156 カイレミネ島の雪
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― マドカが眠った日 ―
[いつの間にか、窓の外の雪は止んでいて。 それはつまり、冬将軍が眠りについたことを示していた。]
[――これで、よかったのだろうか。]
[ゆっくりと深い眠りに落ちていく少女の顔。 飲ませてしまった後にそんなことをまだ考えている自分は、ひどく滑稽だと思う。]
(3) SUZU 2013/12/27(Fri) 02時半頃
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『私は、寂しいの。 だから皆欲しいのよ。一緒にいてくれる人、みんな。』
……気づけなくて。 寂しいままで、ごめんな。
[ずっと気づけなかった、マドカの心の声。 呟いた懺悔は、もう届かないだろうことはわかっている。 謝るくらいなら一緒に行ってやれたらどんなにいいか。他の誰かを連れて行くくらいなら、という考えなんて過らなかったと言えば嘘になる。]
(4) SUZU 2013/12/27(Fri) 02時半頃
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『その子がいけないなら、あなたを先にしたって構わないのよ?』
[あの時の冬将軍と対峙して、背筋が凍るような心地の中。その声は、甘美な響きを帯びた気がした。 どこかで、いっそ眠ってしまえばと思っていたのだ。
寂しさが、 寂しさに呼応する。
けれど、自分はその声と思いを拒んだ。 寂しいものは、寂しいまま受け入れる。とっくの昔に、それを選んでしまっていたから。 きっとこんな面倒なのを連れて行くのは、冬将軍の方も願い下げだろう。
これまで通り。生きて、生きて。寂しいままずっと苦しめばいいと。 拒んだことを、後悔すればいいと。
一瞬。眠る少女の顔が、微かに笑った気がした。]
(5) SUZU 2013/12/27(Fri) 02時半頃
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[止んだ雪は、残された想いと寂しさを吸い込んで。 やがて、溶けて消えるのだろう。
――――寂しがりやの、冬将軍と共に。]*
(6) SUZU 2013/12/27(Fri) 02時半頃
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ミナカタは、マユミが大事なことなので二回ry
SUZU 2013/12/27(Fri) 22時頃
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― マドカが眠った日・続 ―
……久しぶりに聞いたなぁ。
[>>8泣きそうな笑顔で、紡がれた言葉に。目を丸くした後、くしゃりと笑った。]
ずっと謝ってばっかだったろ。
[ごめんなさい、とか。すみません、とか。 何度も謝るトレイルの声が、実はずっと気がかりだった。謝らないと一度突っぱねた手前、今更言えるはずもないが。 あのまま眠った方が、幸せだったのかもしれない。 寂しさを抱えたまま、生きることの方が。きっと苦しい。]
(14) SUZU 2013/12/27(Fri) 22時半頃
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[わかっていて、引き止めた。だから感謝されるようなものではないけれど。 なぜだろう。 滲む視界を誤魔化す様に、掌で目元を覆ってしまうほど。嬉しいと思う。]
はは……俺からも、ありがとな。
[今更謝れない代わりに。まだここにいることを選んでくれたことに、こちらからも感謝の言葉を。]
(15) SUZU 2013/12/27(Fri) 22時半頃
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[その後、張りつめていた気持ちが緩んだのか。 徐々に気温が上がり眠った者達も目を覚ますまでの間。 島でたった一人の医者が、まさかの風邪でぶっ倒れたのはまた別の話である。]*
(16) SUZU 2013/12/27(Fri) 22時半頃
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― 診療所・そう遠くない未来 ―
ただいまー。 ふぃー。あっちぃなぁ。
[往診から戻り、診療所の扉を開ける。 たまに雪が恋しいと思うほど。再びやってきた常夏の陽気に汗ばんだ首元を仰ぎながら、中に入れば。>>10]
(30) SUZU 2013/12/28(Sat) 01時頃
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……ぶっ。 んなこと言ってる暇あんなら水の一つも用意しとけ。
[その第一声に、走ってきたトレイルの額をべしっとはたく。 ナタリアばーさんとトレイルはいいとして、ケヴィンはどこから現れた。ケヴィンは。 気味悪いほど晴れやかに笑って水を取りに行く背中を訝しげに見送ると、椅子に腰かけて待っていたばーさんがくすくす笑っていた。]
……すんませんね、騒がしくて。 へ。診療所が明るくなった? 冗談でしょ。んー退屈はしねぇっすけど。 聞いてくださいよ、この間なんてあいつ――。
[先生はトレイルの話ばかりだね、とナタリアばーさんが笑う。 まさか同じことを、帰ってくる直前にトレイルが言われていたなどとは知らずに。]
(31) SUZU 2013/12/28(Sat) 01時頃
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――そんでも、よく働いてくれてますよ。 あ、本人に言うとつけあがるんで。これは内緒で。
[ぱたぱたと戻ってくる足音を聞きながら、人差し指をそっと口元にあててばーさんと目配せし合う。
成り行きで手伝ってもらうようになったが。 たまに思う。 人との交流も多ければ。その分、別れも多い場所だ。ここは、一度失くしたものの後を追おうとしたトレイルには、酷かもしれないと。]
(32) SUZU 2013/12/28(Sat) 01時頃
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[冬将軍が眠りについた後。 目を覚ました者、そのまま消えてしまった者。 ぽつりぽつりと空いた穴。島の人々はそれでも生活を続けていて。すべてが元通り、とはいかなくとも。
今が、日常になる日も近いのだろうという予感を残して。 少しずつ少しずつ、変化しながら。
今日も、カイレミネ島の診療所の一日は過ぎていく。]*
(33) SUZU 2013/12/28(Sat) 01時頃
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― 夜の診療所 ―
[>>34そろそろ診療所も閉める時間になると、決まって抱きついてくる。その度にまだ記憶に新しい、いつかの深夜のことを思い出してしまう。 目を閉じ、じっと動かない頭に手を添えて。髪をそっと梳く。 一度何をしているのかと訊いた時には、確か心臓の音を聞いてると言っていた。
とくん、 とくん。
静かに血が巡るそれは。音にならない音となって体に響く。 気にしなければ聞き逃してしまうそれは少し、雪に溶けたいつかの声に似ている。]
……だろう? 悪くねぇよな、生きるのも。
[くつくつと喉を震わせる。以前より大人びて聞こえる声は、どんな顔で呟いているのか。知りたいような、知りたくないような。
日が落ちたとはいえ、くっついてれば暑いくらいなのに。もうしばらくこうしてたいと思うのは、傍に居るという確かな温もりを欲しがっていたのは自分の方かもしれない。 気づかれないようにそっと、甘えてくる子供の髪へ唇をおしあてた。]*
(35) SUZU 2013/12/28(Sat) 16時頃
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― マユミが旅立つ日 ―
[見送りに海辺へ向かう。トレイルも一緒だろうか。 あれから何度か、診療所を訪れたマユミから。島を出る理由を聞いた時、目を見張りすごいと感心した。 仕方がないことだと諦めてしまった自分と違い。 まだ、諦めないと願い続ける思いは叶うといい。いや、叶えて欲しい。]
………ん?
[砂に埋もれる、緋色を見つけて近寄る。見覚えのあるそれは、凍りついた海に舞い上がっていったブランケット。]
海も溶けたしな。 流れて戻ってきたのかね。
[拾い上げ、砂を払う。 あの店で。微笑むジリヤの顔を思い出し、寂しさと温かさが同時の蘇って目を細めた。]
(36) SUZU 2013/12/28(Sat) 16時半頃
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[これは、これから旅立つマユミに渡そうと思う。 島の外で寒くないように。
そしていつか、 こうしてここへ戻ってきてくれるように――。]*
(37) SUZU 2013/12/28(Sat) 16時半頃
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