204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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[悪い保護者。>>6:259
プリシラの声に割って入る雑音に目を目をやれば、向かうのは光る鏃の切っ先。 庇うように抱きつくプリシラを>>6:261、咄嗟に己の体で覆う。 こんな時に怯えて立ち竦むような愚か者でなくてよかった。
そう思えたのは、背中に走った痛みを感じとってから。]
プリシラ…、怪我は?
[喉の奥に血の匂いを感じながら、真っ先に問うのは腕の中の存在の無事だけ。]
(8) 唐花 2014/11/26(Wed) 22時頃
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[躾のなってない餓鬼が、と内心で吐き捨てて。 深く息を吐けば、それだけで痛みと妙な心臓の跳ね方が、体の内側から響いた。
緩やかに漂い始めた血の匂いに、腕の中のプリシラがびくりと身を竦めたのが分かった。 これだけ痛みに脅かされ始めた体が、プリシラの反応だけはまるで別のこととして受け入れている。
けれど、どくどくと心臓が脈打つたびに痛む背中のそれが、致命傷なのかまでは分からないまま。 薄く額に汗が浮かんだ。]
(10) 唐花 2014/11/26(Wed) 22時頃
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[動揺を色濃くするフィリップへ、似た笑みを浮かべる。]
他人の、大事なもの奪って満足か?
[人として生きるすべも、狼として生きる覚悟も持ち合わせず。
本能を御せぬまま、他人を踏みにじる化け物は、お前だと。 嘲笑う。呪いのように。
そんな感情も数秒に満たない。]
(11) 唐花 2014/11/26(Wed) 22時頃
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プリシラ。
[血の匂いと、息苦しさに、声を紡ぐこともままならない。
このまま。置いていくのだろうかと思った。 プリシラを、独り残して。
喰らい、その存在の喪失に嘆くよりもマシかと思えた。 泣く姿を見続けるよりも、先に命を落とすのを見るよりも。 幸せなんじゃないかと思った。
だけど、一かけら。]
(置いていきたくなんか、ねえな)
[独りにしたくない、と抱きすくめる。]
(16) 唐花 2014/11/26(Wed) 22時半頃
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[目の前がぐらりと傾いで、一番愛しい者さえ見えなくなりそうだ。 口の中は血の味しかしなくて、その中から言葉を引っ張り出すのさえ困難。 それでも。]
ノヴァ。
[愛しい子の、名を呼ぶ。
どうか、彼の中の獣が抑制なく解き放たれないよう。 幸せになるよう。
有り触れたことを思って、それは違う、と思った。
フィリップへの恨みや憎しみに身を焦がすくらいなら、ずっと男を失う悲しみに溺れてしまえばいいと。
その心の一かけらだって、他へはやりたくないと。]
(21) 唐花 2014/11/26(Wed) 22時半頃
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[獣よりもよほど獣じみた欲求に小さく笑った。]
お前が大事で、大切で、 ――ずっと一緒にいたいと思ってる。
[笑って、口づける。 流れこむのは愛の言葉などではなく、喉の奥から溢れ出た血。
プリシラの頬を撫でて、額をこつりと合わせる。 全身を襲う気怠い眠気に、そろりと瞼を落とした。*]
(22) 唐花 2014/11/26(Wed) 22時半頃
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[プリシラの声が聞こえる。 何か、悲しいことがあったのか。 慰めてやりたいのに手は動かない。
頼りない保護者だ、と自分自身に苦笑しながら。 最後まで聞こえるのがこの声なら、幸せだ。
瞼裏が赤に染まる。]
(お前の、色だな。)
[もう、赤を見ても血を思うことはない。
愛しい相手を思い浮かべるだけ。]
(87) 唐花 2014/11/27(Thu) 13時頃
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―― ―― [男は歩いていた。暗く細い道筋。
止まらなければ、と心のどこかで思うのに、足は止まらないまま。 いつの間にか目の前に現れた下り坂へ足を踏みだそうとして――]
「バーニィ」
[懐かしい声が男を呼んだ。 振り向いた先の、幼馴染の姿に何か話しかけようとしても喉は動かない。
どうした、と問うことも出来ないままの男の前に、幼馴染は手を差し出した。]
「あげるよ」
[旅立つあの日、贈られた素朴な木製のスプーン。 ああ、過去の思い出か、と考えた男だが。 すぐさま違う、と首を横に振る。]
(88) 唐花 2014/11/27(Thu) 13時半頃
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[特徴的な赤みを帯びた木で作られたスプーンは、二つ。
旅の無事を願って、幸せを祈って。
誰のために。
男と、それから、
それから――]
(89) 唐花 2014/11/27(Thu) 13時半頃
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[幸せを願われたのは、願ったのは――]
(…プリシラ)
[『どうか、お前の中の獣が目覚めないように。』 そう願った。
けれど、獣であってもそうでなくても、大事なのだと。]
(131) 唐花 2014/11/27(Thu) 19時半頃
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[昔、旅立ちの日に渡されたスプーンは一つきり。 再び出会った幼馴染に渡されたのは、二つ。
二人で、旅するための。
二つ、一緒の。]
(132) 唐花 2014/11/27(Thu) 19時半頃
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[微かに、けれど確かに指先に力が籠められる。]
(133) 唐花 2014/11/27(Thu) 19時半頃
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[必死の形相で傷を縫う幼馴染と、指先を真っ赤に染めたままでぼろぼろと涙をこぼす愛しい子。
目の前が靄がかかっったようにぼんやりとしているのに、それだけは何故かはっきりと分かって。
プリシラを守れたのなら死んでもいいと思えたはず。 けれど、彼ら二人をこの場に残すことを思えば、途方もない罪悪感に駆られた。
真っ赤に濡れたプリシラの指先に、触れる。]
(134) 唐花 2014/11/27(Thu) 20時頃
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(ノックス…)
[旅立ちを見送ってくれた幼馴染は、 まるでこの時ばかりは引き留めるように夢に現れた。]
(135) 唐花 2014/11/27(Thu) 20時頃
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(プリシラ…ノヴァ)
[指先をそっと握る。
プリシラ、と名乗った今よりも幼い声。 ノヴァ、と打ち明けられた本当の名前。
あの時からずっと、この手を引いてきた。
二人で、過ごしてきた。]
(136) 唐花 2014/11/27(Thu) 20時頃
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[痛みと、ともすれば遠ざかりかける意識で。 それでも願う。
まだ、これから先も。この手を引いていたいのだと。
欲張ってしまう。*]
(137) 唐花 2014/11/27(Thu) 20時頃
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[置いていかないで。傍にいて。 繰り返される言葉と>>210、頬に触れる雪の冷たさが渦巻いて、意識は何度も呑まれかけていく。
自分が今どこにいるのか分からないまま、風雪の冷たさと痛みに時折意識がふわと浮上する。
そんなことを何度も繰り返し、]
(234) 唐花 2014/11/28(Fri) 18時頃
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[次に目覚めたのは簡素な寝台の上だった。]
(235) 唐花 2014/11/28(Fri) 18時頃
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[背中の痛みに呻きながら、どうにか身を起こす。
すぐに、椅子に座ったまま眠るプリシラが見えた。 目元が赤いから、眠る直前まで泣いていたのかもしれない。 手を伸ばそうとしても痛みでなかなか思うように動かず、もどかしい思いをしているうちに扉を叩く音がした。]
…誰だ?
[誰何の声に、ノックの穏やかさとは打って変わった勢いで扉が開けられる。
呆けたように目を見開く幼馴染の顔は、男の姿を見て、それから泣き出しそうに笑ったろうか。
二人に泣かれて、怒られて。 そうして、ようやく喜びを噛みしめた。]
(236) 唐花 2014/11/28(Fri) 18時頃
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[プリシラの手をしっかりと握りしめる。
一度は命を手放しかけることをよしとした男が、生かされた今更に、気付かされたことがある。
血の匂いと肉への餓えに、怯えるよりも。 きっとこの手を失う方が辛く、苦しい。**]
(237) 唐花 2014/11/28(Fri) 18時頃
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[体が少しずつ動く様になって、ぎこちなかった腕も本職の細工物をどうにかまともに仕上げられる程度に回復した頃。
プリシラを呼んで、その目の前で少なくなった荷物を開く。 道具や装飾品に紛れて、手のひらには少し余るくらいの小箱の包みを取り出した。]
見た時にお前の髪色みたいだって思ったんだよな。
[特徴的な赤色を帯びた樹木。それで作られたスプーンは、二つ揃い。]
ノックスに貰ったんだ。 二つ、あるんだよ。 お前だけ残して、俺がいなくなっても多分使えないだろうし。 俺だけで持ってても、意味がねえからな。
[だから。]
(241) 唐花 2014/11/28(Fri) 20時頃
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壊れるまで、ずっと二人でいようか。 壊れたら、ノックスにまた作ってもらって。
[ずっとその繰り返しで。]
スプーンを贈り物にする意味、知ってるか?
[告げる表情は、ただ穏やか。 血族の呪いも、己の飢えも何もかも受け入れて。
それでも、選んだたった一人に向ける顔は安らいでいた。]
(242) 唐花 2014/11/28(Fri) 20時半頃
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――昔話―― 「バーニィ!お隣にね、赤ちゃんが生まれたんだよ! とっても可愛くってね、ほっぺが真ん丸でぷくぷくしてて、お花の蕾みたいなんだ」
[きらきらと髪と瞳と表情を輝かせて、少女と見紛う甘ったるさで少年を覗き込む幼馴染。 ふうん、と気のない返事をした少年などお構いなしに、尽きることのない興味をぶつけてにこにこ笑う。]
「おめでとう、ってスプーンを渡してたけど何だったのかなぁ? バーニィは知ってる?」
ばーっか。お前そんなのも知らねえのかよ。
[少し前に大人から聞きかじったばかりの知識をそれはもう偉そうに、年下の幼馴染に言い聞かせた。]
祝いにスプーンなんて当たり前だろ。赤ん坊がこの先、食いっぱぐれないようにとか。
(243) 唐花 2014/11/28(Fri) 20時半頃
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あとは…、スプーンでするみたいに 「幸福をすくいあげるように」 って願ったり、とか。
[――それは、思い出と呼ぶにも細やかな、ある日の会話。*]
(244) 唐花 2014/11/28(Fri) 20時半頃
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お前が、幸せであるように。
[遠い記憶の向こう。 会話の断片すら思い出せないまま、重ねる願いはたしかにそこにある。*]
(245) 唐花 2014/11/28(Fri) 20時半頃
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――いつか、未来―― [背中の矢傷はとうに無い。 代わりになったのは、触れる歯の感触。 皮膚へ突き立てられる歯は薄皮を裂いて僅かに肉片を削ぎ取っていく。
儀式のように、何度も繰り返される営み。 いつか衝動に負けてプリシラが心臓を食いちぎってしまうかもしれない。 けれど、きっとそんな日は訪れない。
相反する二つの願望と期待で血潮は熱くなる。 血の匂いに苛まれるプリシラへ、牙を抑制し、歯を立てることを許したのは男自身。]
(253) 唐花 2014/11/28(Fri) 22時頃
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おいで。
[呼んで、口づけたその唇の端にわずかに血の色が残るのを見て舐めあげる。
本能を満たし、致命傷にならぬ程度の僅かな食事。 けれど日々積もるそれがいつしかプリシラの中を埋め尽くし。
他への愛など忘れてしまえばいい。 他に何も求められなくなるほどに。]
(254) 唐花 2014/11/28(Fri) 22時頃
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[工房を構えた職人へ、数年ごとに頼むスプーンの新調と。 それとは別の幸福を分け与えることを。
繰り返し、積もらせて。 いつか、その中で命絶えるまで。寄り添う。**]
(255) 唐花 2014/11/28(Fri) 22時頃
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