1 とある結社の手記:6
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もういない? ――そうか、だから。
[ ベネットとキャサリンの話を思い出す。 サイラスが人狼。そう、それはつまり、そういうことだという事に思い至る。 軽くピッパに睨まれたように思ったが、鈍いやつだと思ったかななどと思ったが、それは的を得ていなかった。 鈍いと思われるなら別の意味である事を、未だにこの男は気付いていない。]
カルヴィンと? ふむ……
[ そこで、考え込む仕草を見せる。 広間での話を聞いていなかった故、完全に事情を飲み込んではいなかったのだ。]
(168) 2010/02/26(Fri) 00時半頃
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……素直だね。でも私も謝らないよ。 さっきは弾みで謝っちゃったけどさ。 だからお互い様でいいね。
[殺す殺さないの話をしているのに、 ラルフのその素直さに、思わず笑ってしまい。 …ふと、ドナルドの方を見る。 サイラスは、人狼に襲われたと言った。彼が最初から人狼だったのか、感染したから人狼になったのか…真相は闇の中だ。
だが、もし感染から増えたのだとしたら。そうでなくとも、増えた可能性を考えた時、次に疑われるのは。
…ドナルドを見つめる女の瞳は、不安に揺れている。]
(169) 2010/02/26(Fri) 00時半頃
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―→広間―
[一時の別れを告げると、車椅子は部屋を出て廊下を進む。 黒檀に浮かぶのは、広間に居た時とは違うもの。]
……私も、泣き虫になっちゃったみたい。
[もう一つ違うものは、瞼の腫れが更に増していること。 車椅子を親友の傍らに止め、困ったように笑みを向けた。]
(170) 2010/02/26(Fri) 00時半頃
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なんだよ、俺の顔に何かついてるか? それとも、男っぷりに見惚れちまったとか。
[ 俯き加減で物思いに耽っていれば、ふとピッパの視線を感じて目を上げる。不安げなものを見て取れば、そんな冗談を口にして雰囲気を変えようとしてみる。]
(171) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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郵便屋 ウェーズリーは、キッチンをアルコール臭で包みながら、自棄酒を呷っている。
2010/02/26(Fri) 01時頃
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─廊下:回想─
───…、誰であれ?
[静かに問い返す。>>128
車椅子の柄を掴む手に、力が篭る。 白く、指先が白くなった。
その手を、強く。 思いを込めた繊手が、強く掴む。 激しく揺れる黒檀を、沈痛な深緑が見返していた。]
(172) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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………。
[残る人間は、あと幾人であったか。 目前の彼女は違う。郵便屋も違うだろう。
そして、残る人数は。 ──あまりに少なく、そして……]
…キャサリン。
[メアリー、マーゴ、ドナルド。 それに年下の少年が二人に、ピッパ。
息が、詰まるような気がした。]
(173) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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───…誰でも、か…。
[それでも、命を失った友の顔が脳裏を離れない。 ぐっと、眉間に皺が刻まれた。
──彼女は、一体誰を疑い、誰を憎めるのだろう。]
(174) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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―少し前― 怪しく…?
[広間を出る間際にローズマリーが残した言葉>>@46に首を傾げる。暫くして、その意味に気付けば]
それでも、疑えるわけないじゃないか。
[ぽつりと呟く]
(175) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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ああ。あいつ……馬鹿だろ? 底抜けに馬鹿だろ?
こんな目にあっても、それでも。
[なんと伝えたら良いのだろう。 友が望んだのは、彼女の復讐では決してあるまい。
恐らくは、ただ。 幸せだけを、ただ願っていたのだろう。]
(176) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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───…ああ、分かった。 約束する。
お前の、この手は汚させない。 俺は─…。
[そうして、力の抜けた彼女の手を握り返す。>>131 せめて気持ちが伝わればいい。 虚ろな哀しみに揺れる黒檀を、思いを込めて見つめた。]
(177) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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せめて、お前を守る。
キャサリン、生きてくれ。 必ず、生きて─…ここを出て。
[幸せに、とは声に出来ずに詰まるように口を閉ざす。 フィリップは、どんな思いで逝ったのだろう。
唇が震えて、声にならない。 これ以上喋ったら、見せたくないものまで晒してしまいそうだった。
ドナルドの足音に気付き、漸く、…は。と息をする。]
(178) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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……ドナルド。
[呻くような呟き。 友の肩を、とんと叩いた。>>145]
(179) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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ん…、ああ。気をつけて。 何かあったら、呼べよ。
すぐ行く。
[以前、妹に約束した言葉。 同じ言葉をキャサリンに告げ、案ずるように車椅子を見送って広間へと踵を返した。>>148]
─回想:了─
(180) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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………っ!
[不安に思っていた所に、あまりに思いがけない言葉。 女の顔に赤が走ったのは、目撃されただろうか…]
あんたっ!感染とか、人狼が増えたとかどうこうとかいう話なら、次に疑われるのはあんたじゃないのっ!?呑気なんだからっ!
[動揺を悟られまいと、声を荒げる。]
…自覚がない狼かも、とか言ってたけどさ。 それなら、一つ気になる事があるよ。
…突然記憶を失ったり、意識が戻った時に血で汚れていたりした経験は?無自覚で人を襲うにしても、無自覚のまま洗ってるかどうかまではわからないよね?
(181) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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[何が真実で、何が嘘なのか。 分からないまま、首元のネックレスを握り締めれば、キャサリンに話し掛けられ。>>105]
私も…ううん。分かった…。
[部屋を出るキャサリンとベネットの背を見送りながら、昨日フィリップを殴った自身の手を見つめる。]
(182) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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−回想:広間−
[キッチンから戻って、カルヴィンの隣に座り右足に冷たいタオルを当てる。 ふいに聞こえてくる声。]
サイラスさんも人狼…? じゃあ…。
[これで終わりなのかと思うも、聞こえてきたローズマリーの言葉。]
まだ…まだのこってる?
[ゆるゆると首を振る。 キャサリンの言う通りなら処刑された2人は人狼。 今朝見たフィリップの姿を思い出す。 考えなくても答えは見えていたはずで。]
本当に増えた…ってこと?
(183) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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[こちらへ来る兄を見て、へなりと眉を下げる。 ウェーズリーの「サイラスが人間だと言った者も信用はできない」の言葉にはっと顔をあげる。]
そ…そうだよね…。 そうなるよね…。
[兄がウェーズリーと話すのをぼんやりと聞く。 その後にカルヴィンがウェーズリー、キャサリンと兄が出て行くのをソファに座ったまま見る。 1人になれば、深く溜息をつき背もたれに深く沈んだ。] −回想:終−
(184) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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…ごめんなさい…。
[昨日殴った時は『謝らない』と言った。でも、それは二度と会えなくなるとは思えなかったからの事。 初めて人を殴った感覚。痛み。後味の悪さ…。]
ごめんなさい…。
[直接言う事が出来なくなった相手へ、謝罪の言葉を何度も口にし…ソファの上で膝を抱えるようにして座る。]
ふふ…。お祖母さまにお行儀が悪いと怒られてしまうわ…。
[そんな事を考えながらも、抱えた膝へ頭を埋め、丸くなっていた。]
(185) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 01時頃
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素直…なのかな。
[ピッパに苦笑いを返すと、ドナルドを見つめるピッパを見て]
ドナルドさん。なんかピッパさんが話があるって!
[そう言ってピッパをドナルドの方へと押すと、逃げるように広間を出てキッチンへ向かう。]
(186) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 01時頃
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―キッチン―
[酒量が限界を超えたのか、男は鼻頭まで赤く染め、小さな鼾までかいて転寝をしていた。]
(187) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 01時頃
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……マーゴ?
[ソファーの上で蹲るような親友。 傍らにベネットの姿はあっただろうか。 あるのなら「よろしく」と瞳で訴えただろう。 なければ、そのまま傍に付き添う心算で。]
(188) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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―キッチン― [お茶を入れようとキッチンまで来ると鼾をかいて眠るウェーズリーの姿を見つけて]
…こんな所で寝たら風邪引きますよ。
[揺すってウェーズリーを起こす。ウェーズリーが起きれば、自分も椅子に座って]
カルヴィンとの話は終わったんですか? 今日は、誰を占ったんです?
[酒臭さに顔を顰めつつも、二つ質問する]
(189) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 01時頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 01時頃
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あぁ……ん? どうも、ゎふ、
[机に突っ伏したところを揺り動かされ、重たい目蓋を擦りながら、酒臭い欠伸。 丸っきり酔いどれオヤジだ。]
私は占いなんてしませんってば。 カルヴィン君に手紙を渡しただけですよ。
結果は……本人に聞いて下さい。
[ひっく、とこれまた濃厚に酒の香る吃逆で肩を大きく上下させる。]
(190) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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う、わ、った、
[ドナルドに話しかけていると、ラルフに背中を押され。 数歩、ドナルドの方へとたたらを踏んだ。]
(191) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 01時半頃
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――あう!?
[ 朱を帯びた顔でまくし立てられれば、予想外の反応に身を竦める。]
い、いや、確かにそうだな。 まあ……俺だよな。客観的に見て、一番怪しいのは。
――おっと! 分かったって! そんな怒るなよ!
[ 更に余計な事を言う。 ピッパが怒っているのは、身を案じてくれる故と思っていた。]
ふむ……そうだな。 そんな事はなかったな、そういやあ。 二日酔いで記憶が飛んでるなんて事ならあったけども。
(192) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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─広間─
[広間に戻れば、幾人かが不安げな顔を見せている。 いない人間を目で数えながら、それと自覚すると 自己嫌悪で眉根が寄った。
ソファへと足を向けたのだが、]
あー…、
[ソファには波打つ黒髪。>>185 妹の姿も、まだ近くにはあっただろうか。
車椅子を寄せるキャサリンと目があい、困ったような表情を浮かべた。>>188
がし、と髪を掻き混ぜる。]
(193) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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え? ――おっと!
[ ピッパを受け止める……が、そのままバランスを崩し後ろに倒れた。]
(194) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 01時半頃
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朝からそんなに飲んで…… はい、水でも飲んで落ち着いてください。
[酔いつぶれたウェーズリーに水の入ったコップを手渡す。カルヴィンに手紙を渡したと聞けば目を見開いて]
カルヴィンに…手紙を手渡した……?
[ウェーズリーが手紙を手渡した。それが意味するものは...には受け入れられないもので]
冗談…ですよね… カルヴィンは…カルヴィンは今何処にいるんです?
(195) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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[人間であれば、今までと同じように胸を張って主張しただろう。 けれど投げやりな中年の態度に、ラルフが勘付くかどうか。 自分の口から嘘だけは吐かない。 或いは、酔っ払っていたから無効だと誤魔化してしまいたい。
男はラルフも無視するように、再び酒瓶を傾ける。]
……ぅぷ、
[胃から酸っぱいものが込み上げてきた。]
(196) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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マーゴ、見えるよ…?
[寝てるかのように、蹲ったまま返事のない親友。 ベネットも気まずそうにしている。 だから、スカートのまま膝を抱えているのを確認して、笑った。]
さて、と。
[一つ息をつき、コルクボードの前へ。]
(197) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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