111 【恋愛RP村】大学生の非日常
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ノックス! 今日がお前の命日だ!
2013/01/27(Sun) 00時頃
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[元々静かだったけれど 彼らの意識が此方から乖離したのか ノックスとシメオンの声音が完全に途切れると 寂しい気持ちにもなった。]
一人。
[ろくに話もしなかったけど、 二人とも悪い人じゃない。 またこの脳裏に響く声で惚気でもしてほしかった。 風邪でそれどころではないのだろう。]
(*0) 2013/01/27(Sun) 02時頃
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聞き手が減ってしまいましたが――― 今日もお話は続けます。
[童話には愛のお話以外も沢山ある。その中から抜粋しているようだ]
今日はこんなお話です。 124ページ、「人魚姫」。
(*1) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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深い深い海の底には、サンゴで出来た綺麗なお城があります。 そのお城は、人魚の王様のお城です。 王様には一人の娘がいて、とても美しい少女でした。
人魚の世界では、十五歳になったら 海の上の人間の世界を見に行くことが許されます。 誕生日を迎えた姫は、嬉しそうに海の上へ、上へと泳いで行きました。
そこで見たのは、大きな船でした。 甲板の上では盛大なパーティーが開かれています。 それは、十六歳になる王子様の誕生日パーティーでした。
「なんて素敵な王子様なんだろう――」
人魚姫は王子様に見惚れ、暫し様子を見つめていましたが、 海に異変が起こります。
(*2) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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稲妻がごろごろと鳴り響き、海の波は高くなり、暴風が吹き始めました。 「嵐だわ!」 水夫達は急いで帆を畳みますが、嵐は酷くなる一向で ついに船は横倒しになってしまい、船に乗っていた人々が海に投げ出されます。 「た、大変!王子様……!」
人魚姫は慌てて海に潜って王子様の姿を探し出し、 ぐったりしている王子の身体を抱いて浜辺へと運びました。 「王子様、しっかして、王子様!」 人魚姫は王子様を懸命に看病しました。気がつけば朝になるほどに。 そこへ、不意に若い娘が走ってきます。
「あ、いけない!」 人魚の姿を見られてはいけないと、人魚姫は慌てて身を隠しました。 若い娘は王子様に気づいて、周りの人を呼びました。 王子様が意識を取り戻すと、目に映ったのは偶然駆けてきた若い娘。 「嗚呼、ありがとう。君が、僕の命を救ってくれたのですね」 王子様は目の前にいる娘を、命の恩人だと勘違いしてしまいました。
(*3) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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しょんぼりして城に帰った人魚姫は、 どうしても王子様のことが忘れられません。 恋をしてしまっていたのです。
「素敵な王子様――。ああ、そうだ! 私が人間になれば、王子様にまた会えるかもしれない」
そう思い立った人魚姫は、海の魔女のもとを訪ね、人間にして欲しいと願いました。 魔女はその願いを聞き入れましたが、人間になるには条件がありました。
「一言たりとも喋ってはならない。 もし喋ってしまったら、海の泡となって消えてしまうよ」
それでも構わない、と頷いた人魚姫は、人間の体になり、 人間の暮らす陸の上へと向かいました。
(*4) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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王子様の城を訪ねると、王子様は人魚姫を一目見て気に入り、 側近の召使として、妹のように大事にしました。 しかし王子様の心は、あの時浜辺で命の恩人だと勘違いした娘に奪われ 近々婚礼の儀をあげるということでした。
人魚姫は喋れないけれど、婚礼の儀までいつも王子様と一緒でした。 王子様は人魚姫をとても可愛がり、 一緒に山に山菜を取りにいったり、いつも下から見ていた船に乗ったりと 王子様と過ごす時間はかけがえなく、幸せな時間でした。
(*5) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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王子様の婚礼の儀が翌日に迫った、夜。 人魚姫は拙い文字で、王子様に浜辺に行きたいと申し出ました。
王子様はこれからも召使として人魚姫を可愛がるつもりでしたが、人魚姫は結婚してしまい、愛する妻とともに過ごすようになると思うと、もう我慢が出来なくなったのです。
海岸を歩いていると、王子様は貝殻を拾っていいました。 「この貝殻はとても綺麗だ。アクセサリーにしたら君にきっと似合う」 人魚姫は淡く微笑んで、小さく唇を開きました。
「王子様。今まで可愛がってくれてありがとう」 王子様は人魚姫が喋ったことに驚きましたが、次に、人魚姫の足元から、ぼんやりと消えていく様を見て呆然としました。 「今まで沢山、一緒に過ごしてくれたよね」 人魚姫の体は淡く光を発し、どんどんと足から上へと靄のように消えてゆきます。
(*6) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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「幸せだったよって、伝えたかったんだ」
人魚姫は泣きそうな顔をして笑い、 そして遂には、その姿は完全に、消え去ってしまいました。
「ああ――神よ、こんな無慈悲なことが起こるなんて」
王子は泣きながら、しばしその場に立ち尽くしていました。
(*7) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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人魚姫も自分の体が空気のように軽くなり、 空中にのぼっていくのに気づきました。
「私、どこにいくのかな?」
すると透き通った声が答えました。
「あなたは空気の精となり、世界中の恋人たちを見守る存在になるのです」
人魚姫は自分の瞳から涙がひとしずく零れるのを感じながら、 風とともに雲の上へと登っていったということです。
(*8) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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悲恋と呼べる作品でしょう。 人魚に生まれてしまったばかりに、王子様に自分の思いを伝えられず しかし魔女の魔法によって、人間になった人魚姫の最期。
伝えたかった、たったそれだけの、 だけれどそれは大きな大きな愛でした。
さぁ、もしあしたがあれば――またお話を続けましょう*
(*9) 2013/01/27(Sun) 05時半頃
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シメオン先輩とノックスくんがうらやましい。 お互いを想い合って、気遣い合って、 わたしもそんな風になれたらと思う。
[取り上げた論文に、僅かに双眸を伏せて]
妬んでいたのかもしれません。 二人の邪魔をしたくなかったんじゃなくて、 二人が、にくかった。 わたしを差し置いてしあわせになりやがってーって 最低ですよね、わたし。
(*10) 2013/01/27(Sun) 13時半頃
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ひとりぼっちはさみしいよ。 イリスせんぱい。
イリスせんぱいが、傍に居ない時間は いろんなことを考えて だけどイリスせんぱいを目の前にしたら そんなの吹っ飛んじゃって。
ただ、 ごめんなさい。
わたしは―――イリス先輩の気持ちを ちゃんと考えてなかったね。
(*11) 2013/01/27(Sun) 13時半頃
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