157 南十字四丁目
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[歌声混じりの足取りは遅く、旅館につく頃にはひどく世界は静かだった。 南十字四丁目。閉じた世界は、輝く星ばかりが命を主張している。 どこかで、車のエンジン音がした。 誰か出ていったのだろうか、いや。 今のこの南十字村に、敢えて車で向かうような場所など、あまりない。 ましてこの時間では――誰かが覚悟を決めた、という方が、まだ信憑性のあるものだった。]
は、――そっ、か。
[旅館はほとんど、人気もなかった。 あまりあちらこちらを歩き回らずとも、わかる。 人が何かをしているような空気はなかった。]
(35) mmsk 2013/12/28(Sat) 20時半頃
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[もしも。 もしもみんなが、もう道を選べているのなら。残るも、向かうも、選択できたのなら。 殺人鬼めいた使命感など、何の役にも立たない。 板の間にへたりと座り込んで、胸元に忍ばせたナイフを見た。
次は、自分の番だった。]
約束、したもんね。
[心中しよう。そんな口約束を、守ろうとしている。 自分が死にたいのか、向こうに行きたいのか、行動の基準はそんなところにはなかった。 窈が待っているのだと、妄信に近くそう思って。]
(36) mmsk 2013/12/28(Sat) 20時半頃
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でも、こんなんじゃ、こんなんじゃだめ、もっと。
[このナイフでは、自分は殺せない。 誰かをどうこうするのにだって、全身の体重を勢いよく込めなければならない。 それを自分に対して行うなんて、どだい無理な話だ。 ふらり、と旅館を彷徨う。もっと大きな刃が、確実にあるはずだった。 ここは旅館で、人が寝泊まりして、そして食を満たす場所なのだから。]
(37) mmsk 2013/12/28(Sat) 20時半頃
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[厨房を、暗がりの中で見つける。 幾本もの包丁が、そこにはある。 腐っても旅館であるここは、日本刀めいた申し分ない刃物の宝庫といえた。
一際刃渡りの長いのを、手にとった。]
――悪いお姉ちゃん、だなぁ、
[いざとなれば、怖かった。 手が震えて、刺せそうにないのは、まだ無意識に疑っていることの証拠なのだろうか。 ゆるりと首を振って、凶器に決めた包丁を、流し台の戸に挟んで固定した。 目をつぶる。何度も深呼吸をする。一歩、二歩、下がる。]
(38) mmsk 2013/12/28(Sat) 20時半頃
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[そのまま、流し台に向かって体当たりをかました。]
(39) mmsk 2013/12/28(Sat) 20時半頃
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――南十字村――
[意識を失い、項垂れていたはずの女の身体。 傷つき心肺の弱っていた、生存は絶望的なそれが、剥げたマニキュアの痛々しい爪を微かに動かして、かつんと担架代わりの固い机を叩いたのは、いつ頃のことだったろうか。]
(40) mmsk 2013/12/28(Sat) 20時半頃
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