くにいれば 殴られるのを覚悟で毒付いただろう。 掛けられる声にコリーンが乗り込むのを確認すると]
(56) pannda 2013/06/23(Sun) 21時半頃
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先行け!! 俺はもう少しこいつら喰ってから行く!
[俺の血が呼び水となった魔物]
俺のケツは俺が拭く。
[心配するなと、満面の笑みで2人に手を振ったが届いただろうか]
さぁて、俺も遊び足りねえんでな。 もちっと付き合って貰うぜ?
[幌馬車が駆け抜けた後、馬車に撥ねられた魔物を喰いながら まだ残る雑魚どもに笑いかけた]
(57) pannda 2013/06/23(Sun) 21時半頃
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死んだら、ぶっ殺すからね……。
[あの時>>2:163と、同じ台詞。 先行け>>57という言葉に、心配で、少し泣きそうな表情になるけれど。 それでも、笑んだ。]
(58) doubt 2013/06/23(Sun) 21時半頃
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おら、さっさと追い掛けないと逃げちまうぜ?
[からかう様に、魔物達を誘いながら村の外へと消えてゆく。 足元が多少危ういように見えるのは演技だと、 自分に言い聞かせながら森へと]
悪いな…お前らにくれてやる命はもう無くてな。
[生贄でも救済でも無く、死を望んだこの身。 だが叶うことなく生き延びた。 コリーンの願いが勝ったのだから、何も言うつもりは無い]
でも、今度は俺が我儘言う番だろ。
[焔の剣を構えながら不敵に笑う。 死ねない理由が、生きなければならない理由が出来た]
(59) pannda 2013/06/23(Sun) 21時半頃
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あんたの『目』治す方法……いつか見つけてやるよ。
[奇跡の代償を癒す方法があるかどうかは判らない。 だが今度こそ、どれだけ掛かっても…見つけ出す。 コリーンに間に合わなくても、他に奇跡を起こした者を 助けられる様に]
今度こそ…生身で…叶えてみせるから…待ってろ。
[───そして雨止まぬ村を塒としていた魔物は姿を消した**]
(60) pannda 2013/06/23(Sun) 21時半頃
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― 村の入口付近の廃屋 ―
ヤニク……。
[やっぱり、彼の亡骸も残ってはいなかったけど。 くしゃっとなってしまった顔からは、涙が零れてしまって。 残された服を、ぎゅっと抱き締める。]
[全部、終わったわよ。 ――……ううん。知ってるよね。一緒に戦ったんだもの。]
[そうして、床を手探りで、探すのは。]
これ、私に頂戴?
[『贖罪の荊輪』。 以前、触るな>>0:123と言われたけれど。]
(61) doubt 2013/06/23(Sun) 22時半頃
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[立ち上がって、廃屋の外へと出ようとすれば。 扉の向こう、雨に紛れて無数の足音が聞こえた。]
[扉を開けて、供物を解放する。 現れたのは、先が鋭いナイフ状になった有刺鉄線。 見えない目でも、魔物を捕らえ、まとめて切り裂く。]
[腕に馴染む様に、絡みつく有刺鉄線。 ――……当たり前だよね。 だって、この感覚には覚えがある。 さっき、目が見えていた時に。一緒に、戦ったんだもの。*]
(62) doubt 2013/06/23(Sun) 22時半頃
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ヴェラは、値段しだいでは……>>-304
ginlime 2013/06/23(Sun) 23時頃
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― コリーンの右手の中で ―
[>>5:+38自分の質問に、柔らかい笑みを浮かべるツェツィーリヤ。 その笑顔には、希望が感じられて。 自分の言葉にそうですか?と聞かれ、慌てて打ち消そうと。]
―あ、違ったらごめんなさい。まぁ、俺とか初対面だし、……。
[そうかもしれない、という彼女に口をつぐみ。 生き方を変える程の存在がいたならば、それ以上の哀しみを感じる事を避ける為に心を閉じる事もあるかもしれない。 自分は‘支え’を失う前に、仲間だと思える人達に出会った。 だから自分はそのままでいられたのだ。 ―魔物となり、いつか終わりが来ると知っていても、自分から手放す事は出来なかった。*]
(63) 蒼生 2013/06/24(Mon) 00時頃
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― 救済・コリーンとホレーショー ―
[>>5:37鉤爪はコリーンの上半身を裂いたけれど、円月輪の攻勢は止まらない。 ―そしてコリーンから魔物に向けられた問い掛け。 願いを聞くそれはかつて『聖杯』に向けられたものと同じだが。 氷蜥蜴の動きが止まり、>>5:38自分の方に飛んでくる円月輪に自ら首を差し出す。 漏れ聞こえた女性の名前は、きっと彼の大切な人間の―…。 姿は魔物のままでも、ホレーショーが微笑んだような気がした。]
っぁ、あ…。
[森の奥でヴェラが死を迎えるのを拒んだ>>4:29ように、固く目を閉じた。 ヴェラの言葉>>-299が途中で撤回されるなら、目は閉じたままだっただろう。 けれどコリーンの声>>5:40にはっとしたように目を開け。 彼女はホレーショーに狙いを定めた円月輪に向かって、何かを投げる。]
(64) 蒼生 2013/06/24(Mon) 00時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
ginlime 2013/06/24(Mon) 00時頃
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[>>5:41投げつけられたものによって、円月輪の軌道は逸れる。 掴んだ円月輪を喉元に当てたまま、氷蜥蜴のぼろぼろの身体が地面に倒れ込み。 氷蜥蜴の頭を抱えたコリーンも、巨大な体躯を支え切れる筈もなくその下敷きのようになって。 けれど鏡のような供物を消費し、光の盾を手にしたコリーンのホレーショーに掛ける言葉。>>5:44]
…ホレーショーさんを、助けてくれるの?
[五鈴鏡の力が解放され、二人を光の盾が包む。 ―彼女が選択したのは《救済》。 魔物の救済は重罪だ。 知られればコリーンはアヴァロンに追われる事になる。 その事は勿論彼女も知っているだろうに。 あの時>>1:137に自分が選択できなかった事を、彼女はやってのけようとしている。 眩い光を見ながら、この事がアヴァロンに知られぬようにと祈った。 ―儚い願いかもしれないが。]
(65) 蒼生 2013/06/24(Mon) 00時半頃
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[救済は終わった頃だろうか。 >>-300隣で状況を見守っていたヴェラの声に耳を傾ける。]
…そっか。
[自分も、ホレーショーと交わした言葉は其処まで多くない。 それでも共通点、のようなものの存在には思い当たるところがあったが。 彼が説明を求めるなら努力はするが、自分が語るには役者不足だろうと思っていた。 しかし彼が待つ、というのなら自分は何も語らずにおくつもり。]
―っていうか。 ヴェラさんが弱いなら、ヴェラさんに負けた俺はどうなるんだよ。
[言いながら苦笑した顔は、かつて彼と群れにいた頃と一緒のものだっただろうか。 今は、宿主が無事にホレーショーとこの場を後にする事を祈った。*]
(66) 蒼生 2013/06/24(Mon) 00時半頃
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[村を出て、雨の境界を抜ける。 朝か昼かも分からない、真っ暗な闇の中。 照らしてくれる、月も見えないけれど。 暫くその場所に座って、ホレーショーを待っていた。]
[やがて、瞼の裏の色が、少し明るく変わった気がして。 夜が明けたのかな、と、感じる。]
貴方、ホント、最低な男だわ……。 馬鹿……。
[悪態を呟いて、立ち上がる。 さよならも言わせないなんて。]
[髪を靡かせる風に、私は願う。 ――……彼に『幸せな時間』が、訪れる事を。 その風は、彼には届かないと思うけれど。 それが、私の願い。本当は、言いたかった言葉。 奇跡を探しに行ったなんて、思わないから。*]
(67) doubt 2013/06/24(Mon) 00時半頃
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[その場所に、ソフィアも居ただろうか。 彼女の顔の方を見れていたかは、分からないけれど。 にこりと、笑んで。]
この後、予定ある? 無かったら、一緒に飲みに行かない? 約束していたの。
[右腕をさすって、「この、右腕に居る人達と」と。]
本当は、アイツとも約束してたのに。 すぐ、約束破るのよ。
[そう言って、くすりと笑う。 まぁ、『死なないで』という約束だけは守ってくれたから、許してあげるわ。*]
(68) doubt 2013/06/24(Mon) 01時頃
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歌い手 コリーンは、メモを貼った。
doubt 2013/06/24(Mon) 01時頃
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― 酒場で ―
――……お疲れ様。
[杯を持ち上げて。一口。 その後、右腕にも少し、お酒をかけて。 右腕をさすりながら、泣きそうな顔で、笑んだ。**]
(69) doubt 2013/06/24(Mon) 01時頃
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[全てが終わった時。 ツェツィーリヤは、静かにその右腕から見ていた。
ホレーショーは救済され、 ノアに居た人型の魔物は排除された。
その選択が良かったのか。 ツェツィーリヤには分からない。
今後、組織に追われるとしても、 コリーンが其れを選択したのならば 良かったのだろう。]
(70) okomekome 2013/06/24(Mon) 01時半頃
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[ツェツィーリヤが セシルを救済したように。 彼を、生贄にしたように。
何が正しいのか、正しくないのかなど 他人に言われる筋合いはない。
掟は関係ないのだ。 魔法使いである前に、人なのだから。*]
(71) okomekome 2013/06/24(Mon) 01時半頃
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[ゆっくりと動き始めた幌馬車に乗り込みながら、先に行けと叫ぶホレーショー>>57を振り返る。 心配いらないとばかりに、力強い笑みと共に手を振られて。]
……!
[馬車は、村の入口へ。対する彼は、村の奥へと>>59。 駆ける馬の速度も手伝って、瞬く間に距離ができて。 ふらつく彼の姿は、やがて森の中へと消えた。
小さく呟くコリーンの声>>58を聞いて、そちらをちらりと見やった後、 ソフィアはそっと目を伏せ、後方の幌を閉める。 …彼は、ここには戻ってこないだろう。]
皆さんのお迎えに、行きましょうか。
[広場の魔物は大半がホレーショーを追って森に消え、残りも馬車が引き離した。 並足で、ヴェラの遺体の安置されていた廃屋へと赴く。]
(72) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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―広場付近の廃屋にて―
[コリーンの手を取り、廃屋へと導く。 ただいま>>52、と声をかけるも、そこには既に遺品しか残っておらず。]
欲しいもの、ですか…。
[暫し逡巡。 この村に辿り着いた時の3人の優しさが思い返されて、 本当は全員の遺品を手に取りたいところではあるのだけれど。 在るべき場所に返す>>52のであれば、彼らと関わりの薄い自分が勝手を言うのも躊躇われた。]
(73) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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では…これを。
[手にしたのは、『希望』の酒瓶。 本当にこれが希望なのかはわからないけれど。 そう思うことにしたのだから。何か意味があるのだと。]
あと…どうしても、というわけではないのですが… …ヴェラさんを、一緒に連れて行ってもいいですか?
[これを言うかは最後まで悩んでしまったけれど。 コリーンが了承すれば、白狼の毛皮を手に取るだろう。]
[この村に来て、最初に出会った人。 自分は強いと宣言するヴェラが、とても眩しくて。 彼が向けてくれた優しさを忘れることはないだろう。 そして、自分もそうありたいと願って。
…あとは、少しの後悔。 あの時、彼を追っていれば。広場を離れなければ。 臆病だった自分、軽率だった自分への、戒めとして。]
(74) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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|
―村の入口付近の廃屋にて―
[村奥の廃屋を後にして。 馬車は駆ける。村の入口近く、ヤニクの最期の地へと。]
[そこでもやはり、残っているのは遺品のみで>>61。 ここで何があったのか―いや、ここだけではないけれど―ソフィアは知らない。
…知らないけれども。 彼が死んだ原因の一つは、間違いなく自分が作ったものだというのはわかる。]
ごめんなさい…ごめんなさい…っ
(75) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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[何故あの時、深く考えなかったのだろうと、彼の言葉に耳を傾けなかったのだろうと。 どんなに後悔しても、時は戻らない。
でも今の私には泣く資格なんてなくて。 だってそれは、純粋に彼の死を悼むものではないのだろうから。
だから、涙は懸命に堪える。 代わりに浮かべるのは、決意の表情。]
もう、こんな間違いは二度としないから。 あなたのことは忘れない。忘れないよ…自分がしたこと…
(76) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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[コリーンが腕輪を手に取って>>61。 彼と行動を共にしていた彼女には、思い出の品なのだろうと思う。] どうぞ。 彼の意志を継ぐのは、きっと私より、コリーンさんの方がふさわしいと思いますから。
[廃屋の外には魔物の気配が感じられて。扉を開けると共に、コリーンが鉄線を放つ>>62. それはまるで彼女の目であるかのように、するすると魔物へと絡みつき一網打尽にした。
それを見て一つ、安心する。 彼女が光を失くそうとも、この先ヤニクが彼女の剣となり盾となってくれるのだろうと。]
…魔物が増えてきましたね。急ぎましょう!
[再び幌馬車に乗り込んで。 村を抜け、森を抜け、雨の境界を越えて。 …ホレーショーが追ってくる気配はない。]
(77) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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|
[どれくらいの時間、そこに留まっていただろうか。 馬車の中に座り、無言の時を過ごし、 幌をただ風が吹き抜けていき――やがて夜が明け始めた頃。]
『馬鹿……』
[ふいに立ち上がる傍らの女性を、ふっと見上げる。 夜明けの光に照らされ、風に髪を靡かせ目を閉じるコリーンは、とても美しかった。]
(78) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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|
[そうして、祈りにも似た時が流れて。 ふいにコリーンはこちらを向いて言う。飲みに行かない?と]
飲み…ですか?
[続く言葉を聞いて、納得する。 あぁ、このことだったんだ、と。 ――『約束』していたというから。]
[きっとこの酒瓶の琥珀色の液体は、私達の未来――『希望』なのだろう。]
(79) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
|
|
はい!喜んで…!
[コリーンに見えているかどうかは関係ない。 少女は満面の笑みで、大きく頷き返した。]
[幌馬車は軽快に走りだす。 街へと――明日へと向かって。]
(80) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
|
|
[…討伐対象をわざと見逃した魔法使いと、 魔物を『救済』した魔法使いのその後?
――アヴァロンと彼女らの織り成す物語は、これとは別の話。
続きを知りたいのなら、また違う書物を手に取るといいだろう。]*
.
(81) 螢 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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|
[それから。
それから、ツェツィーリヤはコリーンの右腕の中で 相棒――セシルと再会した。
あの日から、ずっと。 一番近くて一番遠い場所に居た二人は ただ静かに互いに触れる。 その存在を確かめるように。]
(82) okomekome 2013/06/24(Mon) 22時半頃
|
|
――魂になっても、見えないのか。
[と、セシルが言った。]
――はい。でも、私は構いません。
[と、ツェツィーリヤは答えた。]
(83) okomekome 2013/06/24(Mon) 22時半頃
|
|
この目は、私にとって……大事な証なのです。
[ツェツィーリヤは笑う。 それは、代償ではない、と。
セシルと共に過ごし、 彼を一度とは言え、救ったという証だと。]
……それに私の、目は。 こうやって、此処にいます。
もう、離れないのでしょう?
(84) okomekome 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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[浮かべたツェツィーリヤの笑みは、 セシルには見えていない。 問いに答えるように、彼女を抱き締めたからだ。
二つの魂は一つに重なり、そして――
――魔法使いの右腕に宿り これから紡がれる物語を見つめていくのだ。*]
(85) okomekome 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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|
[それはノアでの任務を終えて、どの位の月日が流れた頃か。 一人暮らしの自室、机の椅子に腰掛ける。 机の上、兎のマスコットと共に置かれているのは、ある日の前日の日付で終わった厚い日記帳。]
兄さん……。
[ぽつりと呟いて、兎のマスコットに右手で触れた。]
(86) doubt 2013/06/25(Tue) 21時半頃
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|
ヴェラさん、あの時、言えなくてごめんね。 今でも兄さんの事考えると、涙が出てしまうから。 言葉にならなくて。 今からでも、聞いてくれる?
私ね、幼い頃に両親を亡くして。 歳の離れた兄さんが、私を育ててくれたの。
兄さんは、魔法使いで。 『任務』に行く兄さんの無事を祈って、泣きながら帰りを待つ私に。 兄さんが泣いている様な気がして、泣いてしまう私に。 「コリーンの涙が減るように」って。 「いつも傍に居るよ」って言って、くれた物なの。 ……自分の方が、辛いはずなのに。
[だから、悲しい時は兎に触れる。 けれども、兄さんの事を想うと、悲しくなる。 それは心を安定させると同時に、不安定にもさせるもの。]
(87) doubt 2013/06/25(Tue) 21時半頃
|
|
[幼い頃からの、兄さんとの幸せな日々が綴られた日記。 その中程のページに書かれているのは。]
ある日、私も魔法使いだって分かって。 私は、私が、兄さんを守ってあげられるって思って。 兄さんが居る暗闇に、一緒に居られるって思って。
(88) doubt 2013/06/25(Tue) 21時半頃
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|
[そして日記は、ある日の前日で日付を止める。 だからそれは、私の記憶の中にだけあるもの。]
ある日、一緒の任務で、兄さんに危険が迫った時。 私は確かに、兄さんを庇って、守れたはずだった。 目の前が真っ暗になっていく中。 私は凄く、幸せな気持ちだった。だけど。
兄さんの腕の中に抱き締められている、安心感の中。 目を開けたら……死んでいたのは、兄さんの方だった。 兄さんはきっと、私を《救済》して、多分戦う事ができなくなって。 腕の中で、私を守るだけで、精一杯だったんだと思う。
[ツェツィーリヤと初めて言葉を交わした時、兎に触れたのは。 視力を失った彼女の瞳に、《救済》を連想して、兄と重ねたから。]
だから、私の右腕に兄さんは居ないの。 ううん。間に合ったなら、迷わず《救済》していた。
[そこまで告げて、色を失った瞳からは涙が零れる。]
(89) doubt 2013/06/25(Tue) 21時半頃
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|
私は、兄さんを生き返らせたかった。 兄さんに、幸せになって欲しかった。 『聖杯』に、私の命を捧げても、構わないから。
[それでその直後から、『聖杯』の事を調べ続けて、『ノア』の伝説も知る事となった。 その事を知っているアヴァロンは、私を容疑者の一人に加えたのだろう。]
でも、もしも願いが叶ったとしてもね。 そんな事をしたら、兄さんに怒られるの分かっているの。 誰より、私の幸せを望んでくれた人だから。
[それでも、夢に見た日は。 会いたくて、会いたくて。堪らなくて。 後悔と、無力さと、悲しさと、寂しさで。堪らなくて。 胸が裂けそうに、痛んで。 やっぱり、聖杯を探しに行きそうになる。]
(90) doubt 2013/06/25(Tue) 21時半頃
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|
だけど私には、みんなも居るもの。 ……ね。
[強い願いを持って魔物になってしまった魂を、取り込み続ける魔法使いもまた、魔物になり易いという。 狂おしい程の願いは、人の身を壊し、悲しい生き物に変えてしまうけれど。 激しい衝動を掻き立てる、愛情がある様に。 それを止めてくれる愛情や願いも、この腕には詰まっている。 そうとは知らなくても、私と同じ様に、お互いを愛し幸せを願っていた兄弟の様な。]
でも、姿が見えないのは、やっぱり寂しい。会いたい。 でも、私は負けない……。
[人の涙を受けるのが『聖杯』なら、きっと幸せにはなれない。 だから、人の涙を受けるのは、人であって欲しいと願う。 私は少しでも、涙を受ける事ができたでしょうか? それとも、悲しみを与えてしまったのでしょうか?]
(91) doubt 2013/06/25(Tue) 22時頃
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|
[その後、酒場で耳にした話は。 奇跡の代償を癒す方法を探す魔法使いの話と、その特徴。]
[――……『盲目の茨姫』と。 操る供物を変えた私を、そう呼ぶ人も居るそうだけれど。]
[私の目は、13人目の魔法使い(右腕)の呪いではなく。 自分の願いを叶えた代償なのだから、構わないのに。 それよりも、貴方に幸せな時間が訪れる事を。 そして願わくば、また会いたいと願ったのに。 貴方は、私の光を探しているという。 払った代償を取り戻す方法なんて、それこそ奇跡としか思えず。 『また会う』事も、『さよなら』もさせてもらえずに、もどかしく思う。 それでも今度は、私が彼の願いを受け入れる番なのだろう。]
(92) doubt 2013/06/25(Tue) 22時頃
|
|
[血の匂いを嗅ぎつけた魔物が集まってくる。 コリーンは光を失い、炎の剣を振るうホレーショーも五体満足とは言えない。 ―あぁ、自分に身体があれば助けに入れるのに。 悔しさに唇をきつく噛み締める。
ソフィアの加勢もあり、幌馬車に乗って戦場からの離脱を図る。 けれどホレーショーはまだ残っている魔物を引き受ける為に其処に残るという。]
―ホレーショーさん! あんたが戻って来るまで、俺達がコリーンさん守るから。 だから、
[必ずコリーンさんの元に戻って。
走りだした幌馬車。 右手から投げ掛けた声は彼に聞こえただろうか。]
(93) 蒼生 2013/06/25(Tue) 22時半頃
|
|
[二人を乗せて戦場から離脱した幌馬車は村の中を巡り、死んだ魔法使い達の遺品を回収していった。 その中には自分が遺したものもあり。
―自分が遺せるものといったらこれくらいだ。 何かの時に役に立てればいいけれど。
自分の持ち物が捨て置かれなかった事に。 死ぬ前に心優しい人に出会えた事に感謝する。
ヤニクの死んだ場所で謝罪の言葉を口にするソフィア。 けれど決意を籠めた瞳に宿る光は、出会った頃よりも確実に彼女が強くなった事を示していた。
そして幌馬車は村を離れ、雨の境界を抜けて…やがて夜が明ける。
けれど、待ち人は現れない。]
(94) 蒼生 2013/06/25(Tue) 22時半頃
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[―まさか死んでないよな? 勿論、本気で思ってはいないけれど。
死んだ自分は、ホレーショーの魔物としての声は村内でも聞く事が出来ていた。
今は彼の声は伝わっては来ない。 気配は何となく感じられるから、きっと生きているのだろう。
早く姿を見せればいいのに、なんて思いながら。
風に長い髪を揺らされながら、コリーンは何かを願っていた。 それは恐らく待ち人の事で。
暫くしてソフィアに誘いをかけるコリーンの声は、弱々しいものではなかった。]
(95) 蒼生 2013/06/25(Tue) 22時半頃
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[酒場で杯を傾けるコリーンとソフィア。 右手に酒がかけられのは、他の魔法使いと交わした約束を守る為だろうか。
濡れた右腕を摩りながら浮かべられたコリーンの笑顔は、胸を鈍く痛ませる。]
―お疲れ様。
今は休んで。
[この中で彼女を見守ろう。 彼女がいつか終わりを迎えるその時まで。*]
(96) 蒼生 2013/06/25(Tue) 22時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
ginlime 2013/06/25(Tue) 22時半頃
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[私の王子様ではない貴方が、それでも、私を目覚めさせてくれるというなら。]
[真っ暗な闇を照らしてくれる、淡い満月の光は、もう見えないけれど。 真っ暗な闇の中、導いてくれる茨、兎と魂を抱き締めて眠りながら、待っている。]
[目を開けて、飛び込んだ現実が、残酷なものだったとしても。]
但し、私の前に現れたら。 今度こそ、必ずぶん殴ってあげるから、覚悟しなさいよね。
――……『馬 鹿』。
[私の目が光を映す事は、もうないかもしれないけれど。 《救済》が、悲しみを生まず、誰かと誰かが幸せになる様に。 方法を見つけた貴方が、誰かを《救済》する夢を見て、待っている。]
(97) doubt 2013/06/25(Tue) 22時半頃
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[机の上の、厚い日記帳。 新たな物語が綴られる事があるのかは、分からない。]
[開け放された窓から吹き込む風に、真っ白なページが、ぱらぱらと風に揺れた。**]
(98) doubt 2013/06/25(Tue) 22時半頃
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―コリーンの右手の中で/そして、月日は流れ……―
[あれから、どれほどの月日が流れたことか。 宿る右手が、馴染んだマスコットに触れた>>86ことで、私は怠惰な居眠りから目を覚ました]
慣れはしたが。 間近で見ると、狩猟本能がそそられるな。
[もちろん、宿主の大切なものにそんなことは決してしないしできないが。 兎の姿を見つめながら、ぽつりと呟いた。 魂が居眠りなんて妙なに感じるかもしれないが、きっと生きていた頃の名残なのだろう。 どれほど月日が経ったとしても、私のこの習性は変わっていない。 続いて、呼びかけられた、私の名前>>87。 生者の声で耳にしたのは、もしかしたら久しぶりのことだったのかもしれない]
(99) ginlime 2013/06/25(Tue) 23時頃
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[あの時のことを少し思い出したのは、こうして名前を呼ばれたせい、だったのだろうか。
姿なき私の抜け殻が眠った廃屋を出た後で、こいつは群れの仲間の供物>>61を手にし、光のないまま戦った。 その陰には、死してなお共闘していた若い魔法使いの姿が……あったかどうかは、私が触れることではないかもしれない。 要請の舞台を去り>>67>>81、賑やか……とは、外側ではならなかったかもしれないが、少しばかしの酒を楽しみ>>69。
――――そして、今]
……構わん。話せ。私は今、暇してる。
[語られるのは、ある兄妹の物語。 戦地に赴く兄と、力になりたかった妹>>88の姿。 そして、起こった1つの悲劇――――>>89]
(100) ginlime 2013/06/25(Tue) 23時頃
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[ふむ。と私は前足で顔を撫でる。 欲望と、理性の狭間で陥る苦しみ>>90は、きっとこいつの中にいるせいだろう、鈍感な私にも、痛々しいほど伝わってくる。 近親への愛情は、魂同士であれ>>-348、陰からこっそり見させてもらっていたが。 人と人との関係の数だけ、そのあり方は様々で>>85……そこに興味を持つくらいには、私ももう、頑なではなくなっている]
そうか。
[言葉で綴られる述懐>>91に、私は短く相槌をうつ。 すまないな、力になれなくて、と狼の尻尾を一振りする。 もっとも近しい場所にいる1匹にも関わらず、『盲目の茨姫』と呼ばれるようになった宿主に対し、聞き手にしかなれない自分を歯痒く思う。 魂だからとぬくぬく現状を貪ることに、いたたまれなさを感じてしまうのは。 死してなおも残る、群れへの思い故なのかもしれない]
(101) ginlime 2013/06/25(Tue) 23時頃
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[そんな、ウツウツとした中で。 ふと、聞こえてきた毛色の違う声>>97に気づいて、私は、おや? と尖った耳を欹てた。 聞こえた「ぶん殴る」のニュアンスが、どこか「ぶっ殺す」に似ている気がして。 思い出すのは、救済の力を帯びていた、私も宿っていた右手の感触……]
ぶん殴りたいのは、あいつか?
[聞こえるはずのない、一方通行の問いかけ。 だから、答えは返ってこないだろうけども。 仮にそうであるならば、私も少しは手伝ってやろうと思う。 もし、宿主が気づかず、私の鼻が待ち人をとらえたならば、思いっきり遠吠えして、尻尾を振り続けるくらいのことは、やってやろうか。
まぁ、気づかないかもしれないが。 もしかしたら……ということも。 あり得ないとは、いいきれないから、な]*
(102) ginlime 2013/06/25(Tue) 23時頃
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─ある時、ある場所で─
[──雨。 こんな日に甦る記憶はいつも、あの村での出来事。 過ごした時は短かったけれど、彼らとの出会いはかけがえのないもので。 きっとこの先も、雨が降る度に思い返すことだろう。]
また、会えるかな? ……会えるよ、ね。きっと。
[こうして魔法使いとして生き、 いつか、魔法使いとて死すれば。 廻り廻って、どこか、誰かの右腕で──]
[首に巻いた白狼の毛皮にそっと触れ、緑のローブの魔法使いは願う。
また会えたら。 その時は、あなた達の話をいっぱい聞かせて? 私も、報告したいことがたくさんあるの。]
(103) 螢 2013/06/26(Wed) 00時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
ginlime 2013/06/26(Wed) 00時頃
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[そうして雨の中、 天を仰いでいれば、近くに人の叫び声が聞こえて。
その姿を認めると、一瞬にしてブーツで駆け、 悪戯っぽく微笑みながら、少女は言う。]
お困りなら手を貸します。 …私は、強いですよ?
[そう、手を差し伸べて。]**
(104) 螢 2013/06/26(Wed) 00時頃
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