285 【突発誰歓RP】逢魔ヶ時に会いましょう
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― 微睡みの後・2 ―
[ >>0:519>>0:520 彼の警戒心とは裏腹に、 私は朝まで死んだように眠り、 荷物の確認をしていたときも その視線には気付いていませんでした。 そのような事には、慣れていなかったのです。
そして、ザーゴと名乗ったその方は 静かに私を諭してくださいました ]
はい……仰る通りです。
[ 往来で眠りこけるなんて、 裏の街どころか、表の街でもしてはいけません。 私はただ、項垂れるしかありませんでした ]
(144) 2018/10/08(Mon) 23時頃
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[ しかし、一つ助かったことがあります。
“ヒトなのか、混ざりモノなのか” それをもし尋ねられていたら ちょっと困っていたでしょう。
貴重で、有用な“材料”だと、 知られることは良くないことでしょうから。 ……パパの時の、ように。
( >>0:517 最も、その正体の一端を 彼が知っていることは知りません。 ……私からは僅かに、 その植物の香りがするらしいのです )]
(145) 2018/10/08(Mon) 23時頃
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[ >>0:521 そして項垂れているところに 呼ばれた名前に顔を上げ、 問われたことに目を泳がせます。
裏の街の事はある程度知ってはいましたが、 居住区になると、場所によっては、 全く見知らぬ土地かもしれません。
しかしこれ以上お世話になるのは……と、 板挟みになっていると、ザーゴさんの様子が ちょっとおかしい事に気付きます。 視線が彷徨っています。
そして途切れた言葉のその先に、 私はピンときました。 同時に、返礼の方法を思いつきます ]
(146) 2018/10/08(Mon) 23時頃
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あ、あの! よければお礼に、朝ご飯をご馳走します! 足りなければお昼も! ザーゴさんの好きなお店で!
……それで、見知った道に出れば、 そこからは帰れますので、大丈夫です。
[ どうでしょうか?と伺うように彼を見つめます。 ですが、彼が別のものがいいというならば 勿論断るつもりはありません。
どちらにせよ、その日彼にはお礼を言って、 私の連絡先を渡したでしょう。 病気の時や怪我の時は教えてくださいと、告げて ]*
(147) 2018/10/08(Mon) 23時頃
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オーレリアは、ンゴティエクちゃんの手をぎゅっと握り返した。
2018/10/09(Tue) 00時頃
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[ >>155>>156 落ち着かない様子のティエークちゃんを 安心させるように、私はその背を撫でました。 泉に落ちた上に、誰もいなかったら、 不安に思うのも当然でしょう ]
うん、私は大丈夫。 私もよく、分かってないんだけどね。
[ 直接見てはいませんが、 刺されたお腹を触っても痛みも何もありません。 だから、きっと大丈夫でしょう。
ティエークちゃんも 泉に落ちたと言っていましたが、 特に問題は無さそうですし ]
(183) 2018/10/09(Tue) 01時頃
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[ >>157>>158 ぱっ、 と、重ねられた手に、 ちょっとだけ驚きましたが、 私はすぐにその手を握り返しました。
心ここに在らずと言った様子で呟く彼女に、 母親を捜す私の姿が重なって────、 私は微笑みました ]
(184) 2018/10/09(Tue) 01時頃
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捜してみよう、ティエークちゃん。 私も一緒に付いていくから。
うん、大丈夫。 ちゃんと繋いでるよ。
[ >>159 彼女の決めたことに私は反対しませんでした。
私も母親を捜すために、 たくさんの人のお世話になりましたから。 今度は私が彼女の力になりたかったのです。
誰かがいたら、私の背に隠れていいからねと 帽子を深く被り直す彼女に伝えて、 表の街に繋がる道へ、二人で並んで歩き出します ]
(185) 2018/10/09(Tue) 01時頃
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― 表の街 / 公園 ―
[ ────結果として。 表の街にも人はいませんでした。
どこの通りを歩いても、 どこの建物を見遣っても、 人の気配はありません。 建物だけを残して、人が消えてしまったよう。
休憩がてら、公園に寄って ティエークちゃんにベンチを勧めました。 普段は賑わっているこの場所も、 今ここにいるのは私と彼女の二人だけ ]
(186) 2018/10/09(Tue) 01時頃
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ティエークちゃんのお父さんって どこにいるか知ってる?
……あの、硝子の森かな。
[ 街の中心区にある背の高いビル群を指さします。 かつて、私のパパがいた場所でもあります。
……そういえば。 以前あの場所で一人の研究者の人と 会って話をしたことがありました。>>0:563
心なしか、痛ましげな表情をしていた、ような。 私の気のせいかも、知れませんが。 ( その時、彼が聞いてしまった事は、 ……私は知りませんでした>>0:564 )]
(187) 2018/10/09(Tue) 01時頃
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[ けれど、私は一つ思いつきました。 そして悪戯っ子のように彼女へ顔を向けるのです ]
あそこね、 普段はセキュリティが掛かってるんだけど、 人がいない今なら、もしかして入れるかも?
[ もし、彼女がお父さんを捜すなら、 あの建物にある情報は使えるかもしれません。 最も、本当に入れるかどうかは 実際に行ってみないと分かりませんが ]
(188) 2018/10/09(Tue) 01時頃
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[ あまりに非日常なことばかりで、 私の神経は少し麻痺してしまったのかもしれません。 これは夢なのだろうと思う気持ちも 心のどこかで少し、ありました。
それでも一つ思い出したのは、]
……ティエークちゃん。 もし私が急に眠たそうにしたら、 ビンタして起こしてくれると嬉しいな。
[ 空は夕暮れですが、 時間は午前中という状況ですから、 今が朝なのか昼なのか夜かもわかりません。
なので、万が一そんな状況になったときのために、 あらかじめ彼女にお願いをしておくのです。
いまは、助けてくれた人も、 保護者になってくれた人も、いないのですから ]**
(189) 2018/10/09(Tue) 01時頃
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[ >>233>>234 嬉しそうに立ち上がる彼女の様子に 向かうべき場所は決まりました。
早速行こう!と まるでピクニック気分だったそのとき、 困惑するティエークちゃんに目を瞬かせます ]
あっ、うーん…… 病気じゃないけど、先天的なもの?
あのね、私、その、 植物の遺伝子を持ってるの。 だから、夜になると眠くなっちゃって。 ザーゴさんに前、怒られちゃったし……。
[ えへへ、と誤魔化すように笑って、 それからもう一度携帯電話の時間を見ました ]
(268) 2018/10/09(Tue) 22時頃
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……?
[ 時間が止まっていた、と思っていましたが どうやら勘違いだったようで、 時間はちゃんと動いていました。
けれど、普段の私なら とっくに活動を止めている時間なのに、 何故か眠くありません。
これなら大丈夫かもしれない、と思いましたが、 彼女も頷いてくれましたし、一応、念のため、 お願いの取り消しはしませんでした ]
(269) 2018/10/09(Tue) 22時頃
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[ >>235 ティエークちゃんとまた手を繋ぎ、 公園を抜けて硝子の森へ向かいます。 いつもなら、昼でも明かりがついているはずなのに 今はどの窓も暗いままでした。
その時、ふと彼女が空を見上げるので、 私も釣られて見上げました ]
そういえば、無用な外出はしないように、って テレビで言ってたね。
惑星が近づいてくることと関係があるのかな? あ、みんながいないのって 外出してないから……?
[ そうだとしても、あまりにも人気が無さすぎますが。 明確な答えは出ないまま、 硝子の森の入口へとたどり着きます ]
(270) 2018/10/09(Tue) 22時頃
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[ いつも入り口にいるはずの守衛の姿はありません。 セキュリティが作動していることを示す ランプも付いていません。
普段なら、定期的に通っている私と違い、 裏の街の住人のティエークちゃんは 入口すら通れないはずですが、 その日はなんなく通ることができました ]
やった!入れたよ、ティエークちゃん!
[ わーい、と悪戯が成功した子供みたいに 彼女とハイタッチをしようとしながら、 やはり人気のないビルの中を進みます。
建物の中のことはある程度知っていましたから、 エレベーターに乗って、遺伝子の情報が 置いてあるであろうフロアまで行きました ]
(271) 2018/10/09(Tue) 22時頃
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……誰もいないね。
[ 目的の階までたどり着き、 エレベーターの扉から通路を伺いますが、 やはりそこにも人はいません。
そろそろと、廊下を進み、 ある部屋の扉の前まで行きます。 ……扉にも鍵は掛かっていませんでした ]
(272) 2018/10/09(Tue) 22時頃
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いつもならここに知ってる人いるんだけど、 ……いないね。
[ 知り合いどころか、 やはりこの部屋にも人はいませんでした。 誰かいれば、彼女の父親について聞けたのですが。
その時。 私は、棚に並んでいるファイルに目を留めました。 そういえば、検査にここできたとき、 研究員の人があのファイルを見ていた、ような ]
(273) 2018/10/09(Tue) 22時頃
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ティエークちゃん、多分あのファイル、 遺伝子操作した人の資料があるの。 ちょっと見たいから、 待っててもらってもいい?
[ もしかしたら、母親のことが分かるかもしれません。 私は、少し緊張した面持ちで ティエークちゃんを伺ったでしょう。
もちろん、彼女が他のフロアを回るなら この部屋で待っているつもりです。 資料を見たいというなら、必要な資料を探しましょう ]*
(274) 2018/10/09(Tue) 22時頃
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― 硝子の森の中 ―
[ その人と初めて会ったのは、 私が定期検査を受けに 硝子の森へ来た時の事でした。
パパは私を研究員の人へ預け、 どこか別の場所に行ってしまいました。 そしていつものように検査を受け、 パパを待っていた時にその人は現れました ]
(282) 2018/10/09(Tue) 22時半頃
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[ >>209 私とそんなに歳は変わらないように見えました。 ですが、どうやらパパを知っているようです ]
はい! ちょっと冷たい時もありますけど、 人のために頑張ってるパパは好きですよ。
ええと、貴方はパパの同僚の方ですか?
[ それにしては、若く、 パパとは少し歳が離れているように見えますが。
それでもこの日を境に、 私はレオナルドさんと話す機会が増えたでしょう。
……彼がパパをどう思っているか、知らずに ]*
(283) 2018/10/09(Tue) 22時半頃
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うん、いってらっしゃい! 気を付けて行ってきてね。
迷子になったら大声出して。 そしたら迎えに行くから。
[ >>302 探検してくるという彼女を、 私は笑顔で見送りました。
……この空の下で最初に会った時は、 とても不安がっていた彼女が、 今はとても元気な様子なので、>>300 ここに連れてきて良かったと私は思います ]
(317) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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[ ──ティエークちゃんが私の妹だったらな。 そんなことを思うほどに、 私は彼女のことを好いていました。
最初会った時はその見た目に驚きましたが、 慣れればどうということはありません。
見た目が普通の人間よりも、 心根が優しくて、可愛い彼女の方が 一緒に居て心地よかったのです。
だから、彼女の願いが叶えばいいなと 私は駆けていく小さな背を見て思いました ]
(318) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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[ それから私は、部屋の中へ戻りました。 棚の中に並ぶファイルは アルファベット順に並んでいました。 探すのは“Aurelia・Garnet”のラベル。
……ありました!
棚からそのファイルを抜き出して、 パラパラと中身を捲ります。 手前は、最近の検査結果のようでした。 私が知りたいのは一番最初。
そのため、一気に最後のページまで ファイルを捲って────…… ]
(319) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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…………、え。
[ 私の名前が先頭に書かれた書類。 その下、両親の名前の欄。
に、書かれていた父親の名は、 ・・・・・ 知らない人の名前でした。 パパの名前では、ありませんでした。
どういうことかと思い、よく見ようと、 その書類をクリアポケットから引き抜けば、 下から別の書類が現れます。
その書類に目を通した時、私は凍り付きました ]
(321) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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──────……。
[ カタカタと指先が震え、 どくどくと心臓が煩く鳴ります。
“売買契約書”
書類にはそう書いてありました。 売主は、私の両親と思われる人の名前。 買主は、パパの名前。
そんな書類が、どうして、 私の名前のファイルに入っているのでしょう ]
(322) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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[ “遺伝子操作の決定権は買主にある” “売主は子が生まれた場合 速やかに買主に売り渡すこと”
書類の文面の一部に目を疑いました。
どうして、と、自問自答しますが 導かれる答えは一つしかありません。
……だとすれば、私は今まで、何のために、]
(324) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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[ ……いいえ、これはきっと夢です。 だから、気にすることはありません。
どうして私が知らない名前が 出てきたかは分かりませんが、 きっと昔読んだ小説か何かで見たのでしょう ]
(325) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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[ もしも、夢じゃなかったら? ]
(326) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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[ ………… ]
(327) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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[ 未だ、鋸で心臓を切り裂かれた心地がしたまま、 書類もファイルも元の場所に戻しました。
────沈黙が、落ちます。 私は黙って空間を眺めていることができず、 窓辺に寄って外の景色を眺めます。
空の色は変わらず不可思議な色をしたまま。 けれど、それが先ほどより もっと昏い色をしているように、見えるのは、]**
(328) 2018/10/10(Wed) 00時頃
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