108 麻雀邪気村-second season-
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はじめまして、おじさん。
[>>0:45悪気もなく、男をそう呼んだ。 その証拠に、向ける笑みは背景に花々が咲く程。]
パパと同じようなにおいがする。 ……ちょっとくさい。
[煙草の事か、それとも隠しきれぬ年の臭いか。 素直に事実を述べつつ、>>0:@13執事に用意された いつも通りの茶と菓子に手を合わせて、小さく喜びの声を洩らす。]
(2) 2013/01/01(Tue) 01時半頃
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沈黙より訪れる氷雪の嵐《サイレンス・ブリザード》……
それって、強いの?
[>>1姫騎士《ヴァルキュリア》の名をくれた相手を じいと見詰め、尋ねようとするが―――]
……ううん、やっぱりいい。 やってみればわかるよね。
[>>@2始まりの合図《GONG》は鳴り響いた。 参加者が揃ったのを確認すると、少女の指は、運命《サイコロ》を回す。]
(3) 2013/01/01(Tue) 02時頃
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[少女のペンダントから、黒く鈍い光が零れる。 それに気付いた者は―――…ほんの僅かだろう。
闘士達の強すぎる力にあてられて 封印された筈の、少女の中の闇が疼き始めたのだ。
闇に、少女が支配されるまであとどれ程か 闇が、興味を示す先は果たして―――…**]
(*0) 2013/01/01(Tue) 03時頃
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色々知ってるんだ、おじさん。
[>>8自身の二つ名、それに周りの者達に対する賛辞に 少女の瞳は、誕生日プレゼントを前にした子供のように輝いた。]
でもね、投げたのは毒林檎じゃないよ。
――――賽子《シックス・ザ・ディスティニー》 運命は此処から始まるの。
[>>11回り終えた賽の出た目は、赤い林檎がひとつ。 それと、斜めに走る黒いみっつの星。
その目を言い当てられても、彼女はにこりと笑むのみ。]
(15) 2013/01/01(Tue) 13時半頃
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[――――――ざわ……]
[ざわ……]
(*2) 2013/01/01(Tue) 13時半頃
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……おじさん、はやい人なの?
[テンパイ即リー《早漏》とも取れるその早さに ぽつり、小声で問うが]
――――それ、ポン。《そちらこそ》
[男の立直した牌に鳴きを入れ、即座に一発を消す。 たん、と二つの牌を晒して横に流した。]
(16) 2013/01/01(Tue) 14時頃
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わからないよ?
ただのおじさまだって、頑張ったら 王子《Oh-Zi》さまになれるかもしれないよ?
[ちらりと横目で見やる男の手。 ―――大物の予感はしない。
狙って大役を作り上げるスタイルではないようだが 謙遜も相俟って、そこに大人の余裕が垣間見えた。
彼を纏う風は、その表情のように穏やかだ。 戦士達《ブレイヴ》が争うこの卓《フィールド》で 唯一、彼が作り出す平和の風《ピースメーカー》]
(18) 2013/01/01(Tue) 14時半頃
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……潜む刺客《サイレント・キラー》?
[――――ザ ザザッ]
『 なぁにそれ、おもしろそう。』
[明るい少女の声色に、陰りが伴う。 ペンダントの奥から唸る闇色は 白い、少女の肌を少しずつ侵食していく。]
(*3) 2013/01/01(Tue) 14時半頃
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『賞金目当てで、ちょぉっと浮ついた戦士《愚民》を 叩き落とすだなんて、とってもおもしろそう。』
『ねえ――――はやく、“僕”にうたせて』
(*4) 2013/01/01(Tue) 14時半頃
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わっ
[>>19一発消しにと鳴き、捨てた牌を狙われれば ぴくっと肩を震わせて、毒林檎を受け取った。
リーチのみと言え、鮮やかに先制を許したのは事実。]
っ………はい。
[――――ぞくっ]
[1000点棒を差し出しながら 今度は、“楽しさ”に震えた。]
(22) 2013/01/01(Tue) 16時頃
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マーゴは、そして勝負は次の局へ――――
2013/01/01(Tue) 16時頃
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………ポン。
[仕切り直し早々、鳴きを仕掛けた。 かしゃりと横に流すのは、イーピン三枚。 俯き気味の顔からは、表情が読み取りにくいだろう]
あのね、おじさん。
私お年玉より、お菓子がほしいの。 でも、毒林檎は食べられないから―――
[ワットが捨てた牌を確認した瞬間 ――――少女は、自らの手牌を 倒した]
(23) 2013/01/01(Tue) 16時頃
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―――――――72倍返しで
(24) 2013/01/01(Tue) 16時頃
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[タタ――――ッ…]
[開かれた手札は、毒林檎に似た筒子ばかり。 黒と赤の毒々しい色で染まっていた。]
筒子・清一色《毒林檎のフルコース》
子の5翻は―――8000点。 《召 し 上 が れ》
[晒されたイーピン三つと合わせれば その絵柄に描かれた筒子《毒林檎》は72個。
―――お年玉、と称すには少々痛手かもしれない**]
(25) 2013/01/01(Tue) 16時頃
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あれっ? あんまり効いてない……がんばったのに、なぁ。
[>>27余裕が残る男に、むっと頬を膨らませた。 歪む笑顔は少女には見えなかったようだ。]
おねえさんもまだまだ余裕なの?
焼き鳥《ファイヤーバード》になったら 不死鳥《フェニックス》には生まれ変われないよ。
[>>26南に置いて力を発揮するその真髄を知らず 無垢な少女は、首を傾げ忠告を洩らす。]
(36) 2013/01/01(Tue) 22時半頃
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『――――お菓子のように甘いんだね。
あんな王子《カモ》、早く落としちゃえば良いのに』
[紅く輝く神々しい姿に疼き、またしてもペンダントから 黒い闇が現れ―――少女の声を奪い、呟く。]
(*5) 2013/01/01(Tue) 22時半頃
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[ぴし――――ィッ]
きゃぁ―――っ…
[>>30卓《フィールド》を支配する紅の孔雀の圧力に 手にした紅茶は飛び散り、ペンダントにはヒビが入る。]
いきなり役満《ジ・エンド》…… なのに、点棒を貸すだなんて。
[ハナと名乗った娘を見やり、胸に手を当てる。 鼓動が早くなっているのが分かった。]
(37) 2013/01/01(Tue) 22時半頃
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『ぎりぎりまで……? 生かして、泳がせて―――…
絶望《デッド・エンド》を見せてあげたいなぁ。』
[楽しそうな笑い声は、もはやいたいけな少女のものでなかった。]
(*7) 2013/01/01(Tue) 23時頃
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― 東4局 ―
……もっと、見たいな。 皆がどんな手を使ってくるのか。
[ぽつり呟き、そっと河に置いた一打目の牌。 しかしそれだけでは終わらない。 白い指の先で、強く回転を加えた]
[―――――ギュゥォォオオ オッ]
“二つの刃《ダブルリーチ》” ―――なら、どうかわすのかな。
[河の牌からは、しゅぅう、と煙が上がっている。
そう、姫はどこまでも自由気まま。 型にはまらず、楽しんで打つのみ。]
(39) 2013/01/01(Tue) 23時半頃
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[ゴォオ――――――ッ!!]
まさか……っ!
[>>41氷の世界《サイレンス・ブリザード》 より構えられる銃は、二つの刃をものともせず 静かに、正確に点棒《ハート》を撃ち抜いた。
その衝撃で、点棒は舞い踊り ―――見事に彼の手元へと落ちる。]
私の刃をかわして、そんな―――… 緑一色《オール・アイス・グリーンランド》を…っ
[>>42それまで沈黙を続けてきた彼の歌声《覚醒》 また、ペンダントに亀裂が深く刻まれた。]
(43) 2013/01/01(Tue) 23時半頃
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――――……風が、変わった……?
[>>45東から南へと翻した途端。 逆風のような風が少女――ひいては戦士達を襲った。]
(47) 2013/01/02(Wed) 00時頃
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『ふぅん……まだ死な《トバ》ないんだ、王子様。
10万点って、中々骨そうだけど “二人で”やれば―――…一気に叩き堕とせるかなぁ?』
[少女の中の闇は、その姿を見せつつあった。 悪戯好きで、気まぐれな―――姫の闇《プリンセス・オブ・ダークネス》が]
(*8) 2013/01/02(Wed) 22時半頃
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[――――パキィ]
[パキ
パキィ ッッッ―――ン]
[南風《ウィンド・オブ・サザン》が荒れ狂う。 少女の黒髪が風に靡き、揺れる中で 首から下げたペンダントが壊れ、弾け飛んだ。]
(59) 2013/01/02(Wed) 22時半頃
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『 ………ね。 早く。続けようよ? 』
(60) 2013/01/02(Wed) 23時頃
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[少女の声色が変わった事に、気付いた者はいるか。 南風《ウィンド・オブ・サザン》が吹き荒れる中で響いた声。
がしゃ、と牌を崩して真ん中に寄せれば 自動卓は全てを飲み込み、次の局の準備をする。]
『……』
[菓子や茶が、風の影響で床に飛び散っている。 しかしそんな事はお構い無しに その眸は、ただ目の前《フィールド》を見据える。]
(61) 2013/01/02(Wed) 23時半頃
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『――――……ええ。』
[そうして送られる符丁に、そっと顔を伏せた。
王子《プリンス》の挑発は姫《プリンセス》の仕事。 無邪気に笑い、揺らし―――二重殺《ダブルクロス》の餌食にする。]
(*10) 2013/01/02(Wed) 23時半頃
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― 南2局 ―
[かしゃん、とツモった牌を置けば
つぅーと牌の上面を白い指がなぞり 迷い無く、真ん中五索を切った。]
♪
[鼻唄混じりに、頭を揺らしながら打つ様子は また、いつも通りの姫《プリンセス》 に戻ったような印象を覚えさせる。]
(64) 2013/01/03(Thu) 00時頃
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マーゴは、南場を早く流す為の策略か、それとも―――
2013/01/03(Thu) 00時頃
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『 ……あれー?』
[>>65一巡目、ナンシーが打った打牌に思わず首を傾げる。 相手が何を考えているのかは全く分からない。
しかしその口調は、何処か間伸びしている。 どんなモノを見せてくれるのか―――楽しむように。]
(66) 2013/01/03(Thu) 00時頃
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[>>68ナンシーが興味深げにみる少女の手牌。
しかし、特にどうという事はない。 ただ五索はいらないと分かっていただけの事。 例え上がれなかろうが、自分の手牌を着々と進めていく。]
[かしゃん]
[除々に少女の周りを、黒い影が支配していく。 黒く濃い《オーラ》が満ちる中、無邪気に打つ彼女の姿は 一体どのように見えるのだろうか。]
(70) 2013/01/03(Thu) 00時頃
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はぁい。
[>>71五索を拾われる。 だがしかし、ペースを乱される事はない。]
[かしゃ ん―――とん]
(73) 2013/01/03(Thu) 00時半頃
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『――――――……王子《プリンス》』
(77) 2013/01/03(Thu) 00時半頃
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[その声は少女のものではない。 ペンダントの奥に潜んでいた“闇”の囁き。 さしずめ>>75闇の魔女《ダークネス・クイーン》と言った所か。]
[ぶぉお――――……ぅう]
[ばさ ァッ]
[少女の髪が重力を無視して宙に浮く。 纏う闇《オーラ》は、王子へと手を伸ばす]
(79) 2013/01/03(Thu) 00時半頃
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『……振り込み王子《ロン・プリンス》……聞こえますか…… ……今、貴方の脳内に直接語りかけています……
“ 一索 ”
そう、“一索”を切るのよ。』
[闇は、王子の脳に届いた。 林檎よりも甘く、毒林檎よりも苦い囁き《誘い》を。]
(80) 2013/01/03(Thu) 00時半頃
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『 そうすれば 楽になれるから 』
(81) 2013/01/03(Thu) 00時半頃
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[ゴッ―――――…]
[牌を切る白い手に、闇が纏わりつく。
そうして少女が作り上げた手牌は 二萬、三筒、九筒、白が綺麗に暗刻になり 端に “それ” が余る形になっている。
つまり―――――]
(83) 2013/01/03(Thu) 01時頃
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『―――ああ、こっちもだよ』
[指は、楽しげに符丁を送り返した。]
(*12) 2013/01/03(Thu) 01時頃
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