226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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── …中庭の木の上で… ──
[スイッチが切れたように眠ってしまったオスカーは、しばらくすやすやと心地よさそうな寝息を立てていた。
──不意に、その身体がコマ撮りのフィルムを逆再生したように縮む。 伸びやかな少年のものだったその身は柔らかな幼児の肌に、そしてさらに、柔らかく、水分を含んだ小さな小さな姿に。
彼の身体が縮むごとに、周りには半透明の何かがふわりふわりと浮かび上がる。
金色の目をした仔猫、活発そうなビーグル犬、手のひらより少し大きな妖精や、宙をおよく色とりどりの魚たち。 七色のもやが絡んだ光の塊や長い尾羽の小鳥、銀の鱗を燦めかせたドラゴン、そんなものが次々と溢れ出して、小さくなっていくオスカーの周りをくるりと回ってはどこかへ飛び、走り去って行く。]
(29) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
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[真綿にくるまれたような夢を見ている。
おぼろげな輪郭で構成された、昔あったできごとの夢。 それはかろうじて消えずに残っていた、記憶。
灼けるような砂浜を、誰かと走った記憶。 星降る夜空の下、遠くさやさやと流れる小川の音。 飼っていた犬の背中に鼻を突っ込んだ時の日向の匂い。
何でもない景色たちがふわふわと浮かんでは消えていく、そんな夢。]
(30) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
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[フレームのような俯瞰風景の中、笑う女の子達がいた。 幻想のように舞う蒼い翅。 書架の本を選ぶ無表情な女の子。 彼女の名を綴る青年の、僅かに綻んだ口許。 長机の片隅で本を読む浴衣の子。 ポケットにいつも飴を持っていた、こどものような青年。 紫の花を大事そうに手渡した男の指先。 そういえば、眼窩に花を抱いた子がいたな。 壁一面に広がる凹凸と、所々に散らばっる赤いしるし。 何でも覚えていようとした青年は、まだ自分のことを覚えていてくれるだろうか。
出会った人たちの欠片も、とりとめもなく流れていく。
彼らがいつか元気になって、広い世界をもう一度見ることができますようにと祈って。]
(31) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
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[──幻影たちが走り去った後には、彼が着ていた服だけがまるで抜け殻のように、木の枝に引っかかっていた。
ふわりと風が吹いて、軽い音と共に服が地に落ちて、それきり。
しばらくして、さまよいだした幻影の一つに気がついて探しに来た病院のスタッフ達がそれを見つけてちょっとした騒ぎになったが。
オスカーの姿はどこを探しても見つからず、眠っている間に蒸発してしまったのだろうと結論づけられた。
幻影達がどこへ行きどこで消えたのかは、オスカーですらも知らない**]
(32) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
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── すごくどうでもいい話・廊下の向こうで ──
[恋人達が邂逅を果たしていた>>82>>85その頃。
少し離れた廊下の向こうではスタッフ達が予期せぬ通行止めに頭を抱えていた。
『きゃんきゃんきゃん!』 『シーッ!』 『ごろにゃーご』
廊下のそこここにいたのは、 人なつっこいようすの子犬や、 体温を付け狙う大蛇や、 せわしなく辺りを警戒する角の生えたウサギや、 動くものに興味を示して後足をむずむずさせる猫又、 わさわさと床一面に伸びた虹色の芝生のような何か──
そんな形をした半透明の幻影たちだ。]
(89) amane 2015/06/18(Thu) 00時半頃
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[それがオスカーの“若返り病”の病原体であり、不用意にそれに触れれば同じ病気に罹ってしまうとスタッフ達は知っている。
せっかく培った知識を、今まで生きてきた記憶を進んで投げ棄てたい者は多くない。 だから、彼らはその先に行けずにいた。
幻たちが一定の場所を囲むように廊下を塞いでいるとは、誰も思い至るまいが。 例え知ったところで、どうしようもないだろう。
どのみち、いくら長く残っても明日の朝までのことだ**]
(91) amane 2015/06/18(Thu) 00時半頃
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