3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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―小ホール―
――絶対、護る、か。 君の口から その言葉 聞きたくないな。
[冷えた青は薄氷の色、歪めて細められる]
まもれないよ。 きみになんてまもれない。 まもれるはずなんて、ない。
[衝撃を受けた少年の小柄な身体は、跳ねただろう。 少女へと伸ばされた腕は、届くか届かぬか。
どちらにせよ
崩れた体勢を狙って、鎌の爪が振り下ろされるだけ。 蜘蛛ごしにたつ女は、いっそ無防備なほど。 やみ の中、足も動かさずにそれを見つめている]
(257) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
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―小ホール―
泣いてる?わたしはもう泣いてないわ。 夢見がちなのも、ほどほどに ね。
[>>256 少女の幼さには構わず、ただ背を向けて、少年に向かう]
そう、でも何度でも言ってあげる。 君には無理よ。絶対に無理、護れない。
[重ねた否定、>>260彼の声も聞こえるか。 紅玉の瞳、顔を上げて睨まれても、女はただ睥睨の眼差しを送るのみ]
そんなものをいくら焼いても、無駄よ。 影は所詮、影だもの。
[振るわれた脚が霧散すれば、また次の脚。 鋭い爪は 首を狙って、床に突き刺さって。そしてまた、]
――逃がさない から
(267) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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/* わたしのつもり よ ま、まだだいじょうぶよね、時間とか
(*112) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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―小ホール―
――そんなふらふらになって、何言ってるの? 君はここで送られるんだから、無理なの
[ゆら、と焔がたちあがる、 熱気にゆらぐ空気、真夏の陽炎のよう。 それはふと懐かしい記憶をよぎらせて、笑みが零れた]
大丈夫、優しく咬んであげるわ…
[長く伸びた影の先端から、 蜘蛛もゆるりと立ち上がった。
十の眼の全てが彼に向く。 その肉に牙を沈めようと影は獲物を襲う。
女はただそれを見つめている。 一瞬だけ、遠く夢見るような瞳で――]
(275) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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――…ッ、
[>>278 ただ護られるだけの少女が、 背後に迫っていたなどとは思わなくて。
風と気配、反応は少し遅れる、 それでも反射的に肩越しに、振り返った。]
…あなた、
[目を見張る。 あの焔は 既に 視界の中には いない]
(280) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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……マーゴ さん 、
(*114) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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………ぁ、……
――…え
[ 振り返る ゆらめく焔と 少女のふるえる白銀と、 その身を貫いたのは どちらだった だろう か ]
(286) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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――… あ ごめん ね
[見開いた瞳に映るものをみて 零れた 呟き]
(*117) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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……ッ……
……ぁ
[ 痛みのない 身体 受けた衝撃に ただ 呻いて ] [ 視界が低くなっていくのを 不思議に感じていた ]
(291) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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――…ごめん
フィリップ君、ごめん……
[全てを救う御手などないのなら、 ただ一筋の糸だけでも差し伸べたかった。
―――ふかい やみ の中へ ]
(293) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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理事長の孫 グロリアは、飼育委員 フィリップへと くず折れる 手を 差し伸べて (02)
2010/03/08(Mon) 01時頃
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ごめん
(*120) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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