240 なんかさ、全員が左を目指す村
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[オレが苛立ちを増すほどに相手が余裕の大人面をしてくるのは気に食わなかったが、 他者にわかりえぬ人格を持ち合わせていある故に、 彼奴のこちらへ目線を合わせようとする努力はみとめてやろうとは此方も一応思う。
それがオレを良いように扱うための手筈なのだとしても。>>3:*58]
悦くしてやりたいとは思っているが、それは貴様が男相手に欲情出来ない身の上でこの様な状況下にいることに多少は同情するからであって。
少なくともそのハードルはクリアしてやったことに感謝してもらいたいくらいだ。
[特にオレと繋がる因子を持ち合わせたことの幸運に気付けないことにも同情しているのだが、古来よりの神を信心する輩に言っても無駄だろうと敢えて繰り返しはしない。]
(*0) death73 2015/11/14(Sat) 00時半頃
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[咥内に侵入した指に立てた牙を気にも止めない様に其方にまで塗りたくって来る不躾さに、この男は人を怒らせる天才なのではと逆に感心し始めた。>>3:*59
汚れたから舐めろとはまた無礼極まりないと、犬歯を更に食い込ませてやろうかと思い、しかしまた続く挑発に乗せられるのだから気に食わないが、 煽る様にその指先に舌を絡めて、態とらしく音を立てて吸うと、残滓を唾液と共に胃に流し込んだ。
味は決してよくないそれが、胃で毒と混ざると何故か燻る熱が増した気がする。]
選挙には行ったことがなくてな。 気紛れに行く機会があれば入れてやっても良い、が、それは貴様の態度次第だ。
[突き上げられた腰にまた呻き声を出しそうになるのを堪えて、 長いフルネームは頭には刻んでやった。 精霊の召喚呪文よりは短い、覚えてやらないこともない。]
(*1) death73 2015/11/14(Sat) 00時半頃
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[首筋に落ちた唇に吐息が漏れ、身体に甘い痺れが走る。 同時に熱源を弄ぶ手に声が出そうになるのを堪えながら、笑気混じりの言葉を聞いて。]
ん…っ、ぅ、別に貴様の神になりたいのではなく、神になる男だと言っている。 貴様が改宗を望むならオレは受け入れるぞ?
[不躾に刻まれる歯型が誓いの証とも思えなかったが、神としてという言葉と良い子にするという子供扱いする言葉の矛盾に指摘はしないでおいてやる。 信心深いというこの男が本気でそれを言っているかは計り兼ねるものがあるけれど、少なくとも気分は悪くなかった。]
…最初から迷いはないと、言ったはず、だ。
[乗り気だと揶揄る言葉>>3:*61に今更取り繕うつもりはない。 身体の反応が正直なのは明白であることも仕方なかろう。 しかし視覚からの刺激に弱いのもあり、それから目を逸らす様に拙い愛撫を彼の耳に施して]
(*2) death73 2015/11/14(Sat) 00時半頃
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[引き寄せられた腰と不意に強く擦れた熱がシャツの上で弄る指先を止めて、ぎゅう、とその布地を掴む。]
んっ…ぅ、はっ……、ぁ、
[漏れ出す声を治めようと、彼の肩口に犬歯を刺して声を殺す。 音にならぬよう、フーフーと歯間から漏れ出る息に留めながら落ち着きを取り戻そうと試みて。
こういう時は授業中に居眠りをして目が覚めたら勃起していた際に利用していた手段を使うべきだろうか。 素数を数えるという奥義を。]
に…、さん…っ、ご、……ぅっ、あ、っ……くっ、そ、ダメだ。
[逸らそうとした意識に集中出来ないならばもう、と、頼むから先に果ててくれと思いながら腰を揺らした。]*
(*3) death73 2015/11/14(Sat) 00時半頃
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[自分の慈悲が憐憫かと聞かれれば、否。いや、実際のところは虚言である。>>*6
実際は彼奴に同情したわけでも、慈悲をかけたわけでもない。 有り体に言うならば、さも義務然とし此処に居る相手が、自分に興味を示さなかったことが気に入らなかったというだけの話。
勃たないのであればそのままにしておけば此方が子種を供給する良い理由になった。
それでも屈辱だと思う行為までして欲情を煽ったのは結局のところ、自分本位な理由である。 自分に劣情を向けて欲しかったという、それだけの。
彼のためとはそれこそ詭弁だ。]
は、名前を忘れなかったとて、貴様に投票してオレに得があるかは疑問だがな。
[汚い大人にはなるまいと思う癖、そんな子供じみた自分の本心は見ないふりをして、変わらず口は皮肉を紡ぐ。]
(*9) death73 2015/11/14(Sat) 04時半頃
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[確かに忘れはしないだろう、オレは。
しかしさっさと精子提供の義務を終わらせて帰りたいだろうこの男は、 それが終われば頭がおかしいガキと主義に反して不自然とされた性交をした、というくらいにしか記憶には残さないのだろう。 清廉潔白な政治屋にとってはむしろ汚点やもしれん。
いくらそれが幸運であるとオレが主張したとて、他人がオレの話に聞く耳を持たぬことなど痛いほどに知っている。
それでオレは構わない。 自分さえ、自分の世界を信じていれば他者の目など、どうでも良かった、はずなのに。
栄養失調気味の細い身体は易々と引き倒され、男の上に覆い被さる形になる。 望んでいたマウントポジションのはずだが、余裕のない下肢の熱に、その優位さすら暴発を誘う形に思えた。]
(*10) death73 2015/11/14(Sat) 04時半頃
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…ふ、オレが神になった暁には門に下るものなど数多だろうがな。 席取りを急く気持ちは汲んでやろう。
[この男の甘言は逐一人の弱味を刺してくる。>>*7
それが酷く気に入らないのは事実だが、その甘言を受け入れてやろうという気になりそうになるのだから、 やはり政治家というのは人を乗せるのが上手いのだろう。
相手は奸計に長けた汚い大人だ。 信用すまいと思うのに、見上げてくる眼差しを睨む目線を逸らしたくなる程に熱く。
頬に与えられるあやす様な口付けに意志が揺らぎそうになる。
単純な性的刺激以外の熱に絆されそうになるのを避けたいと思うのは、孤独に慣れ過ぎた故。]
(*11) death73 2015/11/14(Sat) 04時半頃
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っ…だ、れが脚など、開くか。
はっ、貴様も大分余裕が無い様に見えるが?
[とうに余裕など無い自分のことは棚上げして、頑なに子を孕む側に押しやろうとする大人げのない大人に言い返すも、頼みの素数すら数える余裕がない昂りに限界は近く。
堪える様に噛んだ奥歯は口角に触れた唇で、僅かに気が抜けた様に緩んだ。
少し前、告げた愛称を呼ばれ、呼んだからには希望を叶えるという気があるわけでもないことは、続いた言葉から伺える。>>*8
それは、充分に効果のあった餌。 その三文字の音を発することが特別であるというなら、紡ぎたいと思えた音だ。
だけれども、]
(*12) death73 2015/11/14(Sat) 04時半頃
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っ、いや、だ…
[紡いだのは別の三音。 素直になどそう簡単になれない思考は駄々をこねる子供が如く首を振る。
心の何処かでそうなっても良いと思う考えを振り払うように。
隙を見せまいと誓ったはずだが、そんな心の惑いは大きな隙だ。]
っあっ、ぐ….…っ…
[曲げるつもりも無かった意志に僅か空いた穴を抉る様に、 彼の爪が先端に喰い込み、掻き乱されて身体が跳ねる。]
(*13) death73 2015/11/14(Sat) 04時半頃
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ッ…、 ――クリス……ッ…!
[強く突き上げられた摩擦の衝撃に慾を爆ぜさせると同時、 誰より高いプライドを全額betした“分の悪い賭け”に負けた男が叫んだ名は、
その要求への承諾の証。]*
(*14) death73 2015/11/14(Sat) 04時半頃
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[神の子を孕めるという幸運を相手が受け入れない可能性など 今までの経験上此処に来る前から内心でわかっていたが、
子が欲しいというわけでもなく、 同性相手に欲情するわけでもないこの男が 事務的に勤めを果たすつもりであることがわかるほどに 躍起になっていくことを自覚するのは 20代半ばにして将来の見えぬフリーターというリアルよりも目を背けたくなる現実だった。]
オレはソドムの民というわけではないのだがな。
そのプロパガンダで喜ぶのは此処に集まった他の連中だと思うが。
[男の掲げた公約が自分に良いことなのかもわからない。>>*15
博愛主義を掲げて全人類老若男女を愛せると常から公言してはいるが 本当に他者へ向ける親愛に溢れているならここまで孤独を拗らせてはいない。
男であれ女であれ、両の腕を開いて受け入れ態勢を作っていても、 そこに収まる人間など実際のところいなかったのだから。]
(*24) death73 2015/11/14(Sat) 17時半頃
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[尊大な羞恥心と臆病な自尊心に苛まれ、 神になるどころか虎になりかねない孤独は 他者に認められたいという欲求の分だけ 他者の愛し方も覚えられないままに拗れていくばかりで成長した結果がこれだ。
男だろうが女だろうが関係なく、 自分を認めて愛してくれるような人間を求める本心に蓋をして 他者を自ら遠ざける言動でしか正気を保てない人間が、 ―正気を保っているかどうかは客観的に見てどうなのかは別として―
初対面のいけ好かない、忌み嫌ってきた汚い大人の代表格のような男の 己が体に回した腕に安堵や喜びを感じてしまう気持ちを否定したくなるのは 結局のところ、自分が無為に傷つきたくないため。
最初で最後の信者などと言われれば反論したくもなるが>>*11 やはりこの男の甘言はひどく自分の心を揺さぶった。]
(*25) death73 2015/11/14(Sat) 17時半頃
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[欲しかったのは多勢の崇拝者よりも、特別と思える、思ってくれる他人。 新世界の神が聞いて呆れる、あまりにも世俗的で平凡で身勝手な願望。
それでもその甘言に、口を付けたくなってしまうのだ。 蛇が差し出す果実よりも唯のヒトに成り下がる危険な香りを感じるというのに。] ふ…、信者になると言った舌の根も乾かぬうちに、神を穢したいという言葉がでるとはな。 気が乗ったならば、神の子を宿したいと請うべきで、あろ、…っ [減らない口も息が切れてままならない。 拙い策略を巡らせた結果、計算外のことばかりだ。 相手の目を自分に向けたいという、その目的だけは果たされたことだけに充足するつもりはないのだけれど。
見下ろした先、不敬な信徒が己に向ける視線にゾクリと走る感覚は、寒気にも似ているのにひどく熱かった。>>*17]
(*26) death73 2015/11/14(Sat) 17時半頃
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[屈したくないという意志と、それに反する内心に首を振り髪を乱すのは 貴様に赦しを請うたわけではないと、彼奴の双眸を睨むのすら、そこに浮かんだ惑いが悟られそうで 反論を返そうとする口から洩れるのが嬌声じみた色を含むのも耐えがたく。 喋らなければ、自分の理想を垂れ流していなければ死んでしまうというのに。 結果迎えるのは小さな死という名の絶頂。
抗えない劣情に、もしくは認めたくないがそれ以外の感情に、 発した言葉は敗北を認める証だった。
重ねた身体、腹の間に感じる自分の吐き出している熱の熱さに戸惑いながら 力の抜ける身体を抱く腕に預けてしまう。 中途半端に前のみ寛げていた服が剥がれるのに抵抗できる状態ではなく。>>*18
晒された脚の間に彼の慾を伴った熱が滑り、 子種を植えつけようとする意志を現すような擬似的な性交を思わせる刺激に、 存在しないはずの臓器が喘ぐのを感じた。 勝手に準備を始める身体を恨めしく思う。 しかし問いかけに大して受精の準備はできているなどとは口にはすまい。]
(*27) death73 2015/11/14(Sat) 17時半頃
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―――丁重に扱えよ?
貴様が借りるのは神の腹だ。 その幸運をよく胸に刻んでおけ、クリス。
[想定とは違う形になってしまったが、寛大なオレはそれを赦そう。
その幸運をいい加減に悟るべきだと念を押して、 不敬な唯一の信徒に洗礼代わりの口付けを落とした。]*
(*28) death73 2015/11/14(Sat) 17時半頃
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[孤独と引き換えに手に入れた自由は、 云わばオレのアイデンティティーであり、 知らずのうちに構築されたジェリコの壁。
それを崩す者など現れたことはなかった。
それなのに、偶々因子が適合しただけの男が 七日間にも満たないこの短時間で角笛の代わりに吐いた甘言により あっさりと崩れるような、そんな容易い壁であったかと内心で自問しながら 疑り深く根付いた孤独は、何かを告げるために紡がれた愛称に>>*37警戒の色を見せて眉を顰めた。]
なっ…誰が呆れた子どもだと?
[敢えて他人が指摘しないリアルをつらつらと並べ立てる相手に>>*38 反論の屁理屈、明後日の方向と呼ばれる理論が口をついて出そうになる。
それでも尚、自分を求めるなどというのは甘言というよりは世迷いごとだろう。 ご立派な血筋で社会的地位もあるこの男が何故そのようなことを口にするのか。 そこまでして子を孕みたくないというのか、とも捻くれた性根は思うのに 彼の思惑通り、疑り深い癖、愚直な頭はその甘言を拒めない。]
(*45) death73 2015/11/14(Sat) 22時半頃
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[それを受け入れることが、 何より厭う自由の剥奪である見えない鎖が首にかかることになったとしても。]
っ…あ、っぅ、おい、やめ…っ、
[無言の肯定にしかならない困惑交じりの顔で、 彼の吐く甘言に如何答えたら良いものかと思考する最中、 左右に開かれ他者の触れたことなどない場所に熱く濡れた慾が擦れ、 知らない刺激が身体を襲うのに熱い息を吐いて、思考が中断される。
この男はなぜこんなにも、不可侵としてきた領域に土足で入ってくるというのか。 しかしそれを、心身ともに嫌だとは思わないことは、悔しいことに紛れもない事実だった。
彼が望むのであれば、その希望を叶えてやりたいと、いや、この男の子を胎内に宿したいと、思った。
絶対にそれを口で言う気はないけれども。]
(*46) death73 2015/11/14(Sat) 22時半頃
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―――それなりの対価は払ってもらう。 高くつくぞ。
[傲慢な台詞>>*39に、奪われるだけでは割に合わないと返す等価交換の要求。
傍から見たら世迷いごとにしか思えないだろう誓いの言葉を彼が紡ぐのを聞けば、 唇を交わす最中、おそらく初めてこの男の前で眉間の皺が消え、不審ではないといっていい微笑を浮かべた。
此処にきて漸く、ただ遺伝子を受け継ぐためでなく、 本当の意味で子を成すということの幸福さを理解する。]
(*47) death73 2015/11/14(Sat) 22時半頃
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[全人類に慈悲深く与えるとしていた愛情を、彼にだけ注いでやっても良い。
一人で幕を開けるわけではない、 この男と共に創る新世界は、 凡人と称してきた人々の望むそれと変わらない 思ったよりも平凡なものになりそうだが、
それでいいとオレは、思う。*]
(*48) death73 2015/11/14(Sat) 22時半頃
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…ころ、す気か…っ
[この状況を、初夜と呼ぶなら浪漫のあるものかもしれないが 身体を投げ出した彼の胸板の上、ゼ、ハ、と吐く息に混じって吐いた言葉は浪漫の欠片もなかった。
確かに丁重には扱われたのだろう。 一度一度の行為に関しては。 事実、痛みや苦しみは最初だけであったと思う。 それでも相当に暴れたせいで、相手の身体には噛み痕やら爪痕を刻む結果になったが。
相手は9つも年上。 一度抜いてやれば大人しくなるに違いないなどと考えていたオレは相当に浅はかだったと身をもって知った。
腹に熱が吐き出され、自身も慾を吐き出す度、 もう無理だと、これ以上したら死ぬと訴えて、 結局それでもあやす様にその指や唇が落ちてくれば赦してしまうのだから 彼奴の言ったとおり、俺は他者に、
いや、彼に甘いのだ。]
(*63) death73 2015/11/15(Sun) 00時半頃
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…はっ、何が正解だったかは知らんが、孕みたいのなら叶えてやってもいいぞ?
[と、大口を叩いては見るが、さんざ組み敷かれた力の抜けた身体を彼の上に預けて退かない時点で、 その正解とやらを否定する説得力はなかったのだが。>>*49]
いや、回数重ねすぎなくらいだぞ何を言っているんだ貴様、……ふっ、ぁ …っ、思っていたが貴様の冗句はいちいち品がないぞ。
[汚れた大人の社交界とやらはそういうものなのかと 悪態を吐くのは腹に溜め込まれた子種をノックする指に対する抗議だ。
甘い桃色の粘性のドリンクとは違い、苦いと思った胎内を満たしているそれは、 余程、あの毒よりも全身に、神経に回る毒。 悪戯にその毒が注がれた入り口を滑る指に小さく跳ねる身体が悔しいから、 その肩口に噛み痕を増やして抗議を重ねた。>>*50]
(*64) death73 2015/11/15(Sun) 00時半頃
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だから、品のない冗句はやめろ。 分かったとしても言わんからな、絶対。
[これだけ出されたのだからどれかは着床でもなんでもしてるのではないか、と 恨みがましく言って、重なる下肢にまた過敏に反応する自身を治めながら>>*51 その胸板の上、少し身を乗り出して]
…検査薬はいらん、その代わり忠実な従僕に風呂を所望しよう。 落としたりするなよ?クリス。
[何度も呼ばされたおかげで染み付いたその呼び名を呼び、 しかし滲む若干の照れを誤魔化すように高い鼻先に甘く噛む様な口付けを落とした。*]
(*65) death73 2015/11/15(Sun) 00時半頃
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[―――瞬間、扉の開く音がした。>>*60]
―――…コロス。
[あの男は確かいつぞやに世話になった喫茶店の店主だったが、そのような恩義は捨てる。
今度あの店に行くことがあれば メニューの上から下まで全て献上させなければ割に合わない、と、 店の扉に赤ペンキで魔方陣を施すような仕返しをしようと考えない分、 オレも随分と丸くなったものである。*]
(*66) death73 2015/11/15(Sun) 00時半頃
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[此処に集まった連中の中で回数は一番張れる自信はある。 そう思っていた時期がオレにもありました。>>2:*35 しかしそれは単純な吐精の回数であり 初めての且つ予定外の経験で死にそうになるのは仕方のないことではなかろうか。
確かに止めろとは言わなかった>>*67。 最中に何度ももう無理だ死ぬと思ったのは事実だが、 口で言うほど嫌がってもいなかったということは絶対に言わないでおこう。]
経験人数を貴様に明かすつもりもないが 抱かれるのはシミュレーションすらしたことがない。 …少ないも何もないであろ。
[相手の物言いに一瞬青筋が立つのを抑えて>>*68 自分の内では真っ当で論理的な答えを返す。
口淫をした際に彼奴のせいでイメージ的なものは 不覚にもしてしまったわけだが>>3:*17>>3:*18 あれはシミュレーションしたわけではない、ノーカンだ。]
(*82) death73 2015/11/15(Sun) 11時頃
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貴様はオレの母ちゃんか。 まあ、これからは多少健康的な生活というのも気にはするが。
[夫面するなと思ったものの若干気恥ずかしいので 母親気取りかと言ってみたが実際母親になるのはオレである。 それを結果意識することになるはめになったと内心で歯噛みする。
腹にある違和が初めての経験のせいであるのか それこそ着床とやらをしているのかはわからず。 まだあまり実感もないのだが。]
(*83) death73 2015/11/15(Sun) 11時半頃
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今の仕事が合わないわけではないが 健康的な生活には遠いかもしれんな。
オレの崇高な思想を理解する職場など 地の果てまで探してもないとは思うが、まあいい。 腐敗した大人の裏社会の現場を見に行ってやらんこともない。
[この男が普段何をしているのか知らんが おそらく爛れた生活を送っているに違いないからな。 見張っておいて損はないかもしれない。>>*69
というこの発想が非常に女々しいのでそれも口にはすまい。]
(*84) death73 2015/11/15(Sun) 11時半頃
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[体力に自信があるならば酷使してやっても問題なかろうと 浴場に運ぶという大義を与えてやったわけだが 忠実な従僕らしく本当に実行するらしい。
差し出された両腕に一瞬惑う。 浴場へ向かう際、その状態を此処にいる連中、特に隣人、 に見られたら死ねる、と暫し逡巡しながらローブを羽織り、 しかし彼奴から仕事を取り上げるのも悪い品とその腕を取り 悪びれもなく告げられた言葉に]
っ、冗句でなければ良いとは言ってない。
[変態め、とボソリと言って怒りのためでなく染まった頬を隠すように顔を背けた。
その羞恥が顔に出ることも素直に甘えたような素振りを見せるのも葛藤の末である。 その現場を目撃しようが何も思わないかもしれないが 個人的に非常に恥ずかしいのは事実であり 突然の乱入者に呪詛を吐こうがオレは悪くない。]
(*85) death73 2015/11/15(Sun) 11時半頃
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[しかしこの男は乱入者に対して随分と寛容なようだ。>>*70 そういえば此処に来たばかりの時もあいつとは会話していたな。 知り合いなのかだろうか。]
どういう意味だ。 オレとて友人の一人や二人… まあ、子に関しては多少選ばれし者のハードルを下げても良いかもしれないな。
[首に腕を回して、近づいた顔の何か物思うような表情の意はオレにはわからない。
ご立派な血統とやらにいろいろと複雑な事情があるらしいことも よくはわかっていないが、そのうちわかるだろう。 そんな風に考えてしまう時点で思考が嫁入りのそれであることには目を逸らしつつ、風呂場へ向かう際に誰にも鉢合わせないことを祈った。*]
(*86) death73 2015/11/15(Sun) 11時半頃
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[右手だけで済ませずに済むならば それに越したことはないのかもしれないが それをするには口を閉ざしていなければならないわけで。 その苦労を考えたら自己発散した方が余程楽だったというだけの話。]
…言っておくが今後するつもりがあるという意味じゃないからな。
[それは抱かれるというシミュレーションを今回のことで 日常的に行うとでも思われたらかなわないという意味で、 相手の考えていることとはずれた回答だったかもしれない。
あのような痴態を晒すのは後にも先にもこの男の前だけだと思うのだが、 日常的に行ってきた脳内で経験を重ねるという精神修行も 今後する気には不思議とならなかった。
彼奴が言葉を発するまでの数秒のラグと声音に何かしら感じるものがあったが 空気の読めない思考故、訝しげに首を傾げるにとどめ。>>*91]
(*96) death73 2015/11/15(Sun) 18時頃
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世を忍んで生きる身だからな。 そのような面倒ごとは御免だ。 …別段生まれに拘りはない。
[オレ単体が特別な人間というだけで家名に誇りも拘りも特になく。 しかし好奇の目に晒されるのは御免であったが、 それより義務とはいえ男に子を産ませたという事実を 公にして彼奴の世間体的なものは問題ないのだろうか等 大人げのない大人相手に考えてやるオレはとても寛大だと思う。]
どうだかな。 まあ、貴様がどれほど爛れた生活をしていようがオレには関係ない話だが。
[そう言ったものの顔にはそうではないと出ていただろうが 相手が自分の少ないと見透かしている経験値にすら嫉妬を覚えているとは気づかず。 ましてこの先の己の行動にまで懸念を抱かれているとは思わない。
ただ、呟かれた独り言の単純な意味だけは理解すると>>*93 無意識に首に回した腕に力をかけた。]
(*97) death73 2015/11/15(Sun) 18時頃
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[運ばれた先、 風呂場はアパートの簡素なものよりも大分豪華に見え 若干の感動を覚え一瞬目を輝かせたが、このようなことではしゃぐほど子どもではない。 しかし何故マットが敷かれているかは謎である。
軽く頭を振る様子になんとなく用途を察すると 風呂に入るのだから当たり前のこととはいえ ものすごく今更だが互いの肌を晒す行為すら恥ずかしくなるのだから重症だ。]
…さすがにもう下ろしていいぞ。 そこまでオレに奉仕したいのであれば止めないが。
[片膝の上に乗った形のまま湯の雨が降ってくれば>>6 戸惑い気味に言いはするものの、自分から下りようともせず。]
(8) death73 2015/11/15(Sun) 18時頃
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ハイソサエティーとやらの付き合い方はオレにはわからんが 気取った連中ばかりなのだろう、どうせ。
此処で生まれる子どもは少なくとも同じ境遇で同級になるわけだからな。 多少は親交をもってやってもいい。
[あの喫茶店の店主がいきなり部屋を開けたことは許さないが、 と内心で未だに羞恥の混じった怒りを燻らせつつ。]
…―――っ
[湯が身体に残る汗やら精液やらといった汚れを攫うのを 何故だか名残惜しく思う折、 胎内で確かに生命が息吹く感覚を覚えて 小さく息を漏らし、焦れた様に身を捩らせる。>>7]
(9) death73 2015/11/15(Sun) 18時半頃
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…どうやら受精は完了したようだ。
[真顔で言ってから、 何を言っているんだオレはと頭を振って水の飛沫を飛ばすと、
背中でも流してやろうかと先ほどの発言を流すように言って、 灌水礼の真似事のように首の後ろに回した手で 湯気で湿り始めた長い髪を梳いた。*]
(10) death73 2015/11/15(Sun) 18時半頃
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オレの人生のどこに恥があると…? [恥を感じる思考があればここまで拗らせているわけもなく。 揶揄る言葉にどういう意味だと眉を顰めて>>11 続いた生まれてくる子の名という話題に、 ああ、と自分の腹を見下ろす。 そういえば名前はどうするべきかと 自宅の本棚から持ち出したバイブル>>0:18を思い返す。
頭から浴びせられた湯を犬の様に頭を振って弾くのは 首に回した手を解く気がないからだ。]
腰は抜けていないがな。 存外座り心地の良い椅子なのでもう少しこのままでいよう。
[身体に負担ならば降りてやろうとも思ったが、 理性の問題と言われると退いてやる気がなくなった。]
(16) death73 2015/11/15(Sun) 21時頃
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[自分の身体に浮いた赤みを帯びた情交の痕から目を逸らし、 微かな眉の揺れが自分の噛み痕やらが染みるせいかと気づけば 若干悪いことをしたなとは反省する。>>12
謝罪の代わりに肩や腕に残る自身の歯型に舌を這わせると 先刻の記憶が生々しく蘇るようで 理性が持たないのは自分の方かもしれない。
白を拭う指先に小さく身体を震わせると 燻る熱を治めるようにまたその肌に歯を立ててしまいそうになるのを堪えた。]
腹を圧されて感じる今まで知らなかった感覚の違和に どうにもくすぐったい感覚を覚え>>13、 直談判とはなんのことだったかと思い返せば、]
ああ、また票を獲得するチャンスが増えたようで何よりだな。
[あの男の店で世話になった日はひどく雨が降っていたと 降ってくる湯の雨に思い、 また行ってやってもいいと思っていたがその機会は近いうちにありそうだと考える。]
(17) death73 2015/11/15(Sun) 21時頃
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[凡人の子どもよりは多少は変わっていた方が付き合いやすかろうと 思うのは、自分の腹に居る者がおそらく世間一般から見て 変わり者であることが容易に想像がつくからだ。
彼が望むように自分に似るならば尚更に。
そんな考えに反応するように胎内での異変に気づき、 口をついてでた恥ずかしい台詞>>10に、彼が十数秒フリーズした。>>14
言った後に気まずくなり流そうとしたのにそんな反応をされると 非常に羞恥が募るのでやめていただきたいのだが。
早く何か言え、いっそ笑い飛ばされた方がマシだと 促すように指に髪を絡めながらその様子を見つめ、 大きく吐かれた溜息に不満そうな顔をして。
しかし発された言葉の平凡さに、なぜだか余計に気恥ずかしくなった。]
(18) death73 2015/11/15(Sun) 21時頃
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そのためには貴様にも協力してもらう必要があるがな。
[なにせ栄養失調で寝不足のフリーターである。 生活の管理もこの忠実な従僕に任せてやってもいい。
そう図々しく言い放ち、横向きに座っていた身体を動かして その膝を跨ぐと向かい合った先の顔、 湯の熱さのせいではないだろう目尻の熱を目ざとく見つけて 年齢よりも子どもっぽい笑顔を浮かべ。
自分より遥かに余裕があり、こちらがどんなに策略を巡らせても なかなか計算どおりにいかないこの男の このような表情が見られるならば
早く産まれないものかと、孕んだばかりだというのに思ってしまった。*]
(19) death73 2015/11/15(Sun) 21時頃
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[彼と自分が和名でなかったことは幸いだったかもしれない。 もしも和名で名をつけようものなら、 瑠死腑衛琉だとか魅華衛琉などといった Kilroy was hereどころではない壁の落書きのような名になっていただろう。>>17]
オレは若いからな、回復力も早いのだ。
[深く座りなおすと笑みを噛む様子に気を良くして。 傷つけた肌に舌を這わせると彼の言葉が詰まるのに薄く笑みを浮かべる。
全てを任せていた先刻はそんな余裕もなかったと思えば その反応だけで吐息が熱くなった。
不意に呼ばれる名は、より子を成した時の情交を思い出させられ>>24 ゾク、と背中に疼きが走る。
その癖自らが発した言葉に固まる空気の気恥ずかしさは思春期のそれだ。 永遠の14歳の精神とて、このような空気は耐え難く。
漸く発された平凡な台詞に余計に募るのは羞恥と、その先の感情。]
(31) death73 2015/11/15(Sun) 23時頃
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[その先の感情についてはオレは不得手である。 それを口にするのも、何と言えばよいものかわからない。
感情に引きずられるように体勢を変えて、 その顔をよく見ようと向かい合い、 僅か仰け反れば無意識にそれを追うように顔を近づける。]
…まあ、その様な名も悪くはないな。 語呂も若干良くなる気がする。
[その誘い文句の意はさすがに空気が読めなくてもわかり>>25、 しかし気の利いた言葉を返せないのはこちらも同じだった。
その言葉の意味と腰に回された手の熱さに染まる頬は、 風呂場の熱気のせいだということにしておいていただきたい。
どうにも緩んでしまう頬は誤魔化しようがなかったが。]
(32) death73 2015/11/15(Sun) 23時頃
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―――ん…?
[近づく唇に心臓が跳ね、 おそらく、多分、それを言われたら熱気のせいどころではなく 顔真っ赤になるだろうし 普段以上に挙動も明らかに不審になる自信はあったが
それが、期待する通りの言葉なら良いと、
続く台詞を待って、彼の瞳を見つめた。]
(33) death73 2015/11/15(Sun) 23時頃
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[――しかし、それを最後まで聞くことなく身体が宙に浮き>>26
もう少し体重をつけるべきだというのは 確かにその通りだったと間抜けなことを
視界がひどく悪く、呼吸ができない世界の中で思う。]
(36) death73 2015/11/15(Sun) 23時頃
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[勢いよく風呂に落ちた後、 ゴボボボと音を立てて空気を肺から吐くと同時、大量の湯が口内に流れ込む。
胃に流したことのないものを今日は三度も入れている。 普段碌なものは食ってやしないこの身体にその仕打ちはどうなのだろうと
というか、オレは仮にも妊娠中なのであるが。
意識を手離したら本当に死ぬと風呂の縁を掴み、 なんとか一命、いや、二命は取り留めた。]
(39) death73 2015/11/15(Sun) 23時頃
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カハッ…う、え、ゲホッ……クリス、き、さま…
[毒を流し込まれた時以上に呪詛交じりの声を水と共に吐き出して、 思い出したように深く刻まれた眉間の皺の下の瞳で オレを何度も殺そうとする伴侶を睨み、
知らないおっさんとちょっと知ってるおっさんに対し 何だか知らんが激昂しているクリストファーの腕を、 思い切り自重をかけて湯船に向けて引いた。]*
(40) death73 2015/11/15(Sun) 23時半頃
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[ちょっと知ってるおっさんが部屋の扉を無遠慮に開け放たれた際は 寛容さすら見せ冷静だった男が、 何故突然風呂場へ自分を投げ込んだのかは 彼と知らないおっさんとの関係を知らないが故。>>41
お湯の中で、聞こえた気がした声からなんとなくその事情を 察しはしたが、察したところで赦すつもりはない。
オレは寛大さにはそれなりに自信があるが、 彼奴に甘い自覚もあるが、身体に水を打たせいる彼とは違い、 熱い湯の中で頭に上った血は下がりそうもなかった。]
(52) death73 2015/11/16(Mon) 01時半頃
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無事、に見えるか…?
[拒絶したわけではないとはわかってはいたが>>42 そういう問題ではない。
風呂に投げ込まれたことよりも、 期待するような顔で待ってしまった言葉の続きが 聞くことができなかったことの方に怒っているのだが。
水面から顔を出した自分に安堵の顔を見せるのに、>>43 若干甘くなりそうになるが、 頭に上った血は収まらず、ほとんど反射的にその手を引いていた。]
(53) death73 2015/11/16(Mon) 01時半頃
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[立った水柱の大きさと派手な音にやりすぎたような気はしたが 離さないままの手と、感じる体温に溜飲が下がってしまうのだから オレはやはり甘すぎるのかもしれない。>>45]
誰のせいだと…。
[胎教にしては過激などと言うその口に、ぐ、と顔を寄せて 相変わらず不機嫌な眼差しのままだが、熱の篭った瞳で]
…誠意を見せるなら許してやらないこともない。
[別にあの言葉の続きをムードもなにもあったものではない今言わなくても良いが、とは思うけれど、 熱を感じる肌に下肢を押し付けて身体を寄せるのは、 知らないおっさんとちょっと知ってるおっさんに
弱味を見せたくないらしいことをわかっての嫌がらせだ。*]
(54) death73 2015/11/16(Mon) 01時半頃
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[―――嫌がらせのつもりでクリストファーに身体を寄せた直ぐ後、>>54 今回はタチをやると大見栄を切っていた隣人が 横抱きにされて風呂場へ来たのを見れば>>49
同じ状態で此処に来た自分のことを思い出し 先に移動していて良かったと心底思う。
やっぱり抱かれているじゃないかと言いたげな半笑いを向けるが、 湯船の中、強請る様に相手の首の後ろに手を回している自分の姿を思い出し 揶揄る言葉を飲み込んで奥歯を噛みつつ気まずそうに目を逸らした。**]
(55) death73 2015/11/16(Mon) 02時頃
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どこまで貴様は汚い大人なのだ…。 絶対クリーンな職場とか嘘だろう。
[此方の苛立ちの原因も察さずに 金銭的解決という明後日の回答を出されて眉間の皺が深まる。>>63 口で言って分からないならば身体でわからせるしかあるまい。 嫌がらせという建前と怒りという衝動が羞恥を上書きし、 人がいようが知ったことかと身体を寄せれば 存外にわかりやすい反応が返ってきたことにまた甘やかしそうになってしまう。
しかし村瀬理津、貴様は別だ。
入ってきた新たな影に揶揄を飛ばしたくなるのも、 この状態を見られるのが気まずいのも、 さんざ小馬鹿にした経緯があるのと リア充爆ぜろという個人的寝不足の恨みがあるからなのだが。
職場の人間や親族に見られたからといって人を湯船に投げ飛ばした男が 因縁があるだけの隣人に目線をやったくらいでキレるとは思うはずもなく。>>64]
(72) death73 2015/11/16(Mon) 23時頃
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―――ッ?! …ん、ぅ…っ…
[こっち見んなとばかりに気まずそうに隣人から目を逸らした刹那、 抱きすくめられる身体に目を見開いて、突然のことに、その力に体が強張った。
次いで塞がれた唇は先刻の部屋での宥めるようなそれと違い、 ひどく衝動的でお世辞にも優しいとは言えないもの。>>65
それは確かに、期待していた言葉の続きとは違ったが、 期待していたものよりもひどく胸の内を焦がすものだった。
そしてその次に紡がれた言葉も、また。>>66]
(73) death73 2015/11/16(Mon) 23時頃
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…ッ、
[オレが常に他者を性的な目で見ているとでも思っているのだろうか、この男は。
口から零れそうになる溜息は、自分の吐いた言葉に羞恥を覚えて我に返った後のようだというのに、 甘く変わった口付けに飲まれ、 紡がれた名に、ふ、と笑み混じりの吐息に変えられた。>>68]
(74) death73 2015/11/16(Mon) 23時頃
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今更他の者など見るわけがなかろう。バカめ。
…仕方ない、続けざまの不敬はその誠意で赦してやろう。
[拙い愛の囁きに応えるように、 クリス、と特別な名を紡いで、押し当てられた唇を甘く噛んだ。**]
(75) death73 2015/11/16(Mon) 23時頃
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[―――飛んでくる揶揄>>69に文句を返してやりたいところだが、 見るなと言われた手前と塞がっている唇で反論出来ず。
やはり喋れないというのは死にたくなるものだ、と内心で思いながら それでも唇から伝わる誠意に、 この黙らせられ方ならば悪くは無いと思ってしまった。
ただし彼の死角、背中に回した手で村瀬に向かい中指を立てることだけは忘れない。
抱かれたご感想は、存外悪くなかったとは 口が自由になったとしても絶対に言ってやらないが。**]
(78) death73 2015/11/16(Mon) 23時半頃
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―その後 BAR root801―
というわけで、だ。しばらくオレのシフトのほとんどは貴様に委ねたので精々労働に励め、同志よ。
[コンビニのバイト仲間≪供給の絶えない歯車に囚われた同志≫にそう告げてグラスを呷る。 諸事情によりノンアルコールだ。おそらく多分きっとしばらく酒を飲む機会はないだろう。]
「何がというわけなのか全くわからない…。
信者の元に嫁入りするとか常に腹に卵入ってるとか 今までの妄言よりおかしな方向に進んだ気がするんだけど大丈夫? いや、君の頭が大丈夫じゃないのは知ってるけど。」
[同志は常より光を失ったような胡乱な目で非常に失礼なことを言っているが特に気にするつもりは無い。]
(89) death73 2015/11/16(Mon) 23時半頃
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ああ、それとな非常に貴様にとっては残念なお知らせだろうが 貴様を脳内で犯すことももうないし、実際にも叶えてやれない。
あの日うちに来ておけばと泣きつかれてももう遅いのだ。すまんな。
「早く死ねばいいのにこの人…マジで。」
[同志の相変わらずの呪詛にも半笑いではなく微笑で返せるほどには心穏やかだ。 それを見て、うわあ、気持ち悪い笑顔と同志が零した言葉にすら寛容になれるほどに。*]
(90) death73 2015/11/16(Mon) 23時半頃
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―新世界より―
[そうしてバイトを減らした分、オレは見張りという名目の新たな職場に顔を出す。
欲しいものは手に入れた。 胸を患わせる孤独はもうどこか遠く。
それでもそう簡単に人は変われるものではなく。
見知った顔も中にはあったが、 お堅そうな職場の連中に告げる自己紹介も不遜な態度も変わらない。]
(91) death73 2015/11/17(Tue) 00時頃
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オレはキルロイ・クリムゾン・クリストフ。
―――新世界の神になった男だ。
[いや、むしろ、少しばかり重症度が増していたかもしれない。
末期患者を職場に引き入れたその最後のCの意を表す政治家は 盛大に溜息でも吐いているか顔を引き攣らせているかだろう。
まさかその彼が、その新世界の神の唯一の信者だとは誰も思うまい。**]
(92) death73 2015/11/17(Tue) 00時頃
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