64 色取月の神隠し
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ん……。
[擦れたような、鳥の声。黒烟を纏う気配は、今までに感じたことのない――けれど、知っているもの>>*24]
ああ、あんた、
[声を掛けようとしたところへ、高い箏の音>>*26]
……知り合い、かい?
(*30) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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―前日/名月の夜―
[月が地上を照らす、静かな夜。 そこに、静寂を破るように笛の音がまた、響き始める。
昼に鳴らしたそれとは違う、しっとりとした荘厳な調べ。眠気を誘う子守唄のような、低い音色が奏でられていた。]
(56) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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―祭り前日・屋台―
…そうですね。お祭の日は、神様もきっといつもより私たちの近くにいらっしゃるのかもしれません…。
[>>28沙耶の言葉に柔らかく頷く。沙耶が意思の篭った言葉を紡げば小さく目を見開いた後、嬉しそうに満面の笑みを零して]
はいっ。ぜひ、いらっしゃってください。 待ってますから。
[そうこうしているうちに、日向が雉を焼き上げ、おいしそうに焼きあがったそれを見て感嘆する。個別に包まれたそれを渡されれば有難く頂戴する。芙蓉が食べ終わった後、手や指を舐める様子には目を丸くして]
芙蓉様は、本当に雉がお好きなのですね…。
[そんな感想を抱いて、くすりと小さく微笑んだ。]
(57) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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確かに己は、鵺なるあやかしだけれども……。
えと、そちらさんは。 ……もしかして、前に都ででもお会いしたことが、ありましたっけか。 [奴延鳥――男を鵺と喝破した、喜色の滲む声音>>*26に首を傾ぐ]
(*31) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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[仁右衛門と志乃のやりとりの最中、二人が子供のような笑顔を見れば幸せそうに微笑んで見守る。一平太たちが現れれば小さく会釈して。
>>14仁右衛門の言葉には]
いいえ。こちらこそ、これ、ありがとうございました。大事に食べさせて頂きますね。
[仁右衛門に買って貰った惣菜の包みを持ち上げて見せた後、立ち去る姿にぺこりとお辞儀をした。そして各々が立ち去れば、自分も神社への帰路についた。]
(58) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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>>*28 九尾さんには会ぅたことありませんけど、 六尾さんやったら、伏見におりましたかなぁ…
ええ、遠い言うても、ヒトの足でやろか? せやなぁ、龍の笛の方と同じやな。 琴古主とも呼ばれますけど、 九十九でおぅてますよ?
大勢の胞と介すのは久しぶりやからねぇ どうぞよろしく
(*32) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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つくねがみ?
[眠そうな呟きは何か間違っている。]
(*33) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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[さて、そろそろ眼鏡の男の邸に向かおうと、賑わいを離れ、ひょこり歩き出す]
……はて、その御邸とやらは、どこにあるのかねぇ。 そう言やァ、あの旦那の名もきいちゃいなかったっけか。
……こりゃ、何とも迂闊だ。
[くつくつと笑い、誰かに尋ねようかと辺りを見渡せば 神社の方へと向かう巫女装束の後姿を見つける>>58]
もし、そこの巫女様。 一つ、お尋ねしたいことがあるのですが。 [ひょこひょこと足を引き摺り近付きながら、声を掛けた]
(59) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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人にとっては禍に思えること。 …俺にとっちゃ、ちょっとした悪戯に過ぎんさ。 悪ガキってのは、悪戯ができる機会があれば実行に移すもんだ。
[樹の上で笛を吹きながらも、聞こえぬ声は飛ばす。>>*29 悪童のようなものだからこそ、雷門は己にとって「近所の雷親父」の如き厄介な存在である。]
(*34) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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月は太古の昔から、照らしておりましたからなぁ。 あのセンセやったら、もっと知ってるかもしれませんけど たくさんの伝承も たくさんの詩もありましたんよ。
うちもそうでしたけど 月を眺めてこの子を弾いた人もようけぃおると思います。
それだけ、魅力のある きっと不思議な国なんやろねぇ……
(60) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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…はい? 私ですか?
[不意に声をかけられて、振り向く。見れば足を引きずった男の姿。男に向き直ると、微笑んで尋ね返す]
なんでしょう?
(61) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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>>55 ああ、随分と過ぎてしまいましたなぁ… えらいすんません。 ほな家へ帰りましょうか? 夜道の一人歩きは怖いからなぁ。沙耶の家まで送って行きますよん?
沙耶を一人放って帰ってしもうたら、ゆりさんに怒られてしまいますからなぁ うちはほら、旅慣れてますから、心配いりませんよぅ?
[名残惜しい思いは同じで── だからだろう嫌がらなければ、来た道を彼女の屋敷の前まで送ったことだろう。 心なしか昼の頃に比べ、女の足取りは軽くもあったか]
(62) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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売れるもんだねえ。
[いくらか客をさばいた後に、中身の減った行李を覗き込む。 銭を入れた袋は、ずっしり重い]
せっかくだし、何か、買ってみようか。
[周りの屋台へ視線を向けて、鼻をひくひくさせる。 そこへふよふよと、白い小さな毛玉が飛んできた]
おや。 あきのしん、かい?
[へんじがない。べつのけだまのようだ]
生まれたてかね……気をつけなよ。料理の火に飛び込んだりしないようにね。
[ちょい、と指でつついて見送った]
(63) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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おょ。
[へこたれないと涙目>>49になっている一平太に相変わらずの惚け顔で小首を傾げる。 弟子の期間に関する返答には驚いたように目を見開いた。
この眼鏡は早く何とかしたほうがいいのかもしれない。]
なんと、年単位だったのか…! 太郎君に私が読み物を―――…ふむふむ。
[まるで他人事。]
とと、こんな時間にいつまでも話してられないな。 太郎君もそろそろ帰ったほうがいいんじゃないか?
[荷物持ちを押しつけておいて、この言い草である。]
(64) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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ろくび……。
[六尾、ということだろう。 思わず自分の尻尾を振り向いた。ふさふさとした尾は、一本>>*32]
世の中ってのは、広いねえ。 あやかしの世も、さ。 ああ、よろしく頼むよ。
(*35) 2011/09/13(Tue) 22時半頃
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>>*31 [箏の音は弾む]
清涼殿で、大立ち回りしてましたやろ? うち、その時おりましたんよ。
いぅても、その頃はこうやって爪弾くことも叶いませんでしたからなぁ。 お話するんははじめてですよぅ?
あの日の寂しげで憂いの声が綺麗でなぁ。 うちずっと覚えてましたんよ? ヒトは不吉や言うて、騒いでましたけどなぁ
(*36) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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いやね。ここいらに、眼鏡をかけた旦那がいらっしゃいますよねェ。
今日、その旦那にご招待を受けたんですが、 迂闊なことに、御邸の場所を聞きそびれてしまいまして。
……それで、申し訳ないんだが、ちょいと場所を教えて頂ければと思いましてね。
[巫女の微笑みを受け、穏やかに笑ってみせた]
(65) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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>>*33 あらぁ……その気は確か… うちが村に来たときに
お兄さんもあやかしやったんやね。 えらく可愛らしい気やったからなぁ。
[音亡き箏の音は愉快気を纏う]
(*37) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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ぴ、
[明之進の「つくね神」に、笛の音が少々乱れた>>*33]
祭りの決まりごとなんて… “無粋な真似をしなきゃいい”以外には何もないさ。
[気ままなあやかしの言葉。 それは、余所からやってきた者にも向けられていたようだ。
やがて、演奏へと集中し始め、夜の間は、聞こえぬ声にもなかなか返事をしなくなっていただろう*]
(*38) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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センセ? ……あ、仁右衛門さま。
[志乃>>60の言葉に微笑む]
そっかぁ。 仁右衛門さまのお話……また、聞きたいな。
[昔に彼の口から聞いたお話や、子供たちに囲まれる彼を遠巻きに見ていた記憶を思い出し]
うん。月と、箏の音と…… それも、きっと、合うよね。
(66) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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[そうして話すうち、夜も更け。 志乃>>62の申し出に目を丸くしてから、こくんと頷く]
あ、ありがとう……。 どっちがお客さんか、わかんないよね、これじゃ……。
[けれど夜道を一人で歩くのは、不安というのも確かで。 素直に彼女に甘え、屋敷の前まで戻る。 その門構えが見えて来ると、少し緊張した面持ちになり]
ありがとう。 ここまで、で、いいよ。
[門の前で周囲を見回していた使用人が、慌てた顔で駆け寄ってきた。 邪魔しないで、というように、彼に向かって強い視線を一度送り]
楽しかったよ、志乃。 また、明日……ね?
[早口でそう告げると、使用人と共に屋敷の中へ入って行った**]
(67) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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―祭りの朝―
[長屋の格子窓に切り取られた空よりも、 澄んだ風の渡る広い空に浮かぶ方が、 満月は白く輝いて見える。
手を伸ばせば届くほどに、近い。]
[風車を指先でくるりと回す、一度だけ。 陽に役目を渡し、月が姿を隠すまで見蕩れていて―――
太鼓の合図と共に、祭りの始まりを知ることになる。]
(68) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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[箏の音>>*37が聞こえると]
うん、けしゃらんぱしゃらん、だから。
[己の正体を伝える。 眠そうな囁きは上手く言葉を紡げていないがそれはさておき]
いっぱい集まって、あやかしも おまつり? 火を食べたり できるかな
(*39) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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―少しの後―
[人から見れば随分とのんびりな急ぎ足で、広場を歩いていた。 と、目的の屋台に着くよりも前に、何かがふわりと視界を遮った。>>32>>63]
……??
[何だろう、これは。 目の前で制止したかと思えば、右へ行ったり左へ行ったり。]
(毛玉。……生き物?)
[まるで風任せなのか、意思があるのか。 その正体不明の生物だか植物だかわからないものに手を伸ばしたり触れようとしたり、暫く戯れていたけれども]
(69) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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―祭りの初日・屋台広場―
くぁ……
あー……朝から元気だなぁ、人って奴は……
[夜の方が圧倒的に元気な青年は、あくびを噛み殺しながら、本格的に始まった祭りの屋台の通りを歩いている。
一応、腰に下げた小袋の中に銭も入れているが、それは仲間の狸から貰ったものであり…葉っぱにしては出来がよかった。]
(70) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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>>*34 龍の笛……んー龍っつぁんでええやろか? 元気があってええなぁ。 うちは、できひんのよねぇ……この身体(箏)やと
折角の逢魔時やから、愉しんで 愉しませたらええ思うんよ。
雷門さんも、なんや忙しのうみたいやし あまりうちらを気にした風でもなかったからなぁ。
せやけど、ここは霊峰の麓やから 気ぃつけてな?
ヒトもヒトならざる力持ってるやもしれへんし
(*40) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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眼鏡をかけた……、ああ、秋月様のことでしょうか? 前髪、をこう、分けられている…?
[自身の前髪を横に撫で付けて見せつつ]
その方でしたら、えっとこの先の石段を…
[説明しようとして、自分の戻る道と同じ方向だと気づく。石段の下からの方が説明しやすいと思い至り]
私も石段の下まで行くので、ご一緒します。
…ええと、秋月様のご友人の方、ですか?
[歩きがてら、そんなことを尋ねながら]
(71) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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―祭りの朝―
[久し振りに、陽の光とともに目を覚ました。 眠りが深かったようで、常に付き纏う起き抜けのだるさも、今日は随分と軽い]
んん……っ
[大きく伸びをする。 寝巻きから着替える頃には、賑やかな祭囃子が広場の方向から響いて来て]
お早うございます。
[挨拶の声に驚きの表情を向ける家人へ、にこりと微笑んで見せた]
(72) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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>>67 ええ、うちも楽しかった。 また明日。今度は屋台をもっとゆっくり見て回りましょう?
[一瞥をくれられ引き下がる使用人を遠巻きに眺めながら、少し申し訳なさそうに頭を垂れる。 そのまま離れていく沙耶を小さく手を振り見送って]
はて? 旅籠屋どっちやったかなぁ?
[思いっきり逆方向へ歩いていった]
(73) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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─祭りの初日・神社裏─
んー
[朝が来て、ぐっと身体を伸ばす。]
よくねたぁ……
[一晩寝たおかげで元気がでた。]
(74) 2011/09/13(Tue) 23時頃
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