197 獣ノ國
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[今日も今日とて今日が来る。学生は目前でご飯を貪る姉妹に、母に、父に嫌悪の瞳を向けました。まるでなって無いその姿、まるで温かみの無いご飯、そして一人だけ疎外されたような乖離に胃を痛め、しかしその痛みさえ前面に出さずに奥歯を噛み締め耐えました。
姉はちらりと学生を見ます。何も言いません。学生は舌を打ちました。妹はちらりと学生を見ることもしません。学生は視線を気だる気に、嫌味らしく斜めへ上げました。父は学生の存在を蔑ろに。母は冷たいご飯を暖かい笑顔で差し出すのです。]
…要らない。
[言えば父は憤慨してみせたでしょうか。母は悲しそうにしてみせたでしょうか。罪悪感が胸に咲けども、学生は踵を返し髪を揺らしました。父が箸を机に叩き付け、大きく足音を立て寄るのを耳に受け止めながら。学生は歳に合わない服とローファーを履き、そのつま先を地面に叩くのです。そしてがしりと掴まれた肩、強引に其方へ振り向かせられれば次は頬が叩かれるのです。
現実は甘くない。とても。とても。
学生は、振り続けようとする拳を必死に、まるで茨を掻き分け逃げるアリスのように必死に振り払えば、外への扉を開き、身体を滑り込ませました。*
(31) 2014/10/03(Fri) 03時頃
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― 回想 パン屋の前 ―
…せんせい。
[寒いか>>0:351、と問われたなら、学生は何と答えたのだったでしょうか。きっとうんともすんとも付かないまた曖昧な言葉を返したに違いありません。 空を見上げれば矢張り煌めく陽の光は目を貫き、思わずに強くまぶたを抑えた覚えは確実に。その横目に見えた景色、扇子を開いたせんせいの姿には、ああやっぱり、和のものが似合うなあ、まるで何の役にも立たない感想を。
そして肩にかかるゆるい温もり>>0:352には、睫毛を揺らしてみせました。戸惑いと共にせんせいに向けた、せんせいを呼ぶ声は震えて居たかもしれません。学生は何年も自分に向けられることのなかったぬくもりに、酷く安心を、そして警戒を覚えてしまいました。身を固くしては恩も忘れ、うつむき加減に、しかし直ぐに感情を誤魔化すように顔を上げてはみせたでしょうけれど。]
(32) 2014/10/03(Fri) 03時頃
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…せんせいが心理学のせんせいにならないのが、すごく不思議だわ、わたし。
[またも意表を突く発言>>0:353には呆れの視線さえ投げてはみせる。しかし後に続いた「心理学」が鼓膜を叩けば、学生は図星を突かれたように、一瞬息を呑みました。瞬きさえ忘れたその数秒を越え、漸くマトモに現実を見据えた脳は、震える唇に動けと命を下すのです。]
(33) 2014/10/03(Fri) 03時頃
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……でも、現実は、御伽噺にはなれないから。
ねえせんせい、せんせいは、―――
[あくまで警戒を隠し軽快に、まるであの猫のように学生は、愉快さを滲ませた音を紡ぐのです。現実を莫迦にしたような発言が、自らをも莫迦にしているとは、考え至りはするけれど認めずに。強情とさえ言われる悪情は、ただ自分を守る為だけに。 学生はその後、何かと言葉を掛けようとは思いましたが、その前に遠くへ投げられた声>>0:364を認めると、あまりに人が多いのは怖いと、本音を隠しそろりそろりと踵を返しました。まるで先程まで居た人が消えていた、そんな夏に咲く怖い話に似た体験を、今日学生の図星を突ついたせんせいに訪れてしまえば良いと、悪趣味に身を任せる。*]
(34) 2014/10/03(Fri) 03時頃
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― 回想 パン屋→ ―
…御伽噺に、入りたい、だとか。
王子様の迎え、だとか。
[学生は雑踏の中、人混みの中心で、ひどく情けなく顔を歪めました。悲痛に寄せられる眉は無自覚に、人々が無関心に学生を通り越していくものだから、自分の存在は如何程かなんて問うまでも無く現実を見せ付けるのです。だから、だからこそ。締まる胸を吐き出したいと、駆け足で人混みを走り抜けてはただ我武者羅に。母校であった学校の前へと葦を落ち着かせると、力の抜けた膝を支える為にその門へ手を預けました。 不恰好に、いやな現実の空気を吸っては吐き、肩で息を整え、震えた現実の機器を取り出し、その文面につよく瞼を閉じては開き、のろい動きで画面を叩く。]
―――――――――――― 差出人:皇マユミ 宛先:スージー ――――――――――― ごめん! 20xx年 10月1日 ――――――――――― お腹が空きすぎて適当につまみぐいしたら、お腹痛くなっちゃった。 休みたいから、会うのはまた今度でも良い? ほんとうにごめんね! ―――――――――――
(35) 2014/10/03(Fri) 03時頃
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[嘘に嘘を重ね嘘を吐く。保身を守り過ぎ最早何を本来まもりたかったのかさえ忘れてしまった。
学生は自分の醜態を自覚し体を、肩を震わせると、怪訝そうに此方を見て来る生徒らを振り切り帰路へと着いたのでした。*]
――――回想 了
(36) 2014/10/03(Fri) 03時頃
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― 現在 公園 ―
[ギィコギィコ、ブランコが鳴る。鉄錆の在る手元を掴み、地面を蹴ると、ギィコギィコ、ブランコは鳴る。学生はその不恰好な音に何故だか親近感を覚えてはちいさく微笑んで見せたのでした。
今日は昨日と違って少し曇り。肌寒さは残るけれど、鞄の中には結局、返しそびれたせんせいの羽織>>0:403が在ると、学生はその服を確認しては鞄を閉じて、ひとつ曇天に息を吐きました。
そしてもう一つ、いつもと違うこと。 ネットの上に出来たコミュニティシティ。猫からの「お誘い」を心待ちにしているうちに、開いた先に目を引いたそれ。何気無く開いたものであったけれど、そして荒らす心持ちさえあったけれど。案外興味を引くその噺に、もしかしたらとちいさな期待を寄せ学生は打ち込みました。]
(39) 2014/10/03(Fri) 03時半頃
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…どうしようかな
[迷うのは今日のこと。学校は、まだ休みなのだっけか。曖昧な思考は本来の道から逸れ、ただ逃避だけを考えます。授業なんて受けたく無い、まるで青いボイコットのようにさえ他者からはみて取れるのでしょう。そして若いと一笑される。学生はその場面を明確に思い浮かべ、叩かれた頬を――まるで昨日の猫と同じ紅葉を触り、叩いた張本人に心中にて恨み言を綴りました。]
……。
[ギィコギィコ、ブランコは鳴ります。その聲は痛いからなのか、何なのか、無機質の気持ちなど分からない学生はぼうっと曇天を見上げる。何れ雨が降ることになろうとも、決して先に家には帰らないと、意固地な決意さえ胸に、学生は泳がせていた足を地面に付け現実に立ち上がりました。
そうだ、今日は懐古に耽る為に母校にでも行こうかと、鞄を持ち道を進みます。あわよくば昨日、門に息を切らし寄り添って居たあの汚名さえ返上してみようと――そのやり方など頭には思い浮かんではいませんが――、学生はただ自己満足の為に、今日も今日とて歩を進ませます。]
(40) 2014/10/03(Fri) 03時半頃
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もし、クローゼットの奥に扉があったなら。
もし、この街に人が居なくなったなら。
[いつもの慣習、慣れた口頭。されとて声を包むは落ち込みの滲ませたブルーなもの。 言葉たちを紡いでいる内にその先に母校を見付けたのならば、人混みを想定し嫌々に表情を固め、しばらくその場に留まってみせただろうか。**]
(41) 2014/10/03(Fri) 03時半頃
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―高等部前―
……。
[学生は自分を覗き込んで来たまだ幼なその顔を、頬を思わず抓りました>>65。瞳は未だぼんやり夢心地、焦点さえマトモに合わない視界に彼を――高校の頃の後輩を――おさめて、赤く腫れた頬を隠すことなく首を傾げては髪を揺らし、微笑みました。]
…久しぶり、シメオンくん。
[まさかこんなところで会うなんて、学生は言いました。学校の前とも忘れ言いました。在学中に度々顔を合わせ、いつの間にか語らう仲にまでなっていたそれ。典型的な良い先輩、にはなれていない気もするけれど、学生は彼と語らう時間は決して嫌いではなく。久し振りに見たその顔に安心さえ覚えたのです。 そうして抓られた頬を、彼は何と持ってどう反応したのか。学生は否定も肯定も受け入れて、頬に手を当て柔らかく微笑み返すだけだったでしょうけれど。]
(82) 2014/10/03(Fri) 11時頃
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…なあに、高等部に来ちゃダメだった。
[沈む声色は何時もの抑揚をムリに取り出して見せましょう。学生は口元に手を当てて揶揄うようにくすくすと笑いました。そして脳裏にて思うのです、自分の、本来の性別を知っているかもしれない彼が、こんな格好をしている自分のことには、軽蔑さえ辞さないかもしれない、そんな悟りにも似たことを思い浮かべ、笑みの下こころの秩序をじわじわ崩壊させて行きます。]
迷子だと云うのなら…そうね、迷子かもしれない。 そう。迷子。
迷子みたいに…帰り道が分からなくなってしまえば良いのに。
[学生は来た道を後ろ目に見ると、続く道先、アスファルトに囲まれ迷うことさえ出来ない道筋を辿り、憂に息を吐きました。視線は曇天を見上げ、彼へ落ちることはなく。高校、楽しんでる?、ありきたりな質問は喉に流し込みました。腹に下ったそれは、普通すぎて詰まらない。現実から逸脱する材料には程足りない。学生は薄い唇を開きました。]
(83) 2014/10/03(Fri) 11時頃
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ねえ、シメオンくん。
貴方はクローゼットの奥に扉があったなら、そこを潜ってみせるかしら?
トントン、狼に叩かれる扉を、煉瓦の家から開けてみることはする?
[手を丸め扉を叩く仕草と共に、後輩に問い掛けてみせます。まるで悔いて来たこの現実を、今ですら耳に虚ろな笑声が届いているような感覚に苛まれながら、学生は扉を探して叩くのです。 トントン、トントン。 まだそんな夢見たこと言ってるの、なんて、彼には冷たい視線を向けられてしまうでしょうか。ずうっとずっと、夢見て来た夢物語を。 まるで歩き出した獣人の噂の一端と絡めるように。 学生は唇を緩め、しかし視界は現実をはきりと捉えながら、後輩に意地悪に尋ねました。**]
(84) 2014/10/03(Fri) 11時半頃
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マユミは、携帯に少し触れ、離しては目前の彼>>65に向き直った。**
2014/10/03(Fri) 12時半頃
マユミは、シメオンに話の続きを促した。
2014/10/03(Fri) 13時頃
マユミは、ジャニスに話の続きを促した。
2014/10/03(Fri) 13時頃
マユミは、ティソに話の続きを促した。
2014/10/03(Fri) 13時頃
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[変なの、学生は自分がその場面を作り出したと自覚しながら、抓る自分の手を柔に叩く彼>>91の歪んだ表情に言葉を渡したことでしょう。回らない呂律はどうしても、その不協和音の為に頭に残り、学生の腹の底を擽って来ます。暗灰色の瞳が怨嗟に染まっているのを見付けると、態とらしく視線を逸らしてみることも忘れずに、然し笑みは崩さずに余裕綽々とさえ取れる雰囲気でただずむのです。 して、伸ばそうとしてるのか、どうか、兎も角動く彼の腕には――如何反応しよう。学生はその短い間に、鈍間に脳を走らせました。すこし、すこしだけ、敏感にその所作にびくりと震えてしまったことは――気付かれてなければ良いのに。願望さえ心中に埋めました。彼の薄ら笑いが消えたことには、相当にこの頬の赤は衝撃的なのね、と、何処か客観的に物事を述べるのです。]
(107) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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わあ…いつからそんな、先輩想いの子になったの。
[捧げられた言葉>>92には、少しだけ面食らい。瞳を大きくして何度か瞬きを繰り返せば、徐々に目蓋を閉じ目元を緩め、わらいました。口元を両の手で優雅に隠した仕草は、予想外に弛む口元を隠す為かどうか、普段からの仕草として常々忘れずに行っていたことなので、些細な変化には気付くことも、目を向けることも無く。 ただぼんやりと思考の奥底で、他者に求められることは悪く無い、寧ろ公に喜ぶべき喜楽があると、…そう思ってわらったのでした。 その思考とは真逆に言葉はお巫山戯に塗れ。彼の言葉がイタズラか素直かは分かりかねるし、前者だったならとても悲しいけれど。学生は、捻くれた心を隠すこともせず、口頭にて現すのです。]
(108) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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…――斧って、森に迷った姫と談話して、猪の心臓を狩るわけでもあるま、い…し…。…
[彼の答えには、そう、合格点は、あげられない。落第点とさえ言い難い。学生は新しい道を、未知を開く彼の思考に少しだけ尊敬の念さえ示しました。まるで本来の物語を捩じ伏せる言葉たち。 『その先に備わっていた、元からのお噺に興味はないの』『斧は何に使うつもりなの』、そんな事は聞くまでも無く。悪く言えば傍若無人に自分だけの物語を綴ろうとするなんて――ああ、全くどうして、「おかしい」ものなのだろうか。]
昨日と云い、今日と云い…、…非日常でも来るのかなあ。
[学生は目を閉じ、追憶に身を委ねました。然しそれも短い間、再び、否今度こそ正しく差し出された手の平に、のどに言葉を詰まらせるのです。それはどんな意味があるの、現実から抜け出すことなんて、出来ないことは知って居るからこそ――だからこそ、実際に歩を進ませるのは怖い。学生はここで来る臆病さに、小さく自嘲を漏らしてしまいました。 それでも、動かないことには…、現実から迷子になることも出来ないのでしょう。]
(109) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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…行方不明に、なっても良いわ。
[それが昨日往来で出会ったせんせいが気掛かりとする>>64ことだとも知らずに、学生は切なの笑顔に表情を染めながら、言いました。差し出されたその手に自分の手を重ねながら、言いました。 『迷子になるなら、行方不明も怖くないでしょう?』 まるで釣り合わない二つのそれが理不尽だと云うことは、既知。そして目前の彼が日々良く迷子になると云うことも、既知。 学生はただ、蜘蛛の糸にさえ縋る気持ちで――日常の中の非日常に、身を任せるのです。]
ねえ、ねえ。何処へでも私を誘ってよ。 ヘンなお茶会に参加することになっても、構わないから。 そうね、ワインはムリでも、グレープフルーツジュースなら…飲めるかもしれないの。
(110) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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[さあ、現実から――厭なリアルから逸脱しようと、重ねられた手を、並ぶ脚を、そして夢物語の扉を開ける前にとちらり、懐の携帯を覗く。そしてそのおかしな文字列には思わず肩を震わせ咽喉をヒクつかせてしまったけれど、直ぐに咳払いをしては電源を落とした。 そう、暫くは、来るかもわからない猫からの連絡や、友人からの連絡や、臨時の為に入れておいた大学の連絡も、学生の携帯には届かない。現実の扉は閉ざされて、夢に浸る為の基盤が作られて行きます。 ぼんやり、微温湯に浸るような脳芯は、じわじわ夢の嬉々とした雰囲気に呑まれては、ぞくぞくと背筋を震わせるのです。
夢へ入る前に、リアルの自分に告げられた至極真面目な、普段なら喜ぶべき肯定の印>>131には――雑踏に紛れる笑声が、「そんなわけ無いでしょう」と、否定を上塗りしては笑い去り、…期待はダメだよ、そう、いずれにしろ好意なんて早々向けられるものでは無いからと、ただ無い殻に篭るのでした。 そして殻に篭り俯く自分が、彼の頬が更に緩まったことには当然、気付くわけもないのです。*]
(151) 2014/10/03(Fri) 20時半頃
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ねえ、まるで猫みたいな人をチェシャ猫と呼ぶのなら、 あなたは何に喩えられるのかしら?
[はたして彼は、御伽噺には疎いのだろうか、聡いのだろうか。そんな思い遣りを手向ける暇も無く、夢物語へと好奇心は前のめりに口を走らせました。ただ茶会の飲物を素直にジュースと、御伽噺のように言葉を繕う衣も無く、茶会への無い道標を辿ろうとする彼には気付いてはいたけれど。 「眠りネズミ?それとも、帽子屋さんかな。」 お茶会の顔触れを思い浮かべては、先程よりは自然に悦びの浮かぶ声は少し大きく成されました。繋がれた手は楽し気に、それで居て子供染みた動きを見せます。ゆらりゆらり。先刻徒らに揺らして居たブランコとは違い、自然に揺れます。]
(152) 2014/10/03(Fri) 20時半頃
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茶会と言ったら、何かしら。 まるで別國のように、マカロンを食べてみせるのも良いけれど。
ねえ、知ってる?マカロン。私、食べたことないんだけどね。
[学生はひとり、言葉を紡ぎます。まるで歌うように楽しそうに、言葉歌で遊ぶのです。鞄の取手を手首にするりと落としたのならば、その指先でまあるい形でも作って見せたでしょうか。 踏み出された足は、迷子になっても良いと、曖昧な其れ>>132には特に口も挟まずに。ただ物語の中へ居る心地を持てば口元は弛まるのです。]
ひらひらのドレスを着た貴族さまがね、おやつに食べるの。甘いそれをね。 誰かとカップを交えながら、寸時の甘味に浸るのね。
[そうして足先が公園へと向かったのならば、先ずは公園に在る噴水の縁に腰を据えて見せたことでしょう。そうして誘うように彼の手を包み、隣に座らせ――少しでもその仕草に拒絶が見られたならば、悲哀に眉を寄せながらも、それこそ素直に手を離してみせたでしょうけれど。甘受されたなら、また目元を緩めて一人、噴水の縁に立ち上がっては両手を広げ、彼と反対方面へと縁を散歩してみましょう。 付近にあるカフェ>>68を、傍目に見つけながら。]
(153) 2014/10/03(Fri) 20時半頃
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―――…うん。
猫みたいな…猫、だったのかしら。 すごく、すごくね。…猫みたいな性格が、滲み出てたのかも。
[繋ぐ揺り籠にも似た動きのそれをそのままに、学生は昨日開いた物語を思い起こしながら、答えたのだったか。視線は曇天へ、その為に少し覚束ない足取りさえしていたかもしれない。学生はかうるく問われた問い>>171に答えると、やがては後輩を、帽子屋さん、そんな御伽噺の名前で呼びました。しかしもしかしたら、彼本来の名前を呼ばれないことを不服に思うかもしれない。学生は彼の表情を伺いながら、その視線を絡めようと彼へ顔を向けたのです。]
(185) 2014/10/03(Fri) 23時半頃
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そう!マカロン。 どこの国、だったかしら…遠い国よ。 ご飯が美味しくて…まるで綺麗な国だって、大学の、外国の授業で聞いたの。
[まるで知らない体の仕草>>172には、学生も決して深くは無い知識を持って答えました。 「貴族?…マカロンと同じ国、かしら。大きな宮殿で、ダンスパーティーだって開かれるみたい」 学生は続けられた質問にも同じように答えます。まるで真新しい知識を得た子供が、目を輝かせ無垢に誰かに教えるように。ひとつ、それを真似て、強引にも彼の手を引きくるりと回ってみせることだって、あったでしょう。そうして悪戯っ気に笑うのです。こういう動きが好きなら、あなたはダンスパーティーに向いてるかもしれないね。笑みを深め口を添え、学生は彼を一瞥し。勿論、踊るからには、お相手だって必要だけれど、そこには敢えて言及せずに。]
(186) 2014/10/03(Fri) 23時半頃
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…わあ、…ありがとう。
[ふらりふらり。危う気に縁を歩むその姿は、ダンスを踊りそうな人柄とも言えないのでしょう。寧ろ何方かと言えば、運動が苦手な部類に入る動きさえしていたかもしれません。然し学生は楽しめれば良い、そんな思考を持て余し、やがて差し伸べられた手>>172には、より一層嬉しそうにはにかみ笑いました。]
誰かをエスコート、出来そうね。シメオンくん。
[目前の帽子屋さん――シメオンくんにしてみれば、脈絡の無い言葉だったかもしれません。学生は先程脳裏に留めた「お相手」のこと>>186を口に出し、軽やかに縁から降りました。ふわり、その拍子に膝丈のスカートが踊ります。黒髪は少しだけ舞い、また地面に足をつけると元の位置に戻りました。その一挙一動さえ楽しく、学生は思わず鼻唄さえ歌いたくなる衝動を抑えるのです。]
カフェ、何あるのかしら。マカロン、あると良いね。
[カフェに向かう足をそのまま、学生はきょろきょろと辺りを見渡し――そうして急ぐ白い人>>164には、思わず一言、大きく言葉を飾りました。]
(187) 2014/10/03(Fri) 23時半頃
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白ウサギ!
[焦るその姿はまるで御伽噺のそれだと、学生は嬉々として帽子屋さんの手を引いて後ろ姿を見つめました。それが狼から逃げた赤頭巾とはついには知らず、夢にふやける脳でただ声を。 帽子屋さんははたして、どう反応して来たのでしょう。
しばらくしてまたカフェへと足を向かわせることになったのなら、学生は振り返った先、目立つ赤>>181にまたしても瞳を大きくして、チェシャ猫さん、声にならない透明な言葉と一緒に手を振ったことでしょう。この國には長いこと住んでいるけれど、悪目立ちとさえ取れる色を身に纏うのは猫しかいないと、妙な確信さえ抱きつつ。**]
(188) 2014/10/03(Fri) 23時半頃
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[姿に似合わない、なんて言ったら失礼だろうけれど、まるで掠れた聲で自分の本名を紡がれた>>227のなら、学生は少しだけ愉快に――其れで居て淋しく、笑みを浮かべてみせたことでしょう。帽子屋さん、帽子屋さん。繰り返し呼べば、薄く笑みを浮かべた彼の表情はまた変わることもあったでしょうか。]
…フルネームでなんて、呼ばないで。
[学生は我儘を呟きました。瞼を伏せて、揺らされた睫毛は如何してか。きっと彼に心中が悟られることは無いだろうけれど。ゆうるり、震える唇はぎこちなく笑みを浮かべたことでしょう。*]
(243) 2014/10/04(Sat) 03時頃
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― カフェ 店内 ―
[まるで含みのあるようにさえ聞こえた返事>>229は、白ウサギに意識を奪われていつの間にか頭から消えてしまった。白に、赤に。ちかちかとした感覚さえ持たせながら過ぎ去って行った彼らは、一体どこへ行くんだろう。自分とは違いマトモに現実に向き合う彼から何かあったのかと、兎の背中を見て告げられた事>>230にはただ首を傾げて返し。自分はアリスでも、何でもないと解っているから、あの背を追いかけることさえ出来なかったけれど。 そうしてそんな自分に嫌気さえ心の底でちくちくと刺しながら、振り返ったチェシャ猫には、ついで投げられた疑問には迷いも無く頷いたのだったか。 学生は過ぎた事柄に思いを巡らしながら、店内に飾られたメニューへ目を通し、未だ手が繋がれていたのなら、そのメニューの前、自分の隣へ殊更引き寄せ、繋がれていなかったのならちょいちょいと手を招いてみたことでしょう。]
(244) 2014/10/04(Sat) 03時頃
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マカロン、無いみたい。…残念だなあ。 でもそれ以外なら、君の好きなものもあるんじゃあないかな。
[ひとつひとつ、並ぶ文字列に指を下ろしては豊富なメニューに笑み浮かべ。実は甘過ぎるデザートは好きじゃ無いんだ、そう素直に吐露すれば、頼むものを決めたのか、メニューに寄せて居た体を引きました。]
何、食べるの?
[片手には財布を持って、学生は彼に尋ねます。口には出さないけれど、暗に奢るよ、学生は確かにそう伝えたのです。自分はアイスティーとチーズケーキにするんだ、そう微笑みに言葉を混ぜながら、彼の暗灰色の瞳を柔に見つめました。]
(245) 2014/10/04(Sat) 03時頃
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― 現在 商店街 ―
[あの後如何して、そしていつ後輩と別れたのか、学生はぼんやり夢物語の名残に浸っては、手に持ったパン屋さんで買ったパンにちいさく噛り付きました。昼から夕への移行時間、はたまた夕から夜への移行時間。学生は空を見上げると、赤みを増す雲雲に眩しいと眉間に皺を寄せ、睨み付けてみたりしたのです。]
夜なんて、来なきゃ良いのに。
[そして肉屋の近くの石段の上に足を揃えると、学生は齧り掛けのパンを下ろし自分の足元を見下げました。まるで男性のような――とは、俄かに、御世辞にも言い難い脚は、四肢は、何方かと言うと寧ろ女性にしか見えない形。学生はその事に安堵すると共に、欠けた本性に虚無を感じまたぼんやり空を見上げます。眠いなあ、家、帰りたく無いなあ。相反する気持は心中を鬩ぎ合います。学生は崩れ落ちるように石段に腰を下ろし、脚を斜めに揃えました。秋風の冷たい風は髪を揺らし、頬を撫でて行きました。そよそよ、そよそよ。過ぎて行く風さえ、自分を置いて行く。まるで悲観的なそれを胸に、学生はその目元を拭うのです。]
(247) 2014/10/04(Sat) 03時頃
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…あ。明日、大学に授業、入ってるんだ。
[学生は携帯の予定を開きひとつ。ため息。何の授業か詳しくは書き漏れているから、もしかしたら開始直前に走り回ることになるかもしれない。その事にまた憂鬱さを抱えながら、食べかけのパンをじいと無意味に見つめるのです。食べ切れないや。学生は膝肘を付き、頬に手を掛けました。腹の虫はある意味で音を上げ、寧ろ鳴くことすらしません。袋に僅少落ちているパン屑が、地面へと落ちました。]
……誰か何処かへ連れて行ってよ。
[まるで他人本願のそれは、掠れ震えた声にて紡がれたことでしょう。学生は目の前に広がる疎らになりつつある人混みを、シャッターを下ろされる店々を見ながら、淋しくなる商店街に独り身を置くのです。 そうして肌寒さにふるりと震えてみせたのならば、借りたままであった羽織を鞄から取り出して、また洗濯しなければと思いつつも腕を通し。少しだけ温まる体には、思わず睡さに微睡みかけることでしょう。その脳裏には、返しに行かなければと、義務感さえ感じながら。]**
(248) 2014/10/04(Sat) 03時頃
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マユミは、ヤニクに話の続きを促した。
2014/10/04(Sat) 09時半頃
マユミは、錠に話の続きを促した。
2014/10/04(Sat) 09時半頃
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― 商店街 石段 ―
[学生は携帯を弄って居た手を止めました。冷めてしまったパンは殊更食欲も失せ、半分出して居たそれを袋に落として袋口を折りました。そしてひとつ、息を吐くと、何処からか聞いたことのある声が鼓膜を敲くのです>>265 学生は顔を、伏せて居たまぶたを上げてそちらを見ました]
…ティソくん。
[その姿は、先程ネット上の板で話題が出て居た彼の姿でした。別段そのネット上の彼と、目前の彼が同一人物かは分かりかねるけれど、学生は或る事を尋ねなければ、と、使命感に駆られる反面、いつもと違うその目元に口元に微笑を浮かべたまま首を傾げてみせました。]
(282) 2014/10/04(Sat) 13時半頃
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…?眼鏡、買ったんだ。…似合うね。
[少しだけ寄せられた眉は何の為でしょうか。学生は不思議そうにその瞳を見返すけれど、特に反応に真意を見出すことは出来なかった気もします。学生は足に力を入れる立ち上がりました。その刹那に、立ち眩みさえ起こしそうになりながら、よろけた足はひとつ前へ踏み出し体を支え。学生は頬に手をあて、彼を見上げて続けるのです。]
(283) 2014/10/04(Sat) 13時半頃
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ねえ、ティソくん。あなた、獣人なの?
[それは単刀直入に、隠すこともせず、学生は問います。色素の薄い人に会ったと騒がれた時に浮かべたのは彼の姿。そして視力が悪そうだという情報と、何故か今日になって使われている眼鏡とは情報が合致。学生は、好奇心半分、信頼半分に声を投げたのでした。 それに対して彼がどう反応してくるか、ただ良い方にしか思考は伸ばされておらずに、好奇心は真直ぐに彼へと充てがわれるのです。]
(285) 2014/10/04(Sat) 13時半頃
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― 回想 カフェ店内 ―
[困惑の音を浮かべた声色>>267に、学生は少しだけ笑ってしまいました。マカロンが無いことについての感想に、横で肯定された>>266のを頭の片隅に添えれば、いずれ、なんて洒落た思惑さえ張り巡らします。]
獣人、かあ…
[お茶会に並べられるそれは、存外早く来ました。学生は角の一席を取ると、彼に先に座すことを促したけれど、果たして彼はそれをどう取ったのだったでしょうか。 学生は席に腰を据えひとくち、ガムシロップを二つ入れたアイスティーに口を付けるのです。こくり、飲み物は咽喉を通り枯らしかけたそこを潤します。グレープフルーツジュース、あったら良かったのに。学生はまたひとつ、叶えられなかった事に内心落胆の息を吐きました。]
(297) 2014/10/04(Sat) 14時頃
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ねえ、シメオン君は、私が獣人だったら、どうする?
逃げる?逆に、追い払う?
はたまた、心臓をくり抜いちゃうかな。
[透明のグラスを置いて学生は尋ねます。変わらぬ笑みを浮かべ、彼に尋ねます。最後の言葉の最後には、自分の胸のあたりをとんとんと叩いてもみたでしょうけれど。 噂話に便乗した悪趣味な質問とは解っているけれど、学生は口を止めませんでした。片手間にフォークでケーキを突ついて、彼の出方を窺います。それはまるで、余裕そうな雰囲気を持ちながら、つんつん、つんつん。ケーキを虐げるのです。行儀が悪いと、怒られることだってあったかもしれません。]
それとも、お家に飼ってくれるのかな。
[学生は、いたずらに笑いました。]
(298) 2014/10/04(Sat) 14時頃
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―――――――――――――― 差出人:アリス 宛先:チェシャ猫さん ―――――――――――――― こんにちは、チェシャ猫さん 20xx年 10月2日 ―――――――――――――― 遅れてごめんなさい、ステキなお茶会を愉しんでいたの。 この遅刻は、急ぐ兎みたいに女王様に怒られてしまうのかしら? でもね、でも、お茶会に必要なのはお茶とお菓子とお歌だけなの。
不思議な国への入り口ね、残念ながら見つからないわ。 ああでも聞いて、逃げる兎は見たのよ。真白な兎。ぴょんぴょん跳ねて、公園の向こうに消えて行ったの。 あれを追えば、穴は見つかったのかしら。 ねえ、チェシャ猫さんも見たかしら。白いウサギ。綺麗なウサギ。
金糸鳥なんて、オシャレでステキね。雪色肌のお姫様の居るあの森で、共に歌って過ごしているの? 臆病なベル、野獣のプリンスとダンスは踊っていたのかしら。 ねえ気になるわ、早く迎えに来てそのお噺を聞かせてよ じゃなきゃ泡になって消えてしまいそう
(328) 2014/10/04(Sat) 15時半頃
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― 商店街 ―
[身を寄せてくる彼>>317には、普段の様に柔らかに微笑んでみせたでしょうか。その透明にも近しい髪色が、夕日に透けるのを目端に認め、くしゅんとひとつ嚔さえ落としてみせます。 立ち上がった間際に授けられた言葉には、どうしたの、何言ってるの、とくすくす楽しく笑いました。たまに彼は何処かヌけている節があるなあ、そんな感想を胸に抱きつつ。*]
…――ティソくん?
[そして狼狽えるその姿>>318、まるで見たことのないその狼狽には漸くしまったと思たのでした。瞳孔さえ見せるように大きく揺らぐ瞳は瞬きの仕方を忘れたかの様。舌は切り取られてしまったスズメの様に。パタン。疎らな街に響く位の音を立て、地面へ体を横たわらせた傘はきっと誰の視界にも入らなかったことでしょう。 学生は『言葉の紡げない獣』を認め、失態を懺悔しながら冷静な眼差しを彼に向けました――が、]
(335) 2014/10/04(Sat) 16時頃
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い、痛…!
[動揺が言霊に現れたのか、言霊が動揺を誘ったのか、定かでは無いけれど、かたく掴まれた方>>320は肩骨を軋ませました。明らかに、人では無いその力。然し見た目は、彼は人なのに。学生はその違和感を歯痒く思いながら彼を落ち着かせようと、せめていつもの笑みを浮かべてみるのです。
「どうもしないよ」 「いつも通り、君と私のまま、変わりはないの」 「知ってる、君は優しい人間でしょう?」]
大丈夫、大丈夫。 ほうら、見てよ。
[学生は口端を上げ、肩に強く触れる彼の手に何とか自分のそれを重ねました。力が緩むことがあったのなら、彼の手を掬って自分の手と合わせることだってしたでしょう。学生は決して嫌がることはなく、ただ何処か客観的に、そして冷えた脳内で現実を分析するのです。学生より大きな手の平と、小さな学生の手の平を合わせ、同じ形に目元を緩めたのなら、]
(336) 2014/10/04(Sat) 16時頃
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ねえ、ティソくん。 嘘を吐くと、鼻は伸びるのよ。 でもね、君の鼻は、いつもと同じ。
そう、いつもと同じなの。
[学生は彼と手の平を合わせたまま、彼を見上げて言いました。下を決して見なかったのは――無意識の防衛本能か、はたまた、気付いていなかっただけなのか。 学生は到底ピノキオにはなれないだろう彼の表情を見て言うのです。どこか人形じみた美しさを持つ彼だけど、そしてその内面こそ人間らしく、其処を切り取ればピノキオになれるかもしれない彼だけど。]
(337) 2014/10/04(Sat) 16時頃
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ここは現実。 驢馬に変わってしまう子どもも、売られる驢馬も、どこにも居ない。
なら何故あなたは狼狽えているの? 鳥の羽でも生えているの?
でも貴方は獣じゃ無いと言っていて、そして鼻は伸びてないのよ。
[学生は決して認めたくない嫌いな現実を認め云いました。耳に届く幻想の笑声さえ甘受して云いました。 夕風は二人の間を走ります。ただ冷たく、二人の体へ触れるのです。彼の流した言葉の涙は、秋風に攫われてしまえば良いのに。**]
(339) 2014/10/04(Sat) 16時頃
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