233 逢魔時の喫茶店
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[人間の気持ちは魔物にはわからない。 無数の願いを聞いて、叶えてきたけれど。
人間達はひとりで、考え過ぎるのではないか。 本当の望みを言ってくれれば、一番欲しいものを願ってくれれば、悪魔は契約に依ってそれを叶えただろうに。 彼らが願う多くは、掛け違えて歪んでしまった望み。
そうじゃない、とは言えない。 そうじゃないだろうとは言わず、いつも悪魔はただ頷いて代償を示すだけ、だった。
どうすれば良いのか、どうすれば一番の望みが叶うのか、 誰も悪魔には尋ねなかった。 だから、悪魔はただ、見ていた。彼らの末路を]
(78) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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― トワイライト2階 ―
……… もう大丈夫、起きた 眠くない
[手が離れていく。向けられた背>>75を前に、ただ立っていた。 広がるのは不安] [だめだった?][やっぱり][だめ…?] [段ボールを探る音が続き、ホレーショーの腕の中の猿はむずかるように、ひぃ、と小さく鳴いた]
…
(79) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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[この心を知っても、応える必要はないから今まで通りでいいと言ったのは自分だ。 知られてしまうなら、もうこの口から言ってしまいたかった。
青年が想い人の為に上達させた美味しいコーヒーが、本当は自分も好きだった。 好きだった。
淡い青と紫のスターチスの花。 咲かせる意味は、 この心 は 変わらない。
(だけど俺は、アレのことも好きで、愛してたんだ) (だから)なのに(ただ、見ていた)]
……起きてる …。
[振り向かないホレーショーの鼓動を、猿は耳に聞く。 階段を降りていく靴音を、突っ立ったまま男は耳に聞いた*]
(80) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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― トワイライト ―
[店主にへばりついたままメソメソぴぃぴぃ泣く猿は鬱陶しいに違いない。
男の方は、しばらくの後。 真鍮のドアベルは鳴かせずに店に顔を出した]
…腹減った なにか ……力つくもの?
[人間用じゃない何かの入った軽食を頼みながらカウンター席の方へ。 そこにゴドウィンがいれば、小さく会釈をした]
(81) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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[見よう見真似、の、初サイフォンコーヒー>>71。 とはいえ、コーヒーの出やすい昼間によく顔を出して、ぼんやりカウンターを見ていることも多いから、やり方くらいはなんとなく、頭に入っている。 あそこにお湯を入れて火にかけて、上の方にコーヒーを入れて、お湯が上がってきたら、混ぜる。よし、できる。 脳内で何度かシミュレーションする間、実に神妙な面持ちをしていたに違いない。 顔は簡単には修正できない。
ケイや誰かが口を出そうとしても、いらない、と謎の虚勢を張りながら、特殊器具と戦いを続けた。 戦うことなら得意だ。ここが現実だ、ということを除けば。]
……はぁ、
[集中や緊張も相まって、慣れない火元が暑い。]
(82) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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[こぽ、ぽ、最低でも色はコーヒーの色をした液体が、下に落ちていく。 一分間、じっと見つめていた。これは薄いだろうか、濃いだろうか。薄く淹れるお手本はここには勤めていないので、多分濃くなると思う。不味いと言われるのはとうに覚悟していた。 カップに注ぐ。]
どう、ぞ。
[少し声が震えたのは、緊張のせいだ。 決して、なんだか嬉しそうな笑顔と、目が合ってしまったからとかじゃ、ない。]
(83) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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[覚悟はできても味の感想を聞くのはどこか怖くて、ケイの方>>77へ向く。]
お前が。 来ないのが悪い。
着る、のは、いいけど。
[ヴェスパタインがいるかどうかのほうが重要で、ケイの在不在は甚平を着るにあたっては関係ない。 ただ、まあ、別に自分がもう一回着るくらいは、やぶさかじゃあない。]
(84) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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[それから、付け加えるように声を潜める。]
……あと、さっきの。 日付、いつ。
[さっきの、とはもちろんスマホで見せられた日本デーの話。 最近の蛇の飛行能力なら日付は問わないかもしれないが、ゴロウも行きたい、といった様子を見せていたから。 それだと、公共の飛行機を使うか――もしくは、事実を、伝えなくてはならない。]
(85) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/08/10(Mon) 22時半頃
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だ……
[神妙で緊張をはらんだ顔に、大丈夫ですか?と声をかけかけて、思いとどまる。虎徹がこれだけ真剣に淹れようとしてくれているのだ、水を差して邪魔するのはよくない。>>82
こちらまで一緒に緊張して、ついじっと見てしまいながら。 その視線が余計に緊張をさせてしまったかもしれない。
完成したのを見た時は、無意識に詰めていた息を吐き出した。]
……ありがとうございます。 貴重なコーヒー、頂きますね。
[子を見守るような気持ちで完成を見ていたが、一生懸命淹れてくれたのが嬉しくて、笑顔が溢れる。レア度が高いらしいと耳に挟み、そんな言葉。>>77]
(86) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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…………………うん。人気は、そうだね。 いや、そういうことじゃなくて…言えないのかな?
[訪ねた問いの答えをあからさまに逸らされて>>77、口をつけようと傾けていたカップを持つ手が止まる。 多分普通のコーヒーに使わない何かがあるのだと思うのだが、その正体は全く見当もつかなかった。]
…
[そしてケイがコテツに何かを着ろと言っているのを聞いて、一体来ていない間に何があったのだろうかと気になったが、口を挟むことでもないので素知らぬふりをした。]
………?
[それからカウンターにやってきたブローリンに気づいて会釈を返し。 話しに夢中、というほどてもなかったはずなのでなぜ彼が来たのにドアベルの音がしなかったのかと不思議に思ったり。]
(87) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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[ちゃんとコーヒーの色した飲み物。 まずはブラックで飲んでみようと、カップを取ってゆっくり口をつける。味は、やや濃いめ。]
ん……
[この店の店主が淹れるコーヒーよりは薄くて、ほろ苦さが口の中に広がった。味わう余裕はあった。]
……うん、美味しいです。
[他の者が飲んだらどう言うかは知らないが。 作ったものではない笑顔で、感想を告げる。 少なくとも自分は、美味しいと思ったのだ。]
(88) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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なんだよそれー、俺もオフ欲しいしさ
[にへ、と笑ってコテツ>>84に返す。 さすがに贈り主の存在については頭が回らなかった]
ほい、自分でチェック
[コテツにスマホを渡した。 にやにやと、蛇は自分の背を示す]
………お前が望むなら、運んでやれるぜ?
[コテツにそっと耳打ちを]
(89) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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[わざと意識を逸らしていたカウンターから、感想が聞こえる>>88。 美味しいっていうのは、それは、不味いっていう意味だろうか。 天邪鬼に言葉を伝えるのに、敢えて逆さ言葉で話す客もいる。そうだ、そういうことだろ。 そういうことにしてしまいたい。この目の前の男が、自分を只の人間だと思っていることは、もちろん知っているけれど。 でも、真っ直ぐ受け止めたら、頭の何処かが破裂しそうだ。]
――そりゃ、悪かったな。
[ぽつり、きっと聞こえないくらいの音で、悪態つく。 そんな笑顔で、言うなんて。]
(90) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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[さすがに飲食店の主>>87 誤魔化すよりは素直に言うべしと判断し]
いや、ちと水に味付けたらどうなんのかなーと思って 色々味付けたりしてんだよな
どう? まずくないか? カフェオレにしたら結構飲めるらしーんだけどさ
(91) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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いらっしゃい
[音もなく現れた悪魔>>81に しかし全く驚くこともなく応対]
あー………了解
[連日の蝿取りに疲れているのだろうか。 たまには労ってやろうと]
(92) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/08/10(Mon) 23時頃
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[渡されるスマホ。日付を改めて見て、耳打ちされるのを聞いて。 それは金銭的な事情込みで大変魅力的なお誘いなのだが、だからこそ困る。天秤の棒をどちらに傾けるべきなのか。 ――答えはもう出ているけれど、他人の心だけじゃなく、自分の心の振れ方にも鈍いせいで、あと一歩が踏み出せないままでいる。]
あ……のさ。 さっきの、日本デー、行、くの。
[重要な確認だ。そうだ、ここでゴロウが行けないというなら、何も迷うことはない。 全てをさらけ出さなくても、人間と人間のままで、客と店員としてやっていける。ここで、行けないというなら。]
(93) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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[――――それでいいのか? ほんとうに? 頭の内側が、うるさい。]
(94) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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まずい…かと言うと…うん。
[思いの外素直に白状してもらえたものの、肝心の何が入っているのか教えてもらえないのはまだ少し不安が残る。 けれども口にして問題のあるものではないだろうと、ケイを信頼してもう一度カップに口をつけ。]
…まずくは…ないかな?
[何度も試すように飲んできて慣れが出始めているのか少し自分の感覚が不安になったり。]
カフェオレだね。試してみようか。
[勧められた通り、中身が減り始めたカップにミルクをたっぷりと砂糖を少し。]
………確かに飲みやすくなるね。
[ミルクのおかげで謎の隠し味?の気配が薄れて口当たりは良くなったような。]
(95) 2015/08/10(Mon) 23時頃
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[蛇はにやりと笑みを浮かべながら、困惑しているコテツを見ていた。 後は精一杯悩むがいい。
厨房に引っ込み、コカトリスの肉を炙ってチキンサンドを作る。 コカトリスの肉は鶏肉によく似ていて、人間でも食べられる。 味付けは、最近個人的なブームの和風味、バター醤油。
薄く切ったタマネギを添え、レタスに挟むと、パンと一緒に焼いて]
ほい、お疲れだな、旦那
[サービスで、冷たい烏龍茶を添え、ブローリンへ]
(96) 2015/08/10(Mon) 23時半頃
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行きませんか? ちょっと、遠いですけれども。
[日本よりは近いし。]
………………一緒に。
[都合とか、金銭とか、虎徹の気持ちとか、諸々気になることはあるけれど。>>93
全部すっ飛ばして、どうにか一言。誘う。]
(97) 2015/08/10(Mon) 23時半頃
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[さすがに人間の身にアブナイものは入れていない。 効果が有るとして、人外は少し頭がしゃっきりするかもしれないが 人間にはほぼ効果は無いものだ。
大量摂取したら、闇の奥の何かが見えてしまうかもしれないけれど]
旨いんなら、いーんだ 普通のコーヒーはマスターでもトレイルでも レアいコテツのでも飲めるけどさ
こう、ちょっと不思議なの、作ってやろうと思って
[ゴドウィンの反応は、おそらく悪くない>>95]
(98) 2015/08/10(Mon) 23時半頃
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――オレと?
[行きませんか、って>>97。オレは、オレ自身は、きっと強制連行なので、そりゃあ行く。のだけど。 一緒に、ってついたら、話は変わる。 今年の、これから、そんなに日も経たないうちの話だ。恥ずかしながら、行くならケイの力を借りることになるだろう。 そうしたら、その前にもう一つ、ステップが必要だ。]
(99) 2015/08/10(Mon) 23時半頃
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[オレは、いい。ゴロウなら、いい。何を言っても、今からゴロウがオレを鬼と罵る図は見えてこない。 ――けど、現実を押し付けられるのは彼の方だ。]
じゃあ、さ。 その前、に、オレと行ってほしいところがある、んだけど。 って言ったら、どう、する。
[はっきり言い切れなくて、回りくどい聞き方になってしまった。 カウンターから、わざとらしく視線を外す。]
(100) 2015/08/10(Mon) 23時半頃
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はい、あの。 日本は遠いけど。 隣りの国ならいけないこともないです、し。
[ただ誘うだけなのに、何故こんなに緊張しているのか。 もう答えはわかっている。
最初は日本人らしい外見に抱いた興味、次は祖父を悼んでくれたことへの好意。時計の音を祖父の声と評した感性。
その後も興味と好意を何度か繰り返して。いつからだったのか、はっきりとはわからないけど、]
…………
[もっとこう、かっこよく誘えたらいいのにとカップを凝視。]
(101) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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あっ、はい!?
[他所事を考えていたので、一瞬頓狂な声をあげた。>>100]
へ?
[言われた意味を考える。数秒、かかった後]
そりゃあ。行きますよ。 俺でよければ、喜んで。
[こくり、こくりと大きく二回、頷いた。]
(102) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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おいしいかといえば、そうも言いづらいけどね。 …でも、次に来た時もまた頼めるかな?
[カフェオレで薄くなった違和感。 だが一度気づいてしまえばむしろ違和感の正体が気になってしまって物足りなくも感じたり。]
けど、多分だけど、その不思議さを求めるお客さんというのもレアだと思うから程々にね。
[この場でお代わりをしてしまうと、自分の店の開店前に一眠りする邪魔にもなってしまいそうで次の機会に、と淹れてくれたケイ>>98に告げる。
もっとも、カフェオレにすると飲みやすい、なんて研究をする誰かがいるというのだから、非常に珍しいとかそんなではないのだろうけど。
それが今カウンターに並んで腰かけ、青春真っ只中らしい東洋人の青年だとは知る由もなく。テッドとの会話に漂う空気を察してカップで口元を隠して小さく笑みを作る。]
(103) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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そうだねぇ…
[おそらく独り言であろう呟き>>104が耳に届いて口元を隠したままぽつり。]
(105) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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[落ち着かない様子で、時々ちらちらと周囲を伺いながら。
……あれ、ブロくんの飼い主さんだ。 いつ来たんだろう?と、虎徹のコーヒーとお誘いするのでいっぱいいっぱいだった男は、本当に今気づいたのだった。>>81
何だか見守られているような空気を感じるけれど、気のせいだろうか、これは。]
(106) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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……本気で。
[内容を伝えていないので、卑怯な確認。でも、聞いてこないで二つ返事なのも悪い、なんて責任転嫁しながら。]
次、の休み、いつ。 その、前の日。……夜、オレに付き合って。
[頷く頭の上下を、逸らしたままの視線は見ることはない。 ただ、ありありと様子が浮かぶ。]
(107) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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