20 Junky in the Paradise
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さすらい人 ヤニク! 今日がお前の命日だ!
2010/07/13(Tue) 00時頃
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─庭─
[びちゃびちゃと身体が縺れて 吸い込まれていた水分が芝を濡らす。]
〜あ、はははは!
ざん、ざんねん、 さんねんだ だあったねえええ!!
[目くらめっぽうにお互いの手を、あたるはずれる構わず相手にぶつける様は、まるで、餓鬼の喧嘩の様。]
り、陸、陸で、でも、 ば、ばけものは、 動け、動けるんだよ!
[不思議そうに謂うヤニクの声に>>122 まるで勝ち誇ったように歪んだ笑いを浮かべる。 >>125 顔を殴りつけた手には痺れるような衝撃があり]
(0) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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どら、ドラゴン退治の騎士のま、まねでも したか、しかたったの?
あ、あてがあたりが外れて、 ざ、ざんね──ぎぴぎゅ!
[転がりまわっている間に、鼻に向けて強烈な一発。]
〜〜〜〜っ〜!!!
[上乗りの姿勢で、上半身仰け反り、 抑えた鼻からは鼻血が垂れた。]
(1) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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こ…、のッ!!!
[狂喜と怒りを交互に顔に漲らせて、 服のポケットに、手を突っ込む。 そこにあったのは──ぎんいろのフォーク。]
し、ね 死ね 死ね 死ね えええ!!
[高く掲げたそれを、顔面目掛けて、振り下ろした。]
(2) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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おとな……大人しく
大人しくし してなきゃ だ だめだよ じゃ、邪魔しないでよッ!
[ずぶ、と肉に割れた刃先が埋まる。 "食べ物"が悲鳴を上げた気がした。 噴出した赤が、顔に頬に掛かる。]
ひ、ひとの、人のもの 横から盗ってい、いこうとす するから、
て、天罰だ、てて天罰がくだ、くだるんだ。
["天使様"と酩酊した女王に呼ばれた男は、 赤いミートプディングに、何度も穴を掘る。]
(3) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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[人の顔のかたちをした食べ物にフォークを突き立てると ぷつん。と埋まっていたゼラチンが潰れ
悲鳴が煩くて喉を裂く。]
これ、これは こここれは、
罰な、なんだよ
[ぶし。と繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し、 地面も赤い土も、どこに当たろうと構わずに穴だらけにする。
めちゃくちゃに殴ってきていたその手が力を失うまで。]
(4) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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[刺して、引掻き、 抉って、裂き 貫いて、]
は…
はー…
はー……
[──ぐじゃぐじゃになったそれを、 眼鏡を置き忘れた素通しの黒い眼が見下ろす。]
(6) 2010/07/13(Tue) 01時頃
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や…やっと、
い、──いい子に、な、なったね。
か…、かえろう?
[動かず、濡れて重い身体を引き摺り── 灯かりの燈る屋敷へ戻る。]
(7) 2010/07/13(Tue) 01時頃
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[動く気配のないヤニクを引き摺り、 飛び出してきた窓に引き摺りあげようとするも その身体は、重く]
あ、あとでね。 ここで、ま、待ってて。
[考えた後で窓の下に寝かせて 窓から室内に戻る。]
(9) 2010/07/13(Tue) 01時半頃
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『これ』を、
ま、マーゴにみせ、見せたら、 き…、きっと、
ゆ、許して ──く、くれ、くれるよね?
[赤を見るたびにあんなに喜んでいてくれたのだから きっと。きっと。ちょっと怒っても、 素敵なものを見せたら、機嫌を直してくれると]
(*0) 2010/07/13(Tue) 01時半頃
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─大広間─
[広間に戻れば、赤が散り水がそこら中の床に撒かれた "さっきまで"と変わらない状態がそこにある。
窓枠に重い身体で乗ったところで、 悪友が自分の名前を呼んでいるように聞こえて]
ど…どうしたの、へクター。
[ヤニクの身体から零れた真っ赤なジュースや、 ひき肉で服を汚した、 白と赤のまだら男は、目を瞬いた。]
(10) 2010/07/13(Tue) 01時半頃
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[どたりと床に下りて、きょろきょろと周りを見回す。]
マ、マーゴ。
[名前を呼んで姿を探す。 破れた白衣を赤く染めて、 火は壁紙を燃やし]
ね、ねえ…
ぷ、プレゼントが、あ、あるんだよ。 ま、マーゴ……
[媚を売るように笑い呼ばわって 褒めてもらいたがるような姿は歪な児童の様]
(13) 2010/07/13(Tue) 02時頃
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マー、ゴ?
[うろうろと上を探していた目線は、 崩れおれているその姿に気づくに遅れる。]
ど、…どうし…、
[焼けた肌を晒し安い宝石のような硝子を埋めた肌 かけより膝を突き、恐る恐る顔を覗こうとして]
つ、つか、疲れちゃっ、た? ね、寝ちゃった? ま、マーゴ。ね、ねえ、起きて。
[最初は触れるも躊躇うようだった手が、失血した身体を揺する。流れ出していく赤は止まらない。]
(14) 2010/07/13(Tue) 02時頃
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[流れている赤を止める心算は、男にはない。 赤い色は綺麗だと、彼女が言ったから。
好きなものを奪って、また怒られるのが怖い。]
(*1) 2010/07/13(Tue) 02時頃
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[ぐったりとした身体を抱き起こして、 きょろきょろとあたりを見回す。 足元の赤を見下ろして手に溜めて]
マーゴ。
の、飲む? な、何か。 ねえ。
[赤い色をした液体を口許に運び、 喉に、流し込む。相手の呼吸を考えない行為であれど ──拒否が聞こえないことに、安堵の表情。]
(15) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[だって、喉を塞げば、声は聞こえない。]
(*2) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[あたりには、転がっているチェスの駒。 可愛くてちいさい。 彼女がくちづけたポーンの駒を摘み]
おな、お腹減った……よ、よね。 ご、ごめんね。
き…気がきかなくて、 [薄く開いた、唇にゆっくりと押し込む。]
(16) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[重ねるのは、唇の合間に飲み込ませた自分のそれか]
ず、ずいぶん、たくさん あ、赤い、赤も、み、みせられた?
ね、ねえ。
ねえ。
わ、わざと、じゃ、じゃ、ないんだよ。 ほ、ほんとうだよ。
こ…壊れるのはい、いや、だ、だし
(*3) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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ちゃ、ちゃんと── て、天国に、 つ…、連れてってあげるか、からね。
だ、大丈夫。
[抱きしめて、黒い髪を撫ぜて 拒絶のない柔らかい白い身体を味わう。]
きみより、先に、 ぼ…僕は、し、死んだり、しないから。
[かち。と床にやる手には硝子。]
(17) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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『だから』
だから、だから、だから、 ねえ、僕を──
僕を、あ…いして。贈り物、たくさん贈ったよね。
僕のものになって。好きだって言ったじゃないか。
僕だけのマーゴになってよ。だって上手いって褒めてくれた。
(*4) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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愛してる
あいして
あいしてるから
『だから』
(*5) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[髪を撫ぜて繰り返し、耳元で囁く。 やわらかい身体には力がない。
相手を見れないまま、一方的な快感を求める様子は それはまるで、一人遊びのオナニーショウの様。
喉元にチョーカーを贈るように 濡れた硝子を、深く埋めた。]
あ、あのね。
だ、大好きだ、だから。
う……、受け取ってほ、欲しいんだ。
[あ。と思い出したように、懐から取り出すのは 布製の箱。二つ揃いの指輪。身体を支える手が離れて 床に身体が倒れて、骨と床が当たる硬い音がして]
(18) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[拒絶されずされるが侭の身体。 怒りだすことはない。 自分を不要と、そんな事を謂うこともない。]
ね。で、でも。 さっき、い、いいこと、思いついたんだ。
殺しちゃえば、 もう、ぼ、僕の、もの、だよね?
先に、僕が、し、死ぬこともないしさ。
だから。
(*6) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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だから。
これで、ぼ、僕の……だよ。
[受け取られなかった指輪。 ずっと持ち続けられていた指輪。 その小さい方を左手の薬指に押し込んで]
───あ、あいしてる。
[傷だらけの指に嵌められた指輪を見て ─── 男は、嬉しそうに*笑った*。]
(19) 2010/07/13(Tue) 03時半頃
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だ、大丈夫。
地獄に、落ちたりはし、しないよ。 き、きみは。
マーゴはきれいで、 マーゴは魅力的で、 マーゴはやわらかくて マーゴは、
──… やさしい、僕の天使だ、だから。
『だから』
(*7) 2010/07/13(Tue) 03時半頃
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「だから」
─── あいしてる。
[繰り返す先にその人がいるのかすら、男は*見てはいない*。]
(*8) 2010/07/13(Tue) 03時半頃
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ふ、
… …あ は 。
[含み笑う。髪を梳き撫ぜる手は、丁寧に、 ──人形を扱うよう。くつくつと肩が震える。]
ふ ふふ。
[気分が高揚して、寒さも熱さにとり変わる。 腕をぐいと引けば踊りにでも誘うよう。]
(20) 2010/07/13(Tue) 23時頃
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…… そんなところに這い蹲って、 どうしたの、ヴェラ。
[ひどく満足げな、薄笑いを浮かべながら。 今、ようやくそれ以外を見た、と、そんな調子で、 >>12 声を発する影に首を傾げる。]
ああ……、薬なら。 あっちに、たくさんあるじゃない。
[あっち。と指し示すのは、 治療薬ではない薬が詰まった飴色の箱。]
(21) 2010/07/13(Tue) 23時頃
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["マーゴ"へ、にこにこと笑いかけて、 ヴェラの動きが辛そうでも手助けはしない。]
… ヴェラは、幸せじゃあないの?
[きょとんとして首を傾いで、 眼鏡を置き忘れた素通しの目を眇める。 相手がよくは見えない。]
ああ……かえったら、 眼鏡、新しくしなきゃ。
(23) 2010/07/14(Wed) 00時頃
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[首を傾げる様子を眺めて、 腕の中を見下ろして 笑いかけて]
そっかあ。うん。 いいね。 いいね。
[ヴェラの返事に安心でもしたように、にこにこと笑う。 動かないマーゴの髪を繰り返し撫ぜて]
ああ。みんなは、……かえったよ。
寝てるのもいるけど。
ええ。 コンタクト怖いじゃあない。 目の中になんかいれるなんて。
(26) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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[全部、壊れて]
[壊して]
[無くなって]
(*9) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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[死んだことを認識していても]
[殺したことを認識していても]
[現実感の遠い酩酊はまだ続く]
(*10) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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アハハ。
サイモン、あんまり整頓得意じゃなかったから。
[笑い声を立てる。]
た、楽しいね。
パーティ。
こんなに清々しい気分は、 ひ、久しぶりだ。
(27) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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『もっと』
ずっと
(*11) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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もっと、
ずっと、
この楽しいパーティが、続けば、い、いいのに。
[そういって座ったまま、周りを見回す。 騒ぐだけ騒いだ後の周囲は爽快なまでに散らかって]
ね?
[流れているメロディは歪んで圧をもって 耳と脳を押さえつける。それすらも心地よく]
(28) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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し、幸せだよ。ま、マーゴも。 き…決まってる。
[床すわりで手を繋いでみたりはしても、 黒髪の娘の目は、男を見ない。]
…たぶん。
[だからか。むくれて言い返す声には少し不安が混じる。 周りを見回せば、蹴り壊されたっきり、 ずっと、止まったままの時計。]
(31) 2010/07/14(Wed) 01時頃
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え。
[お開き。とその言葉に眉を下げた。 寂しがるような顔。]
………。でも、今、サイモン、いないから。
[周りを見回さずにやけにはっきりした口調で言う。 黒い目は、壊れた時計を映して]
時間──とめちゃえば、
ずっと、このまま、パーティの時間だよ。
[狂ったアリスのお茶会みたいに騒々しくばからしく、 ずっとみんなで騒いで、楽しいパーティ。]
(32) 2010/07/14(Wed) 01時頃
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ああ。
そっか。
時間を
……とめちゃえばいいんだ。
(*12) 2010/07/14(Wed) 01時頃
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ま、マーゴは、…もともと、 や、やさしいよ。
拗ねるなんて、そ、…そんなことな、ないよ。
[眉根を寄せて、抱いている身体を、 ヴェラからあわてて隠すようにする。 ばたばたと白衣を脱いで、肌にかぶせ]
サ、サイモンなら。
…あ、あっちで、ホリーとでも、 い、一緒にいるんじゃあない?
[あっち。がどこなのかは言わずに]
(34) 2010/07/14(Wed) 01時半頃
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[続く言葉には 自分の薬指の指輪を見下ろし へらりと笑う。ここにいる限りは、きっと幸せ。]
…… ヴェラは、かえりたいの?
[だからか。帰る。と言った言葉には、 ごく不思議そうに相手を見上げた。]
(35) 2010/07/14(Wed) 01時半頃
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[首を傾げて、周りを見回す。ぐちゃぐちゃの色彩と どろどろの世界。火が遊び、床は汚れて 眠りこけて沈んでいる人間が何人もそこここに。]
… 合図………
[ぼんやりと天井を見上げる。 警察の鳴らすサイレンのような音が──遠く聞こえた気がして 眉を潜めた。]
(36) 2010/07/14(Wed) 01時半頃
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[細やかな表情の変化には眼鏡のない視力では気づけないけれど、 近づいてくることは特に嫌がる様子もない。]
うん。仲良く、してればいいけど。
[そう頷いて]
へえ……
解剖は、僕は、 そんなに好きじゃなかった、か、から。
何が好いの?
[単純な興味で聞いている世間話の風。 指で隠した白い腹をたどる。 想像のなかで、割り開きでもするみたいに。]
(39) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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[無遠慮に覗き込まれると、むっとした顔をする。]
僕は、マーゴと行くところがあるか、から。
いいんだ。
[盗られないように、警戒するように、 マーゴを抱いている手に力を込める。]
(40) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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[妄想に溢れた頭は思考する。]
か、彼女と、 て…天国に、いくんだ。
(*13) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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[ヴェラの指が服に赤い玉で筋を引いていく。 知識としては頭の中にあり、 辿っていく手を見る目は、 医学書を読んでいるのと同じ目をして]
これは、ま、マーゴだから、 だ、だめだよ。
もう、ぼ、僕のだ、だから。
[けれど、希望には、身勝手な物言いで、 ヴェラを睨み付ける。]
あ、あっちの向こうに、 別のが、転がってるじゃ、じゃない。
[指差すのは窓の方。ヤニクを"置いた"あたりを指差す。]
(43) 2010/07/14(Wed) 02時半頃
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た、試すんなら──あとで、ちゃんと縫合してよ? う、動けないと困るし、痛いのも、やだ。
麻酔かけてね。
(44) 2010/07/14(Wed) 02時半頃
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見習い医師 スティーブンは、でもマーゴはだめだよ。と彼女が何も言わないのをいいことに、怒ったように言い募る。
2010/07/14(Wed) 02時半頃
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マーゴはだめ。
[言い切って、あきらめる様子に、 うんうん。と頷く。]
ぼろぼろにしちゃったから き、切るのも大変かもしれないけど──
縫う練習も、す、するんじゃないの?
[不思議そうに首を傾げて]
ぼく、あれ、 上手く、繕えたことないけど。
(46) 2010/07/14(Wed) 03時頃
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[歩いていく背中に、 何の気なしに手を振る。]
ねえ。
──本当に、かえるの?
[もう一度尋ねて]
(47) 2010/07/14(Wed) 03時頃
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…… へクターは、どうする?
[もうひとり、悪友にも、 この後を尋ねて──*首を傾けた*。]
(48) 2010/07/14(Wed) 03時頃
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どうせな、なら。
みんなも。
(*14) 2010/07/14(Wed) 03時頃
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こんな、……こわいところじゃあなくって
一緒に、天国に、行けたらいいのにね。
[そうして、黒い目は、壊れた、のっぽの時計を*眺める*]
(*15) 2010/07/14(Wed) 03時頃
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[マーゴに被せた白い服は返り血に染まり赤く。 床に座ったまま、眼鏡のない、 暗い黒い眼が、問いにきょとりと瞬く。]
ううん。
[疑問ではなく、 否定に首を横に振る。]
────死んでるよ?
殺したんだもの。 当たり前じゃない。
[何を当然の事を、と。そんな調子で震えるへクターへ 暗い黒い穴のような目を向けて、首を傾けた。]
(55) 2010/07/14(Wed) 23時頃
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約束してたのに……破ろうとするから、 どうしたらいいのかわからなくて
[へら、と笑う。]
でも、
やわらかいし 怒らないから
…… 最初からこうすれば良かったかなあ……
[しゃべってくれないのが残念だけど。と、 少し不満そうにしている男は、 いつもどおり過ぎて──正気に見えない。]
(56) 2010/07/14(Wed) 23時頃
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[さっきまで楽しそうに笑っていたのに、 悪友は、不意に──スティーブンにとっては、不意に。 青くなって逃げようとする]
好きだ、って、何回も言ったのに …… たたくんだよ。
[問いに頬を押さえて、マーゴを見下ろす顔は 頬の痛みを思い出すようにしかめられ]
……へクターもヤニクも、 何、幻覚…見てるの?
僕は最初から、僕なのに……
(60) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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──どこいくの?
[不満そうに顔をしかめて。 逃げる男を追いかけようと、マーゴから手を離して、 立ち上がればそこで、時計が鳴り響きだした。]
あれ。
(61) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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[ヴェラがぼそりとつぶやくのにも、 不思議そうに首をかしげる。 悲鳴が上がるのも、音楽の一部の様。]
さっきまで、
二人とも
同じことして
同じもの見てたのに。
[壊れた時計。燃えた壁、焼かれた肉。 壊れた身体。ぶちまけられた胃の中身。 そこら中に散らばっている赤い血液。]
(63) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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……足りないのかな。
(*16) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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女王様を蹴ってたのも? 犬だったのも?
覚えてないの?
… … 虫はもう大丈夫?
[ふらふらとしているヴェラを見やり ただ、首を傾げて、 走り回るへクターをぼんやりと見ている。]
(66) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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[疑問に猫背の男は、酔っ払いが記憶を手繰るように 指を、ひとつひとつ──ゆっくりと折りまげる。]
いち、にぃ……さん……、…
[そこまで数えて、途中でやめ、 床で"寝ている"ものを見まわす。]
… それじゃ、数が、あわないね。
[見下ろした手のひらは殴ったときにか、 赤くなっている。]
大丈夫、へクター? 顔色悪いよ?
(70) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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おなじこと?
[疑問に返り血のシャワーを浴びた男は、 床を見回して、壊れた時計を見て 背中から"折れた"ように見える身体を見て 首を傾げた。]
─── 覚えてないの?
[そこにいる二人に、黒い眼はたずねる。]
(73) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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