126 生贄と救済の果てに〜雨尽きぬ廃村・ノア〜
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人
狼
墓
少
霊
全
ヴェラに1人が投票した。
イアンに5人が投票した。
イアンは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、ホレーショー、ヴェラ、コリーン、ヤニク、ソフィアの5名。
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[声に振り向いた瞬間、その表情は安堵で]
[それが驚愕に変わる瞬間、反応は出来なかった]
(0) 2013/06/19(Wed) 00時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 00時頃
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さっき、魔物に会ったのよ。氷蜥蜴。 相当強いから、気をつけた方が良いわ。
[ソフィアへの警戒を解く事はないけれど、『対象』だと思っているわけでもないから、警告を添える。 ゆっくりと近付いてくるソフィア>>3:141を見つめながら、続く言葉>>3:143を聞いて。]
ヤニクッッ!!!
[力の入った手には気付くも、ソフィアに背を向ける事も構わず。 こちらにも飛び火した三叉の炎>>3:148、振り返り、ヤニクに向けられた剣に気付けば、そちらへ円月輪を投げる。]
(1) 2013/06/19(Wed) 00時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 00時半頃
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[燃え盛る焔蛇が、片足を絡める] [目の前には、振り上げられた焔剣]
……な、ん…
[幾条もの有刺鉄線は、守るように展開され] [されど間に合わず、棘ごと断ち切られる。
(2) 2013/06/19(Wed) 01時頃
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なんで、だよ……
[鎖骨まで断ち切られ、ぐらりと身体が傾ぐ]
…どこ行ってやがったかと思えば、何してんだよ!テメェッ!!!
(3) 2013/06/19(Wed) 01時頃
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ヤニクは、苦しげに膝を付く。傷口が焦げるいやなにおい。
2013/06/19(Wed) 01時頃
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[蜥蜴の時は攻撃する物体の動きは 見えなかったから全て受けるしかなかった。 だが今は蜥蜴の姿とは違い、円月輪の動き>>1も 魔法使いの俺はちゃんと『見える』から 攻撃を受けるつもりは無かった。
断ち切った棘を傷付くのも構わず左手で束で掴んで 円月輪を絡め取る様に受け止める]
殺し合わないと…生き残れないんだろ?
[ヤニクの怒声と共に投げられた問い>>3には 冷静にそう告げて、更に剣を身体へと押し込んだ]
(4) 2013/06/19(Wed) 01時頃
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[ソフィアはどうしたか。 任せた、と言った以上、コリーンはソフィアに任せるつもりだった。
膝を着いたヤニクはかなりの傷の様に見える。 だが油断は出来ないとトドメを刺し掛けた時]
っっっ……。
[右腕が酷く疼いた。 目の前にいる弱りそうな獲物に 反応しているのでは無い事は俺自身が良く判る。
痛みすら覚える右腕に魔法を解除して黒く脈打つ腕を 押さえた]
(5) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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……イ…アン……。
[疼く右腕が求めているのは、この村にいる誰よりも 俺に近い存在の命だった。
失うからこそ誰も近付けず、 守れなかったからこそ力と命を求めた結果。
何より俺に近い存在の命を、魔物である俺は求めたのだ]
(*0) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[投げた円月輪>>1はホレーショーを狙ったものではなく、焔の剣がヤニクに届く前に、弾く事ができればと願って。 けれども時はすでに遅く、絡め取られ>>4、それは叶わなかった。]
[ソフィアに背を向ける事も構わずに。 攻撃を受けたとしても振り向かずに、二人の元へ走って。]
何言ってんのよ!!! やめてよッッ!!
[触るな>>1:128と言われたのは、いつの事だったか。 ヤニクへと押し込む剣、逆の力を込めて引き離そうとする。 女の力では、負けるだろうが。]
(6) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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…あぁ、……ぁ……。
[ガクガクと震えの止まらない身体] [痛みとかそんなのはもうよくわからなくて] [押し込まれる刃の熱に、流れる血が沸騰しそうなほど]
[あぁ、こんな感じ…前にもあったような]
(7) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[今のままではそれこそソフィアの足手纏いになる。
ちらりとヤニクの傷を見つめて、ソフィアの消耗した 供物で完治するかどうか一瞬悩んだ後]
ソフィア。 俺はまだ…回復しきれてない……。 お前なら、大丈夫だ。
[2人の声を聞くなとばかりに、力強くソフィアを見つめて 痛む右腕に促されるまま、強力な魔力を求めて 森の奥へと駆け出した。
ヤニクが少しでも動くようなら傷口を思い切り 蹴り付けようとするだろうが、右腕の痛みのせいで 外れるかもしれない]
(8) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[魔法が解除された隙>>5に、ヤニクとホレーショーの間に滑り込み。]
何で、ヤニクに攻撃するの?
[ヤニクを背に庇ったまま、視線はホレーショーへ。]
(9) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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―イアンとの別れ―
[空中でイアンに接した瞬間、激しい電撃の余波が狼へと襲いかかった。 ぶすぶすと焦げ付く臭いを発しながら、背に触れる熱い体。 力を失った『人』の肉体。 肉体を貫く雷電に全身を痙攣させながら、辛うじて地面に着地し、四足を踏ん張った。
恐らくは、周囲の全てが水に覆われていたためだろう。 着水すると同時に、一時的な雷撃は周囲に拡散され弱まっていく。 呼吸を整えろ。そう言い聞かせ、歯を食いしばりながら狼の早い呼気を収めていたところで。 背中の上から、よく聞きなれた声が自らの名前を呼んでくる>>3:149]
……………………。
[初めて背に乗せた>>3:123>>3:124時よりも、はるかに力を失っている。 あの時も同じように呼びかけられたが、それとは異なる状態なのは了然のこと。 狼は、答えない。ただ、挙げられていく名前の一つひとつを、痛みに耐えながら耳にする。 やがて、聞きとれない声を1つ挟んで挙げられた、知らない名前が――――]
(10) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[「人それぞれだ」>>2:44。再びヴェスパタインの声が蘇る。 ジョージ。それが何者>>1:121>>1:122>>1:124なのかは、狼に悟ることはできない。 ただ、今際の際に呼びかけずにはいられない、そんな相手なのだと理解した。 今際の際……イアンはもう、助からない。 いや、ひどく冷たく言うならば、無事に殺害に至れる、という言葉にもなりはする、が。 二度と触れ得ぬだろう背の感触が口惜しく、体の痺れを言い訳として、しばらくはそのまま立ち尽くす]
約束を、守るぞ。
[どれほどそうしていたことだろう。 やがて人の姿に戻ると、ツェツィーリヤの隣にイアンを横たえた。 口にしたのは、この村で最初に出会った時>>0:145>>0:156の続き。 あの頃は、その言葉通りになるとは思ってはいなかったが。 彼にかざすは、右手の右手。おそらく……そうゆう割り振りだったのだろう。
選択の、余地はない。 右手に再び力を込めて、イアンを『生贄』として、取り込んだ。 自らの、『糧』として]
(11) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[供物の破損は修復されなくても、内包する力は回復されていくのを感じれば、もはや動かない2つの体を、じっと見つめる。 イアンの魂も、彼が取りこんだ魂も、先ほどよりさらに赤黒く染まる腕に取り込まれていることだろう。 その時ふと、彼のシャツのポケットに、『死神の指先』>>2:13が収められていることに気がついた。 その意図>>3:56は、ヴェラには明確に知ることはできなかったが……その気持ちは微かであれ、分かる様な気がした]
……これは、お前の家族か?
[気がついたのは、ロケットつきのペンダントの存在>>1:121。 手にとって、中を開いた訳ではない。たまたま開いていたのを覗いてしまっただけのことだ。 すでに命の光を失ったイアンは、当然問いかけには答えない。 ただ、返答を待つように、少しの間、焦げついたイアンの顔を見つめていた。 その時間も長くはない。 血の臭いを嗅いだ下級魔物が集まってくる気配を察知して、ヴェラは白狼の毛皮へと手を伸ばす]
(12) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[ヤニクに縋るコリーンにも当たるかどうかは判らないが 蹴りを放って駆け出した。
今の状態ならヤニクの傍を離れる事は無いだろうと踏んで 振り向くことなく森の奥へと駆けていく。
体力は完全ではないが、傷はあらかた治っている。
右腕の飢餓とも切望とも言える消えようとする命への 執着に身も心も任せて。 駆ける姿は再び氷の蜥蜴へと変化する。
目指すのは天の裁きの如く降り降りた雷撃の元。
同じく魔に堕ちたイアンを取り込もうと 白狼の前に雹とと共に舞い降りる**]
(13) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[そのまま、立ち去ろうとする。 2人の肉体は、これから魔物に喰われるか、もしくはやがては消滅することになるのだろう。 ともあれ、立ち去るヴェラに新たな所有物などありはしない。 『死神の指先』も、『鉤爪の破片』も、『雷の矢尻』も、そのままに。 もちろん、イアンの持っていたペンダントも]
いつか、全部聞かせてくれ。
[そう言って、2つの遺体に対し背を向ける。 告げているのは、軽く持ちあげた右手に対し]
いつになるかは分からんが、私の隣で、話して……。
[ヴェラは、それ以上は言葉にせずに。 小さく嘆息をついた後、もの言わずに済む狼へと変化した。 そして、感情により涙腺を働かすことのない傷ついた狼は、魂だけを携えて、2人の遺体を後にした]
(14) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 01時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 01時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[ソフィアへかけられた言葉>>8に、彼女とホレーショーは共闘関係にあるのだと分かる。]
……ッッ!!!
[放たれた蹴り>>13を、傷ついた左腕で受けた。 涙が零れたのは、きっと、酷く痛んだせいだ。]
[背に庇ったヤニク>>7の方へ向き直れば、両手に頬を包んで。]
……しっかりしなさい。
[そう言ってから、ソフィアを見据え。]
何で、貴女とホレーショーは、私達に攻撃するの?
(15) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[立ち上がれない] [体に力が入らない]
…ちく、しょぉ………
[こんどこそ、本当に死ぬのか] [拾われ、託された、命だってのに]
[ホレーショーの走り去るその先、風の温度が変わった気がした]
(16) 2013/06/19(Wed) 01時半頃
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ヤニクは、蹴り倒されたまま、冷たい雨に打たれている。
2013/06/19(Wed) 01時半頃
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[ソフィアから攻撃を受けても、力を失くしたままのヤニク>>16の傍から離れず、彼へ攻撃が届かない様動けば、その動きは大分制限される。]
死ぬわけにいかないんでしょ!? さっさと、逃げなさいッッ!!
(17) 2013/06/19(Wed) 02時頃
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ヴェラは、この先で、何者かに遭遇するのだろうか……?**
2013/06/19(Wed) 02時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 02時頃
コリーンは、ソフィアを見据えたまま。**
2013/06/19(Wed) 02時頃
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[ゆっくりコリーンの元へと、歩き出す。]
氷、蜥蜴…ですか?>>1
[騙されるな。耳を傾けるな。 きっとそれは、コリーン自身の姿を語ったものに違いない。]
それは、とっても怖い話、ですね…?
[刹那、ヤニクへと向かう焔の大蛇を視線の端に捉えて。 それを合図にレイピアを構えたソフィアが飛んだのと、コリーンがヤニクを救うため背を向けたのはほぼ同時だった。]
[真っ直ぐ地面と並行に構えた得物による刺突。 しかしその剣先は、対象が咄嗟に動いたことで逸れてしまう。 レイピアの尖端は、コリーンの服を裂き、脇腹に傷を付けたのみ。]
(18) 2013/06/19(Wed) 07時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 08時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 19時半頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 20時頃
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―広場―
あいつめ……一体どこへ行ったのだ。
[ヴェラは、ぬかるみの中に置き去りになっている革袋>>2:194をつかみ上げ、ゆっくりと周囲を見渡した。 そこに、人影は見当たらない。「あいつ」と示した少女が握りしめていただろう革袋>>3:45だけが、雨に赤く染まっている。 「持っていろ」と言われていたものを、無下に放り出す人間には思えない。 それだけの事態が、なにかここで起こっていたというのだろうか]
まったく。すべてが終わったことを教えてやろうと……ぐっ。
[革袋を手に取り、胸によぎる不安を払拭するように吐き出した呟きが、中途で途切れた。 袋を掴んだ、右手が熱い。 思えば、通常の動植物や人間ではない、短時間の間に2人もの魔法使いを生贄としたのだ。 おそらくは、彼らに宿っていた魂と共に。 伸ばされた右手は、赤い雨でもその色を隠せないくらいに、赤黒く明滅している]
(19) 2013/06/19(Wed) 20時半頃
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喰い過ぎだな。こんなことを言うのは、お前たちに悪いが。
[伸ばしたままの右手に向かって、そう言ってから、苦笑した。 魔法使いの生命の延長の1つに、魔物がある>>3:115。 群れを好むヴェラは『狩り』の頻度に比べれば、分け合う分だけ得てきた『餌』は少なかったのかもしれないが。 もともと変身に慣れ親しんだこの体は、いつ変貌を遂げてもおかしくはない状態だったのかもしれない]
ま、私は強いから問題なく背負えるが。 …………ん?
[ふと、何かの気配を感じた気がして、ヴェラは革袋を抱きしめ、再び周囲を見渡した。 それはただの気配。ヴェラの鼻は雨に絶たれているのだから。 何かが、決して小さくない何かが、自分が立ち去ってきた方向へと、突き進んでいく>>気配>>13。 ピキッ……パキッ……と。 生まれるは疑念から、やがては滾る思いへと。今、狼の姿であれば、背の毛が逆立っていたことだろう。 ヴェラは革袋を胸に抱くと、迷わず毛皮を解き放った]
(20) 2013/06/19(Wed) 20時半頃
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―森の奥―
[ヴェラは、目の前の状況を、熱く、そして一方では冷静に受け止めていた。 先ほど、天の裁きの如く降り落ちた雷撃の元の場所>>13。 イアンとツェツィーリヤを取り込んだこの場所に、氷の魔物が舞い降りている。
イアン。お前はまっすぐなヤツだったからな。
蘇るのは、魔物と化したイアンの言葉。 最初に再会した場所で、ヴェラの命を奪わなかったことを、「何でダと思う?」>>3:41と問いかけた声。 あの時は、迷うな、と、過った疑念を振り払ったけれど>>3:66。 彼は口での駆け引きなんて、得意としているヤツじゃない。
単純なことだ。それだけの理由ではなかったのかもしれないが。 イアンは、『対象』と目されていた存在ではなかった>>3:55のだろう。 そうであれば、能力をよく知りつくした相手を、あの場で見逃したりはしない]
(21) 2013/06/19(Wed) 20時半頃
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お前が、『対象』だった>>3:84んだな……。
[まるで蜥蜴のようにも見える雹を携えたこの魔物が、ここで何をしていたのかには、今は触れない。 ヴェラの目に見えている光景にも、特異であろう相手の視界>>2:188にも。 ただ、ホレーショー、コリーン、ヤニク、ソフィア。 4人の魔法使いの誰かであろうことは、ヴェラにはしっかり理解ができた。 理解した上で、迷わない。イアンの時と、同じように]
その姿、『聖杯』とやらに魅入られたのか?
[仮にここまで、魔物がヴェラの存在に気づいていなかったとしても。 ひときわ大きく張り上げた声は、相手のもとへと届いただろうか。 ヴェラは、『聖杯』などという不確かなものを、それほど信じているわけではない。 ただ、思い出したのは、似たような蜥蜴の魔物を討伐した時のこと。 瀕死に追い込まれた元魔物は、うわ言のように『聖杯が』と呟いていた。 もっとも、その魔物は今目にしている相手より、一回り小さく、冷気も纏っていなかったが]
(22) 2013/06/19(Wed) 20時半頃
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怨むならそいつを怨め。まぁ、別に私を怨んでも構わないが。
[表情には決して出さないが。声を上げるたびに、体が軋む。 白狼は寒さには強い。相性としては悪くないのかもしれないが……それは大した慰めにはならないのかもしれない。 雨により奪われた体温。血を流し続けた背の切り傷。 削がれた頭の一部。そして、雷撃により引き裂かれたであろう、体中の筋繊維。 回復もかなわず、体も物質としての供物の姿も、満身創痍ではあったけれど、それでも強気で言い放った]
諦めろ。お前はもうお終いだ。 私は強い。だから、決してお前を逃さない。
[革袋をその場に捨てると、一歩踏み出し半身を晒し、白狼の毛皮を右手で掴む>>3:42。 目宿るのもあの時と同様、確固たる揺るぎない殺意>>3:43。 傷つき、おそらくは通常の人型魔物であっても満足に対抗できないであろう、熱い獣の殺気を放つ魔法使いは……この魔物の目には、一体どのように映るだろうか。
毛皮を掴んだ右手。 それが、崩れ去ったあの廃屋にいたころ>>1:109と比べ、何かを取り込み、激しく赤黒さを増していることには……魔物は気づいていただろうか*]
(23) 2013/06/19(Wed) 20時半頃
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ヴェラは、仮に相手に攻撃の意図を感じたら、狼として飛びかかっていくかもしれない**
2013/06/19(Wed) 20時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 20時半頃
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[胸部を狙った一撃は意図せずかわされ>>18、失敗に終わる。 …自分より数段戦い慣れているコリーンからの反撃を受け切る自信は、ソフィアにはない。 あまりに近い距離。突きに特化したレイピアで横薙ぎの円月輪をいなすのは難しい。
しくじったらまずは離脱。そう決めていたから、 切れ味鋭い円環が向けられるのを警戒して、素早く後方へ距離を取った。]
[しかしコリーンは自分が攻撃を受けたことには、まるで頓着していないようで。 こちらに背を向けた彼女は、よく見れば握っていた円月輪をホレーショーの元へと投げ>>1、 ソフィアには目もくれず、対峙する二人の男へと駆け寄っていく>>6。]
(……!しまった…!!) …コリーンさんッ!!
[後ろに避けたのが仇となり、反応が遅れる。 少しでも彼女の気を逸らせようと咄嗟に名を叫ぶも、効果があるはずもなく。 ホレーショーの元へと辿り着いたコリーンは、無防備な状態で彼の右腕を掴む。]
(24) 2013/06/19(Wed) 20時半頃
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[そんなコリーンを気にする様子もなく、ヤニクに止めを刺そうとするホレーショー。 だがしかし、その右腕は唐突に動きを止め>>5、一瞬躊躇った後、彼は二人と距離を取る。]
[コリーンの目的はホレーショーへの攻撃ではなく、ヤニクを庇うこと。 ホレーショーが剣を収め離れた隙に、二人の間へと割り込み、問いを放つ>>9。]
(これは…どういうこと…?)
『ソフィア… お前なら、大丈夫だ。』
[コリーンの質問には答えずに。 ホレーショーは動揺するソフィアへ、力強く声をかけると>>8。 対峙する二人に蹴りを入れ、森の奥へと駆けていった。]
(25) 2013/06/19(Wed) 21時頃
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『そうだ。耳を傾けてはいけない。』 『迷うな。躊躇うな。』 『戦うと。そう決めたのだから。』
[頭の中で、そう誰かが囁く。 その声は自分だったか、ホレーショーだったか。 …わからない。わからない、けれど。]
(まだ回復しきれてないホレーショーさんを、守らなきゃ… 今それができるのは、私だけ、だもの…)
[再び、レイピアを構え直して。 ホレーショーの去った後、コリーンと彼を結ぶ線上に”飛ぶ”。 顔を上げて、コリーンを見つめれば、ちょうど彼女もこちらを振り返ったところで>>15]
(26) 2013/06/19(Wed) 21時頃
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なんで…? コリーンさん。それは私の台詞、です…っ
最初に攻撃してきたのは、あなたたちでしょう? …どうして? どうして、ホレーショーさんを傷つけたりしたの…?
[きっ、と彼女を睨み返す。
あぁ、この期に及んで。この人はまだ、魔物の姿を取ろうともしない。 …私が弱いから?人の姿を保ったままでも、倒せると思っているから?]
[コリーンの目には薄らと涙が浮かんでいるようにも見えたけれど>>15、 そんなものは演技だと、揺れる心を無理矢理押さえつける。]
(27) 2013/06/19(Wed) 21時半頃
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それは、あなたたちが討伐の『対象』だからでは、ないですか…?
ヴェスパタインさんを殺したのも、あなたたちなんでしょう? 私と別れた後…あの後、彼のことを殺した。そうなんでしょう…!
[震える声で、そう問いかける。 何故だろう、恐怖か悲しみか。涙で視界が滲む。 最後の言葉は、叫びださんばかりになって。]
ねぇ!教えてよ! どうして?どうして傷つけるの? ホレーショーさんがあなたたちに、一体何をしたっていうの?!
(28) 2013/06/19(Wed) 21時半頃
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[この問いに、叫びに、コリーンやヤニクは何か答えただろうか。 最初に攻撃した>>27との言葉に、二人は困惑したかもしれなかった。]
[…答えを期待してなど、いなかった。 ただ、叫ばずにはいられない。 『何故、どうして』と。
互いに傷付け合うだけの、この不毛な争いをどうすることもできずにいる自分に。 こうして会話を交わすこともできるというのに、相容れない存在だからと殺し合う世の理不尽さに。]
[返事があろうと、なかろうと。]
(敵の言うことなんて、聞いちゃダメ…)
[足元と周囲を確認して、レイピアを握る手に力を込めて。]
(一撃で、決める…!)
[…ただし、狙うのはコリーンではなく、深手を負ったヤニク。]
(29) 2013/06/19(Wed) 21時半頃
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[ソフィアの話、さっぱり意味が分からない。 なぜ傷つけるのかと、問われれば。]
私、ホレーショーの頬、抓った事あるし。 口悪いから、心を傷つけてないとは言わないけど?
リーダーを、私達がね……。 ちなみに、リーダーが亡くなってるの、先に発見したのヴェラさんとホレーショーよ。 疑うなら、2人に聞いてみれば良い。
現場に残っていたのは、植物の魔物への矢尻の攻撃跡と。 リーダーのお腹に穴、刃物での切り傷。
[刃物と言って、より自分への疑念を確信するかもしれないけど。 隠し事は、後で知られる事の方が良くないと、私は思う。]
(30) 2013/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
それだけ確信持って、人を殺そうとするんだから。 それは、自分の目で確認してきたのよね?
鋭利な傷は、私から見れば、イアンさんの可能性が高くて。 話を聞きに行く途中だったんだけど。
[そこまで言って、小さく溜息一つ]
アイツが何したって。 今、ヤニクを泣かせてるんじゃない?
[自分の気持ちは、言葉にしない。]
(31) 2013/06/19(Wed) 21時半頃
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[ホレーショーの頬を抓った、との返答に、首を振って否定する。]
…そんな話じゃ、ないです。 あの人の左腕に…刃物で付けたと思われる、横薙ぎの鋭い切り傷。 右腕には、小さくて深い傷がたくさん。それに何かの巻き付いた跡が。
刃物の傷は、コリーンさん、あなたのもの。 小さな傷をたくさん作る蔦状のものは、ヤニクさんの有刺鉄線。
…違いますか?
(32) 2013/06/19(Wed) 22時頃
|
|
たしかに、ヴェスパタインさんが死んでいるとの報告は、ヴェラさんから受けました。 彼が死んでいるのを直接見たわけでもないです。
…でも。だって。 死んだと聞いたのは、あなたたちが崩れかけた小屋に向かった後で…
[迷う。コリーンの言葉に、心が揺れる。
何も知らない風でいて。 的を得ない答え。誤魔化している様子もなくて。>>30
…こんな状況で。『ヤニクを泣かせてる』だなんて。
この人は、本当に。本当に…敵…?]
(33) 2013/06/19(Wed) 22時頃
|
|
[もっと冷静に、状況を判断するべきだっただろう。 彼女の言葉に、耳を傾けるべきだっただろう。
…助言を、忠告をしてくれる者がいれば、また違ったのかもしれない。
しかし。 魔法使いになったばかりの少女は、まだまだ未熟で。 心は平静さを欠き、思考は短絡的だった。
焦るままに。心の拠り所となる言葉を信じて。
――判断を、誤った。>>29]**
(34) 2013/06/19(Wed) 22時頃
|
|
刃物の傷は、確かに私か『対象』の可能性が高い。 有刺鉄線は、ヤニクの可能性が高いわね。
でも、リーダーが居た所で会った時、そんな傷無かったけど? その後別れて、姿を見せたと思ったら、この状況なんだけど。
貴女は、自分の目で真実を探さず、聞いた話を信じるの? ヴェラさんが小屋に居た事を、信じたのに。 彼は『対象』じゃなくて、私達は『対象』なの?
……っていうか。 こちらの話を聞こうともせず、いきなり殺そうとした貴女の方が。 みんなを殺したがっている、『対象』に見えるわよ?
[小さく苦笑を漏らす。]
(35) 2013/06/19(Wed) 22時頃
|
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 22時半頃
|
……アホか。
[けふり。赤い咳ひとつ]
俺が魔物だってんなら、こんだけやられりゃ流石に正体現すだろが……。
もし、魔物だったら、今頃全員皆殺ししてんぜ……?
ハズレだったことに、感謝、しとけ……。
[手足に力が入らない] [身体が冷えていくのがわかる] [なんかもう、苦笑いしか出ねぇや]
(36) 2013/06/19(Wed) 22時半頃
|
|
− 森の奥 −
[舞い降りた先にあったのはただの遺骸>>11だった。 そこに魔力の残り香はあれど魂は無く、 氷の蜥蜴は左右の目でぎょろぎょろと何かを探していた]
………。
[2人分の魔法使いの血の臭いに、集まって来た魔物を 鞭のように撓る舌で絡め取り口に収めていく]
(37) 2013/06/19(Wed) 22時半頃
|
|
つーかよ……。
俺らがホレーショー襲ったとしたら、
…コリーンとか、もっと焦げてんじゃねーの……?
(38) 2013/06/19(Wed) 22時半頃
|
|
お前達ニハ贅沢すぎル。
[魂も魔力も勿論だが、抜け殻となった遺骸でさえ。
回復出来なかった事を残念に思うと同時に]
ヲ前達はこれで3人一緒カ。
[面倒な筈なのに。 少しだけ、これでも良かったのかもしれないと 残った理性が何かを想う。
解放された先に、その魂は何を想うのだろう。
そんな感傷の様な思いを持ちながら、 2人の遺骸に近付く雑魚を喰い尽していた]
(*1) 2013/06/19(Wed) 22時半頃
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それか、アイツが『対象』か、ね。
[ソフィアが嘘をついていないのなら。 ヤニクと私が共闘して、逃がした魔物は一匹だけ。 ホレーショーが『対象』で、『氷蜥蜴』だということ。]
[どちらがそうなのか、或いはどちらも違うのか。 2人とも『対象』なのか、それはまだ分からない。]
私、アイツと話をしたいの。 ……どいて?
[レイピアを構えるソフィア。>>29 私はヤニクを背中に庇ったまま、円月輪を解除して、前で手のひらを組む。 彼女の姿を間近に捉えたなら。 肘を思い切り彼女の胸に当て、昏倒を狙おうと。**]
(39) 2013/06/19(Wed) 22時半頃
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[雑魚を喰いながも、まだ完全に回復していない事に 蜥蜴は苛立つ。 残った魔法使い達を喰うならもっと力がいる。
やはりソフィアを喰っておくべきだったかと思うが、 今はもう戻る事も出来ない。 戻る時は彼らを殺す時。
どうするか、と思案しながら動かしていた目に 雑魚とは違う温度と魔力が近付いて来るのを確認した>>22]
………。
[『対象』と言われても、気にすることなく 遺骸に群がろうとする雑魚を喰らっていく。
他にも『聖杯』や『怨め』>>23と口にしてきたが やはりそれにも無反応だった]
(40) 2013/06/19(Wed) 23時頃
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[向けられた殺意にすら反応しない。 魔物が殺意を向けられるのは当然だから、 気にする筈も無い。
ただ命の色が駆け出せば初めて反応を見せる。
太く長い尾が正確に動いて宙を走った。 纏った凍気は雨を凍らせ、無数の氷の槍となり 刃を纏った尾と共にヴェラを襲う。
片方の目は正確に、ヴェラの動きを。 そしてもう片方の目は、一段と紅く見える右腕を見つめていた]
(41) 2013/06/19(Wed) 23時頃
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―森の奥―
[ヴェラの目に映っているのは、次から次へと下級の魔物を捕食していた氷の怪物>>37の姿。 鞭のような舌で絡め取る……それが見られたのは幸いか。 何も知らずに向かって行けば、狼の小さな体など、いとも簡単に捕食してしまうことだろう。 距離が測り辛いな。 そう思いながらも、いくつか言葉をかけていく>>22>>23。
氷の魔物に、反応はない>>40。 現れた者に気づけないほど飢えているのか、それとも、現れた者も他の下級魔物と等しく、目を向けるに値しないと考えているのか。 いや、やることは変わらない。それでも構わない……か。
ただ、無言で供物の毛皮を解放すると、一匹の狼となって突進した]
(42) 2013/06/19(Wed) 23時頃
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[白い頭部から、赤い一部と僅かな髪をはみだしたまま、氷の魔物へと向かって行く。
と、宙を走る巨大な尾>>41。 狼は回避すべく上空へ舞い上がる。尾の届かぬほどの高さを目指して。 ほとんどの動物に対して有効な、真上からの急襲を狙い……]
……ちっ!!
[体を無数に撃ち抜いたのは、雨が凍結した無数の槍。 追おう毛皮が削られて、思わず本体があらわになる。 空中では対応できない、無防備な体。ヴェラの麦だしの右手は、魔物の視界に入っただろうか。 もはや空中での軌道修正は無理だ。 数多くの創傷を身に刻みながら、このまま氷の魔物の真上に降り立つことへと目標を変更する。 仮にうまく降り立つことができれば、そのまま変化をして反撃を狙うべく……]*
(43) 2013/06/19(Wed) 23時頃
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[片目は正確にヴェラの動きを追う。 体温で認識しているから狼の姿なのか人の姿なのか 判別し難かったが、その速さと四足で動く様子に 狼の姿を取っているのかと判断する。
尾を逃れて高く高く跳躍した頭上>>43 ぎょろりと顔を動かさずとも自由に動く目はそれを捕える。 氷の槍が手応えがあったかどうかは判らないが、 力を帯びた手の色>>43は体温の紅とはまた違った色]
(44) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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イアン…か…。
[降り注ぐ雨の中、掻き消される名前]
(*2) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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[他に魔法使いがいれば ヴェラの速さは大きな武器になっただろう。 だが今は一対一。 他に気にする事が無い以上、 別々に動く目は対象の距離や位置を正確に把握する]
………。
[届かず、もどかしげに振っていた尾、ではなく。 蜥蜴はスッ、と立ち上がる。 鋭い鉤爪を喰い込ませ、そのまま地面に叩き付けようと 落ちて来る足を掴もうとした]
(45) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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[ヴェラと戦いながらも、隙を見て遺骸に近付く魔物には 遠慮なく尾を振い叩き潰す。
放置していても朽ち果てるだろうが。
朽ち果てるまでは……魔物に穢させたくはなかった。
何も残っていない遺骸だからこそ。
魔法使いとしての姿を残してやりたいと思ったのは。
久しぶりに大勢の魔法使いに関わったから 何か鈍っているのだ]
(*3) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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…誤魔化さないで! ホレーショーさんの怪我なら、 私はちゃんと、自分の目で確認したもの。
…あなたたちが魔物と戦う姿も、その前に見ていたから。 例え左腕の切り傷が別のものであったとしても、 右腕の跡は間違いなく、ヤニクさんのものだわ。
[コリーンの言葉>>35に、そう返事をする。 ヴェラについて触れられるも、それには答えず。 …信じてる。根拠はないけれど、ヴェラのことは信じているから。
ソフィアが『対象』に見える、と言いながら苦笑するコリーンの姿は。 混乱している少女にとって、それはどこか意地悪い笑みにすら感じられた。]
(46) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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[ヤニクの絞りだした言葉>>36は、心の中で否定する。 きっと今のあなたは、正体も現せないほどに弱っている。 …だから、人の姿のままなんだわ、と。]
(47) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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[ぎょろりと、こちらを捉えた視線に気づいた>>44。 左右の目が、別々に。一瞬感じる背中の悪寒]
ふん。視界が広いな。器用な目だ。
[いや、正確には、悪寒が走ったのは……その次の行動か]
はっ。ははっ……。
[氷の蜥蜴が、立ち上がる。冷たい体が急速に近づく。 背面を狙って落下していた体に、重たい衝撃に襲われた。 掴まれているのは、自らの足>>45。鉤爪の喰い込む痛みが走る。 次の瞬間、圧力と共に、感じたことのない浮遊感が……]
お前……ご自慢の、体だな。
(48) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
[冷たい雨が降りしきるぬかるみへ、背面から叩きつけられた。 飛び散る泥混じりの赤いしぶき。 感じるは、雷《イカズチ》に撃たれた時とは異なる、ひどく直接的な衝撃と痛みか。 視界が一瞬真っ白になり、呼吸が詰まり、息ができない。
足は、まだ鉤爪が捉えているのかどうか。 それは、一時的なものだったのかもしれないが、それすらも、感覚を失った今は分からなかった]*
(49) 2013/06/19(Wed) 23時半頃
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[しかし、『どいて?』とかけられた声には、コリーンを睨みながらも、 右横ーーコリーン達の左手ーーに数歩移動し、素直に従う。]
[……"ふり"、をした。]
[敵の利き手の反対側後方へ。 ブーツの力を利用して、"飛ぶ"。
着地と共にくるりと方向転換をすると、 目の前のヤニクに向けて、真っ直ぐレイピアを突き出す。]
[その切っ先が何かを貫く手応えをたしかに感じて。 ブーツを使って、バックステップで大きく距離を取る。
レイピアの傷がどれ程のものだったかはわからない。 ソフィアはその結末を見守ることはせず、身を翻して背後の森へと消えた。]**
(50) 2013/06/20(Thu) 00時頃
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ホレーショーの傷は、確認したのね。 それで、彼が『対象』である可能性は考えないの?
[『もっと焦げてる』>>38には、確かにと。 こんな状況なのに、不覚にも笑いが零れてしまう。]
人は、相手の全てなんて、知らないのに。 『信じる』事は、時に。 隠された本当の心を、真実を、探そうとしない事。 『疑う』事は、時に。 本当の心を、真実を知りたいと、知ろうとする事。 ……私は、そう思ってるわ。
(51) 2013/06/20(Thu) 00時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/20(Thu) 00時頃
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[鉤爪はしっかりとヴェラの脚を捕えたようだった。 地面に叩き付けられて、上がった悲鳴>>49を確認すると 離すものかと脚を掴んだ手に更に力を込める。 鉤爪だけでは無い、直接握る事により 全身に纏う凍気が直接身体を侵していくが、 ヴェラに何処まで通用するのか]
ヒュンッッ……
[ぎょろりと動いた片目が遺骸に纏わりつこうとする 魔物を捕え、同時に尾が雑魚を吹き飛ばした。
そしてそのまま氷の刃を纏ったまま、 地面のヴェラへと振り下ろす]
(52) 2013/06/20(Thu) 00時頃
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[森の奥へと駆けながら。
頭の中が、ぐるぐるする。 こだまするコリーンの言葉。>>51]
教えて…何が正しいの…? 誰を、信じたらいいの…?
ねぇ、答えてよ… 誰か…ホレーショーさん…どこにいるの…?**
(53) 2013/06/20(Thu) 00時頃
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[もし、狼の姿であったなら。 掴まれた足から伝わる冷気>>52は、ある程度緩和すること>>23ができたのかもしれない。 しかし、今はただの人の身。 動けぬ体にピキリ、ピキリと、足から這いあがってくる凍結の音。 恐らくは、表層。完全に凍りついているわけではないだろう]
……ぐっ。
[魔物を尾で払う姿に、隙あらばと思えども、おそらく片目はヴェラを捉えたまま。 いや、例えそうでなかったとしても、今、動くことは叶わない。 振り下ろされる、刃の尾。
裂かれ、叩き砕かれる、我が身のイメージが一瞬脳内へと過る]
(54) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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ぬぁぅっ!!
[精一杯の咆哮をあげ、咄嗟に上へと突き出したのは、自らの左手。 刃を纏った氷の尾が、手のひらから手首までへと深々と突きささる。 おそらく、そのまま手が落ちなかったのは、同時に『凍結』により補助されていたためか。
いや……ヴェラの細い左手一本で、巨大な尾が防げるはずがない]
……っ
[左手をそのまま叩き折るように、氷の尾がヴェラの胸を押しつぶした。 肉体を庇った左手が、今どうなっているのかは分からない。 ただ、勢いのない血反吐を吐きながらも、斧をしのぐだろうその一撃で致命傷を免れたのは、犠牲にした左手のおかげか。 おそらくは、胸骨も幾本か叩き折られたことだろう。
薄れる意識の中。ヴェラは、体を潰す分厚い尻尾の隙間から、震える右手で白狼の毛皮に触れようとする。 たった一つ、唯一の供物に触れる得ることができるとしたら、おそらく、対峙した魔物の次の一手の時]*
(55) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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[背後の森へと、姿を消したソフィア。>>50 ヤニクを傷つけた事に、酷く苛立ちを感じながらも。]
……とにかく、雨の当たらない所に移動しましょう。 こんな所に居たら、死んじゃう。
[そう言って、ヤニクの腕を肩にかけ、自身の腕を彼の腰に回して支えようと。]
貴方は、隠れて休んでいるといいわ。 私は、アイツを探しに行く。
[そう言っても、彼がそれを望まないならば。 彼の意思を尊重するだろうけど。]
(56) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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[纏う凍気は雨粒程度なら瞬時に凍らせるが、 血潮の流れる人の体内、深部まで固めるほどの強さは無い>>54 だが流石に雨に打たれた表面は水気と共に凍りつくだろう。
振り降ろした尾は遮る左腕>>55を感じながらも 勢いそのまま胸まで叩く。
多少は勢いが削げたものの、手応えはしっかり感じた。
だから脚を掴んだ手を離したのではない。 凍気に塗れた脚の温度が下がったから、 それを目標と認識しなくなったのだ]
(57) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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[動く手が何に触れようとしているのかは判らない。 だからこそ、そのまま胸を押さえていた尾を離し、 今度こそトドメを刺そうと、まだ紅く色づいた中心へと 大きく振り下ろした]
(58) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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[ねぇ。ホレーショー。 私は、貴方を『対象』の疑いから外した事はないの。 そうであって欲しくないと、願ってはいたけれど。]
[『ツェリさんが対象じゃない保証はないけど。 それでも心配だと思うなら。 力になれると……なりたいと思うのなら』]
[それは、いつかソフィアに言った言葉>>2:79。 ……本当はね。私自身の事だったのよ。]
[私は、貴方が『対象』だったとしても――……。]
(59) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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[凍りついた足。それは凍結し、感覚は失えど、まだ捨て去るほどのものではない>>57。 潰れた左手は捨て、魔法発動のトリガーとなる、右手に神経を集中する。 叶うなら、裂かれた胸の深さを手で触れてはかりたい衝動に駆られるも。 今は、そんなことをしている場合ではない。
次の、攻撃が。再び降り上がる尾……>>58。
その、胸への圧力が消えた瞬間を狙って、白狼の毛皮を発動させた。 一匹の狼となり、狙うは距離を測ること。 人のサイズからさらに小さな狼のサイズと変化した足が、鉤爪をするりと抜けた。
左の前足と、一方の後ろ足は使えない。 だから残る2本を駆使して飛び、氷の蜥蜴から距離を……]
(60) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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[べしゃり、と倒れ伏したすぐ脇に、重々しい振動と共に、巨大な尾が叩き下ろされた。 ヴェラは、すでに狼の姿を維持していない。 肉体の限界か、狼でいられたのはほんの一瞬の出来事のこと。 叩き落された尾の傍で、右手と片足を駆使して旋回し、氷の魔物と向かい合った]
……負けん、ぞ。
[ぬかるみに這ったままの、弱い人間の姿のままで、魔物を見上げて言い放つ。 掠れた声。 ヴェラの胸にある思いは一つ。 ここで負けたら、潰えたら。 群の仲間に、引き継いだ右手に宿った魂たち>>3:108に、合わせる顔がない]
私、は……強い。だからお前を倒……し、て。
(61) 2013/06/20(Thu) 00時半頃
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私は……もっと、強くなってみせる。
[その姿はひどく血まみれで、きれいとは程遠いものではあったかもしれないが。 そうでならねばならない。そうでありたいというまぎれない意思を瞳に宿し、まっすぐに魔物を見据えて言い放った。
おそらくは、発動できても一瞬だろうと推測されるも。 再び、無理を承知で、白狼の毛皮に手を伸ばす……]*
(62) 2013/06/20(Thu) 01時頃
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……ぐァッ、
[魔力による跳躍など、捉えられるはずもない] [咄嗟に顔を庇った掌を貫き、左目を穿つ切っ先]
[朦朧としたまま感じた体温は、助け起こそうとするコリーンのもの]
……ばぁか、…捨て置けよ。 …俺なんかに構ってて、お前……
[止まぬ雨が、 傷口から零れ落ちていく命を洗い流していく]
(63) 2013/06/20(Thu) 01時頃
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[尾は地を叩いた>>61 雑魚を牽制していた目が再びぎょろりと動いてヴェラを捕える。
誇り高く立ち向かおうとするヴェラ>>61に 蜥蜴は何度も瞬きを繰り返すだけ]
(64) 2013/06/20(Thu) 01時頃
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ヲ前の群レは強いナ。
[ヴェラには一切の言葉を話さないが、 その眩いほどの魔法使いの誇りに目を瞬かせる。
彼ほど強ければ、あの時何かが変わっていたのかもしれない]
全テ、過去だ。
[だがもう何もかも遅い。 何も変わらない。 変わるとすれば、彼が死んで、俺が喰う事]
(*4) 2013/06/20(Thu) 01時頃
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[限界が近いだろうと、残る理性が静かにヴェラを観察していた。
立ち上がっていた姿を前に倒して、再び四足に戻る]
ビタンッビタンッッ
[水溜りを凍らせて、砕きながら尾を何度も何度も地に打ち付ける。
間合いと動く「時」を測る様に暫し向かい合っていたが。
風が吹いて、 ツェツィーリヤの身体が不意に崩れて 粉となる。 そして残ったローブが舞い上がり、 蜥蜴とヴェラの間を遮った。
それが合図とばかりに、蜥蜴は動く。 ローブを裂く様に尾を飛ばし、舌は足元を払う様に 低く地を這った]
(65) 2013/06/20(Thu) 01時頃
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|
[瞬きを繰り返す氷の魔物>>64を、じっと見つめて宣告をする。 唱えたものは、もはやヴェラにとっては自縛する呪文のようなものだったのかもしれないが。 四足に戻った異形の蜥蜴が、こちらの様子を伺い始めた>>65 おそらくは……とどめを刺しにきたのだろう。 狩猟を行う動物には、獲物が弱った時にこそ、本来の姿勢に戻り仕留めるにくる。
ツェツィーリヤの体が風に舞い、纏ったローブが舞い上がる。 視線でそれを追うこともなく、毛皮に手をかけ最後の牙を潜めさせる。
間をローブを遮った時、来る、というのは察知できた。
飛んでくる尾と、地を這う舌。 同時に、ヴェラは白狼の毛皮を、精一杯の力で振りほどいた]
(66) 2013/06/20(Thu) 01時頃
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[ローブが視界から消えた時、魔物が目にするものは。
前のめりに倒れたヴェラと、宙を舞う、白い毛皮――――**]
(67) 2013/06/20(Thu) 01時頃
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ばぁか。置いて行けるわけないでしょ。 ……ていうか、重いんだけど。 ちょっと、ダイエットでもしときなさいよね。
[わざと憎まれ口を言って、緩く笑う。 傷だらけの私が、男性の体重を支えているのだから、当たり前だ。]
[廃屋に着けば、インナーの下の方をぴりぴり裂く。 さすがに、スカートの長さが、そろそろ危険だと思って。 それで、鎖骨まで断ち切られたヤニクの肩口を縛り、左目にも布をあてて。]
貴方、回復魔法でも覚えなさいよ。 私の服が、足りなくなるから。
[などと冗談を言って、廃屋を出ようと立ち上がった。]
(68) 2013/06/20(Thu) 01時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/20(Thu) 01時半頃
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[どこをどう走ったのか。 気が付くと、なにかに引き寄せられるかのように、 また広場に戻ってきてしまっていた。]
[混乱しながらも、少女は思い出す。 ここに置いていった皮袋の存在を。]
(69) 2013/06/20(Thu) 01時半頃
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[体温の色が消えた瞬間、今まで体温が見えていた場所に 違わず尾と舌を飛ばす]
………。
[狼の毛皮は宙に舞う>>67 他のものよりは温度はあるその動きに、片目が動いた。 だがすぐにもっと高い、命の色が地にあると判ると 両目はそちらに戻る]
…………。
[攻撃を予想しなかったわけではない。 ただ蜥蜴は肉体に直接の攻撃が加わらなければ 攻撃と認識出来ないからこそ、 宙を舞うものから即座に視線を戻したのだ]
(70) 2013/06/20(Thu) 01時半頃
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[そして攻撃を認識しないからこそ、 躊躇うことなく倒れた身体に四足のまま近寄る。
黙ったまま、振り上げた鉤爪は命の中央を狙い動く**]
(71) 2013/06/20(Thu) 01時半頃
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死ぬんじゃないわよ。
……行ってきます。
[そう言って、廃屋の外へ駆け出した。**]
(72) 2013/06/20(Thu) 02時頃
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─回想・広場を離れる前に─
[ホレーショーに勇気付けられ、ソフィアは決意する。 逃げずに戦うと。もう言い訳はしないと。
瀕死の猫が入っていた皮袋。 その存在は、あの時─ヴェラを追えなかった時─のソフィアにとっては言い訳の理由であり 戦うと決意した今、これは置いていくべきモノのように思えた。]
ここに。私の迷う心を、置いていきますね。
…ヴェラさん。私、もう逃げません。 精一杯 、戦ってきます。
言い付け、守れなくてごめんなさい。 ……。いってきます!
[一度小さく振り返って。くるりと前に、向き直る。 過去の情けない自分との決別。 皮袋にそれを詰め込んで、広場の中心に置いて去った。]
(73) 2013/06/20(Thu) 02時頃
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─現在・広場─
[その皮袋が、ない。 ヴェラはここに戻ってきたのだろうか? だとすれば、今どこに。]
[先ほど、コリーンとヤニクに出会う少し前。 ヴェラの去った方角から、一筋の光が立ち上っていた。 久々の光は一瞬、煌々と顔を照らして、 その瞬間。あぁ、綺麗だ、とソフィアは思った。
…それがツェツィーリヤの命の、最後の輝きとは知らぬまま。
そこで一体、何が起きていたのだろう。 立ち上がる光柱を見る前だったか、後だったか。 ホレーショーの表情も、一瞬動いたように感じた。
あの現場に向かえば、ヴェラかホレーショーに会えるかもしれないと期待して。 少女は森へ…戦いの最中へと、向かっていく。]
(74) 2013/06/20(Thu) 02時頃
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ソフィアは、森の中を足早に駆ける。**
2013/06/20(Thu) 02時半頃
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[幾度か意識は飛びかけて] [ぼやけた片目で見上げる姿は、淡い色]
……確かに目の毒、だな… 元気だったら今頃…押し倒してンぜ……?
[そんな下卑た軽口を交わし、出ていく姿を見送って]
…ちきしょう、もう少しくらい根性見せれっての。 こんなとこで終わって、たまるか……
[苦々しく呟いて、伸ばす有刺鉄線] [巻き付けて、絡めるようにして、傷ついた体を少しづつ引きずって]
[今更、何が出来る?]
…けど、生きねえと……
せっかく、拾ってもらったン、だから……
(75) 2013/06/20(Thu) 02時半頃
|
ヤニクは、奥歯を噛みしめた**
2013/06/20(Thu) 03時頃
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[降り注ぐ赤い雨は、皮膚を伝い、傷から溢れる赤い血を混ぜて流れていく。]
[私は、この雨が、この村が、嫌いだ。]
[私は、『聖杯』が、嫌いだ。] だって、貴女の願いは、叶ってないじゃない。
[以前調べた、この村の伝説が事実ならば。]
[『止まない雨を』。 確かにその願いは叶ったのかもしれない。でも。]
(76) 2013/06/20(Thu) 19時頃
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|
貴女は、本当は。 貴女にとって何より大切な、『村の人達の幸せ』を。 『村の人達の未来』を、願っていたんでしょ?
[自分の命を捧げる程の願いは、雨に流れる。]
[私は、『聖杯』が、嫌いだ。 きっと、本当の幸せは得られないから。 きっと、本当の願いは叶わないから。 きっと、悲しみを生むから。 言葉通りに願いを叶えた『聖杯』に悪意を感じるのは、エゴかもしれないけれど。]
(77) 2013/06/20(Thu) 19時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/20(Thu) 19時頃
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[赤い雨は瞼に落ちて、頬を流れて、落ちていく。]
[『雨を受けるのが聖杯なら。 受けた水は、毒水にでも変わってそうだわ』 ――……それは、いつか言った言葉。>>0:103]
[人の涙を受けるのが、『聖杯』なら。 きっと、本当の幸せは得られない。]
[それでも、求めてしまう。願ってしまう。 私だって――……。]
[だから私は、『聖杯』が、大嫌いだ。]
(78) 2013/06/20(Thu) 19時半頃
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[身体を打つ雨。止まない雨。冷たい雨。 泣いているのは、雨に消えた村人か、血を流す女か。それとも。
――……ねぇ。貴方なの? ホレーショー。**]
(79) 2013/06/20(Thu) 19時半頃
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― 回想・廃屋 ―
[ヤニクの言葉>>75に、目を丸くして。]
ばぁか。100万年早いわよ。 悔しかったら、早く元気になりなさい。
[などと冗談を言いながら、軽口を聞けた事に少し安堵して。 緩く笑みを浮かべ。]
[そうして、廃屋を後にした。→>>72]
(80) 2013/06/20(Thu) 19時半頃
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―氷の魔物と―
[飛びかかる意思は、確かにあった。 たとえ一瞬であろうとも、その後に供物が砕け散ろうとも。 白狼となり、獲物の命脈を絶つ意思は、細胞の隅々まで沁み渡らせていたつもりだった。 狼として、群れのため。魔法使いとして、これまで貪ってきた魂のため。 だから、毛皮を解き放った右手は、最後の力を振り絞った全力で>>61。
耐えられなかったのは、2度の激闘と、身に得た過重な魂に叫びをあげた、肉体の方だった。
供物を解放した瞬間、全ての感覚が一度に消えた。 張り切った糸が、ほんの僅かな衝撃で、いとも簡単に千切れるように。
もう、視界には何も映らない。聴覚はなにも捉えない。
感じるは、ただ全面に広がる闇ばかり。 上も下も、分からない。 遊離した意思の中では飛び舞う毛皮>>67さえも、認識することは、もうできない]
(81) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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|
[それは、ほんの一瞬の出来事だったのだろう。
ヴェラは、冷たく濡れた前面の感覚により、ぼんやりと意識を取り戻していた。 倒れこんだ衝撃と、打ちつけてきた地の水たまり、そして赤い雨の冷やかさが、千切れた糸を僅かに繋ぐ。
体が、まったく動かない。 まるで、鉛の中に閉じ込められてしまったように。
ひどく低い視界の中で、遠くにかすんで見えたのは、先ほど投げ捨てた革袋>>23。 ヴェラは知らないことではあるが、それはソフィアが意図的に、広場に置き去っていったもの>>73だ。
彼女は過去の自分のことを、その中に詰めていたけれど。 ヴェラは、あるはずの未来>>0:36を詰めていたはずだったのに。
聞こえてくる、重々しく亀裂の走る、巨大な足音。 氷の魔物が視界に割り込み>>71、遠くに見えていた架空の未来を、遮った]
(82) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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|
[視線を送るは、圧倒的な巨体で見下ろす氷の蜥蜴。 彼が、一瞬でも毛皮に目を取られて>>70いなければ、ヴェラがこの光景を目の当たりにすることはなかっただろう。 この状態に至ることも、きっとなかったことだと思う。 声はもう、出てこない。体は変わらず、動かない。 見てみたかった未来はかき消され、迫る予感は、終焉の予感。
震えるヴェラの右手が、魔物に向かって伸ばされる。
軋む体を、意思で動かした訳ではない。 それは、ほとんど本能に従ったものだったのかもしれない。 ぴくり、ぴくり、と痙攣する右手を差し出し。 魔物に向けて『止めてくれ』と、助命の懇願をしているかのように。
魔物は沈黙でそれに答える。 そして、おそらくはヴェラの命を絶つために、鉤爪を振り上げて>>71……]
(83) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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|
[ヴェラは同時に、差し向けていた『右手』に力を込めた]
(84) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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[それは、今から1年くらい前のことだっただろうか。
人型魔物の殺害を終えたヴェラは、狼の姿でそれこそ死んだように丸まって、疲弊しきった体を休ませていた。 そこへ、遅れて訪れたヴェスパタインが通りがかり。
瀕死と勘違いした彼は、おもむろにその右手をヴェラへと差し出したのだった。
「や、やめろ馬鹿者!」と、慌ててヴェラは飛びあがり、彼に厳重に抗議した。 早とちりに気付いたヴェスパタインは、「紛らわしいことをするな」と言いながらも、緊張していた頬を緩ませて……。
これは、そんな他愛もない、昔話。 物騒とはいえ、魔法使い同士らしい、ちょっとした笑い話だ。
ただ、ヴェラはあの時に触れた感触を、今でもしっかりと覚えている。 発動しかけたヴェスパタインの力は、生に満ちたヴェラでさえも、体から何かを掻っ攫っていく荒波を受けたように感じていて。
……死に瀕した者であれば、たやすく飲み込まれていくものなのだろうなと。 そう、体感したのだった]
(85) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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[あの時の感覚は、『喰われる』という意識がもたらした、単なる錯覚だったのかもしれない。
それでも、ぎりぎりまで追い込まれた体がとった行動は、その記憶に委ねたもの。 魔法使いの力は、平時の者に対してさえも、何らかの作用をもたらすのではないかと。
そんなこと、できる訳がない。そんなことは分かっている。 けれど、これだけ接近してきた魔物に対し、今ヴェラが向けられる力は、一つしか残っていない。
ツェツィーリヤも、イアンも封じ込められた右手が、強く赤黒く明滅する。 多くの魂を帯びた右手が、目の前の魔物と対峙する。
供物を手放した狼の、最後に残された本当の牙>>66。 それは、多くの魂が宿った、魔法使いの原点、『右手』。
『死の淵に立つ者』に対してではなく……『生の途上にいる者』に対する、『生贄』]
(86) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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[それは、まったく徒労に終わる、無駄なあがきだったのかもしれない。 このまま鉤爪が振り下ろされれば、抵抗することは叶わない。
そうでなくても、このまま未来を歩むことすら、できるかどうか危うい体だ。 だから、多くは望まない。
獲物はあいつだ、と、自らの右手に告げた。 できるなら力を貸してくれ、と右手の魂に呼びかけた。
例え、その一欠片でもいい。表面を打ち割るだけでもかまわない。 厚い氷で閉ざされた内側。おそらくは、その深く深くに眠っている……
『何者かの魂』に、力の限り『喰らい付け』、と。
振り下ろされる鉤爪の、風斬る音は聞こえてくるか。 薄れてゆく意識の中、ヴェラは最後に力を振り絞り。
生者に対する『生贄』の力を、発動させた**]
(87) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/20(Thu) 20時半頃
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[雨を跳ね上げながら、走る。
どこに居るかなんて、分からないから。 先程村に訪れた、夜明けの光>>3:110。 その光源の方へと、向かって。]
[そこで見た光景は、振り下ろされた鉤爪と。 そちらへ右手を翳す、ヴェラの姿。>>87]
(88) 2013/06/20(Thu) 20時半頃
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だめぇぇええッッ!!!
[走りながら、思う。]
[氷蜥蜴が、ホレーショーじゃなかったら? ――……でも、もしもそうだったら、取り返しがつかないよ。]
[もしホレーショーでも。 私とヤニクを、殺そうとしたのよ?]
[――……それでも、嫌なの。]
(89) 2013/06/20(Thu) 21時頃
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[私は咄嗟に、氷蜥蜴を背にする様に、右手を翳すヴェラの前に身体を滑り込ませた。 私が、氷蜥蜴に殺されるだろうか。 私が、生贄にされるだろうか。
――……それでも、足が止まらなかったの。**]
(90) 2013/06/20(Thu) 21時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/20(Thu) 21時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/20(Thu) 22時半頃
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− 森の奥 −
[鉤爪を振り被った直後、遮る様な声>>89と共に コリーンが飛び込んで来る。 動く体温を素早く察知した片目がぎょろりと見つけ、 その身体もろともヴェラを切り裂こうとした]
…………。
[だがその鉤爪は途中で寸でで動きを止める。 庇うコリーンの向こう、突き出したヴェラの右腕>>87と それに応じる様に、 イアンの遺骸が霧散して雨に消えるのが見えた]
(91) 2013/06/20(Thu) 22時半頃
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イアン…。
[そうか、それ程大切か。 魔物と化しても酷く冷静な視線が霧と化したイアンと ヴェラの右腕を片目で見つめる]
(*5) 2013/06/20(Thu) 22時半頃
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[ヴェラの最期を認めたくないと言う様に、 見たくないと言う様に雨に消えたイアンの遺骸の あった場所と、脈打つヴェラの右腕に 蜥蜴は無言のまま鉤爪を降ろし、地を蹴った]
…………。
[コリーンの傷も浅くない、もしかしたら生贄の魔法は コリーンに発動するのかもしれない。 魔物の本能的な危機察知か、 それともそれ以外に何か思う事があったのか。
大事な贄になる筈の目の前の餌を捨て、 蜥蜴はその場から走り去った]
(92) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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どうせ放っておいても死ヌ。
[トドメを刺さなかった事を何故か言い訳の様に口にして 蜥蜴は四足のまま駆けた]
(*6) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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腹ガ減っタな。
[色々思い出して嫌になる。
あの女も俺の前に飛び出してきた。 首が無くなる直前の事だ。
魔に堕ちる事を厭わないほど、 堕ちる事を望んだほど大切だった。
殆ど残っていない記憶が冷たい氷の心の奥で疼く]
(93) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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―右手と鉤爪の対峙―
[そこで行われたのは、ほんの一瞬の出来事だったのかもしれない。 『生贄』を発動させたヴェラに対し、振り下ろされた氷の魔物の鉤爪>>88。
そして、割って入る誰かの姿>>89。
視界はかすみ、姿はおぼろげではあったけど。 それがコリーンであることは、聞き馴染んだ声で分かった。
馬鹿者。詫びて撫でろ。
鈍った神経伝達を受けて、心の中でそう呟いた。振り下ろされる鉤爪のイメージ。 切り裂かれる自分と群の仲間の姿……]
(94) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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[けれど、鉤爪の動きは裂かれる寸前でぴたりと止まった。 近くで霧のように散って行ったのは、なんだったのか。 視界がかすみ、それすらも判別できない。ただ、呼応するように右手が脈打ったように感じ……。
……お前か? 礼を言うぞ。
その脈拍が、かつてよく触れあっていた相手のように感じて。 ただの気のせいだったのかもしれないが、そう思わずにはいられなかった。
先ほど何かが散った場所と共に、右手に撃ち落とされる、氷の鉤爪>>92。 もはや、痛みは特に、感じない。
ただ、宿らせていた『生贄』の力が、その場で消滅していった。 ぬかるみに打ち込まれた右腕は、もう動かない。魔物がどうなったのかも分からない。 ヴェラはただ、持ちあがる力さえないその右手を、ぼんやりと見つめることしかできなかった]
(95) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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[背を裂かれるはずの鉤爪は、届かないまま。>>91 ヴェラの後ろ、イアンの遺骸が雨に霧散するのが見えた。]
[氷蜥蜴は、再び私の前から姿を消して。>>92]
ヴェラさん。ごめんなさい。 あの魔物、ホレーショーかもしれないの。 もしも、そうなら。 《生贄》、に……。
[しないで。と、小さく呟くのは。 『傷つけないで』ではなく、《生贄》というのは。 ……その対の意味に、気付くでしょうか。]
(96) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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[コリーンの声が聞こえてくる>>96。 話しかけられるということは、当面の危険は去ったと言うことなのだろうか。 あの魔物が、ホレーショーかもしれない。 その言葉はすんなりと受け入れ……続く言葉の意味までは、朦朧としているせいか、ヴェラにはうまく受け止めることができなかった。 ただ、『生贄』という言葉に、伝えなければならない事実を思いだす]
イ、ア
[イアンと、ツェツィーリヤがこの手にいる。 途切れ途切れに発した2人の名前と、無理矢理持ち上げようとした右手の腹で、彼女に意味が通じたかどうかは分からない。 それでも、伝えておかなければならない。 おそらくは……自分も群から離れる時が、近づいてきているのだから]
(97) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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[『詫びて撫でろ』>>94 その言葉が聞こえるわけでは、なかったけれど。 向き合っているその顔が、優しい顔に、見えて。]
ごめんなさい。ごめんなさい……。
[ぼろぼろと零れる涙が、止まらない。 雨が降っていて、良かったと思った。]
(98) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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[蜥蜴は考える。 コリーンがいると言う事は ソフィアが失敗したか、殺されたかだ。 もしかしたらもう生贄にして徒労に終わるかもしれないが、 今後の策を練るのに確認も必要かと、 先程戦っていた場所へと走る。
左右の目は忙しなく動きながら警戒を怠らない。
そして見つけたのは隠れていた場所で まだ動いている命の色>>75
とっくに死んで、彼こそ生贄になったと思っていたが。
丁度いい、とばかりに遠慮なく餌にしようと ヤニクに向けて尾を振った]
(99) 2013/06/20(Thu) 23時頃
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イア『ン』?
[持ち上げられた右手、両手で受け止めて。>>97]
無理しないで……。 今、雨を凌げる所に、運ぶから……。
[そう言って、彼をおんぶして運ぼうと。 ヴェラは小柄で、身長も自分の方が少し高い位だし。]
(100) 2013/06/20(Thu) 23時半頃
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[謝るコリーンの声がする。微かに顔をあげて彼女を見やる>>98。 聞こえてくるのは詫びの言葉。 狼であれば、赤い雨の薄まる頬の筋を、舐め取っていたのかもしれないが。 詫びるは……むしろこちらの方だ]
……っ。
[イアンとツェツィーリヤのことが通じたかどうかは分からない。 右手を受け止められ、そのまま運んでくれようとしていることは分かった>>100。 体を動かす力は残っていない。 小柄でも、脱力した体は重かろうと、精一杯首を振ろうとする。 おそらくは、もう長くないことは、自分でもしっかりと理解している。 だから、精一杯の力を込めて、訴えた。「頼、む……」と]
(101) 2013/06/20(Thu) 23時半頃
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[気配]
[見上げれば、迫るは冷たき尾]
[有刺鉄線は花咲くも、間に合わぬ]
(102) 2013/06/20(Thu) 23時半頃
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やだ。やだよ。ヴェラさん。 やだぁ……。
[涙が溢れて、止まらない。]
私、力持ちだから、なんて事ないのよ。 だから、乗ってよ。
やだ。頼まれない。 だから、頑張ってよ。
(103) 2013/06/20(Thu) 23時半頃
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[この場にコリーンもヴェラも、ソフィアもいない。 片目はヤニク>>102を、片目は周囲を警戒していた。
弱った相手1人と判断すれば、 増える多少の傷は覚悟の上で、確実に仕留める事を優先する。 花咲いた有刺鉄線ごと、氷の刃を纏ったまま 尾をヤニクへと振り下ろした]
(104) 2013/06/20(Thu) 23時半頃
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[泣き声が聞こえてくる>>103。ヴェラは困ったようにシュンとなる。 頼みたいこと。それは、『喰って』くれ、と。 私が受け継いできた数々の魂を、かわりに受け継いでやってくれ、と。 そう伝えたかったが、コリーンが泣いているからか、それとも単純に口を動かす筋力が残っていなかったからか。
言葉はこれ以上出てはこなかった。
体が冷えて行くのを感じる。訪れる時が、すぐか先かは分からないが。 こうして看取られるのも悪くはないな、と動かぬ体は彼女に委ねた。 女はいい。温まるし…………などと思いながら、やがては瞼をゆっくりと閉ざしていくことだろう]
(105) 2013/06/20(Thu) 23時半頃
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コリーンは、ヴェラさん……。
2013/06/20(Thu) 23時半頃
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[絡みついた鉄線は、凍り付いて砕け散る]
うぁぁぁぁぁぁ…ッ!!!!!
[悲鳴は届いたか?それとも雨に掻き消されたか] [骨の軋む音、血の凍る音] [せめて逃がさぬ、とツルは足首へと伸びて]
(106) 2013/06/21(Fri) 00時頃
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ソフィアは、やがて森の奥、争いの跡地に辿り着くだろう。途中、その姿に気付く者がいたかは定かでない。**
2013/06/21(Fri) 00時頃
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……〜〜ッッ。
[随分血を流しているのに、涙は涸れないものなのね。]
私の体温で、温めてあげるわよ……。
[そんな言葉を交わしたのは、つい先程の事なのに>>0:26>>0:34>>0:37。 ずっと昔の事の様に、感じるよ。]
私も、また会えて、嬉しかったわ。
[それは、会っですぐの言葉>>0:18に。 素直に、そう言えなかった事に。]
(107) 2013/06/21(Fri) 00時頃
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[悪くない。誰かに看取られて終えるのは悪くない……が。
ただ、叱られそうだな、とは思う。 群れの仲間に対してか、右手に込められた魂たちに対してか。
だから、ヴェラは心の中で、すまんと一言詫びを入れた。 それは、傍にいるコリーンや群の仲間に対してと、ツェツィーリヤや、イアン。 この右手で受け継いできたはずの魂たち。
あんまり先の事を考えず、大言を吐き続けてしまったものだから。 今更引っ込めるのは、相当心苦しいのだが。
これ以上、群を守ることも、魂を引き継ぎ続けることも叶わない私は]
(108) 2013/06/21(Fri) 00時頃
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私……は、弱かっ、た……。
[吐き出す息と、ほとんど聞き分けられないだろう声。 すまない。
最後に口惜しげにそう呟いて、そのまま意識は遠ざかって行った]**
(109) 2013/06/21(Fri) 00時頃
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[耳に届く悲鳴>>106に周囲を警戒していた片目が更に素早く動く。 声に反応する命の色が無いかを探すなか、 腕に絡む棘の痛みに攻撃を受けたのだと気付いた]
シュルリッッッッ
[尾とは違う、鋭い音を立てて鞭の様な舌が右腕を狙う。 そして棘に引かれる様にヤニクへと駆けて、 棘が捕えた腕を爪を立てる様に彼へと突き出した]
(110) 2013/06/21(Fri) 00時頃
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[貴方の『頼み』は、分かっている。 だけど、貴方の願いと反してしまうかもしれない私が、受け継いで良いんですか?]
[冷えていく身体、ぎゅっと抱き締めながら。 その額に唇で軽く、触れて。]
貴方の事、好きだったわ。 …………おやすみなさい。
[過去系なのが、とても悲しかった。 そうして、強く抱き締めたまま、私は右手に力を集めた。]
(111) 2013/06/21(Fri) 00時頃
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ヴェラは、遅いではないか。そうは思ったものの、耳に聞こえた言葉>>107に、私もだ、と小さく首を……**
2013/06/21(Fri) 00時頃
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