1 とある結社の手記:6
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─ 二日目昼頃、雪道 ─
[女が、獣の毛皮のコートを羽織り、 外に出たときには、空は、曇天だった。
曇り空の灰色より、足元の白の方がほんのりと明るい。]
…っ、…嫌ぁな、風向きぃ…
[ちらちらと降りくる雪が顔に吹き付けられて、 手で、目前を庇った。
──空を見上げて、目を眇める。]
(@30) 2010/02/22(Mon) 10時半頃
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[陽の光が届かない、無彩色の空を見上げ──]
────…、…手紙くらい、別に、かまわなぃけどぅ。
[空を横切っていく、極彩色の翼に目を眇めた。]
そのトリさん、 …無事に、かえってこられるといいわねぇ?
[なにせ。──山の天気は変わりやすい。 呟きに、引き連れた結社員がこちらを見上げるのに、 なんでもないわ。と、そう答えた。]
(@31) 2010/02/22(Mon) 10時半頃
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─集会場、広間─
[雪道を歩き来たその姿が、集会場に現れたのはどのタイミングか。]
"現実"が、突きつけられたところでぇ、 ──「話合い」は、すすんでいらっしゃるかしらぁ?
[人の神経を逆撫でる笑みと、甘ったるい声で、 女は広間に声をかけた。本日は、他数名の結社員も伴なって。
そのとき、それぞれがかわしていた会話の内容には頓着せず、 広間の中央を横切ると、まず、廊下の奥の方へと、 仲間の結社員数人を連れて行く。]
(@32) 2010/02/22(Mon) 10時半頃
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ああ。…ええ、先に準備しててくれるかしらぁ。 [結社員同士で、二言、三言、連絡を取り交わして、頷く。
それから、改めて、広間の──村人たちの方へ向き直ると、 女は、その場で周囲を見回して、軽く首を傾いだ。]
もぅ、"見たい"人は、見れたかしら?
そろそろ、"あたしの仲間"を、 外に、連れていかせてもらうわよぅ?
[廊下の奥──サイモンの部屋へ視線を流しながら、 死体を連れて行く算段の、確認をとった。]
(@33) 2010/02/22(Mon) 10時半頃
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[キャサリンの首肯には、緩やかな瞬きで了解を返し]
… そぅ。
[続く"お願い"の間──じっ。とその瞳を見つめた。]
……、────わかったわ。
[確認するように、目を眇めて、頷いた。]
(@34) 2010/02/22(Mon) 11時頃
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力仕事は──男のヒトたちにお任せして、 すぐ、戻るつもりだからぁ
そこ──。椅子、おひとつ、予約させてもらうわねぇ。
[つい。と、入り口側に置かれた椅子をひとつ指さして、微笑むと、 くるりと、奥の廊下へ──サイモンの部屋へ向かって行った。]
(@35) 2010/02/22(Mon) 11時半頃
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─サイモンの部屋─
[こつ、こつ、こつ。と規則的な足音を廊下に響かせて、 朝に迎えに来たのと、同じ扉の前に立つ。]
…、入るわよぅ。
[ノックはせず、ただ。その代わりのように、 一言断りを述べて、部屋に踏み入った。]
(@36) 2010/02/22(Mon) 11時半頃
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[──飛び散った赤には、その姿を覆い隠すように、 白い布が無造作にかけられている。]
…… ────。
[足元に溜まる程だった、男から流れ出した血液は、 結社員の手によって、拭われている。
──滲むように染みた、夥しい赤の名残を、 未だ、生々しく床にととどめてはいたけれども。]
(@37) 2010/02/22(Mon) 11時半頃
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[先に、部屋の中を片付けていた結社員が、 手を止めてこちらを見るのに、女は口の端をあげた。]
──運び出しにきた、だけよぅ。 いいから。作業、すすめて。
[男が女の相棒だったのは、相手も知っている。 は…、と。煮え切らない返事を受けながら、 かけられた真っ白な布に、そのまま、暫く視線を落としていた。]
(@38) 2010/02/22(Mon) 11時半頃
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────。
[どこか無表情な微笑を浮かべたまま、 白い布の上から、頬のある位置に手を添えてみた。]
… あたしの、言うコトをぅ、聞かないからよぅ?
ねぇ──、サイモン。
[呼びかけてみても、触れてみても、頬の感触は冷えて硬い。]
(@39) 2010/02/22(Mon) 12時頃
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…ねぇ、サイモン。
今、あなたが、死んだらぁ、 後に残るあたしに、迷惑がかかるってぇ、 ──思わなかったのぅ?
[死者に向ける労わりの言葉はなく、 赤毛の女は、陰気な男に対していつもそうだったように、 ──自分勝手な言葉を並べ立てた。]
(@40) 2010/02/22(Mon) 12時頃
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水商売 ローズマリーは、──立ち上がると、汚れを嫌うように、膝を払った。
2010/02/22(Mon) 12時頃
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─サイモンの部屋へ向かう少し前─ >>260 [背中からかかった弔いに、後ろを振りかえり目を細めた。 片側の眉を上げて、何事か言葉を発しようとして、]
…、───、お悔やみを、どうもぉぅ。
[偶々嫌味を言う気が失せたのか、背中を向けたまま、 ひらり。と、片手を振って返した。]
(@41) 2010/02/22(Mon) 12時頃
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[暫くをサイモンの部屋で過ごして。
そう時間も経たず、動かない身体を運びだす準備が整って、 ──木板に乗せられる遺体から、女は、離れた。]
→ 再び、集会場、広間 ─
[──どうなっているか。が白い布で見えないようにされた、 サイモンの遺体を乗せた担架が、運び出されていく。]
…強気ねぇ?
[戻ってきたところで、丁度、 キャサリンの示唆が聞こえて緩く首を傾げた>>265。]
(@42) 2010/02/22(Mon) 13時頃
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まぁ。 それが、中の人たちの選択だっていぅなら── 否定はしないけれどぅ。
[自称占い師の処刑を匂わす言葉に軽く肩を竦めて、 先ほど指定した席に座る。]
それより。まずは、お話かしらねぇ? さ。聞きたい人は、だぁれ?
[猟銃に片手を置いたまま、キャサリンを見て首を傾げる。]
(@43) 2010/02/22(Mon) 13時頃
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こんな仕事をしているとぅ、 いろぅんな人狼の話が見聞きできるけれど──、
どんな話が聞きたいかしらぁ。
[両目を笑みの形に細めて、 襟元の狼の毛皮を指で梳いて、撫でつける。]
(@44) 2010/02/22(Mon) 13時頃
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…そぅねぇ。
[嘘つきの占い師。どちらかは──必ず人狼。と、 そう言った相手を、結社員の女は、じっと見つめた。 少しだけ、考えるように間が開く。]
(@45) 2010/02/22(Mon) 13時半頃
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[お任せ。といわれた女は、右肩に猟銃を寄せて、 テーブルに頬杖をついた。]
"どんな"人狼がいたか──って、話を 参考として、伝聞も踏まえてするならぁ。
恋人から、夫婦から──親子から、なにから。 縁の濃い人間同士を引き裂けるだけ引き裂いて、 それから、
おおきなハートマークの犯行声明だけを残して逃げた人狼。
[自分のペースで例を挙げて、ひとつ、片手の指を折った。]
(@46) 2010/02/22(Mon) 13時半頃
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怖がりで、弱虫で、泣き虫で──
大好きな人を殺したくないって ぼろぼろ泣きながら
──それでも、最後まで、 人間を食べることをやめられなかった人狼。
[御伽噺として語るには──平坦にすぎる声で、結社員の女は例を挙げては、ひとつ指を折り数える。]
(@47) 2010/02/22(Mon) 13時半頃
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ああ。こっちのケースは、 ──きっちり、死んでいただいたわよぅ。
このケースがあってぇ 人狼は──、人喰いの衝動を抑えきれない。 っていぅのがぁ、結社での定説ねぇ。
[たとえ、その衝動を厭っていたとしても、ね。と、 淡々と付け加えて──女は、話を進める。]
(@48) 2010/02/22(Mon) 13時半頃
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中には、人狼と占い師の恋人──。 …なぁんて組み合わせも、あったわねぇ。
──そぅいう、
[言葉を区切ると少しだけ、キャサリンの上で、視線を留める。]
(@49) 2010/02/22(Mon) 13時半頃
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ちゃぁんとした──"人間"であっても、 愛か。同情か、崇拝か──打算か。
どういう理由かは、 ケースによって、様々だけどぅ、
── 人狼に味方する事を選んだ人間。
なぁんていうのも、 …出遭った中に、いたわよぅ。
(@50) 2010/02/22(Mon) 13時半頃
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[そこまで話すと、区切りのように沈黙を置いて、 ほんの少し、待つようにキャサリンを見つめる。]
そおぅねぇ。
[つと、キャサリンを待つ間に、 ピッパの質問に、薄らと──笑みを浮かべた>>274。]
…それ、あたしに、聞いていぃのぅ?
あたしは──、……
"人間"を信じるのがぁ、 …不得手だから、
きっと──あんまり、参考にならないわよぅ。
[それは、"前置き"だか、"忠告"の様にそう言って、笑みを浮かべる女は、首に巻かれた、狼の頭を撫ぜた。]
(@51) 2010/02/22(Mon) 14時頃
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たとえば。
"なかよし仲間"を囲って、、 他所に敵を作って、自分に敵意を向けられないようにして。 そぅして生き延びよぅ──ってしてるんじゃないかしら。
っていぅ風にも思えるしぃ
[青碧の瞳が探して通り過ぎるのは、ベネットやフィリップの上。 もし視線が合うなら──にっこりと笑ってみせるだろう。]
(@52) 2010/02/22(Mon) 14時頃
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あるいは、結社に上手く取り入って、 殺されることを回避しようとしてるのかもしれなぃわね?
[ピッパの上にも。ドナルドの赤い髪が見えるなら──その上にも、 平等に視線を置いて、じっと見つめる。]
まぁ…。 あたしが、処刑を決めるわけじゃぁないから、 今回は、あんまりその手段はぁ、かしこい、とは思わないけどぅ。
(@53) 2010/02/22(Mon) 14時頃
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[>>277 キャサリンのどちらの反応にも、結社員の女は、 ゆっくりと睫毛を上下させるだけの反応に留まる。]
──、えぇ。泣くわ。
[はっきりした声で、呟きに似た疑問へ肯定を返す。]
(@54) 2010/02/22(Mon) 16時半頃
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…そぅやって、同情も、好意も、 人間の姿かたちも、
人狼は、…生きのびるために利用するのよぅ。
だから──、
女や、子どもの姿の人狼はぁ、 …村を滅ぼして、生存する率が高いって話も聞くわねぇ
[そうであるだけで警戒対象だ。と、でも言うように、 ローズマリーの目が、軽く細められる。]
(@55) 2010/02/22(Mon) 16時半頃
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でも。
泣こうが、 ──悲しもうが、 どんな姿であろうが──
どの人狼も、 その協力者も。
人殺しなのは──変わらないわよぅ。
[甘ったるい癖に淡々と話す声は、ともすれば、話の人狼よりも。女の方が、感情がない様にも見えるだろう。]
(@56) 2010/02/22(Mon) 16時半頃
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[人と狼の恋の話に、キャサリンが考え込む様子にも、 ただ──黙って目を細める。]
……、人狼と、人間はぁ
違う生き物よぅ。
[ただ。特定されない人狼の事を語る女の声には、 恨みや──嫌悪が篭っているようには見えないだろう。]
(@57) 2010/02/22(Mon) 16時半頃
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でも、
感情を利用する狡いところや、 卑怯なところは。 …人間と、よぉく似てる。
[とってもね。と、女は笑う。 信じたい。とそういう娘に、ローズマリーは目を眇めた。]
せいぜい──騙されないよぅに、気をつけてねぇ? [ひどくぎこちないキャサリンの笑みへは── にっこりと、艶やかな笑みを返す。]
(@58) 2010/02/22(Mon) 16時半頃
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[そうして、また他の村人から質問の声が上がれば、 座った足を組み替えて、メアリーの方を見て首を傾げた。] >>282
霊能者は── とても簡単に言うなら、
──【死んだ人間の魂を、見分けられる力があるひと】よぅ。
此処で言う、"狩人"さんは、 守護者、とも言って──、…
…、【人狼から、誰かを護れる力を持つひと】のコト。
[くす。と、ほんの少しだけ皮肉気にわらって、 ちらりと、サイモンのいた部屋に視線を投げるのは一瞬のこと。]
(@59) 2010/02/22(Mon) 16時半頃
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