226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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[薬を飲むためだけに、看護師を呼ぶのは憚られた。 動かない指を使って何とか痛み止めを飲んだ後、 ゆっくりと自室を後にする]
(41) 2015/06/11(Thu) 18時頃
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―元メルヤの部屋前―
[とん、とその場所で一度足を止めた。 扉は既に開いていた。 部屋の中に広がるのは空白]
……………。
[黒の瞳は揺らがない。 "悪い予感"は"現実"に塗り替えられる。
彼の笑顔が昨日の澄んだ青空を背景にして蘇る。 空は何処までも繋がっている筈なのに。
誰も何処へもいけない。…何処へも]
(42) 2015/06/11(Thu) 20時頃
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―シーシャの部屋―
[そのまま歩みを進めていると、 シーシャの部屋前で会話している医療スタッフを見つけた。 何かあったような雰囲気だった。 ただ、人が集まっているということは、 まだ彼は"連れて行かれた"訳ではないのだろう。
勝手に部屋に入る。 医療者から特に咎められはしなかった]
……シー兄ちゃん。
[随分、消耗しているように見えた。 男は無表情のまま、勝手に椅子を持ち出してきて、 寝台で眠らされている彼をずっと見つめていた*]
(43) 2015/06/11(Thu) 20時頃
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キルロイは、シーシャの角がまた大きくなっているような気がして、一度目を伏せる。
2015/06/11(Thu) 20時半頃
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―シーシャの部屋―
[シーシャは魘されているように見えた。 静かな室内に軋むような音が響き、彼の角が成長する。 その苦しそうな姿を男の黒い瞳は、 じっと人形のような無表情で見つめている。
痛いのだろう。辛いのだろう。 果たして彼は眠りの中で、何を見て何を想っているのか。
そっと伸びた黒い翼。 鴉のようなその羽色は、 院内では不吉だと忌避されることもあった。 其れに覆われた殆ど動かぬ指先が、微かに相手の額に、 撫でるように慰めるように、触れた]
(63) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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[相手が目を覚ませば、 まるでスイッチが入ったように男はにこりと微笑んだ]
良かった、シー兄ちゃん。 何か、具合悪そうに、見えたから。
[なんで此処にいるんだと言われて、 説明になっているような、いないような言葉を返し。 無理やり点滴を引き抜く姿に、苦笑する]
……あー、駄目だよ。そんな乱暴な。 また先生に怒られるぜ。
慣れっこかもしれないけどさ。
[抜かれた針の先から、点々と薬液が零れ出る。 止めようにも腕が動かないから、ただ静かに眺めているだけ]
(64) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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[躊躇うような一拍の間]
――――…大丈夫? 何か、あったの。
[声色は穏やかなまま、問いかける言葉は短い*]
(65) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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[彼の部屋の前で薄ら聞こえた言葉>>57を思い返す。 あのサイレンの時は、シーシャは隔離されずに済んだ。 けれど、それなら、今回は――――? 定期検診なんて言葉は、聞きたくもなかったが。
それでも男は、"普段通り"の笑みを浮かべている]
ああ、其処は素直に謝るんだ。 兄ちゃんのことだから、もっと反抗するのかと思った。
[返ってくる答えに、茶化すように肩を揺らして。 突っ込まれても追究されなければ、 そのまま疑問は流してしまおう]
(72) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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[部屋で寝かされ点滴までされて、 「何もない>>69」ことはないだろうと思ったが。 大事がないという意味だと勝手に解釈し、 困ったように笑って小さく息を吐く。
けれど、続けられたのは否定の言葉。
その先の言葉が何故か予想出来てしまって、 一瞬だけ緊張が走った]
(73) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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[ぽつりと零された事実>>70は、 静かな部屋の中に沁み渡るように。 それが逃れることのできない、現実であると]
……うん。そうみたいだね。
[男は微笑みを崩さない。 その姿から動揺は感じ取れない。 動揺どころか何の感情も感じ取れない]
あっちで苦しい思いをしていなければ、良いけど。
[ぽつり、呟き返した言葉にだけ、 微かに憂いの色が滲んでいた*]
(75) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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[シーシャはメルヤとケイトのことを知っていた。 其れを知ったから、具合を悪くしたのだろうか。
そういえば此れは先日のメルヤの部屋での騒ぎの面子だな、 などと思考が頭を過る。 そう思うと、酷く。…酷く、 ]
――――…? なぁに。
[問いかけの言葉>>79に、不思議そうに首を傾げる。 自分の態度を見て相手が何を考えているのか、 其処にまで思考は及ばない。思考は、辿り着かない]
(82) 2015/06/12(Fri) 02時半頃
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[恋愛相談に関しては、一度トレイル相手で非常に恥ずかしい思いをした為、シーシャにまで頼ることはしなかった。向こうから尋ねられたことも、無い筈だ。 しかしながら、この男は元来とても分かりやすい。 彼女にどんな想いを抱いていたかなんて、 少し見れば簡単に分かるだろう]
兄ちゃん、直球だなぁ…。
[其れが真面目な質問だとは、分かっていた。 それでも深刻さを感じさせないように、 惚けるような態で肩を揺らしてから]
うん。好き"だった"んじゃない。 今でも好きだよ。
[浮かべた微笑みが、一瞬だけ苦しげに歪む。 途方にくれたような、困り果てたような、色が滲む]
(83) 2015/06/12(Fri) 02時半頃
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……やっぱり可笑しいよな。 凄く哀しくなると思ったのに。
泣き叫ぶ気にも、ならなくて。 自分が何を考えているのかもよく分からない。
こんなこと初めてで。
どうしたら、良いか。
[其処まで言って、苦笑する。 今度は先程までよりは、感情の籠った顔で]
ごめん、ごめん。 大丈夫だよ、その内、何とかなる。
[と思う、と小さく付け足した。 相手を見舞っていた筈なのに、妙なことを言ってしまったかなと、申し訳なさそうに*]
(84) 2015/06/12(Fri) 02時半頃
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―シーシャの部屋―
何ともならないのか。 それは流石に、……こまったな。
[シーシャの言葉>>87を聞き、それでも尚笑っている。 他にどんな表情をすれば良いのか、分からない]
………………。
[だけど心配をかけていることと、 相手の真摯な思いやりは真っ直ぐに伝わってくる。 だから彼が言ったことを頭の中で反芻する。 何度も、何度も]
(96) 2015/06/12(Fri) 14時頃
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[腕が此方に伸びてくる。 大きな掌が頬を包み、気づけば眼前には彼の瞳。 鴉の眼には暗赤色の中、薄く青が差し込んで見えて。 綺麗だなと、場違いに思った]
どんな気持ち?
[靄がかった思考を、一生懸命巡らせようとする。 黒い瞳は揺らがない。 見開かれたままの夜闇の色に、 角持つ青年の姿が鏡のように映っている]
(97) 2015/06/12(Fri) 14時頃
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[やがて顔は相手へ向いたまま、僅かに目を伏せた]
………………寂しいよ。
とても。
[ぽつり、零した言葉は、あまりに拙い]
(98) 2015/06/12(Fri) 14時頃
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[すぐに視線を相手へ戻して、笑う。 さっきよりは、少しでもマシに笑えていれば良い]
だからさ、兄ちゃんも。 あんまり無理しちゃ嫌だよ。 先生に怒られる位なら、幾らでも構わないけどさ。
居なくなるのは。
寂しいから。
[無理しなくても、同じかもしれないけど。 黒い翼を伸ばして、相手の頭をぽんぽんと、撫でた**]
(99) 2015/06/12(Fri) 14時頃
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[むすりとした顔で告げられた言葉>>100に瞬く]
―――…ええ…。 それを禁止されると、…厄介だな。
[律儀に笑うのを止めて、真面目な表情で相手を見つめた。 駄目だ、また心配をかけている。 何とか自然な状態に戻らなくてはと内心焦るものの、 本当の普段通りがどうだったかすら上手く思い出せない]
無理は、してないよ。してない心算。
分からない顔かぁ…。 どんな顔だろう。
[困ってしまって、茶化すようにそう言った。 案外、今みたいな顔がそうなのかもしれない]
(107) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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[沈黙の後に、続いた言葉>>101。 其れを聞いた瞬間、再び顔から感情の色は消える]
………………。
[無表情のまま、ちらりと窓の方へと視線を向ける。 朧に映る自分の姿は、確かに少し気味が悪い]
(108) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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[シーシャの真摯な言葉>>102を聞きながら、 笑いたくなるようなことって何だろうと考える。 真っ先に浮かんだ菫色は、記憶の中に閉じ込めて]
百年も早いのか。 それじゃあ一生心配してあげられないな。
[本当は、ずっと心配だし、ずっと怖かった。 あの緊急サイレンが鳴った日から、ずっと。 …シーシャが何処かに居なくなってしまいそうで。
ぼんやりとした表情で、笑みを浮かべる青年を見つめる。 少しだけ、思案するような間が空いて]
(109) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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それじゃあさ。 無理しないから一つだけお願いしても良い?
……昔みたいに、頭撫でてくれる?
[何言ってるんだろうなぁ、と自分でも思ったけど。 一生懸命考えた結果、 それが"笑いたくなるようなこと"の答えだった*]
(110) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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[逸らされた視線>>113、シーシャの横顔を見つめる。
止められた言葉の続きは聞こえなかった。 言い換えようとして、飲みこまれた囁きも知らない。 ただ、この角度からは、彼の成長した角が良く見える]
……………。
[改めて、先ほど彼の容体を噂してた医療者達を思い出す。 ―――不安ばかりが、募るけれど。
もう、不自然な笑顔を浮かべることは無かった。 ただ僅かに困ったように、眉を下げる]
(118) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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[お願いそのものは至極真面目だったのだが、 呆れられても仕方ないとは思っていた。
言ってしまった後で、答えまでの空白の時間に耐えかねて目を伏せる。何処か虚ろな瞳は、けれどその懐かしい温もり>>114が頭に触れれば、ゆっくりと確かに揺らいだ]
俺も、大きくなったから、さ。 当たり前と言えば、当たり前なんだけど。
[何時から彼が自分の頭を撫でなくなったのか。 自分は覚えている。けれど、言わない。 ―――…その代わりに、]
恥ずかしくて、逃げてたこともあったけど。 本当は嫌じゃなかったよ。
[少し荒っぽい撫で方は、 ぶっきらぼうな優しさを持つ彼そのもののようで、 何も変わっていないように思えた]
(119) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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[辛かったな、と、短く添えられた言葉。 それを聞けばゆっくりと目を閉じて、 掌の温もりに甘えながら暫く思考を巡らせて]
……うん、辛い。 もしかしたら、死ぬまで辛いままかもしれない。
[ぽつりと呟き、目を開ける]
でも、さっきより少し楽になった。 ありがとう、シー兄ちゃん。
[さっきの言いつけを破って、少しだけ笑った。 今度は無理したんじゃない。 笑いたかったから*]
(120) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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………俺にとっては、 シー兄ちゃんは立派な"兄ちゃん"だよ。
[相手を心配していた筈なのに、此方が励まされてしまった。 敵わないなぁ、と思う。 やっぱり"シー兄ちゃん"が好きだな、とも思う。
一際強く髪を描き回す指が、 離れていくのを少しだけ名残惜しく感じつつ]
ごめん。 随分長いこと居座っちゃった。 [相手の言葉に、つられるように窓の外を見つめた。 青味がかった世界に薄く黄色が差し込んでいる。 ……見たこともない空の色だ。 暗がりが増している事から、陽が落ちかけていると認識した]
(138) 2015/06/13(Sat) 00時頃
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俺は、―――…ちょっと図書室に。
[どうするかと問われて、首を傾げながらそう答える。 眠たそうな相手の顔を見つめつつ、 野暮用って何だろうとぼんやり考えながら*]
(139) 2015/06/13(Sat) 00時頃
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[手を振る部屋主の背>>146を見つめつつ、 ゆっくりと椅子から立ち上がる]
……うん、それなら"また"来るよ。
[言葉の端に、さりげなく一方的な約束を滲ませる。 メルヤに最後は"また"と言えなかったことが頭を過ぎる。 隔離施設へ向かう間際の彼の望みを知らず、 男はずっとそのことを覚えているのだろう]
分かった、気を付ける。 兄ちゃんも、寝ぼけて転ぶなよ。
[実際問題として、殆ど腕が機能していない今、 階段で転ぶと結構危ない。 忠告は素直に受け入れて、相手の姿を見送った。
野暮用については、 ついぞそれ以上問う機会を失ったまま*]
(154) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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―廊下―
[図書室までの道中、廊下の窓から中庭が見えた。
自然と思い出すのは昨日の和やかな時間。 この狭くて白い檻の中で、 それは余りに歪なものだったかもしれないけれど。 でも、全てが偽りではなかったのだと思う。 少なくとも自分は、何らかの幸せを感じたから。
―――もしも空を飛べたなら、君と、何処までも。
今は闇に覆われつつある空、それでも遠く広がっていく。 漸く微かに動くようになった指先で、 懐に仕舞っていた"御守り"の紅玉を取り出した。 不思議なことに、その澄んだ煌く赤色だけは、 鴉の眼にも昨日までと何も変わらないように映る]
(159) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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[少し辺りの空気がざわつき始めた気がした。 振り返るが、確証は得られない。 奇病を抱える者達が集う院内、小さいものも含めれば、 何らかの異常事態は少なくはない。 スタッフたちもその辺りは、心得ている。 動揺が他の者へ伝わらないように、と。 それは現実を切り取るような鋭い優しさではあったけれど]
…………。
[同刻、空を一緒に飛ぼうと会話を交わした少女が、 危機に見舞われていることも知らずに。
男は紅玉を仕舞い、再び歩き出す]
(160) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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[図書室の前まで差し掛かって、扉の前の人影に気付く。 その二人の雰囲気が、とても穏やかだったから。 何となく邪魔をしたくなくて、 声をかけずに少し遠くから見守った]
……………あ。
[ところが、程なく二人は別れてしまった。 オスカーが図書室を離れ、トレイルは中へと。
どうしようか。 何故だか、また例の、悪い予感めいたものが。 結局扉の前までやって来たけど立ちつくし、 其処から足を踏み出せないでいる]
(167) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[そもそもトレイルは、 図書室に用事のある人種だっただろうか。 其れを言うならば、自分も似たようなものではあるが。 それに、タルトが絵本を貰ったとも言っていたし。
廊下に落ちた一枚の花弁の色が、 淡紫であると最早この瞳は認識できない]
(レイ兄ちゃん。)
[さして分厚くもない図書室の扉。 けれどか細い声であれば、其れは何処にも届かない。
明らかな異変に気が付いて蒼白な顔で中へ飛び込んだのは、 きっと全てが終わった後*]
(176) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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