30 ─今夜、薔薇の木の下で。
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君を「大事」に思うセシルなんて、いらないよ。 ね、君だって、本当は
「抱かれたい」んでしょ?
ねぇ、フィル……。
一緒にセシルを殺さないか?
[そんなことを言って、フィルの身体を引き寄せると、その口唇に口唇を寄せた。 吹き込むのは蒼薔薇の香。 惜しみなく……。]
君がこうされたいのは、わかってるんだ。
[そして、服に手をかけると、下からたくしあげて、その胸に手のひらを当てる。]
(42) 2010/09/08(Wed) 02時半頃
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[そして、フィリップがなんといおうとも、その先の行動をやめることはない。
そのまま、屋根裏の床にフィリップを押し倒すと、抗えないよう薔薇の呼気を出しながら、全身に口付けを落としていく。
敏感なところを見つければ、くつりと笑ってそこを責めたてながら…。]
ねぇ、気持ちいいところがあったら声、出して?
[フィルの服を引き剥がし、ボトムのボタンにも手をかけて……。
金色の茂みを開けば、その中から頭をもたげるそれ…に口唇を寄せた。]
(45) 2010/09/08(Wed) 02時半頃
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>>49>>50
[フィリップに甘く、そして痛みも快楽に変える蒼薔薇の呼気を口から吹き込み、全身に落としていく。
胸に手を押し当てれば、それは全速力で走っているかのような動き。 そこに耳を押し当ててから、胸の突起を片手でつまみ、もう一つは口に含んだ。 コリ…をそれを押しつぶすように愛撫したと思えば、次は触るか触らないかの舐め方をした。
片手は胸にあきると、腹をまさぐり、足の間に伸びていく。 弾きおろしたボトムは完全に脱げていなかったので、性急に脱がすと、その下肢をまじまじと眺める……。]
フィリップ……
[その欲望はどんな形になっていただろう。 舌先でちらりと舐めると、口に含んでいく。 ぴちゃぴちゃと水音は執拗に……。 フィリップが白濁を解き放つまで。]
(56) 2010/09/08(Wed) 03時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/08(Wed) 03時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/08(Wed) 03時頃
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>>71
ふ……
[フィリップが吐き出したものを口で受け止めて、こくりと飲み干す。]
すごく、おいしい。
[蒼薔薇としての言葉が出る。 そして、その顔を見て、笑った。]
これで終わりじゃないのは、知ってるよね?
[時間を置くこともなく、フィリップの両脚を押し広げる。 全く人に触られていないそこに指を宛がった。]
大丈夫。はじめてでもいいように、してあげるから…。
[蒼薔薇は笑み、その部分にまた口を添える。 甘く蕩けるように、やはり官能の呼気を出しながら、舌と指で後孔を解していく…。]
(77) 2010/09/08(Wed) 03時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/08(Wed) 03時半頃
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>>72 なぁに?フィル
[戦慄く口唇が辿るのは、セシルの名前。]
セシルがいいの? じゃ、あとで、セシルに代わってあげる。 そして、
セシルを殺すといいよ。
[解す指の数を増やして…。 フィリップ自身がもし、蘇ってきたら、くすりと頬を寄せて……。]
フィル……こうしたかったんだろ?
[そして、自らのボトムの前を開放し、すでにいきりたったものをフィルのそこに宛がった。]
(81) 2010/09/08(Wed) 03時半頃
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フィル、泣いて?壊してあげるから。
[そして、ずん、と埋め込んでいく……。 それははじめてのことだろうけど、 蒼薔薇の手ほどきとその官能の呼気で、
痛みよりは快楽をより多く感じることになるだろう。
そう、もう、それなしではいられないように。**]
(82) 2010/09/08(Wed) 03時半頃
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― 屋根裏部屋 ―
[そして、フィリップに対する蒼薔薇の陵辱…いや、奉仕は続いていく。 まだ開かれたばかりのフィリップの身体を、蒼薔薇はより堕ちるように……。
己の変化に驚かせるように、 丹念に、でも的確に……]
――……ねぇ、フィル、 もう痛くないでしょ?
[そう、痛みを感じれば、終わったあと、理性はそれを軸にしようとするから、 そうじゃなくて……
君は欲に溺れるのだと…。]
(96) 2010/09/08(Wed) 08時頃
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――……ねぇ、言って? 気持ちよかったら、ちゃんと、
そう言って?
[フィリップを組し抱きながら、そう耳元で囁いて…。
フィリップが絶頂を迎えようとするとき、いや、蒼薔薇自身も快楽が極まってきた時、
感覚は共有してたセシルに、唐突に身体を明け渡した。]
―――………あッ………
(97) 2010/09/08(Wed) 08時頃
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――……あ………せんぱ……い
[動きは一瞬止まろうとするだろう。 セシルの口からは泣きそうな声が出て……。 でも同時に耐え切れないといった呻きも出て…]
――……あ……あ……フィル、せんぱ……
[与えられたのは、恋する人が絶頂に達する瞬間の悦び……。 極上の快楽の中に突然放り込まれたセシルは、
本当は、いや、本当に大事にしたかった人を組み敷き犯す行為に……]
せんぱ……あ、もう……
(98) 2010/09/08(Wed) 08時頃
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セシルは、フィリップの上に達して崩れ落ちていく…。**
2010/09/08(Wed) 08時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/08(Wed) 08時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/08(Wed) 18時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/08(Wed) 19時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/08(Wed) 20時頃
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― 屋根裏部屋 ―
[行為が終わったあと、荒い息をついて、フィリップの身体に覆いかぶさっていたけれど、やがて濡れた身体を起こすと、ごろりとフィリップの横に転がる。
そこに見えるのは、口から唾液を垂らしたまま、目を閉じて転がる欲望を知ってしまった者の顔。
緊張が解けたその表情は無邪気にも見え、 それが淫靡でもあり、美しくも見えた。]
――……フィル……先輩…。
[ただ、その横で、セシルは顔を伏せて、心内で嗤う蒼薔薇と戦っていた。
だが、その敗北は見えたようなもの。
蒼薔薇は、セシルをせせら笑い、その身体を乗っ取ろうとしている。]
(139) 2010/09/08(Wed) 20時半頃
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[蒼薔薇は言う。
すべてを吸い尽くしていくのだと。 それは、ドナルドもフィリップもロビンも、 そう、ここに残っているものすべてを食べてしまうよ、と。
そのためにはまず、君が消えるといい、と言い放つ。 宿木として、身体を明け渡せと……。]
(140) 2010/09/08(Wed) 20時半頃
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イヤだ。
[それは、まだポケットにハーモニカがあるから…。 そして、気を失っているフィリップも抱きしめた。
その髪はしっとりと濡れている。 それにまた顔を埋めながら、転がっているビー玉を見た。
精液に濡れて、それは穢れてしまったかの用に見えたけど…。手を、指を伸ばして拾い、拭えば、元の光をその裡に湛えて……。]
(142) 2010/09/08(Wed) 20時半頃
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[そして、蒼薔薇に問う…。]
ねぇ………さっき聴こえたよ。 宿木ってそんなに、簡単に変われないんだろ?
簡単に変われるのなら、もう、オレからはとっくに出て行っているよね……。
[その言葉に蒼薔薇は忌々しい舌打ちをする。 ともかく、今は勘弁してやるとばかりに、裡に隠れ、反応しなくなる。]
――……
[考えていることがある。 自分の中にいる蒼薔薇がすべての元凶なのであれば……
それが滅べばいい。]
(144) 2010/09/08(Wed) 21時頃
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― 屋根裏部屋 ―
[そして、フィリップの服から落ちたビー玉をそのポケットに戻して…。フィリップになるべく何かを着せようとしている。
ともかく、今は離れるつもりはない。 むしろ、いろんな想いが入り混じって、
俯いた。]
(145) 2010/09/08(Wed) 21時半頃
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セシルは、先輩…と小さく呟いた…。
2010/09/08(Wed) 21時半頃
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>>149 ああ、先輩……
[ごめんなさい、はとても小さく……。]
動けない? じゃ、何か欲しいものがあったら持ってくるよ。 もしくは移動したいなら、手伝う。
(151) 2010/09/08(Wed) 21時半頃
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>>152
ああ、うん まだ、約束、叶えてないものね。
[何かを握ろうとするフィリップの手。それはビー玉を探しているのかな、と思った。
フィリップの声が出ず、深い呼吸をする口唇。 また、口付けたくなる。 見蕩れてしまう。
そう、ぼんやり、気がつけば見蕩れていて…。]
(154) 2010/09/08(Wed) 22時頃
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[ルーカスが自らの枝を折ったことを蒼薔薇は感じている。]
(愚かな)
(何を勘違いしている)
(愚鈍な輩め)
(159) 2010/09/08(Wed) 22時頃
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>>158
[フィリップは声もうまく出せないようだ。 だから耳を傾けて、
それが、今そこにいていいことを示しているのを確かめると、またぎゅうと抱きしめた。]
――……フィル先輩…… ごめん、フィル先輩が、やっぱりオレ、大事…。
[そして、見上げてくる口唇に、やっぱり口唇を合わせたくて、顔を近づける。]
(163) 2010/09/08(Wed) 22時半頃
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セシルは、ふと、痛みを感じて、腕をみた。
2010/09/08(Wed) 22時半頃
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― 屋根裏部屋 ―
――……
[フィリップにまた口付けようとした時、腕に痛みを感じて、咄嗟に押さえる。]
――……ぁ?
[見れば、白いシャツの二の腕の部分に赤い染みがついた。]
(166) 2010/09/08(Wed) 22時半頃
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――……血?
[行為の最中、服は脱いではいなかった。 だけど、今、違和を覚えて、白いシャツのボタンを外す……。
その肌に、全身のところどころに、赤いポツリとした傷ができていた。
それは、まるで、葉を引きちぎったあとのような。]
――……あ
[そして、その傷の一つ一つから、細く、血が流れはじめる。]
(170) 2010/09/08(Wed) 22時半頃
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(フン 忌々しい)
(これぐらいで、滅びるぐらいなら)
(宿木を食って出る)
[蒼薔薇がセシルの中で、
薄く嗤った。]
(172) 2010/09/08(Wed) 22時半頃
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セシルは、庭の老木が本当に小さな芽を出した。
2010/09/08(Wed) 22時半頃
セシルは、身体に細く流れはじめた血を隠すように、またシャツを羽織る。
2010/09/08(Wed) 23時頃
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>>186
きっと、誰かが、蒼薔薇を傷つけた。 だから、蒼薔薇は怒っている。 もっと、たくさんの、精気を奪うっていってる。
[見上げる翡翠に、裡なる蒼薔薇の怒りをを語る。 そして、そこまで語ってから…シャツ越しに傷を押されて、くっ…と小さなうめき声をあげた。]
――……行けっていわれた。 行かなくちゃ……。
[内なる蒼薔薇がセシルに命じている。
蒼薔薇の元に行って、その血を注げと。
でなければ、お前の「大事」の血を奪っていくぞ…と。]
(189) 2010/09/08(Wed) 23時頃
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セシルは、フィリップにはわかっただろうか、裡なるものの正体が「蒼薔薇」であること。
2010/09/08(Wed) 23時頃
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>>194 先輩……。 でも、ここにいたら、 先輩も……。
[そこまで言いかけて、ふと、……黙る。
裡なる蒼薔薇は、引きちぎられたことで、その残された力を、まだ小さな芽にするだけが精一杯だったらしい。]
先輩、
うん、行かない。 ここにいていい?
[蒼薔薇ののとげが、身体に巻きつく。 それは人には見えないだろうけど、 白いシャツをどんどんと赤黒く染めていく…。
そう、>>172食い破ろうとしているのかもしれない。]
(197) 2010/09/08(Wed) 23時半頃
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>>201 うん、行かなくてもいいんだ。
[そう、行けといったのは、蒼薔薇のハッタリだとわかったから。 宿木の身が危ないから、 青薔薇は一度本体に戻ろうとしたのだ。]
フィル先輩の傍がいいんだ……。
[ふわりと昨日洗い立てだった白いシャツが染まっていく。 フィリップはそれを綺麗だと言ったから、ああそうなんだ、と笑おうとする。
痛さに、時々重い息を吐いて……。 そのうち、頭がグラリと揺らめいた。]
(207) 2010/09/08(Wed) 23時半頃
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[ラルフが入ってきたのには、最初気づけなかった。 細く流れ出た血も、それが何本も何十本もであればたいした失血となるのだろう。
ただシャツのおかげで、直接傷が見えるのは、首筋と頬ぐらいか。]
――…大丈夫だから。
[揺らいだのにはそう答えて、 裡なる蒼薔薇が外に出てこようとするのを、押さえつけた…。
ふと、何か思い立って、ポケットを探る。]
(212) 2010/09/09(Thu) 00時頃
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>>211
蒼薔薇に呪われているんじゃなくて… ここにいるんだ。
[ラルフの問いに、自分のこめかみを指す。]
だから、大丈夫。
[それは、 自らが死ねば、蒼薔薇も滅びる、と思ったから。]
(214) 2010/09/09(Thu) 00時頃
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セシルは、ハーモニカを出すと、一音一音、呼気をゆっくり吹き込んでいく。
2010/09/09(Thu) 00時頃
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[ハーモニカで、フィリップの先輩が歌ってたという賛美歌を、一音ずつ、鳴らしていく。
その間も、血は止まらない。
だけど、構わず……。鳴らしたくて、鳴らす。]
(224) 2010/09/09(Thu) 00時頃
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>>221
[ハーモニカを鳴らしながら、ラルフをぼんやり、みる。 そして、また目は閉じてから。口を離し、]
蒼薔薇は、オレに閉じ込めておくから……。
[その言ってから、またハーモニカをくわえる…。]
(225) 2010/09/09(Thu) 00時頃
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[きっとここで、動ける蒼薔薇の魔精を閉じ込められたとしても、 薔薇園に咲くそれが、芽吹いてしまった以上。
残り香のように、それはまだ、蔓延していくかもしれない。]
(227) 2010/09/09(Thu) 00時半頃
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[そして、随分長くかけて、一曲が吹き終わったか。 ダラリと手をさげると、ハーモニカは床に滑った。]
――……先輩、ごめ
へたくそ だった。
これじゃ 駄目 だね。
[そう笑って、目を閉じる。*]
(232) 2010/09/09(Thu) 00時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 00時半頃
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