262 【突発誰歓RP】聖夜におうちに帰れない村
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ホウイチに1人が投票した。
ナナコロに8人が投票した。
ナナコロは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
全ての人狼を退治した……。人狼に怯える日々は去ったのだ!
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[ しろい くうきだけが ふわり、と動いたように見えた。
二つの足先と、ぼんやりとした白は、 おんなのこの声をもっていて、 ( いや。そんなこと、足先から分かっていたけれど、 ) ひとりのむすめを持つ身としては、多少 …多少、怪訝な顔をしてしまったと思う。
顔も見えない、とうめいなおんなのこは メリーなクリスマスを過ごさないという。 まず、メリークリスマスのメリーってどういう意味だったっけ、 一般教養が遠い。
不思議な、子だ。 漸くよるの向こうに彼女の上半身を、 薄ぼんやりとみて。]
(0) is0716 2016/12/22(Thu) 07時頃
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[ 渡された中華まんは、不思議と受け入れてしまった。 しらないひとから物を貰っちゃあいけません。 子どもには口酸っぱく言っているというのに、
今日は、きっと、 半分くらいちちおやじゃあないんだろう。
じゃあ 何 なのかは 分からないけれど]
── メリーにならないなら、 嬢ちゃんは、何になるんだ?
[ 通り過ぎていく小さな背中に 呟くような、問い掛け。 返事がなくても、別段構わない。
本の少し 答えが知りたくなった。それだけ。]
(1) is0716 2016/12/22(Thu) 07時頃
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[ 一つのまんじゅうのおもさと おんど。 しろいかみを纏った其を、暫く見つめていたけれど、
嗚呼、紅茶缶と交換すればよかった。 今さらその先、紙袋の最後の一個に思いを馳せた。
公園に入っていったのは見ていたから、と 背中を預けた石から離れ、一歩、踏み込んだところで
何か が 手の甲付近を掠めて行った。]
(2) is0716 2016/12/22(Thu) 07時頃
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……、?
[ 風圧だけ感じて、飛んでいく くろいなにか を見送り、
── けたたましい時計の音と、消えてしまったふゆの火と、 なんかその一部始終を遠目からみてしまって
うわあ と 完全な他人事精神が 思う。
どうしようかな、饅頭が冷める。 いち一般人、顔の彫りは深くともしっかり日本人なもので 関わりたくなさ みたいなものがとても強く 入り口付近に立ち竦むまま**]
(3) is0716 2016/12/22(Thu) 07時頃
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は、はは… 焼き豚なるかと思うた。笑えへんわ。
[粗末なジーパンはいつ流行るんだ、って感じのダメージジーンズと化した。 無情にもアラームは鳴り続ける。 はよ止めんと近隣のご迷惑ってか 火ィ焚いてもうたし怒られる…と立ち上がろうとした所に駆けてくる足音。誰や。近隣のひとか。 それともおまわりさんか。おまわりさんはあかん。 弱まった火、乏しい街灯の光は白雪に反射しなんとか辺りを照らしていた、が。
……なんか、ちょいイモなおねーさん?>>2:60が走って……]
(4) 通雨 2016/12/22(Thu) 12時半頃
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ちょ、待––––––––––ッッッ!! ねーさん何、いやあの、何その棒何!? やめっ待ちぃ勘弁勘弁勘弁 すんませんカネなら出すから––––––!!
[決死の形相で枝を構えて襲いかかってくる、 何でか知らんがめっちゃ目を細めた若いねーちゃん。 一難去ってまた一難、神は我に四苦八苦を与えたもうたか! ホームレス狩りとかいう言葉が頭をよぎり 慌てて諭吉ガードを試みるも、 先ほどのローリングで諭吉は手の届かぬ位置に舞い落ち鎮座の模様。 慌てた勢いでポケットの全財産3050円(札2枚、あとは小銭)を更にぶちまけ。じゃりりん、なんて金属同士がぶつかり合う音、
おん。
それを追う様に、背後で犬の、吠える声。]
(5) 通雨 2016/12/22(Thu) 12時半頃
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[背後。 川に置いてきた、黒と茶色。 不細工なまだら模様の雑種犬が、 ほとんど千切れた様な尻尾をゆるやかに振り。
混ぜろや、なんて言いたげに 遠慮無しに飛び込んできた。]*
(6) 通雨 2016/12/22(Thu) 12時半頃
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[>>5モンスターがなにか叫んでいる。 それは敵意とかそういうやつよりも、むしろ慌てふためいて怯えているようにも見えたけど、 踏み出した加速は止まらない。]
あたしは! 生きる! この夜を生き延びてみせる——!
[眼鏡の無いぐるぐる混乱した目で、ぼやけた目の前の人影目掛けて枝を振り下ろそうとしたけど、 案の定、距離が掴めず派手に空振り。 勢い余ってよろけた体勢で、よたよた、踏み出した靴の裏で、小石のような硬貨のような感触がした。
踏み留まって、振り返れば。 人影の姿は双つになっているように見えて。 >>6犬のような鳴き声。モンスターに加勢しにきたのだろうか。]
(7) myu-la 2016/12/23(Fri) 00時頃
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た、たすけて……。
[こちらに飛び込んで来た犬のような気配には、枝をもう一度振り上げる戦意を無くし。 多勢に無勢。つまりそれはイコール死。 あたしはあたしの敗北を悟る。
さっきからけたたましく鳴り続ける時計のアラームを、 止めよるためにここに飛び込んだのだけれど、目的の場所へは近付けず。 クリスマスソングのボリュームはだんだん増してくる(なかなか起きれない人のための機能)。]
おうちに帰りたい……よ……。
[泣きの色が混じった声で、震えながら自分の身を抱き締めて、後ずさり。 疲労でもう何がなんだかわからない。判断力をなくした脳は、目に映る全てが敵にしか感じられない。 この旅はいつ終わるのだろうか。*]
(8) myu-la 2016/12/23(Fri) 00時頃
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お、おおぅぅう!?
[まさか、おまえ、助けに……… ……なんて事はなく、犬は一旦振り下ろされ、 また大きく振りかぶられた枝へとわふわふと視線を向けて飛び跳ねた。 この光景。あ、あれや。フリスビー投げる前からテンション上がってるドックランのわるいこちゃんや。 完全に遊んでるもんだと勘違いしてはるこのあほ犬!]
犬は喜び庭駆け回り、てか…
[犬公効果か何なのかはわからんが じりり、と後ずさり>>8する女性。 蒲生は姿勢を立て直すとよたよたとアラーム音の方角へと走る。 真っ白な雪の上。燃え尽きかけた雑誌。 古びた小銭。湿気た紙幣。無残な姿のビニール風。 その向こう側にすっぽり埋まってたそいつ…… きちんと手に取って確認してみりゃ、 何ぞ丁寧に包まれた荷物。]
(9) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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…時計、よな? なぁんでンなモン空から降って… ……いやあのねーちゃんが投げたんか。 いやそんでもなぁんで時計なぞ投げて…
[小首を傾げつつ、女性の方をちらと伺い。 膠着状態らしいのを確認してから、包みを開く。 出てきたのは、ペンギンのかき氷マシーン…]
ちゃう、時計か、これ。 投擲武器にしては新品やん……
[かち、とスイッチを押せばクリスマス・ソングは。 アラームは止まる。辺りには静寂が帰って…… …は来ず、 はふはふ尾を振る犬の白い息と。 >>8涙交じりの声が、ようやっと聞こえてきた]
(10) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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[ 深夜。 クリスマス。 涙声の若い女。 ホームレス襲撃。 飛んできた時計。
–––––––––––謎は全て解けた。]
(11) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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あー、ねぇちゃん。ねーちゃん? これ、ねーちゃんのよな?
[棒で殴られかけた、というか 時計をぶつけられた(と思い込んでいる)身。 少し警戒しつつ、自分の身を抱き震える女性に こちらはやたらと重量感のあるペンギンを抱き歩み寄る]
だいじょーぶ、だいじょーぶ。 男なんざ星の数ほど居るもんやし、 悪い男もええ男もよぉわからんのも居る。 悲しいんはわかっけど、 だからちゅーて人に当たったらあかんよ。
[犬がこちらを振り向いた。 何やその無表情。 さっきまで犬通り越して幼稚園児みてぇなツラしてたんに––––]
(12) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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そんにな。 プレゼントのセンス如きでモメてまう男なんざー、 別れてとーぜん、大正解やん!
[蒲生 陽。 彼は、手先はそこそこ器用なれども。 人として不器用でもあり、
勘違いの力も、抜きん出ていた]*
(13) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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[>9私の持つ枝に反応してか、犬のようなものは無邪気に飛び跳ねる。 上下左右にふりふりしてみたが、とりあえず襲いかかってくる様子はなさげ。
とうとう堪えきれなくなって、さめざめと泣き出す頃には、 >>10アラームは止まって静寂が取り戻される。 >>12時計をこっちに向けながら話しかけてくるモンスターの声色は、思ったより優しかった。 視力の問題で、顔は未だ見えないまま。]
おとこ……?
[何を言われているのかは本気で分からなくて、 きょとんと佇みつつ、少しの間。 辛うじて、慰めてもらっているらしいことは読み取った。]
(14) myu-la 2016/12/23(Fri) 17時半頃
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はい、はい、……す、す、 すびばぜん……。
うるさくして、ごべんなさい……。 ゆるじでください……なんでもしばずから……。
[よくわからないけど、怒ってはいないらしい。 それがむしろこわくて、涙腺が決壊する。
慰められている意味はよくわからないままだけど、 そもそもあたしは時計の騒音で迷惑をかけていると思い込んでいるので、 “人に当たった”つもりもないし、謝れることはそれぐらいしかない。 ——勘違いなら負けず劣らず。その場をやり過ごすテクニックにのみ長けてしまった結果がこれである。
都会のモンスターが人語を介せるらしい、というのが唯一の救いのように感じる。 涙の向こうに見える大柄の体型と、浮かべられた表情は相変わらずよく見えない。 ただひたすら、囚われたペンギンに向かって頭を下げ続けた。*]
(15) myu-la 2016/12/23(Fri) 17時半頃
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『……じぃ、ジジイ!!』
[ふと強く揺り動かされて儂は我に返る。 何やら細く狭い管のようなものの中に詰められた身体を動かし、声の方を見ると……何やら金色の髪を振り乱した女がそこにいた。 目が合うとその金色は目の周りを真っ黒に染めて泣くのだった。
『……良かった……ごめん、じいちゃん…… あたしのせいでどっか行っちゃったのかなって……』
[その金色と面識があるのか、あったとしてどんな会話をしたものやら、それはどうにも思い出すことは出来なかった。]
(16) ヨキ 2016/12/23(Fri) 20時頃
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……なんや、すんませんなぁ。
[ぺこりと頭を下げてみせると金色頭の娘さんは目の周りをパンダみたいにしながら笑ってくれた。 なんだか妙な化粧だけれど、彼女はそうやっていた方が可愛い。 彼女は儂の手を掴むと、管の中から引きずり出してくれる。 儂がどれだけこの暗い穴ぐらの中で過ごしたかは知らないが、酷く身体の節々が痛かった。
金色の娘さんはずっと洟を啜り上げると、光る板を取り出して何やら操作をして……それをぴとりと顔にくっつける。]
『おかあさん、おじいちゃん見つけた。 場所は……』
(17) ヨキ 2016/12/23(Fri) 20時半頃
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[それから間もなくして訪れた女と、金色の娘さんとに挟まれて、儂はとぼとぼ歩いている。 嗚咽を漏らす二人に挟まれるのは何だか妙な気分だったが、二人は固く手を握ってくるのだ、どうにも逃げられそうもない。 年を取っている方の女が、儂の手を擦りながらため息を漏らす。
『こんな寒い中……すっかり手が真っ赤ね。 ……お父さん、覚えている? 昔こんな寒い日に、2人で赤い手袋を買いに行ったの。
よそ行きの上等な真っ赤な手袋買いに、二人で手を繋いでこうして道を歩いたのよね……だけれど私ったら、すぐ友達に自慢しに行っちゃって、雪遊びで駄目にしちゃったの。
それからお母さんたらずっとそのことをからかうんだもの。 耳についちゃってるわ。』
恥ずかしいな、と言いながらそう話す女の顔は、不思議と懐かしい色をしていた。]
(18) ヨキ 2016/12/23(Fri) 21時頃
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[来た道には、点々。薄灰色の足跡がひとすじ。 26.5cmは、その間に積もった雪に、少し埋まっていた。
それに向かって、反対側から来る、同じく足跡が。 今度はふたすじ。
真新しい26.5cmきっかりと、 その隣にならんだ22cm。
同じ調子で、点々。続く。]
あ、明るくなって来た。
(19) redegg 2016/12/23(Fri) 21時頃
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[真っ暗だった空が、 厚い雲の向こうにでも白み始めるのが見えて。
子供は見上げた。
お互いかさついた手と手を繋いで、 それは、何事もなかった朝のように。
ぽつり、溢れた言葉。]
どこに行こうか。電車もそろそろ動いてるはずだし。
[家にはもう戻れないけれど。 死んだわけでもないから。と、]
(20) redegg 2016/12/23(Fri) 21時頃
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[今度はこの、小さな彼女に。
自分が何かを贈れるようになりたいと。
それは、あるいは自分が生きていること。 けれど、今の彼女にその余裕がないこと。
そのくらいのことは考えられるように、 この一晩ですこしだけ、成長して。
また、少年とも青年ともつかない、 境界線の上をふらふら、と。それでも。]
僕が、働くから。心配しないで。
[すこし。ほんの、すこしだけ。 青年のほうへと傾いて、再び。]
(21) redegg 2016/12/23(Fri) 21時頃
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[歩き出すのだ。
聖夜の贈り物を背負い込んで。
それは、はるか先。 彼がすっかりと老いるまで。
訪れるたびに繰り返される、 若かりしころの、記憶となって。**]
(22) redegg 2016/12/23(Fri) 21時半頃
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[お父さんは覚えていないでしょうけれど、などと続ける女に被せるように、金色の娘さんは口を尖らせる。
『そう?おじいちゃんならすっごいいっぱい買ってくれそうじゃん。だって、毎回毎回クリスマスになるとプレゼントくれてさぁ。 おかあさん、それで毎回毎回おじいちゃんに『こんな高いのー』て怒ってたじゃん。
あたしは買ってくれるのが何だって、嬉しかったよ。 おじいちゃん、ビックリさせよー!って顔してて、あたしもそれ見てワクワクしててさ。
……まあ、覚えてないかもしれないけどさ。』
彼女もまた何かを懐かしむような目をして言うのだ。 覚えているか、と問われてみれば……儂はそれを覚えているかもしれないし、覚えていないかもしれない。]
(23) ヨキ 2016/12/23(Fri) 21時半頃
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[だけれど、探していたものが見つかったような、ほっとした心持ちになって、儂はにっこり微笑んで言う。]
んー、覚えとらんかもしれませんなぁ。 いやぁ、すんませんなぁ。
[ははは、と笑う口の中に雪が1粒舞い込んでくる。 けれど、もう儂は寒くはない。]
(24) ヨキ 2016/12/23(Fri) 21時半頃
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[まだまだ寒い雪道を三人、手を繋いで歩いていく。 なんと話のくだらない思い出話に花を咲かせて。
もうすぐそこが見えてくる。 暖かな場所。
誰しもがそこが帰るべきところと知っているから、誰とはなしにくちにするのだ。 鍵を開けて、誰もいないと分かっている家に向かってこう言うのだ。]
(25) ヨキ 2016/12/23(Fri) 21時半頃
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*ただいま。*
(26) ヨキ 2016/12/23(Fri) 21時半頃
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りんと冷えた冬の朝焼けは、ひどく澄んでいた。
気付けば雪雲は遥か彼方に遠く、
何にも邪魔されぬ朝日は堂々と。
白銀に染まった世界をゆっくりと、
ゆっくりと昇りながら照らしはじめる。
目覚めた鳥の群れたちが樹上から飛び上がり、
ひぃひぃと鳴きながら横断していく。
子供達も、『サンタクロース』となった大人たちも
まだ浅い夢の中。
(#0) 2016/12/23(Fri) 21時半頃
けれども聖なる夜は明け、朝は誰にも平等にやってくる。
(#1) 2016/12/23(Fri) 21時半頃
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おーおー泣くな泣くな。 いや泣いてもええんか。 クリスマスに泣いちゃあかん法律なんざ 何処ぞにもあらへんもんなー。
[先ほどの剣幕とは真逆に、 ぺこぺこと謝り泣き始める女性。 うんうんわかるわかるで。失恋直後のおにゃのこちゅーのはメンタルがね? いやわかるんやけど、正直俺ぁ慰めのスキルにゃ自身あらへん。]
…あー、せやせや。
[何となく手の中で居心地の悪そうなペンギンの時計。 この贈り物が彼女との恋人との関係に なんかケツレツ的なアレを齎したんやろ。多分。]
(27) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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あんなぁ、確かえーっと… そ、多分あっちの橋…赤い橋があるんやけど… …の、近く……駐輪場の横。 リサイクルショップがな、あるんよ。 時々世話んなるんやけど。
そこに売っぱらっちまえばええねん。 折角ならほかすよか役に立てちまい?
[ぐい、と女性の手の中にその時計を押し付ける。 それからなお彼女の足元でてちてちとうろつく犬に しゃがみ込んでから声を掛けた]
おめさん、そこまで案内できっか?
(28) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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[汚いまだらの名無しの犬は、 鳴き声あげず、こて、と首を傾げるだけ]
…出来んよなぁ、うん、知っとる。 でもねーちゃん一人じゃ あぶねぇもんなぁこん夜中に。
んじゃ、一緒に居てやり。 犬一匹居るだけでちゃうやろ。
[な?と手を伸ばし、犬の頭を撫でる。 犬はぺろりと自分同様に汚く汚れた手を舐める。 小さく微笑んで、男は立ち上がり。 折れたビニール傘と、散らばった小銭と。 諸々のがらくたを拾い集め、 最後にスチロール板を抱え上げて、]
(29) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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ほな。 メリークリスマス、ねーさん。
[最後に一度だけ振り返ると、歩き去って行った。
勿論、相手に『人間と思われていない』なぁんて 夢にもうつつにも思わずに、だ。]
(30) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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[普通の人間と俺は、対等になれん。 対等になれんから、逃げる。離れる。隠れる。]
ゆーて、もーちぃとすりゃあ朝か。 コンビニで雑誌読んでぬくりつつ暇潰すかねー。
[そういえば夕飯食いそびれとった。 道理でひもじいなぁ、とポケットの金を確認する。 1000円札が2枚。小銭がたくさん。 ひぃ、ふぅ、みぃ………………]
あ。
(31) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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[公園の雪の上。 忘れ去られ、犬の足跡に潰れた上、 しけてふにゃふにゃになった諭吉の顔は、 なんとなく、泣き顔に見えただろう]*
(32) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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[>>28めそめそが一向に止まらずに怯えていたら、手の中に戻るペンギン(重い)。 今となっては忌々しい、役に立たなかったオフ会の残骸。 これを、売っぱらって役に立てろ、という提案を耳にした。
もう一度、しゃくり上げて、 そこでようやく頭が冷静になる。]
……あ。
[そうだ。よく考えたら、これは結構な値打ちがしたし。 売り払えば帰りの交通費が出て余りあるだろう。
今までどうして気付かなかったんだろう。 腕の中のペンギンを見下ろした。 幸い、すっ飛んでいった際についた傷はちょっとしたものだ。]
(33) myu-la 2016/12/24(Sat) 20時半頃
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……あっ。 はい、その……あの。
[>>30とても優しかったモンスターは、聖夜の挨拶を残し、その巨体を翻して去っていった。 後に残ったのは犬っぽい影。あたしの後をついてくるらしい。 眼鏡は無くしたままなので、結局モンスターの正体は分からずじまい。
まあ、でも……。 種族が違っても分かり合える。分かってくれる。許してくれる。助けてくれる。 そんなこともあるんだなあと、別の意味の涙が溢れ出た。
忌々しいクリスマスだけど、ちょっとした奇跡のように感じる。 ——例え勘違いに勘違いが重なったとしても、だ。]
(34) myu-la 2016/12/24(Sat) 20時半頃
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[赤い端の近く、駐輪場の横。 都会のモンスターが教えてくれた場所へ向かう。 リサイクルショップはこんな時間でも開いていて、おそるおそる入り込んで、 へっぴり腰になりながらペンギンの時計(重い)を見せてみた。
もしかしたら品物がお気に召さず、センスのない田舎者は死すべしということで、 地獄の業火で消し炭にされてしまうかもと身構えたけど、 事は上手く運んで、お札を何枚か懐に入れることができたのであった。
足元でこっちを見上げてわふわふと息を吐く、犬っぽい影の頭を撫でる。]
(35) myu-la 2016/12/24(Sat) 20時半頃
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……そう、だ。 これ、おわびに……。
[手に入った金額から交通費を除いて余ったお札を数枚、犬っぽいのに咥えさせる。 諭吉ではなく、野口だけど。
お金のことはしっかりケジメをつけておくべき。と、何かの本で読んだ。 後から慰謝料を請求されて財産差し押さえされることのないように、 魔除けのような意味合いを込めて、犬っぽいのに託す。
破れたプレゼントの包装紙(重くない)の裏側に、持ち合わせのボールペンで走り書き。
『お騒がせしましたごめんなさい>< メリークリスマス』
さっき言いそびれた挨拶をメモに添えて、野口に重ねて咥えさせ。 ちゃんと届けてくれますようにと、犬っぽいのをもう一度撫でて、別れた。]
(36) myu-la 2016/12/24(Sat) 20時半頃
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[眼鏡は見つからないままだけど、もうそんなことを気にする余裕もなく、 へとへとの体を引き摺って駅へ向かう。 始発電車がもう動いているだろうか。
都会はこわいけど、なんとか生き延びた。 今はそれを喜ぶ……べきなんだろうか。*]
(37) myu-la 2016/12/24(Sat) 20時半頃
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─ 河川敷 ─
あー、さっぶ。
[ねぐらの消えた橋の下。 人目を避ける様に、男は一人。 ぬるい缶コーヒーを啜りつつ、朝日を眺める。
下流から昇ってくる朝日は眩しく、 緩やかに流れる水面の遥か向こう側。 再会を果たしたふたり>>2:63の小さな影法師は土手からも見えて、男の口をおや、と開かせたかもしれない。
んな早くから仲良ぅ散歩か。なんて。 男はその奥を、向こう側を、冬の足跡を知らない。
少しずつ、日の光があたりを温めていく。 何はともあれ、夜は越えられた。 急に力が抜けて、意識がゆるやかに消えていく]
(38) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
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|
[
首輪は波に引きずり込まれ。 リードは千切られ、金具はこぼれ。 原型をどんどんと奪われていく。
]
(39) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
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|
[
その首輪の中に。 飛沫をあげて飛び込んで、 勢いよく鼻先を突っ込んだのは、
まだら模様の海豚だった。 ]
(40) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
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|
………おう?
[目覚めれば、足と足の間に あの間抜けな名無しの犬が座り込んでいた。 日光にしてはやけに生暖かいと思ったのだ]
おう、あのねーちゃんは大丈夫なんか。
[犬は何も喋らない。 ただ、黙って振り返った。 その口は、犬の言葉は何も語らず、
誰かの言葉を>>36、気遣いを、届けに来ていた]
(41) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
|
|
………何や。 余裕そうやんけ。メリーが言えるなんざ。
[口元が少し上に上がる。 見覚えのある包装紙、あのペンギンの奴やんけ。 よだれに濡れたそいつを引き抜けば、 べたりとした野口が数人、呆れ顔でこちらを見ている]
久々やなぁ。 真っ当な人からなんかもらったんって。
[焚き木に突っ込みかけていた諭吉よりも、 その野口たちは明らかに額は低いのだけれども。 それでも、随分とありがたい物に見えたのだ。
拾い物。捨てられたもの。忘れ去られたもの。 そういうものを集めて生きてきた俺だし、 そういう存在が、俺だもの。 そうじゃない、『贈られたもの』なんて。 例え金でも、なんて久しぶりのことだろか]
(42) 通雨 2016/12/25(Sun) 00時頃
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|
[ふと目線をあげれば。 たたん、たたん、と向こう側の橋を電車が渡っていく。 始発電車。日常が、ひとの世界が、目覚めた。 きっと子供達もじきに目覚める。 また世界は賑やかに、そして少し居辛くなるんだろう]
…さて。行くで。 同じ場所に家つくっちゃあ、 いつまた撤去されっかもわからんからな。
[僅かな荷物。丁寧に畳んだ包装紙のクリスマスカード。 それから相変わらずどんくさそうな、気まぐれな犬を連れて。
男は歩き出す。川沿いを、ずっと、ずっと。]**
(43) 通雨 2016/12/25(Sun) 00時頃
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|
[朝の列車に揺られながら、緊張の糸が切れる。 視界はぼやけたまま、眠気がどっと込み上がり。 窓の外、白んでいく朝の景色も碌に見れなかった。
とんだクリスマス・イヴだった。 これから家に帰って、ネットの友達に連絡を取って…… 先のことを考えると途方に暮れるけれど。
まあ、何も得られるものがなかったわけじゃない。とは、思う。 ブルーな気持ちは、今の空の色よりは薄い。
うとうと、心地良く揺られながら微睡み、すぐに思考を手放して。 クリスマスの朝、冒険を終えて帰路に着く。
そして。 ……また寝過ごして、今度は反対方面の知らない駅に降り立ってしまうことに—— なったかもしれないし、ならなかったかもしれないけど。
いずれにせよ、それは聖夜の後のおはなし。**]
(44) myu-la 2016/12/25(Sun) 00時半頃
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