158 雪の夜に
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(――陸の上でも、何があるか解ったもんじゃないからな。)
(*6) 2013/12/26(Thu) 22時半頃
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― →雑貨屋へ ―
寒い!
[外套を置いてきたので尚更だった。 連日の雪は、人通りのある所は泥混じりのみぞれに、 日陰や屋根は、より白く積もって行っている。]
[昨晩、結局店主が戻らなかったのなら、 今朝の店は、開いているかどうかも定かでないが。 CLOSEであっても今は構わず、店の戸を叩いた。]
おーいっ。ちょっと開けてくれるか!?
[気温的な意味でも。]
(37) 2013/12/26(Thu) 22時半頃
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よっぽど手の込んだ偽装じゃなけりゃ、そうなる。
[軽く肯定した。]
……二人目の方は、死体を見れてないんでな。 けど、医者に運び込まれた上で『喰われた』っつってるんだ、 ちょっとやそっとの見間違いじゃないだろう。
(*8) 2013/12/26(Thu) 23時半頃
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うおっ……
な、何だ。もう聞いてたのか?
[出て来ていきなりの泣き顔に、旅人は狼狽えた。>>50 てっきり、ホレーショーの件が耳に入っての事かと思う。]
(51) 2013/12/26(Thu) 23時半頃
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――え。爺さんが? 昨日から?
[予想と別方向からの返答に、思わず棒立ち。>>53 娘の方からへたり込むので合わせるように屈んだが、 そこから先が続かない。]
それ、誰からも知らせは来てないのか?
(57) 2013/12/27(Fri) 00時頃
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そうだな。
[向こうも、自分以外の人狼の存在に気付いて良い筈なのだが。 何らか理由があるのだろうと、想像を巡らす位しか出来ない。]
んー? あぁ。
……どうして? 安心でもした?
(*10) 2013/12/27(Fri) 00時半頃
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[不安に打ちのめされながら、家族の帰りを待ったのだろう。 娘の様子をじっと眺めて――それから口を開いた。]
爺さんの方は知らないけど。
……宿には、今朝連絡があってな。
[それをどんな心地で聞くのかと、想像してみる。 最早家族のない自分には追い付かない世界だ。]
ハナのお袋さんと、ホレーショーが襲われた、 ――喰われたんじゃないかって。
(59) 2013/12/27(Fri) 00時半頃
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死ななかったらまだ罪が軽いってか? だとしたら、そりゃちょっと解らねぇけどな。
[だとしたら、それはどこまでも人間くさい感情だと思う。 囁きの響きに、ふと気配のようなものを感じて、 一瞬背後を見遣る。]
結果は大差ないんじゃないか。
[船乗りを船から引き摺り下ろしたのだ。]
(*12) 2013/12/27(Fri) 01時頃
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……あんたがそれを言うか。
[苦笑らしき揺らぎがそこに乗る。]
(*14) 2013/12/27(Fri) 01時頃
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ともかく……立てるか。 爺さんの事も、自警団か誰かに聞いた方が良いだろ。
[ここに来るまでに被った雪が、振った頭からぱらりと落ち、 また少しずつ水滴に変わり。 手を伸べるが、ソフィアは立てるだろうか。
背後の女にはまだ気付かぬようで、振り向く事はない。]
(67) 2013/12/27(Fri) 01時半頃
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ホレーショーの兄ちゃんの方は、今は診療所だ。 面会謝絶らしいんで、どんな具合かは見てないけど、 多分難しいとこなんじゃないかと思う。
[項垂れる娘に言い添えた。]
……それとも、ここで待ってるか?
[家族の所在、あるいは船乗りの容態の知らせを。]
(68) 2013/12/27(Fri) 01時半頃
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――だって、生きる理由が欲しいんだろう?
(*16) 2013/12/27(Fri) 01時半頃
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どうも。
[そしてこんな時でも、にっこと笑って見せる。]
さて、どうする? どっかで爺さんの行方を知らないか聞きに行くのが先か、 それとも――っくしッ
[ぶるるっと体を震わせれば、また雪と水滴が散る。 それに気付いて、跳ねた髪をくしゃりと掻いた。]
あ、悪い悪い……
いやー、やっぱ上着貸したまんまはツラいわ。 ……一旦診療所に戻るかな。
[そろそろセレストも落ち着いている頃合いかと思う。]
(73) 2013/12/27(Fri) 01時半頃
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……それでも、死んでしまうよりは良い、か?
[蒸し返すように口にする。]
実際、あんたが生きてた事で助かった奴がここにいる訳だしな。
(*18) 2013/12/27(Fri) 01時半頃
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まだ解らん。
[容態についての返答は簡潔だ。 人間いつかは死ぬ――という自己の認識が、 この場に求められてはいないと言う事は知っている。]
…………
[吐露される感情は、ついて回るだろう喪失の不安。]
あの兄ちゃんのことが大事かい。
(76) 2013/12/27(Fri) 02時頃
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それなら、どうする?
[こてりと首を傾げた。 自分はもう言ったから。]
(81) 2013/12/27(Fri) 02時頃
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― 診療所へ ―
[雪道を急ぎ足で、ソフィアと共に戻る。 急いでいるのは薄着の所為もあるものの、怪我人の事を 心配しているだろうから、というのもあった。]
――っ
[途中で、はっと顔を上げ、それから反射的に髪を掻いた。 同行する娘が不思議そうな顔でこちらを見ている。 立ち止まり、顔を顰めた。]
あー……いや。
[こちらが言い淀んでいる間にも、彼女は歩を進めようと促す。 その時、恐らく雑貨屋の状況確認に行くつもりなのだろう、 自警団らしき数人の集団が遠目に見えた。]
……そうだな、急ぐか。
(90) 2013/12/27(Fri) 02時半頃
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[やがて悲鳴も、助けを求める声も、明瞭になる。>>84>>86 横のソフィアに強い声を向けた。]
……先に診療所行ってろ!
[怪我人がいる、という叫びに沿った形の指示を飛ばして、 旅人は声のする方に走って行く。 雪道の滑りすら、姿勢ひとつで推進力に変えてしまえば、 吐く息の白さを置き去りに、足は飛ぶように速い。]
(93) 2013/12/27(Fri) 03時頃
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[そうして行き着いた先の光景に、小さく息を呑んで、 それから]
……、――――
[唇引き結んで近付く。**]
(94) 2013/12/27(Fri) 03時頃
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おい! 大丈夫か……っ、
[最初に視界に飛び込んだのは目立つ色――赤だ。 そして大人が二人がかりで子供を押さえ付けているようにも。
だが良く見れば、ヒューは力なく項垂れており、 獣のように唸るセレストが捕えている子供の姿は。]
――危ないぞ、離れろ!!
(100) 2013/12/27(Fri) 22時頃
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[既に人が集まっている、この状況を覆すのは難しい。]
[昨晩の船乗りなら時間も場所も選ぶ事が出来ていた。 小さな子供の行きそうな場所を、例えば、 隠れ鬼などに使いそうな物陰なんかも含めて見回って、 風除けのある暗がりでその背に狙いを定めた]
[ぴしゃりと霙まじりの雪を踏む足音に振り返っても、 既に逃げおおせることは許さない間合いに入っている。
血の色が弾ける中にあって、それとは似て非なるもの、 夜闇でも光る鮮紅の瞳を男は見ただろうか。
倒れ伏す船乗りから点々と、血の色が通りへ続いていた――]
(*19) 2013/12/27(Fri) 23時頃
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俺が優しかったら世の中の奴らは8割がた優しいけどな。
[根拠は割愛した。さして愉快な話でもない。]
考えちゃいるがこの状況大分ムリあるぜ……!
(*22) 2013/12/27(Fri) 23時頃
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って、ここでジリ貧してりゃ二進も三進も……っ
[流石に手は離さない女の反応に、顔を顰めた。
自警団の人間も聞きつけて来たようだ。 男達が武器を手に輪を作っている。]
くそ! ――貸せッ!!
[舌打ちをひとつ。 野次馬だか自警団だか、邪魔者を押しのけて、 悲鳴と共に暴れる子供に腕を広げた。]
(109) 2013/12/27(Fri) 23時頃
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てめぇらも自警団っつーなら、先に怪我人何とかしやがれ!
[吼えて、力の抜ける女から、小さな人狼の体を引き剥がす。 内に囲うようにして、背中に腕を回した。 近付く誰かの手を肩で押し返す。 爪が身を裂いたかも知れない。牙が穿ったかも。]
大丈夫だ、っ
[周囲の声に反応する余裕などまるでなかったが、 ハナの頭に頬を押し付けた。]
友達だろ。 ……――――――
[微かに囁く言葉に、どれ程の意味がなせたかは知れぬ事で]
(118) 2013/12/28(Sat) 00時頃
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[ただ、
無情に、子供の腕に見知らぬ誰かの手が届いた。 大勢の手が、それを思うままにしようとして、 ハナの怯えを知る者から引き離そうとしている。
目を見開く。 誰かが棒のようなものを振りかざすのが見えて、 喉を潰すような制止の声があって、
甲高い悲鳴が空に刺さった。]
(119) 2013/12/28(Sat) 00時頃
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[人狼の子供の身が離され、打撃によってか完全に力を失う。
――すると旅人は、そこで、するりと腕から力を抜いた。
周囲の、奇妙な熱気の篭るどよめきの中で、深呼吸をする。]
(123) 2013/12/28(Sat) 00時半頃
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……つっても俺、何だかんだで 我が身が一番大事なタイプなんだが。
[銀鈴の声に対して、ぼやくような調子でいる。
衆目があるこの場所では、あからさまに人狼を庇えば 立場が悪くなるのは明白なのだった。 ヒューやセレストがそうするのは人間の勝手だが。]
(*25) 2013/12/28(Sat) 01時頃
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……おい、あんたは怪我ないか?
[悲鳴を上げるセレストへ。
人狼が倒れて暴れる者がいなくなった所で、 改めて状況を見てみれば、酷い有様だ。 一番の重傷は間違いなくヒューだろう。]
診療所っ。
[今も血を流している男の手当が必要な筈だと叱咤する。]
(126) 2013/12/28(Sat) 01時頃
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[ただ、 "助けるからな"と、 そう囁いた声は、あるいは届く前に掻き消えたのか。]
(*27) 2013/12/28(Sat) 01時頃
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[集団とは狂熱するものだ。
人狼を庇い立てたと、この二人が思われたなら、 周囲がどんな視線を向けるかは。]
(129) 2013/12/28(Sat) 01時頃
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