276 ─五月、薔薇の木の下で。
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順番に寝て、なんでそれで朝になんだよ。
なんなんだよお前らは、さあ! 勝手にいきなり巻き込んで話もなしに放置されて。
(*3) meiji 2018/05/24(Thu) 10時半頃
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巻き込まれたのは、全員そうだった。
[静かに届く声に、覚えはあるだろうか あまり関わりは無いが、式典で発言することの多い生徒会長 教師と同じように聞き流す対象ならば、思い出さないかもしれない。 相手に必要なものは説明だと感じた。]
僕達は薔薇じゃない。全員、呪われただけ。 君と同じ学校で過ごしていたただの生徒だ。 呪いだ、身体を蝕んで、人間の衝動を増幅させられる。 とても皆に打ち明ける気にさせられるものじゃない。 だからといって、許せとはいわない。
[純粋な被害者は、こちらではなく彼のように怒る誰か。]
(*4) clade 2018/05/24(Thu) 13時頃
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君に怒りがあるのならば、僕が受け入れよう。 好きなように扱ってくれて構わない。 何一つ抵抗はしない。
[遊び一つない真面目な声。 怒る対象を守ろうとする存在のものである以上、どう響くかは分からないが。]
だけど、薔薇のことは許してくれ。 あれに害を与えれば、あいつがきっと死ぬだろう。 一人だけ、おかしい奴が呪われていた。 薔薇はきっと、あいつには違う呪いをかけた。
君が誰かを想い怒るように、 薔薇に捕まえられた存在を、僕は
(*5) clade 2018/05/24(Thu) 13時頃
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────……あいしているんだ。
[彼が俺達に怒り、思い遣るのは誰なのだろう。]
(*6) clade 2018/05/24(Thu) 13時頃
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[話は続く。 何も教えてあげられずにいた相手へ、伝える為に。]
僕だって寝た中に会いたい人が沢山いる。
僕は呪われてからずっと、誰にも何もせず 我慢してきて、やっと終わりが見えた。 僕は誰一人眠らせてなんていない。
[実のところ、求め続けてはいた。 持ち出すのは狡いのかもしれないが。 この点は、俺一人だけが違う。]
(*7) clade 2018/05/24(Thu) 13時頃
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実のところ、解決方法は僕達にも上手く説明出来ない。
話を聞いてくれる気があるのならば、 君とそれについて話したい。
僕の話を聞いて、君はどう思った? 素直に言ってくれて構わない。
[長い語りはそこで区切りを迎える。 相手の選択が話し合いでも、もう一方でも。 最後に残った俺は、逃げはしない。]*
(*8) clade 2018/05/24(Thu) 13時頃
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[ぶつぶつ言いながらも刻まれた痕は もとある聖痕を塗り替えていって*]
[苛立ちもあらわに多少乱雑にロビンを抱え 引きずっていると声が響く]
アア?……あ、イアン先輩か。っすよね。
[その声に心当たりがあったのは 壇上で響くものと同じこと ロビンがその名前を言っていたこと]
(*9) meiji 2018/05/24(Thu) 16時頃
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だから、巻き込まれたンなら 「巻き込んだやつがいる」ってことだろ。 そいつを殴りたいって思っちゃ悪いのかよ。
……………………。 あっ、はい。 イアン先輩がそいつすげえ好きで庇いたいのは理解したっすよ。
[その熱弁というか予想外に熱すぎる告白に 毒気が抜かれた顔になるが未だ棘は刺さったままで]
(*10) meiji 2018/05/24(Thu) 16時頃
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とりあえずロビンが寝たんで運んでて、そっち行きます。 ケヴィン先輩もどっかで寝てるはずっす。 俺はちょっとそっちは運べないんで……は、あッ
[休み休みでもロビンの身体はなんとか運べたので とりあえず野ざらしなのは避けられただろう 医務室の空いているベッドに乗せると 一応メガネは外して枕元に置いた]
(*11) meiji 2018/05/24(Thu) 16時頃
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上着は自分であとで拾えよ。 今ケヴィン先輩見たら多分手が痛くても殴っちまう。
(*12) meiji 2018/05/24(Thu) 16時頃
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[浮かされる熱が想いを焦がさせる 勢いと××に任せて甘ったるく囁いた穢れた誘惑。]
……それは、確かに酷い。
[しかし返った言葉と言えば。 ……小さく笑った。]
(*13) clade 2018/05/24(Thu) 20時頃
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[俺は何も見えない、誰かの夢も覗かない。 何が起きたのかなんて、知る由はないのだが。]
…………頑張ったね。
[どこかその声>>*2が、穏やかに聞こえた気がした。 まるで何かから解放でもされたみたいに。
一時、世界に蓋をするヴェルツを ふわりと香りが包み込み、囁きが落ちた 残り香のように淡く、優しく。]
(*14) clade 2018/05/24(Thu) 20時頃
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── それから ──
悪くは、無いんだろうね。
[間違いとは思えなかったので、肯定はした。
ヴェルツを巻き込んだ者と認識していなかった しかし、一人だけが違ったのも事実。 ならば、彼の殴りたい相手かもしれない。 でもそれを身代わりたかった。
ここからは見えない顔、しかし伝わるもの>>*10 引かれたような気がして頬を掻く 必死に喋りすぎて、つい。 理解されたのなら状況への悪い影響は無いと、思う。]
(*15) clade 2018/05/24(Thu) 21時頃
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ケヴィンか……、
君はロビン君に何処で会った? ケヴィンの居場所に心当たりは無いかな?
[運ぶのは厳しいなと思った。 体格的にも、居場所を知らないことでも。 自分は机に齧り付いてばかりだ。 しかし出来ないことでも無いだろう きっと覗いた先にいた後輩であろう、彼よりは。
問いには返ってきたかどうか、まだ動いてはいない。]*
(*16) clade 2018/05/24(Thu) 21時頃
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[ おちる。 瞼を閉じる俺を、清らかな青い世界は拒絶するだろう。 悪魔に憑かれていた俺を受け入れることはない。 夜の夢の中に紛れ込むことは、出来ないけれど。
薄れる意識のなかで。 やわらかな、言葉が降る(>>*14)。
キラ、キラ、キラ。 まるで《あの時》の木漏れ日みたいだ。 ]
(*17) anbito 2018/05/24(Thu) 23時半頃
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[ ここからの全て押し付けて、眠ってしまうこと。 そんなことが正しいだなんて、もちろん思ってやしないけど。
目が覚めていっちゃんを見つけたら。
同じ言葉を、返そうと思う──── ]**
(*18) anbito 2018/05/24(Thu) 23時半頃
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お休み。 君の思う人の傍ならば、きっとよく眠れる。
君があいつが原因だと言うのなら もう本人が眠っている。だから、夜は終わるよ。
[それは最初の対話からは大分あとの声。 何かしていれば、そろそろ落ち着いた頃合い。
納得がいかない様子が返らなければ 無言でも、声が聞こえても、音は途切れて終わり。]
(*19) clade 2018/05/25(Fri) 00時頃
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[ ふと、気付く。 自分から、慣れない《人》の匂いがすることに。 慣れすぎた花の匂いが薄まっていることに。
もう、どこからともなく花弁が落ちることはない(>>1:*28)。
種が芽吹き、この体に根を張ったからだろう。 だから、もうこの声だって─── ]**
(*20) anbito 2018/05/25(Fri) 07時半頃
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今日はあまり匂いがしないな …………でも、今のほうがいいね。
[当人もきっと気づいているのだろう。>>*20 俺は、その匂いを好んでいた。 だけど今のほうが《人》らしくて。
赤く咲かない声は、嬉しげに君に向く。]
(*21) clade 2018/05/25(Fri) 11時半頃
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───、────。 [ はくはくと唇を動かしたけれど。 薔薇の香りも掠れたように、声も、また。 ]
(*22) anbito 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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…………。
[もう一度行ってみれば、 ────真似をするように空虚な動き 目を丸くし、下がり眉で笑った。]
(*23) clade 2018/05/25(Fri) 18時頃
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[あの夜、噎せ返った香りは二人の間にはもう漂わない。 それでも尚、離れることがないのなら お互いがそうしたいと思える関係で、続いていけたら。
親友の隣で、そう思った。]*
(*24) clade 2018/05/27(Sun) 18時半頃
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― SUNSET ―
[ あれはいつだったか、もう遠いとおい過去のよう。 いつから中庭(そこ)にいたのか もう、私は覚えてなどいない、遙かはるか昔。
咲くはずの無い、保有しないはずの色素は涙色。 その言葉は《不可能》。
誰が咲きもしない花に水を与えてくれようか。 ]
(*25) anbito 2018/05/27(Sun) 21時頃
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んへぇ、でっかい庭。
あれ、ここだけ土からっからだけど。 ここ誰か管理してねーの?
[ 言の葉は、まだどこか異国交じりで 顔も身長も幼さを残す《悠仁(だれか)》が 初めて私を、見てくれた。 ]
(*26) anbito 2018/05/27(Sun) 21時頃
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おまえさー、咲かないね。
[ 声はそれから毎日降り注いだ。 ]
水も肥料もまいてんのに。
[ 彼には特別親しくする友人は居なかったのだろう。 ]
何が足りないのかね?
[ まるで私に自分を重ねるように扱う指に。 ]
(*27) anbito 2018/05/27(Sun) 21時頃
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――――《 》かな。
(*28) anbito 2018/05/27(Sun) 21時頃
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[ 私の棘が刺さる。 太陽を飲み込み夜が始まった頃の、お話。 ]**
(*29) anbito 2018/05/27(Sun) 21時頃
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[お互いをさらけ出して、言葉を交わし、手を伸ばして。 支え合って、立ち上がって、そして。
一年後。一ヶ月後。一週間後。明日。 この人の隣でそれをするのが自分じゃなくなった時、俺は二度目の失恋を、するんだろう。 それでいい。それが、いい。 凍てつかず、燃えもせず。苦しみを知らないこの心は、もう恋とは呼べないものだ。 薔薇の香りが失せた今、俺たちは無二の友になる**]
(*30) mmsk 2018/05/27(Sun) 21時半頃
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[理屈も正しさもあるべき形も考えず 友にそうしたいと思ったことをして、 求められるままに受け入れていた。
香りなど無くとも、二人は関係に名前を付けて 傷ませる思いをそれぞれに持ったまま、隣にいられる。]*
(*31) clade 2018/05/27(Sun) 23時頃
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[ 中庭にただひっそりと咲いた涙色の薔薇。
それは確かに咲き、香り。 やがて枯れ。 そして散った。
その先に愛(たね)を手にした。
その花に宿る言の葉は《奇跡》―――― ]**
(*32) anbito 2018/05/28(Mon) 00時頃
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