25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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― 椿の間 ―
[床の間の紅椿の前に、あぐらをかいて座る。 明は花として招待されたわけではないらしいので、花たちの棟には部屋がないと使用人にきいたからだ。]
さて……もう、正気に戻っていればいいが…。
[戻っていれば主のことをきちんと訊こうと思っている。]
(624) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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……ロビンでも、名も無き花でも、徒花でも 何とでも呼ばれれば気付く。
少し意識が飛んだ。 日に当たりすぎたか……何かしたのやも。
[空いた間は名の通り空白の一瞬。 咲いた花にその間の感情が無い]
(*96) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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[本邸へと続く廊下の先。 歩く二人の人影を見つける。 そのうちの一人は、今正に探している相手。]
…、……。
[その姿を少し眺めて。 ふるふる、と一度頭を振る。 そのうちに、向こうも此方に気付いたようだ。]
華月。
[名を呼んで、よ、と手を上げてからその元へと駆け寄る。]
(@55) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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……未だ、違うのか……? 高嶺の花は
[目前での応答を見聞きし、呟く]
(625) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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感謝されるほどのことなど、私は何もしていない。 こんな些細なことで礼を言うくらいなら、大輪になってみせろ。 あの時お前を買っていればよかったと誰もが後悔するほどの大輪に。
[柔らかい笑みに首を横に振り、 それからパチリとまた一つ扇が鳴る]
(626) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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へぇ、太刀を。 ……楽しみ。 あのまんまるを我慢してでも此処に居る価値がありそうだよ。
[上書き、の言葉にふぅん?と首を傾げながら]
……あのまんまるじゃ幾ら拭いても後味悪すぎるし。 そうしてくれるなら、うれしいんだけどな?
[そっとイアンの方に近づき]
(627) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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―本邸廊下―
はい、まだ。と。
[示された影に、あの人がと視線を注ぐ]
明之進のことを、明と呼んでらしたので。 あるいはと思ったんです。前にはそう呼ばれていたから。
[自分もそう呼んでいたのは、懐かしくなってしまった記憶]
…華月殿。 出来れば明之進が話すまで、主の事は深く触れずにおいてもらえないでしょうか。 彼は一度、学院に戻されたことがあって。 その時は酷い沈み方をしていたから。
[あまり広めたい話でもないが、調べれば分かることでもある。 刷衛が逆の考え方で触れるつもりとは知らずに、そう頼んでいた]
(628) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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虎鉄殿ですね。 夜光です。
[どうぞよろしく、と。 駆け寄って来た人に名乗りながら頭を下げた]
(629) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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―庭―
…高嶺の名を望むのならば来い、と。 そう謂われた。 まだ決まったわけではない。
[どれだけ尾ひれがついて 広まっているのだ。とは口にせず。]
……ええ、ご尤もです。
[>>626ぱちり。扇が鳴る。]
それでは、私はこれで。 失礼いたします。
[頭を下げれば鈴が鳴り、りん、と響いた。]
(630) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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残念ながら意地が悪いとしか言われたことがない。
[見下ろす視線に性格の悪さを滲ませながら 唇の端を吊りあげる。 楽器を後ろ手に持つ様子を見ながら]
…連れて行けと、そういうことか?
[大きく息を吐き出すと鉄色は真っ直ぐにレンズの奥を見下ろし]
(631) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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落胤 明之進は、庭の一枝に手を伸ばす
2010/08/04(Wed) 22時半頃
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―本邸・廊下―
[指し示した先も、此方に気がついたよう。 名を呼ばれれば、顔に同じ師についていた時と同じ、親しさを込めた笑みを浮かべて招き入れる。]
おはようさん。 そん調子やと、体調の方は治ったようやな。 よかったわ。心配しとったんやで?
[叶うならその頭を撫でようと、手を伸ばしながら]
……なんや、よう判らんけど事情がありそうやな。 明之進んことは了解したよ。
[夜光の言葉に、小首を傾げたあと一つ頷いた。]
(632) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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―庭・縁台― [椿の間より開けた廊下、そのまま庭に下りれば、 その周辺は部屋の名の通り、葉椿の深い緑が茂れる。 枝の一つを手折れば、その一枝は白い花びらを開かせた]
―――……、
[陽光の下、影は色濃くおりて 室内へ向けたその表情は伺えず]
主様……?
[一枝を手に、袴を持ち上げれば、 白い素足を剥き出しに、静かな歩みを部屋の中へと向ける]
(@56) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 22時半頃
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―――…
[鈴のおと 扇が鳴る。
呆けたように、立ち尽くした 表情が無い]
(633) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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[身を清めながら思い出すのは、 逃げるように去っていった儚き花の姿だ。 あの年頃には好かれぬとはわかっているが、 それにしても怯えられるには身に覚えがなかったから。]
……主から何か聞いたか…?
[主を見つけたと言っていた、其れから聞いたか。 怯えられる程の話を持つ花主を記憶に探るが、 それもまた、記憶になかった。
ふと、首を傾ぐ。 誰かと間違えているのなら―――… 浮かぶのは、同じ顔の花主だった。]
(634) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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だったら、すぐに反応するんだな。 狼憑き以外のいる場所で、少しでも余計な疑いを 持たれるような事はするな。
[見下ろす視線は幾らか冷たく。 それは己にとって不利不必要となればいつでも切り捨てると言わんばかりに]
(*97) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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[唇吊りあげ息を吐く、本郷の視線に気付くのがまた遅れた]
ああ、嗚呼……ご無理なら構わないんです、本郷さま ひとりでも、時間はかかりますが たどり着けぬ事は無いと思いますし
[庭のこの先から、花達の棟のさらに奥となれば距離があって 大分難儀するのは目に見えている。 鉄色をした瞳を見上げる冬の色は翳っていた]
(635) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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―庭―
… ――?
[鈴の音、もう一度。少し離れたところで 呆けたようなロビンを見、首を傾ぐ]
(636) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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ならば余り動揺させぬよう願う まだ……抑えられぬ
どちらもなど、貴方が謂うから。
(*98) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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[花の名残を消さぬ同じ顔の花主に抱く感情は複雑なものだ。 しな垂れ媚びる姿を、見ていられないと思うほどには。
『――…月が満ちる。今宵は、会える日。』
同じ場所まで上り詰めた花主。 酒を酌み交わすと約束した。 話すのならば―――…]
(637) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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懐刀 朧は、湯浴みを終えると羽織るのは桑染の色。
2010/08/04(Wed) 23時頃
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期待外れにならぬよう、尽力いたします
[ただ、舞う舞台は宴ではなく 獣を狩る場になるとは今は口にしないまま。 顔を上げてそう告げる。 ただ、続いた言葉には小さく笑った]
……何をされたか、私の予想は 多分当たっているようですね では、先ほどの無礼も在りますし
[それではと、ゆるり声のするほうに両の手を伸ばして] ……ああ、どうやら私は先ほど干瓢巻きを いただいたので、口は注いではありますが 名残の味があるかもしれませんがご容赦を
[邦夜を捉えることが出来たら 目も見えぬが慣れた仕草であごを捉え ゆるりと唇を近づけた]
(638) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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― 本邸・廊下 ―
お、おお…?
[駆け寄れば華月の傍らの青年に名を呼ばれて微かに琥珀を丸めた。 名を知られているとは思っていなくて、面食らったようだ。 名乗りと挨拶にはつられて同じように、宜しくと頭を下げる。 華月へと視線を移せば、少し苦笑して。]
ん、もう平気だ。 昨日は悪かったな、急に飛び出して…。
[手を退ける事は無く、くしゃと濡れた頭を撫でられる。 華月の手には冷たい感触が伝わるか。]
……あけの、しん?
[聞こえた名を微かに繰り返して。 不思議そうに首を傾いだ。]
(@57) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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……勿体無い事だな、と 言葉が、うまく見つからなかっただけだよ。
[首を傾いだ白い鳥 そちらにも気付き、首を振った]
いや、どうしていいのか 少し混乱した
[言い直すもしっくり来ない様子で、弦持つ手を胸に当てる]
(639) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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― 椿の間 ― >>@56
[ふと気配。 振り向くと、庭より明があがりこんできた。]
おう、どこに行っていた。具合はよいか?
[白い足首、漂う雰囲気は、やはりどこか儚げである。]
(640) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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?
[目の前の少し呆けたような顔に軽く首は傾げども 結局は帰ってきた言葉に息を吐き出すのみ。 パチ、と音を立てた後に一つ息を吐き出す]
暴れるなよ。楽器は、手から落とすな。
[そう告げたかと思うと扇を己の懐に仕舞い込み 花の身を徐にに抱えあげた。 抱えあげたと言うよりは、米俵であるかのように 肩へと担いだ、と言うほうが見て呉れ上はとても正しい]
(641) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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―本邸廊下―
私も実の所、そう詳しくは知らなくて。 明は何も話してくれなかったし、無理に聞くことも出来なかったから。
[頷いてくれた華月に向け少しばかり寂しげに笑い、ありがとうと頭を下げた。 自分も選ばれないことに焦りを感じていた頃で。 多くを語れないまま友は再び学院を出て、新たな主を得たと伝えられた。それきり音信は途絶えてもいて]
丁度、華月殿と虎鉄殿の事も話してたんです。 明之進をご存知ですか。
[首を傾げる虎鉄を、不思議そうに見返した]
(642) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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動揺?何のことだ。
[動揺させることなんて何一つした覚えはない。 当然、何か動揺させるような事を云った覚えもない]
(*99) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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―本邸・廊下―
[夜光の言を継いで、少し説明を足す。]
虎鉄の噂しよってん。 明之進は、夜光の舞の師を共にする花や。 わいと、虎鉄と一緒やてな。
[ぐりぐりと撫でる頭は、しかし、昔と比べれば、酷く 冷たい 気がした。それは、まるで、生きていないかのような……。
つっと手を引く、感触を確かめるように幾度か握り込む仕草を繰り返す。]
いや、わても直ぐ追いかけれればよかったんやけど。 ほんまに調子はええん? なんや、冷たいんは、水でもあびよった後かいな。
[傾いでいる相手の顔を、じぃと覗きこんだ。]
(643) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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[髪を結われる。 身支度を終えれば、部屋を出た。 探し物はあれど、見つかればいいという程度のもの。 宛てもないまま足音無く向かうのは本邸の方向へ。]
(644) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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―庭―
…?…そう、か。
[いまひとつ腑に落ちない様子で 首を傾いだが]
…ぁ。
[ロビンを担ぐ本郷を見る。 意外と力のある――と、 自分を棚に上げて鵠は思った。]
(645) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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―椿の間― [気遣うような声をかけられれば、 それはゆるりと安堵するような微笑を浮かべ]
――いらして下さったのですね、主様。 お待たせして申し訳ございません、庭で少々。
[白の一厘を膝元に、正面に座すれば、 そのままぐいと身を乗り出して]
あの……夕べの舞は、 主様にお気に召しませんでしたでしょうか……?
[切々と見上げる黒紅の瞳は、交わされた言葉を知る由もなく、“主”と彼の人を呼び続ける]
(@58) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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