238 聖痕の空〜Knockin' on heaven's door〜
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[アレの肩に、腕に、手に触れたのは全て「当主」として。 「史夏」が触れた事は一度も、無い。>>3:212 …そんな事も言ったか。
だがまあ、 ソレは嘘だ。
正確には、たった一夜だけ。「史夏」が触れ愛したのは後にも先にも一度きり。>>3:297 汗ばむ腕の中の存在に過ちだと呟きの謝罪を贈ったのは、彼女が既に他の男の妻であったから。 彼女が、聖痕持つ百洲の当主であったから。
「当主同士はやめとけ」と、別なる二人の若い当主に忠告したのは、 その行く末の苦しみを、余す事無く知っていたから。
普段と変わらぬ黒≪喪服≫を纏って、膝を抱える少女の背>>259を見ていたのは随分と最近の事の様に思える。]
(266) 2015/09/21(Mon) 12時頃
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[今まで、与えられた血を憎んできた。>>136
それでも、交わした約束と残されたあの子が居るから。 天の門の向こうに逝ってしまったアレとは、とうの昔に永久の別れを済ませた後であるから。
だからこそ自分は守り人として立っていられる。
迷い、戸惑い、間違えて、 それでも歩んで行けるのは、愛する存在がそこに在り続けるから。 君が居なくなったとしても、今は、残されたあの子に、擦り切れ朽ちた様な愛を重ねて。
天の門なんて知ったこっちゃない。 開けたいやつが居れば開ければいいし、護りたいやつに護らせればいい。 それでも自分が扉を開け放ち死者に会おうとしなかったのは、あの子の為だ。
護り支えると誓ったあの日から自分の心は何も変わらず、 愛した彼女が母であるならば自分の役割の許す限り傍に居るのだとそう強く、誓って。
そう。あの子の父親が誰であれ――…**]
(267) 2015/09/21(Mon) 12時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 12時頃
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[奇跡とは、そう何度も重なるものではない。 奇跡とは稀であるからこそ奇跡であり、だからこそ神々しく、そして人は其れに魅了されるのだ。
奇跡とは、神の起こす気まぐれの息吹。 神が、御許である天の向こうから与えたもうた『幸運』こそが奇跡である。 人の紡ぐ舞台を遊びまわり、時に触れ合い、時に死者をも覗きこみながらも、見物を決め込むその存在。 神出鬼没に歩き回り、固定概念にとらわれず、気紛れに幸運を与えて回る吉兆の象徴である黒い猫。
そう、猫がもたらす物の名前は、 天からの神の祝福≪God Bless you≫と――…!!**]
(280) 2015/09/21(Mon) 15時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 15時頃
地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 15時頃
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― 聖堂上空・天の門≪仰九羅璃紗≫下方 ―
[二組の翼≪白と黒≫は、飛んでいた。 互いに大切な物を守るため、
浸食による結界の崩壊>>258は思っていたより近く、世界の砕け行く音を聞いた。 それでも妄念たる亡霊を打倒さんと、立ち向かう物達はまだ立っている。 まだ立って、抵抗を続けている。
自分の翼を追い越し駆ける黒炎の烏>>265を横目に一瞬の戸惑いと疑問を覚えながらも、それでも、今は目を逸らしたりはしない。 撃ち落とされるそれ>>270に続くように翼を羽ばたかせ、 臆する理由も、義理もない。 無謀でも、自殺でも無い。 強く願う「護りたい」と言う一つの思いだけが、ただ只管に男を突き動かしていたのだから。
無数の光線>>271を退けるのは、痣持たずの黒凰の羽。>>277
無茶しやがって。 しかし、これでまた戦える。]
(281) 2015/09/21(Mon) 15時半頃
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[結界の向こうの、温かな光>>273の向こう側に銃口を向けて、
光に包まれた彼女がわらっていても、 その隣に立つ男が百洲の婿では無く自分だったとしても、 己の抱いた子供の顔が日向と重なったとしても、
銃口を下ろす事は無い。 そんな物は在り得ぬ世界で、とうの昔に別れを告げ、自ら断ち切った世界だから。 それでもまやかしの中に幸せを描いた己を呪って、映しだした偽りの天の門≪仰九羅璃紗≫を強く呪う。 虚像を砕き断ち切るように火球を放って、光の中で笑う自分を 撃ち抜いた。
それは虚偽なる終りの黒翼《ファルセリーエンディングノワール》>>122として。 虚偽に虚構をぶつけようなど愚か以外の何物でもないと言わんばかりに。
己の放った炎の向こうに、不意に、先ほど見た黒炎の烏を思い出した。]
(282) 2015/09/21(Mon) 15時半頃
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[ああそうか そう言うことか。]
…だったら尚更、
(283) 2015/09/21(Mon) 15時半頃
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引く訳にはいかねえよなああああッ!!!!!
[アレは確かに、三黒の、己の纏う炎に似ていたのだから。
偽りの天の門≪仰九羅璃紗≫の見せた物は全てまやかしの甘い蜜。 けれど、先ほど見た黒炎の烏だけは確かに現実で、 あれだけはきっと、嘘でも偽りでもなく確かにそこに。
光の中の願い等、きっともう二度と叶わぬ願いだ。 それでも、その断片だけは掴んで見せると、真実として燃え上がる炎は渦を巻き、虚構に迫り撃ち落とさんと牙をむく。
それにどの道、血が繋がって居ようが居まいが、あの子は託された愛しい存在だと、 ずっとそう思ってきたのだから。]
(284) 2015/09/21(Mon) 15時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 15時半頃
地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 16時頃
地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 20時半頃
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[奇跡は何度も起こらない。>>280 だがこの場に限っては、
きっと、 何度も起こる。
そして彼を襲う痛みもまた、『奇跡』や『幸運』によって和らぎを引き起こすのだ。 それは何故か?
生憎、俺は幸運を「二つ」食った。>>0:292>>0:320 幸運は二倍に。二対の羽は繋がり、溢れる奇跡は彼の元へ。]
(295) 2015/09/21(Mon) 21時頃
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危ない事やアホは程々にって、 そう言ったろ。
だが、突っ込むのは俺の役目だからな、
しょうがねえから――
(296) 2015/09/21(Mon) 21時頃
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…――受け取ってやろうじゃねえか。
[>>294始まりから終わりへ。流れ行くのは、全て予定調和の内に。
それまでは俺がアイツを食い止めようと、 今は、俺がお前を守ってやるさ。 放つ火球が掻き消され>>285ても、何度だって諦めない。
『奇跡』を、 更なる、『奇跡』を――!!]
(297) 2015/09/21(Mon) 21時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 21時頃
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邪魔すんじゃ…ねえッッ!!!!
[白い男の前に立ちはだかるは、黒い男。 全ては、大切な存在を護りたいと言う強い想いから。
――あの子を、あの子を取り巻く世界の全てを、白き相棒を、護ってやれる力が欲しい。 この身が焼けてしまっても、血に押しつぶされてしまっても構わない。 そんな事はどうでもいいのだ。 身を焦がし、全てを燃やしつくさん程の大きな力が、欲しい。
彼≪白≫の集める想いの丈は、翼を通じて己の中に。 深く繋がる二人であれば、応える事は無意識の身に刻まれるがごとく容易であるが故。
今なら、何でもできる気がする。 零れ落ちそうな全てを護り尽くす事が、出来る。
誰に教えられた訳でもなく、その身に満ちる力や皆の想いに、そう強く確信して。]
(304) 2015/09/21(Mon) 21時半頃
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インバイオラビリティー・オブ ‖ ブラック・アンド・ホワイト ≪不可侵たる黒と白≫
[光の剣の前に渦巻くのは巨大な黒い護りの炎。 嗚呼、それでもまだ足りぬ。 もっと、もっと強い力を!]
(305) 2015/09/21(Mon) 21時半頃
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ブラック・ガン・バレル ≪黒き砲身≫
[それは、巨大な砲身だった。 ヒトの手に収まらぬその銃はあまりにも巨大で、嗚呼けれど、これならあの悪しき光をも掻き消せる。 二対の銃は一つに合わさり、光の剣を真正面から見据え待ち受け、風を、炎を纏い、その存在感を深く世界に刻みつけて。
八咫烏の足は、三本だ。 さてこの対の黒銃、これが鴉の翼だと、いつ誰が、そう言った?]
(306) 2015/09/21(Mon) 21時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 21時半頃
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悪いがその剣、砕かせて貰う。
[想いの力はまだ満ちぬ。 偽りの天の門≪仰九羅璃紗≫を砕くにはまだ早すぎるが、それでも、あの審判ぐらいは覆せるのだと。]
裁かれるのはテメェだ璃紗ァァァッ!!!!
[白と黒の混じり合う、それでいて灰では無い一発の砲弾。 巨大な砲弾は風を切り、炎を割き、光を撃ち落としながら切っ先へと真っ直ぐ突っ込んで行く。
放つ男はその身を焦がしながら、光を、見据えて。]
(307) 2015/09/21(Mon) 21時半頃
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[砲弾が纏うのは、その場に立つ者達の想いと力と。 その全てを身に纏って、爛れた審判>>302を叩き落とす。]
(308) 2015/09/21(Mon) 22時頃
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[ ―― カ ッ !!! ]
(309) 2015/09/21(Mon) 22時頃
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[ ガ シャ ァァァ…ン ]
(310) 2015/09/21(Mon) 22時頃
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[爆風と、そして眩い光がその場に満ち、光の審判たる剣は砕け散る。
飛び散る破片は大地に降り注ぐ前に、輝く粒子となって儚く消え。 その風景はまるで、嘗ての、天の国の様に。]
(311) 2015/09/21(Mon) 22時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 22時頃
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[――全ての想い≪色≫が溶けあい、混じり合うのを、感じた。]
ああ、てめえらの想い、 全部受け取ったぜ。
[死した者達の。 今ここに立つ者達の。
そして、白き想いの、その強さも。
更なる、奇跡を。]
(337) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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[ バ サァ……… ッ ]
[それは、強い想いを受け止め膨らんだ、巨大な翼。 全てを輝き包み込む柔らかな白と、 全てを覆い隠してしまう艶やかな黒と その両の色が、天から満ちる光≪太陽≫を一身に浴びて、
世界を、溢れる全てのモノを救わんと、 力強く羽ばたいた。]
(338) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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[ ガ ァ ン ―――――――――!!]
(339) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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[響いたのは一発の銃声。
巨大な砲となって居た二つの銃は形を崩し、しかしそれは、まだ二つに分かれない。
小さな銃弾を放ったそれは、 一つとなった銃は白の持つ白銀の狙撃銃によく似ていて、しかし色は黒曜の様に深く鋭く。 放つ弾は白銀の。 嘗ては外れるばかりのその弾も、黒の手によれば逸れる事は決して無い。
受け取った全てをそれに籠めて、弾の向かう先を見送る男は、白と同じように笑っていた。>>332 それはかつての、初代の三黒の当主にもよく似ていて。]
(340) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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[つまらない世界だった。 退屈でたまらない人生だった。 この身が戦って朽ちるのであれば、それでもいいとさえ思っていた。 悲しみや苦しみを多く孕んだ生だった。
それでもこの場に立ち続けるのは、あの子と交わしたたった一つの「また一緒に」という言葉があったから。
きっとこの思いは、誰にもわからない。 神にだってわかりはしない。
それほどまでに大切で気高く、…ああ、俺は、ヒトで良かったと、 血を呪いもしたけれど、その末に人に堕ちて良かったのだと、 そうでなければ、きっとこの子に会う事は出来なかった。 ヒトにしか至れぬ愛の果てだからこそ、天に住まないヒト達は何処までも美しい。 愛し愛され、愛しさを重ね、全ては天と地を分けたからこそ生まれた想いの全て。 これが、人の世界であると、強く感じて。
そうこの子は、狂おしい程愛した彼女と血を分けた、 たった一人の、 ヒトである俺の愛しい娘なのだから。]
(341) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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女の顔に傷を付けるなって言われたからな。 そう化物じみちゃどうでもいいだろうが――…
…最後ぐらいは、要望を聞いてやるよ。
[銃弾が向かった先はその心臓。 何十年、何百年、何千年。もしかしたらもっと長い時を刻み、何度も女の魂を支えてきたその鼓動を、 璃紗では無い、仰代の若い当主であった筈の麗亞の鼓動を、引き裂いて。]
(342) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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白から黒へと至る完全融合
≪ THE・オール・フォー・ワン ≫
(343) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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[胸を裂き咲いた花は、 何色だっただろうか。*]
(344) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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…斎、 テメーは、何時だっていい仕事しやがるな。
[今は黙した銃の制作者に静かな礼を言って、 その銃口を、下ろした。*]
(345) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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虹の光が交差する救済の調べ ≪ レインボー・リリーフ・セイントクロス ≫
(346) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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[その銃声は、何処までも響き渡る。 たとえ世界の裏であろうとも、どこまでも、高く、高く。*]
(347) 2015/09/21(Mon) 23時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 23時半頃
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[ふわり、世界中を、羽が舞う。 それは白と黒だけでは無く、聖痕の守護者達の持つ者達の全ての色。 勿論、その中には仰九の色も含まれている。 黒い男の背から離れた羽は全てを包み、癒し、降り堕ちる光景は何処までも美しい物だっただろう。
焼け血の滴る腕をそのままに、羽の消えた、存在をヒトに堕とした男は、その光景を静かに見ていた。]
(359) 2015/09/22(Tue) 00時頃
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