226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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[ころり、転がる薄紅色と濃青色の欠片。 二つ合わされば、まるで君の瞳の色みたいだなと、 何処か遠い意識の中で想う。
その澄んだ菫色が真っ直ぐに此方を見つめ、 告げられた言葉は]
………………。
[午後から"健診"がある、と]
(196) 2015/06/10(Wed) 18時頃
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[小さく息を呑む。 動揺を気付かれないようにと、努めるけれど。 黒い瞳は揺らぎ、鼓動は静かに速まり。 触れる指先の緊張は、隠しきれない]
分かった、付いて行く。俺も傍に居たいから。 一緒に、行かせて。
[それでも笑った。
自分より彼女の方が、 怖い思いをしていると思ったから。 解決方法なんて何処にもない、 どうしようもない閉塞感の中で、 他に出来ることがなかったから。
…嗚呼、どうして]
(197) 2015/06/10(Wed) 18時頃
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[やがて視線を伏せ、それから窓の外を見上げた。出来るだけ穏やかな微笑みを浮かべながら]
中庭で、皆でピクニックしようって話してたんだ。 今日はいい天気だったから。 きっと楽しいよ、って。
[タルトは大丈夫だろうか、と心の中で憂う。 緊急事態が起きた様子は見られないから、 きっと酷い発作を起こしてはいないのだろうが。 ヒナコだってショックを受けているだろう。
>>128いなくなって、誰も傷つかない人間なんていない。 ――少なくとも、男の知る限りでは存在しない。 それを本人が、望まざるとしても]
その分だけじゃないけど、お弁当頼まれてたから。 ちょっと、おっちゃんに無理言ってくるよ。
[そっと彼女から手を離し、身体を起こす。 注文口へ歩きかけて、一度足を止めて振り返り]
(198) 2015/06/10(Wed) 18時半頃
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……ケイトリン、午後の健診が来る前に。 少しだけ、君の時間をくれないか?
(199) 2015/06/10(Wed) 18時半頃
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[そして食堂の主に、いつもの調子で無茶な注文をする。 相手も院内の何処か重い空気を感じ取っているのか、 普段よりも幾分快く、お願いは聞き入れられた。
サンドイッチと、バナナ一房と。 お弁当には、タコさんウインナー多目で、鮭はなしで。
…食べられる状態かは分からないけれど。 真面目な顔でそう注文する姿は、些か奇妙だった]
(200) 2015/06/10(Wed) 18時半頃
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[やがて受け取った物を、 キャリーバッグの上に器用に乗せて戻ってくる]
中庭に行くけど歩けそうか?
辛ければ、頼まれた物を届けたら、 此処まで戻って来るけど。
[食堂から中庭までの距離は、其処まで遠くはない。 ただ、彼女に無理をさせたくはなかった。 躊躇いがちに尋ねつつ、空いている方の手を差し出した*]
(201) 2015/06/10(Wed) 18時半頃
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[ピクニックの計画は中途半端なまま。 結局どうなるのかは分からないけれど。 食堂の主は妙に気合を入れて、 沢山お弁当を用意してくれたようだ。 …ありがとう、おっちゃん。
此れからどうするにしろ、君の傍に居る心算だったけど。 一緒に中庭に行けたら嬉しいと思っていたから。 少しでも外の世界と繋がる場所に。 広い空の見降ろす場所へ。
重ねられた手に目を細め、 彼女と同じように口角を上げる。 触れる掌は温かい。 強張ってしまっていても、何より温かい]
(208) 2015/06/10(Wed) 20時頃
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[ゆっくりとした足取りでケイトリンと共に歩むのは、 五年間飽きる程見てきた景色たち。 少しずつ、少しずつ、 其処で暮らす人間も入れ替わって行った。
それが何だか寂しくて、 何でもない景色も沢山スケッチブックに残してきた。 忘れないように。刻み込むように。 けれど君がもしもこの景色から失われてしまうなら。 そのとき瞳に映る世界は、どんな色をしているのだろう?]
………あれ。
[道中、少し遠くの手洗い場に、 シーシャとヒナコの姿を見つけた。 やりとりの詳細までは、此処からでは分からないが。 きっと二人もナナオのことはもう知っているのだろう。 …雰囲気から、そんな気がした]
(209) 2015/06/10(Wed) 20時頃
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[顔を上げて、敢えてのんびりとした声を掛ける]
シー兄ちゃん、ヒナコ。
おっちゃんがお弁当作ってくれてさ。 もし食べるなら、中庭にあるからなー。
[二人の邪魔はしないように、控えめな呼びかけ。 ヒナコは少しだけ、落ち着いているように見えたから、 心配な気持ちは心中に押し留めて。 シーシャの顔を見れば、昨日の絵日記のことが思い出されて、 複雑な気持ちになるけれど、それも押し留めて。
気分転換になるならもし良ければ、 との誘いを残して、中庭へ]
(210) 2015/06/10(Wed) 20時頃
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―中庭―
[普段よりは時間をかけて、中庭まで辿り着く。 振り返る笑顔>>211に、ほっと安堵の息を吐いた。 その穏やかな様子に、メルヤとオスカーが、 タルトにナナオの事を無事伝えたのだろうと理解する。 つられるように、此方も表情を綻ばせながら]
……ん、ちゃんと御使いしてきたよ。 メルヤってそんなにバナナ好きだったっけ?
[感謝の眼差しを送りつつ、 頼まれていたサンドイッチとバナナを手渡した]
(212) 2015/06/10(Wed) 20時半頃
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[中庭には何処か和やかな空気が流れているような気がした。 オスカーの鼻が無事だったのかは分からないが]
……お待たせ。
[にこりと笑って、オスカーとタルトへも改めて声を掛け]
お弁当、貰って来たよ。 何かおっちゃんがはりきって、凄い量になったけど。
凄いぜタルト。 タコさんウインナーだけじゃない。 おっちゃん自信作のカニさんウインナーまである。
[ご自由に御取り下さい、 とばかりに中庭のベンチの上に弁当を置く]
(213) 2015/06/10(Wed) 20時半頃
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マジか、バナナすげー。俺も食べよう。
[大真面目な顔>>214に、此方も大真面目な顔で返した。 実際、この手でも食べやすくはあるのかもしれない]
偶にはこういうのも良いよな。
もう少ししたら、 また暑くなってやり辛いんだろうけど。
[メルヤの確信を知っていれば、 何か他の言葉を伝えることが出来たのだろうか。 男はあくまでのんびりと、 いつまでも平穏な時が続くような態で空を眺める]
(219) 2015/06/10(Wed) 21時頃
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メニューは、大体が俺とタルトか?
鮭はなしでって言ったけど、 おっちゃんのことだから何処かに隠して入れてるかもな。
[ケイトの感嘆の声>>218に、 褒めるならあっちを、とタルトへ視線を投げて。 其れから付け足すように、少しだけ意地悪く笑う]
(227) 2015/06/10(Wed) 21時頃
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―――――…おや。
[樹の枝へ器用に登って行く姿>>220を仰ぎ見る。 ああ、酷く懐かしい光景だな、と思った。 昨日の騒ぎは、どうかノーカウントにして欲しい。 いや、具合が悪そうなのに彼が酒を飲んだこと、 少しそのこと自体にも心配はしていたのだけれど。
遠い昔に彼の手品を見た時に感じた、 わくわくとした気持ちが蘇る]
(232) 2015/06/10(Wed) 21時半頃
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[それと同時に、心の何処かに寂しさを覚えた。
――メルヤ、どうして、君は手品をしているの。 最近は見かけなくなっていた、おどけた彼の姿。
だけど今は、 何処までも遠くを見つめるような澄んだ瞳で、 何処までも皆を包み込むような温かい眼差しで。
彼の纏う諦めは、彼の心からの優しさだった。 …まさか、君も]
凄いや。流石だなー!
[けれどそれを彼に伝えて、どうなるだろう。 だから男は素直に純粋に、 手品を楽しみ彼の芸当に拍手を送る。 指二本同士なので、あまり音が鳴らないのは赦して欲しい]
(233) 2015/06/10(Wed) 21時半頃
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[風が攫った囁き>>231は、微かに男の耳に届いた。 大空から視線を降ろし、そっと見つめる彼女の横顔]
(君とならば、何処へでも。 共に居られるなら、何だって出来るのに)
[…現実は、残酷だ]
(237) 2015/06/10(Wed) 22時頃
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[手品の余韻も覚めてきた頃、男はケイトへと向き直る]
……さて、ケイトリン。 さっき言ってたお願いなんだが…。
[おずおずとキャリーバッグを開け、些か苦労しながらスケッチブックと絵具を取り出した]
本当は全部見本なしに、描こうと思ったんだけど。 どうしても、君の。 瞳の色だけは、直接見て描きたくなってさ。
[少し恥ずかしそうに視線を彷徨わせつつ、ぶつぶつ呟く。 先程見つめた色が、あまりに綺麗だったから。 記憶の中のどんな色よりも、ずっと]
あ、あの、俺、勝手に描いてるから。 自由にしてていいから…!
[狼狽しきりにそう言って、自分の表情を隠すように、 ぱたんとスケッチブックを立てかけた]
(238) 2015/06/10(Wed) 22時頃
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[メルヤ>>241がバナナを届けると言って、 何処かへ去っていく]
……ああ、
[また、といつものように言おうとして。 彼がその言葉を口にしないことに気付いてしまった。 悪い予感は確信めいて、それでも、]
メルヤ、―――…ありがとう。
[静かに笑いながら、その後ろ姿を見送った。 できることなら、"また"がありますようにと祈りつつ]
(255) 2015/06/10(Wed) 22時半頃
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[ケイトリンの残された時間は貴重だろう。 その姿を絵に留めたいというのは、自分の我儘だ。 だからせめて、自由に過ごして欲しいと伝えたのだが]
――――……ええ!?
[自分を見つめているという答え>>249は予想外だった。 スケッチブックの裏側で、慌てふためく声を上げる。 ちらりと黒の瞳を覗かせれば、 薄紫は此方を向いていただろうか。
絵を描くという意味では、大変助かるのだが、それは。 …それは、ちょっと。 恥ずかしくて、気が気ではない]
(257) 2015/06/10(Wed) 23時頃
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[しかし彼女が望むならば、 頑張るのが男の意地という奴だ。
何度か深呼吸して気を落ち着かせ、改めて彼女を見つめ]
分かった。俺が知っている、君の全てを。 君の存在している今を、閉じ込めるよ。
……ずっと、一緒に、いられるように。
[離れてしまう前に、時を止めるように。 スケッチブックと心に刻み込む、美しい彼女の姿。
男の手が、もう筆を握ることは無い。 震える指先に色を乗せて、不格好に描き出していく。 それでも画用紙を見つめる眼差しは、 きっとあの頃と何も違わない]
(258) 2015/06/10(Wed) 23時半頃
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[――――…君が、喜んでくれるなら]
[其れが何よりの俺の幸せなんだ]
[昔から、ずっとずっと]
[何も、違わない]
(259) 2015/06/10(Wed) 23時半頃
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[ケイトリンの瞳。 その、優しい温もりを宿した朗らかな瞳。 想いを表現するには、どんな色を使っても足りないけれど。
それでも指先で塗り重ねる、愛しい東雲色*]
(260) 2015/06/10(Wed) 23時半頃
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[穏やかな、けれど何処か悪戯っぽい彼女の言葉>>274に、 少したじろいでしまうけれど]
……………駄目、じゃない。
[けれど、本当は駄目などころか嬉しかった。 その瞳が自分を見つめてくれていることが。
緩やかに細まる菫色に、どきりとする。 惹かれているのだと自覚して、頬は僅か熱を帯びる]
(294) 2015/06/11(Thu) 01時頃
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[太陽は次第に真上から緩やかに傾いていく。 どんなに祈りを重ねても、時は決して止まってはくれない。
彼女に完成した絵を見て貰いたい。 想いばかりが募れども、この指先は滑らかに動かない。
それでも描くことに集中する。 自己満足かもしれないが。 こうしていると、何より彼女の傍に居られる気がした。
少し肌寒い位の風も、鳥の囀りも、和やかな談笑も、 全て意識の遠くへ沈んで行って。 優しい君の眼差しだけを、間近に感じている。
―――とてもとても、幸せで。 息が詰まりそうな程の胸の痛みに、気づかない振りをする]
(295) 2015/06/11(Thu) 01時頃
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[絵画の中の君は、 幸せそうに柔らかな微笑みを浮かべている。
此処ではない、何処か遠く。 可憐に花が咲き誇る、広い広い草原で。 月と太陽が入れ替わる、東雲色の空を背景にして。 まだ空には点々と、白けた星々が小さく灯り。
君の笑顔はいつだって、瞼の裏に思い出せる。 君の心が笑ってくれるなら、其れが何よりの宝物。
―――…我儘が許されるのならば。
何より綺麗に笑う貴女の瞳に映るのは、 自分であって欲しいと願う。
君の瞳に花咲く日。 どうか、君が幸せでありますように*]
(296) 2015/06/11(Thu) 01時頃
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[絵を描いている間は、殆ど周りが見えない様子で。
ふと顔を上げたのは、どのタイミングだったか。 ひょっとするとヒナコとシーシャが中庭を訪れて、 随分経ってからかも知れない]
…おー、来たのか。良かった。
惜しかったなぁ。 もう少し早ければ、メルヤの手品が見れたのに。
[いつも通りのように、 笑みを浮かべながら二人に声を掛ける。 それはたとえ刹那的なものだとしても、 この平穏な時間を大切にしたいという思いの表れで]
(318) 2015/06/11(Thu) 01時半頃
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[―――そして当然のように、 >>307その平穏は終わりを告げた]
………そっか。もう、そんな時間か。
[別に彼女と別れることが決まっている訳でもない。 ただ健診を受けるというだけ、それだけだ。 …そんな風に自分に言い聞かせてみても、 最早確信めいた悪い予感はどうすることもできなくて]
ごめんな、少しだけとか言いながら。 結局ずっと、絵を描くのに付き合わせてしまった。
[まだ完成していない絵を見つめて、困ったように笑う。 絵を見せてと請われて―――…。 けれど、此れを見せれば、 本当に"さようなら"になる気がして]
(319) 2015/06/11(Thu) 01時半頃
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[躊躇、葛藤は一瞬だった。 男はスケッチブックを裏返し、 彼女に自分の描いた絵>>296を見せる]
はい。まだ完成度は、七割くらいかな。
――――――…特別だよ?
[背景はまだ薄くしか色づけされておらず。 けれど絵画の中の彼女の姿だけは、鮮明に彩られている]
(320) 2015/06/11(Thu) 01時半頃
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[やがて、ゆっくりと伸ばされるケイトの白い腕>>308。 スケッチブックを置き、確りとその手を取った]
…勿論。 傍に居るから、一緒に行こう。
[上手く笑えているだろうか。声は震えるけれど。
出来るだけ、穏やかに、優しく。 君が今まで与えてくれた微笑みを思い出して。 君が少しでも怖くないように、笑った*]
(321) 2015/06/11(Thu) 01時半頃
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[ゆっくりと離れていく指先。 少し背伸びした姿に瞬いた刹那、頬に落とされる口付け]
俺も大好きだよ、ケイトリン。
………ずっと、ずっと、 愛してる 。
[男も笑う。精一杯の笑みを浮かべる。 重い扉が閉ざされる。 君の姿が、見えなくなる*]
(337) 2015/06/11(Thu) 02時頃
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