299 さよならバイバイ、じゃあ明日。
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[てけてけとんとんてけとんとん てけてけとんとんてけとんとん]
[軽やかな祝福の音が街から、 住民を送り出していく。
当人の意思とはまるで無関係に。 ──街にあった異物を、遠くへと。]
(2) 2019/10/14(Mon) 19時頃
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─ 粉屋回想/イナリへ ─>>3:15
[粉屋の前の道は、しっとりと雨に濡れている。 それを喜ぶものがないまま、黙りこんだ鳥はひっそりと息を吐いた。]
───… 祈祷師。
お前、どうやってこの街に来たか。 まだ覚えているか。
[鳥は不意にそれまでの話題とは、一見関係ないことを言った。]
(3) 2019/10/14(Mon) 19時頃
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我はな。……鳥頭故に、 それを忘れてしまった。 「いつ」来たのかは覚えていても、 キッカケを推測はしても、 どうやってか、どこからかは、 もう、忘れてしまったのだ。
(4) 2019/10/14(Mon) 19時頃
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ただな。ずっと前には「死」との死闘など 繰り広げてはいなかったのだ。
慣れるのでもなく、「死」というものを そもそも、我も周囲の翼ある仲間も、 まったく認識すらしていなかった。
それは、ただただ、 止まることでしかなかった。
ゆえに、…
(5) 2019/10/14(Mon) 19時頃
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インティJrは、途中で、少し言葉を選ぶ間を置き
2019/10/14(Mon) 19時頃
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ゆえにな。それは以前の我にとっては、 「死」と戦うなどとは、 とうていまったく思いもつかぬことであった。
それはまったく何でもない、ただの現象で。
順番待ちのようなものであったのだ。
(6) 2019/10/14(Mon) 19時頃
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しかしな。しかしだ。 我は、ある日気がついたのだ。
我はな、己が止まるのがイヤであると。 仲間が止まるのがイヤであると。
(7) 2019/10/14(Mon) 19時頃
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我の仲間には、その話をしても まるで何もわからない顔をされた。
動くものは、いずれ全てが止まる。 自明のことだとな。 おかしくなったのは我の方であろう。 まあそうかもしれんと思った。 仲間はただ止まることを受け入れていて 抗おうとするのは我一羽であったしな。
我は、まあその。…我の威光により、 仲間に遠くから眺められるばかりになった。
で。その後だ。 我が気がつくとこの街に居たのは。
(8) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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[てけつくてけつくてけつくてけつくとん。とんとんてけてけとんてけてん]
……
[何処からか、祭り囃子が聞こえてくる。 それをききながら、鳥は先を続けた。]
祈祷師、貴殿、ここを出て行く気はないか。
[キョロリと金色の鳥の目が狐を見る。]
ここは死んだ者を送る場所だ。 しかし、それに、別れに慣れて、
…すっかりもう、慣れきってしまう前に、 もし。出て行く先があるなら。
(9) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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ここではない場所を知っているなら。 覚えているなら。
もしか、ここに残りたくてもだ。
出て行った方がいい。
(10) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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やはり、そうだな。 止まるばかりの葬送に慣れる。というのは。 我は、イヤなのだ。
言う側の気持ちに立って送り出すなら。
相手のその先がせめてもある
… さようならの方がいいであろう?
(11) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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故に、出て行け。
[キロリと鳥の目が狐を見る。とてもとても勝手な理屈で話すのは、それはこの街に伝わる「噂話」にまつわる話。そして、実際に起きる「祝いの席」にまつわる話だ。]
貴殿がもしか、異邦人なら。
「外」へ。
[「外」から紛れ込んだ異物だとか、この街に帰属していない存在だとか言われるものを送り出すための話だ。 てけつく、てけつく てんてんてん 祭り囃子の音はだんだんと強くなる。]
(12) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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インティJrは、そう言い終えてから、
2019/10/14(Mon) 19時半頃
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まあ、貴殿がこれで異邦人でないとすれば 我のこれは盛大な空振りなのだが、
[街全体の空気はザワザワと、その発見に揺れているかのようだった。]
……"見つかりたくなかった"なら。
残念だったな。
[鳥は、狐にクワ。と大きく口を開けて見せた*。]
(13) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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[てけつくてけつくてんてんてん てけつくてけつくてんてんてん]
(14) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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ク ワ ーーーーーーーーー ッ !!!
(15) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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─ 祝賀会会場 ─
[いつもなら、暗い街がざわざわと 「祝い」の気配に揺れている。
その中には、劈くような高い鳥の声が混じった。
街の路地を抜けた先では、 狐が花に囲まれている>>3:26。]
出て行け! 出て行け! 遠くまで行け! この街にいる「死」より早く!
[送り出し側は、真ん中にいる者の存在の気持ちを感知しない。ただただ、ただただ快哉を叫ぶばかりだ。]
(16) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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さよならだ! さよならだ!! さようならだ!!
少なくとも、それが、 貴殿の行き止まりでないことを、 我は祝うぞ!!
[排除を祝う鳥は果たして、呪われないで済んだのか。祝いのムードの中でその答えはないままに、ただ送り出しの声は空に昇った*。]
(17) 2019/10/14(Mon) 19時半頃
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─ 草屋にて ─
[白い狐が、華やかに盛大に送られたその影。 >>3:21 軟体動物が、そのしっぽを齧って去った後。
大鷲は初めて、連日草屋を訪れていた。]
(26) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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[そこまでやってきた理由は、狐を送り出す花をもらうためで、その中にいる主人がすでにこときれているとは、知らないまま。 ただ、その前に訪れたときより随分と草木が育ったその様相には驚きはしたけれども>>2:88]
…… …… おい、 主人
[一歩、一歩と鳥は、中心にたどり着くのを阻む草木をよけて奥に進む。]
……おい?
[返事はない。ただ、様々に生えて繁る草木だけがそこにはあった。]
(27) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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インティJrは、──ぐう。と、腹を鳴らした。
2019/10/15(Tue) 23時半頃
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……
[鳥は空腹を自覚する。 自覚しながら、奥へ奥へと進んでいった。
ほんの少し、何かの予感に躊躇いながら。
そうして、その奥に、 中心にすっかり植物に絡まれた 竜の身体を見つけた。]
……
[歩みが止まる。]
(28) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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インティJrは、一瞬、ぽかん。として
2019/10/15(Tue) 23時半頃
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[それに近づくのを躊躇う理由はごく単純。 鳥の目には、動かないそれが どうしても獲物に、 ── 肉に見えるからだ。]
……
[ごくりと喉が鳴る。獲物、ではない。ないが、それはまだ鳥の目にはとてもとても美味しそうだった。
たべてもいいよ。と、 鳥の頭に言葉が蘇る。
躊躇をしつつも一歩。また一歩。 近寄っていけば、 すぐに嘴の届く範囲まで来る。]
………………… おい
[そうして、齧られた尾が見えるまでの傍へと、鳥はたどりついた。]
(29) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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[草を寄り分けて踏む音は周囲にはない。鳥が動かずとも ぷーっと息を吐く竜の寝息が耳に届くことはない。
遠く遠くに歓声が上がって聞こえることはあっても、草屋の主人が眠りについている場所は、今だけは静かなものだった。]
………… 死んだのか。
[その様子はなんだか。 まるでありとあらゆる草に絡まれたようでもあり、その種の陽でもあり、またただ眠っているようだなと、そう思った。 暴れた様子はなく、荒れた様子もない。 齧られていても、派手に 緑が血に染まってもいない。
全部受け入れたような、静かな死に様だった。]
(30) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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[ぐう。とまた腹が鳴った。今なら、自分がコーラにとっての「死」になる事はない。草を萌やす竜はすでに連れ去られた後だ。
いや、連れ去られた、というのも 正しい言い方ではないかもしれない。と 大鷲は思った。]
…… …… 強い な。
[他に聞くものもない。と、鳥が思っていて、 その竜の腹に巣くうものが聞いているかもしれない言葉は どことなく、悔しそうで、羨ましそうだった。]
(31) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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「死」が怖くないのか。 貴殿も。
[鳥の声は、震えている。]
これほど静かに、迎えいれられるのか。
…… 我など、毎日毎日、戦っていないと、 勝ち続けていないと胸を反らしていないと 夜を過ごせぬというのに
[唸り絞り出すように、鳥は虫だけが聞いている言葉を口にする。]
(32) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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[悔しいようにも、憧れるようにも、尊敬するようにも、詰るようにも、]
…… 強いな。
[鳥は、死んだ竜を、称えるというには苦りが強い声で評した。]
(33) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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…… どれほど、強かったら。主人のように、 落ち着いた心持ちでいられるのだろうな。
[これほど羨ましいと思うのは、それが己では出来ない在り方だと思うからだろう。そうして、そう成れる道がわからないからだ。だから、ただ、羨むことしかできない。]
…… ああ。まったく、 まったく、腹の空く……
[鳥は、喉を鳴らしてから上に向けた嘴をカチカチと鳴らした。]
(34) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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……
[よっこらと鳥は生えた草の間に腰を下ろし、それから嘴の先をその死んだ竜の腹部に寄せた。 ずるい。とは、口にしない。胸の内にそれがあったとしても、竜に非難をされる謂れはどこにもないことはわかっていたからだ。]
…… それでも、やはり。
ただただ、
「死」のヤツにもっていかれるばかりというのは。 どうにも、腹立たしいものだ。
[ただ、がばりと嘴をあける。鋭い爪で、猛禽は竜の腹肉を押さえた。]
(35) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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一部分だけでも、我の腹に取り返させろ。
(36) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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[死についていった後の身体は、それはそれは もうすっかり冷えてしまっていて、 草食ではない猛禽には 草は腹を割くのに難儀するとても邪魔なものだった。
温かかいうちに食べられていたら、 もっと「おいしかった」のか。 それはもはや誰にもわからないことだった。
それでも、柔らかい肉を容易に裂ける嘴と爪を汚して、ただ、不器用な鳥にできる限りは、傷跡を荒らさないようにキレイに、鳥は竜の身体の一部を、温い腹に収めた。
綺麗にとは言えど、全部は食べきるようなこともない。
草屋はほかのだれかと約束をしているかもしれなかったし、植物たちの取り分があるだろうと、鳥なりに思ったからだった。]
(37) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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─────…
(38) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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[── やがて、竜の体液で汚れた鳥は、 クゥ、と小さくひと鳴きをして。
腹の羽毛で、すっかり汚れた自分の嘴を拭い、]
次は。近々。残りの主人とは、葬儀でか。
…… では、またな。
[と、言った*]
(39) 2019/10/15(Tue) 23時半頃
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