162 絶望と後悔と懺悔と
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まさか直円が今日まで何も悪事をしていないとか思ってる?
今まで、散々訓練や食事はしてきたわ。 とっくに血塗られた道を歩いてるのよ。
[絢矢を足蹴にしながら、そんな事を口にして。 そういえば、と思い出したように。]
ま、貴女にしたって直円を殺したのだもの。 ずっと孤児院で一緒だったのにね。
(433) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 22時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 22時頃
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− 尖塔 −
[どうやら感動の再会はそこかしこで恙無く行われているようだった。 その結果がどうであろうとも、片方に与えられた命令は 残酷なもの。 決して手を取り合って逃げる事も、吸血鬼達に挑む事も 主達が生きている以上は不可能だった]
おや。 落ちたか。
[他の吸血鬼達が落ちても気には掛けなかったが、 初陣の雛達の気配には注意を向けていた。 この戦いで最も楽しみにしていた所だからだ]
(434) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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―回想・直円について―
……相容れ、ない。
[時の幕府、権力者にとって不都合だったからと理解する。 神のもとに平等――それはまるで。 この場で言う事は憚られた。>>*90]
そう。……これも、きぼうなんだ。
[形は変わっても。]
ありがとう。
[「優しい」眼差しに、笑みを返す。 血に塗れ、擦り切れていく道の上で、 ――「思い」は隠れても忍んでも、強い**]
(*104) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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和算家 直円は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 22時頃
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雑草になりきれなかったようだな。
[貪欲に根を伸ばし、蔓延り、地位を逆転させる程 徹して狂えたならまだ良かっただろう]
私を愉しませると言う点では及第点か。
[狂い切っていれば、生き延びたかどうかは知らないが]
(*105) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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すまねえ――。
[零瑠と対峙し、一歩も退く気配を見せないサミュエルに詫びる。 負わされた傷は重く、二刀は零瑠の手の内にある。 どうしたって足手まといににしかなれない。
五年前と、同じように]
(435) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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――……理依も、かよ。
[サミュエルが告げる事実>>415に、重く呻いた。 他の仲間の行方を尋ねたとき、零瑠が言葉を濁した理由がわかった>>225
気になるのは彼女。周を慕い、手を取ってくれたリカルダのこと。 いつかの帰り道、周を最初に受け入れてくれた三人の少女のうち、彼女だけがいない。
無意識の裡に、重ねられた手の暖かさを思い出していた]
(436) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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―戦場・司令部近く―
[外に出た明之進がどんな目にあったか覚えている。城の中で、吸血鬼達が何と言っているのか知っている。 わざと家畜に皮膚を浅く裂かせ、流血に気を失う零瑠にこれも教育だと嘲笑って居たことも。
お気に入りの『雛鳥』達は、 孤立していた。孤立させられていた。]
(437) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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前座にしては愉しめた方か。
[強者には強者の、弱者には弱者の愉しみがある。 それを彼は果たしただけ。 諦め従いながら、結局雑草に成り切れなかった鬼に 何かを思う事はそれ以上は無かった]
(*106) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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[もしも――…周が『自由』をくれるなら。 連れて行ってくれるのだろうか。
かつての孤児院のような、夢に表れる屋敷のような。そんな新しい場所に。]
(438) 2014/02/11(Tue) 22時頃
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『死体を捨てろ。』
[吸血鬼の助言に片眉が上がる。]
『遺体を返せ!』
[守護部隊員の脅言に眉が寄る。 何れも学帽の内側で。]
此はまだ生きている。 南方周は、『仲間』ではないのか?
―――君たちの、『家族』ではないの、か?
(439) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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>>435
おまーは謝るな。
[詫びる周にそう言い捨てる。 こいつは変わらない、でも、その変わらないこそ、 俺らが惹きつけられるヤツだと、知っているから]
零留、とりあえず、周を置いて退け。
[零留の姿、そして、リーの姿。 ホリー・ニルヴァーナの笑みから、きっと あの5年前、孤児院から消えた面々は、吸血鬼にさせられている。 それを想像するのは容易かった。
表情には出ていないけれど、その事実は重い。 一人の時だったら、きっと涙がこぼれ出る。
だから、今は逃避を選ばせようとする。自分にも周にも、零留にも]
(440) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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[問うのは白の集団へ。対吸血鬼用の武器を零瑠と周に向け、振るってくる。
それがどういう代物か。 知る故に、右の手で纏めて握った。 こんなもの、折れてしまえば良い。] ! こ、のっ!
[躱しきれない斬撃。ぽたり、血の落ちる音を聞いた。]
(441) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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[白の手袋は周の血で赤に染まる。 呼び掛けた明之進からの応答はまだ、ない。 耳元、今度は音と為った言葉に>>267>>332、零瑠は1度笑みを消し。 声をかけようとした口が開き、そして閉じる。>>347 後方に居るのは誰か、確かめずとも双方の声で知る。>>355 訛りの強い、独特の。]
(442) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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[周は『荷物』ではない。>>347
『供物』だ。]
(*107) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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愉しみが1つ減ってしまったな。 この罪は重いぞ、貴様ら。
[罪は家畜から生まれたのだから、家畜に返す。 当然の思考に金色の風が尖塔から舞った]
勿論愉しませてくれるのだろう?
[白の服を纏っているのは紅く染まる為だろう]
やはり白には紅がよく似合う。
[隠しもしない気配に守護部隊は武器を構え、待ち構えていた。 地に爪先が触れた瞬間、懐に踏み込んで来る者もいた。 だが踏み込んで来た彼の白の制服は、 金の鬼が手にしたサーベルで紅に染まる。 彼の血では無い。 まだ幾らか残っていた陸軍の残党だ。
守護部隊の間を縫う様に、わざわざ雑魚だけ選んで斬り捨てる]
(443) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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[涼平は恐らく躊躇しただろう。 家族と言えど、吸血鬼となった少年について行けば 完全な裏切りを意味する。
ひと思いに解放してやるのが情けだと、 誰か、白い外套の兵士が叫んだ]
……早くっ。
[無理矢理ではあったが、涼平のコートの裾を引く。 その所為で、投げ放ったクリスナイフは拾えないまま、 零瑠の声があった方へと退いて行った]
(444) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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サミュエルは、零留が兵士たちに、問うているときは、まだ到着していなかった。
2014/02/11(Tue) 22時半頃
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ほら、早く止めなければ死体が増えるぞ。
[振り返る事無く、背後の守護部隊に声を投げた。 耐えかねた様に声を上げた男に視線を向けた瞬間、 隙を取ったとばかりに潜んでいたのだろう、 隊員が頭上に降って来る]
こんな風に。
[陽動、奇襲、悪くは無い]
どうだ? 血潮は温かくて甘いだろう?
[跳んだ男の首は空中で消え、 紅の雨が白い隊員達に降り注いでいた。 男の首を落す為に跳んだ金と言えば、既に屋根の上にいる]
(445) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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[もしも周が生き延びていたら……。 守護隊の一員になったのは想定内。
零瑠の一言がどれ程彼に響いたのかは知れないが、孤児院を訪れる事の多かった安吾とジャニスであれば、力の振るい方を示すだろうと思っていた。
けれど、サミュエルも、とは。 ひゅうと鳴る息を隠すように飲み込み、ゆるく首を振る。]
此処では、無理。 俺がこうして押さえてないと、 ……血が。
[もっと流れてしまう。>>364 死んでしまう、かも知れない。]
(446) 2014/02/11(Tue) 22時半頃
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早く止めなければ雑魚がいなくなれば次は貴様らだ。 おっと、まだ残っているのに始末してしまったな。 これは失敬。
非の代わりに、退きたけば退くと良い。 大目に見てやろう。
誰が指揮を取っているか知らぬが。 そう伝えてやると良い。
[歯牙にも掛けぬと、彼らを一瞥すると 金の鬼は屋根から消えて血の海の慈しむ様に歩き出す]
(447) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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[お前『も』と言う彼が出会った鬼は理依。其処までを聞き、ゆっくりと振り返るとサミュエルに顔を見せた。]
………聞いた、よ。 サミュエルも生きてるって…
ほんと、だ。
[眩しげに目を細め、微笑む。 成長してしまった彼の、白ではなく黒を纏う姿を確かめ、5年の隔たりを、想う。]
(448) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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………サミュエル。サミュエル、さみゅえる
[懐かしげに何度も名を呼び]
それで、
(449) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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サミュエルは、零留の言葉に片眉をあげながら、その顔を見据え
2014/02/11(Tue) 23時頃
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―司令部付近 合流―
[声の下るよりもずっと遅れて馳せる事になった。 他に守備隊の面々がいるなら容赦なく切り捨てるつもりで。 失血に息が上がる。]
はっ……は、っ
[涼平を連れて行ったその先で、零瑠の姿を見止める。 あと少しの距離、赤い色が見え、怪我を負ったのかと思う。
だが、赤の下地にある色は、白。 零瑠の外套の色ではない]
――――あ。
[誰か、背負っている。それに、傍にいる人は――]
(450) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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殺すと言われて、殺したの? 理依を。
[取り敢えずも何も。>>440]
それとも、そうやって……退けって――言った?
理依は、サミュエルのこと、気にしていたのに。
[直接は聞いて居ない。ただ、城で交わした彼とのやり取りで、周とサミュエルにもきっと謝りたいのだと思っただけのこと。
此方にと向かう剛糸で繋がれた双鬼の姿を認め。 零瑠は微笑み浮かべたまま、サミュエルに手を差し伸べた。*]
(451) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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>>446
周はそれぐらいじゃ死なん。
[ハッタリである。 でも、半分はそうだと思っている。
でも、零留の様子から、彼が周を離したくないことはみてとれた。 視線は周へ移る]
おでは、 おまーが死なないなら文句はいわね。
[もし、これが、家族じゃないのなら、 問答無用になぎ倒し、周を取り戻す。
けれど、それはできなかったが…]
(452) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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>>451
――……
[零留の問いかけ。 リーとのこと。
一度視線を下に落とす]
殺してねぇ……。 ただ、おでが尻尾巻いて逃げた。
[述べるのはありのままの事実]
だがら、今もそうするつもりだ…。
[周に目配せをする。 そう、動けない、それは本当かと……]
(453) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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[二人から返事はない>>393>>403。
否定も肯定もない。 それで良かったのだろう。
謝るリカルダへ、首を振る。 何を謝る必要があるのだろう。 止められなかったのは、自分が弱かったからだ。]
(454) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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[リカルダの手が動いた。 そのまま、伸ばした手を取ってくれると思ったのに。
払いのけられてしまった>>395。 考えてもいなかった為に、身体が揺らぐ。]
……苦しめ、る?
[自分は、真弓を苦しめているのか? 何故。なんで。
名を呼んだ真弓の顔を見る。]
(455) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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[「喋らないで」>>397 「やめて」>>406
二人は、何故拒否をするのだろう。
一緒に訓練していた。 だから皆がどういう思いだったか知っている。 特にサミュエルは同室。寝る前に、話したことだってあった。
嗚呼、自分の言葉だけじゃ駄目なのか。 寝る前にサミュエルと話したことを伝えられたら。
伸びる指に、口を開こうとしたが。 リカルダが動いた。 反応が遅れる。]
(456) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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―回想― [明乃進の手鏡を見せて貰った日から、 牡丹の形試す傍ら、毎日1羽ずつ鶴を折り始めた。>>*31 “祈る”という行為を、どうすればいいのかわからなかったから。 とりあえず皆を道連れにしようとした]
一緒に折って?
[まず直円の部屋に持ち込んだ千代紙、 有無を言わせぬご指名なのは、“弓矢ごっこ”の頃から変わらない。直円の変わったことは受け入れた、変わったのは彼だけではないのだから]
……わたし、あなたの言葉を覚えている。
[>>1:175 昔のことを引っ張り出したのは、ただの気まぐれではなかった。正攻法では勝てない、そんな相手にはどう戦えばいいのだろう。考えるようになっていた*]
(*108) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/11(Tue) 23時頃
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……お父様、 ひとつ伺いたいことがあるの。
手柄を立てたら、ご褒美を下さると先ほど仰られました。
[>>:*68 その囁きが届いた後しばし、 本当に不意に思いついた、とでもいうように “父”の元へと届く、こえ]
――所望したいものが、 他にもあると言ったら、聞いて下さるのかしら。
(*109) 2014/02/11(Tue) 23時頃
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