162 絶望と後悔と懺悔と
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……それこそ、僕がキャロ君を殺す事になる。
[息をするように人を斬る、純血の黒百合は。>>254 己が血の主なのだ。 心臓に巣食う従属は主が喪われる事を良しとしない。
それに、武器を握る手が震える優しい人に、 彼女を殺す事はきっと、できない]
[――涼平はどんな気持ちだったのかと、少しだけ>>255]
ごめんね。
[体勢を崩そうと、苦無と競り合う短剣を振り上げる。 素手の左拳で胴を狙った。]
(259) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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――……ッ
[鬼の爪を受けた背と脱臼させられた左肩。 出血と痛みは静かに、だが確実に周の動きを蝕んでいく。
今は精神力が肉体を凌駕しているものの、いつ限界が訪れてもおかしくはない]
零瑠、悪いが――押し通らせてもらうぜ。
[――どうせ使い物にならないのなら、せめて。 襲い来る斬撃は左腕と引き換えにして。
舞踏のような足捌きから一転、大地を強く深く蹴り 零瑠の横を駆け抜け、金色の鬼へと斬りかかる]
(260) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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>>256
――……うん、ありがどうな。
[慰めだろう言葉に、ただ、そう呟く。 知っている。みんなのお姉さんだ。 優しくて可愛くて、ちょっと気の強い、みんなのお姉さん。
もちろん、この弟を傷つけないように、しているんだって]
ひとつだけ? ああ、でも、駄目なんだな……。
[駄目だと言われれば、もう追求はしない。 そして、やはり去っていくことを告げる言葉も返事をせずにきいた。
ただ、それからマユミからも寄り添うような仕草が見えれば、またきゅっと抱きしめる。 そう、自分はただのお姉さん、だなんて思ってないのだから]
(261) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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>>257 [マユミから外した視線。そこに見えるのは地獄なのに、 滲んでいたから、ここが戦場であることを少しだけ忘れようとした。 その気持ちに追従をかけるように、
ふと、まるで、告白のような言葉に、 同時に諌めるような言葉に、
視線を落とした時、 口唇に触れたマユミの口唇は、冷たくても優しく思えて、 その時は、優しさに甘えて、顔を押し付けたけれど。
胸を押され、目を開けると、もう、これで離さなければならないこと。 項垂れて、手の力を緩める。
両手を落として、きっとそのあとは、去っていく足音を聴くのだ 幸せの足音が*]
(262) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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……貯水場の近くで。
[問われてもいないのに場所を返した。 ――囁く声は、より死んだようなそれ。 まだ痛みを感じることが出来た心を、もっと殺そうとして]
……理衣くんごめんね。 みつからなかった。
[祈ってくれた幸せの行方など、どこにも]
(*98) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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[そして、囁く声は、ホリーに向けて。 常よりもより無感情な声音が姉の元へ響く]
……お姉様、 わたし困っております。
お父様に捧げるよい首が見つからないのです。 そちらによい獲物はおりませんか?
(*99) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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俺は、お前には殺されねーよ。 殺されてなんかやらねー。
[円と約束している。 ジャニスとも、ぎりぎりで生きていると約束した。 それに。 明之進に、自分の命を背負わせることはしたくない。]
明之進が嫌がっても、俺は、お前を、
[不意に力の向かう方向がずれ>>259、体勢が崩れる。 がら空きになった胴に、打ち込まれる一撃。 反応が遅れ、打ち込まれた力そのままに拳が入った。]
(263) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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[>>243振り向いたホリーの殺気は 気圧されることはなく凪いだ表情で受け流す。 殺意の矛先が自分であれば 五年を掛けて圧殺した感情は掘り起こされることもない。
安吾を眷属に──と聞けば視線は鋭く細められ]
──させない。
[もう一人の兄のように── 時には父親のように見守ってくれた安吾を 鬼の眷属になどさせない。]
(264) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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[瞬きほどの間に眼前へ 舞うように走りこんで来たホリーの初撃を 小太刀を合わせようと左手を掲げ 一拍遅れてそれがフェイントと気づく。]
────!!
[半身を捻り袈裟懸けの一撃を避けようとするけれど 完全には避け切れず浅く背が裂けた。
鋭い痛みにも動きを止めず 捻りによって生じた遠心力に乗せて 菖蒲を斜め上に切り上げれば レースの端くらいは捉えられようか。]
(265) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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[一旦開いた距離に追撃を予期し構えを取るも ホリーが間合いを詰める方が早い。
わかっていても、躰がついてゆかない。 鬼と人の間の越えられぬ壁が横たわる。
限界を超えれば人の躰は壊れてしまうから、 脳がそれを押し留める。
わかっている。
理解っている──けれど。]
(266) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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[越えねば届かぬならば────それをも越える。]
…───ァアッ!!
[鎖骨へと打ち下ろされた刀を 重ねた刃で無理矢理に受け止めた。
漆黒の刃が毀れ、小太刀の背が鎖骨に食い込む。
支えた膝が、大腿筋が。 限界を超えた反射を行った肩までもが、悲鳴を上げる。]
(267) 2014/02/15(Sat) 22時半頃
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[翻る鋭い剣閃に、その身を切り裂かれようと 全てを賭け、金色の鬼の喉笛を食い破らんと 疾駆する獣は止まらない。
目の前の金色の鬼の首さえ獲れば皆、自由になれる。 獣の瞳に映るのは、油断なく見詰める黄金の双眸]
うおおおおおぉぉおっ!!
[まつろわぬ獣は闇に吼え、その牙たる『夜刀』を黄金の鬼に振り下ろす]
(268) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[安吾がそれをただ見ているだけのはずはなく なんらかの動きでホリーの背へと追撃を撃ちこむだろう。
拮抗するのは難しい力に受け止めた刃ごと押し切られる前に 絢矢は刃を逸らして後方へと受け流し 地を蹴り脇をすり抜けざまホリーの太腿へ斬りつける。]
(269) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[四足の獣を思わせる動き>>215>>216>>217 金の眷属の零瑠に向かうに足る足の運びと刃の回しは 獣がどれ程鍛えて来たかを知らしめる]
良い動きだ。 人間は最期の時を迎えると限界を超えた動きをすると言うが。
[鬼気迫る獣の姿に素直に称賛を贈り、緩く垂らしていた 右手に力を入れた]
(270) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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―補給基地―
[始祖を中心とした陣の外側に、守護隊の陣がある。其処にはちょうどリカルダが対峙していた。
基地内を照らす照明器具。それは火を怖れてか。
光が必要とするのが『人間』だというのなら。食糧を必要とするのが『人間』だというのなら。
そんなもの、壊してしまえば良い。 焼き払ってしまえば良い。
提案には、実行あるのみ。]
(271) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 23時頃
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―補給基地― [滲んだ緋色は雫となって、 頬を伝い落ちた、流れるその冷たさを、 口唇のふれた時、彼も感じたはずだった。
別れの言葉はいえなかった。 再開を願う言葉も、再開の無い別れの言葉も、 どちらもいえなかったから]
――……、
[今、駆けるのは夜の中、 獲物は雑兵を払うには向かず。 屠った兵から長物を拾い、寄る者を薙いだ。
見つけるのは難しくは無いだろう。 一番濃い血の匂いのする場所、 戦場ではいつだって、彼女はそこにいた]
(272) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[戦場のあちらこちらで、激しい爆音がなり、周囲に白煙が立ち込めている。 再生能力の高い吸血鬼でもダメージを負う。その隙間に…対吸血鬼武器を持つ者達が殲滅していく。]
作戦は進んでいる
[戦場を走りながら戦況を確認する。 走りながら片剣を手に向かってくる鬼たちを切り落としていく。]
(273) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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――――っ!
[本当は]
[こちらも無理のある姿勢から打撃を放っている。>>263 当たりの浅さにか、歯を噛んで表情を歪めるも]
だったら、もう言葉だけでは足りないよ。
[本当は殺したくは]
[死にたくなければ殺す気で来ることだと。 切っ先を構え直す。]
(274) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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っ、2対1だとでも!?
[主の瞳が鬱金に変わった。サーベルではなく、御手での対峙。 ならば、自ら壁になる事も無いと思っていた。が。 低くなる姿勢。周の右側へと回っていたが、先程の匕首の間合い、それに踏み込みと。まずは避ける為に足を退け。>>188 それでもぶつかろうとする身と、視界で舞う血染めの桜花に目を奪われて――…引くのが遅くなった。]
く
[血肉に届かず、ズボンの布地だけが切り裂かれたのは訓練の賜物か。始めは、戯れのように人の命が散らされるのを厭うて、死に物狂いで振るっていた居た刃。 それを躊躇いなく周に構える。]
(275) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[頭が痛い。ホリーが2人と対峙しているのに 呼ばれないからと手助けに向かわないでいれば 始祖からの命令違反なのだろう、頭痛がする。 けれど「好きに」というお言葉に甘えるつもり。
──脳裏に聞こえた声に、一度輪を振るう手が止まる]
………。そう。
[返事は意識でなく、小さく口に出すのみ]
(276) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[己の存在を示す様に、戦意を更に滾らせる様に 獣が咆哮する>>268 その疾さは罠に潰れた吸血鬼達では遠吠えと共に 喉を食い千切られていただろう]
その傷で良く駆けた。
[傷が増えていたとしても牙を剥き、走る事を獣は止めなかった。 少しだけ、無傷で戦ってみるのも悪くないと 浮かんだ時には手の刃が煌いていた]
貴様が無傷なら。 もっと疾く、もっと鋭く、もっと力強かったか?
[それとも限界を越えようとする今こそが、戦い時なのだろうか。 振り下ろされる切っ先が服に触れる直前、刃を持つ手首を 掴み、そのまま地へと投げ付けた]
(277) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[全力でないことが幸いしたか。 衝撃に息を吐いて堪える>>274。 大丈夫だ。周との訓練で貰った一撃の方が重かった。 まだ動ける。]
言葉で足りないなら、なんだってしてやるよ!
[打ち上がった苦無。力の方向を、下へと変える。 明之進の肩に向けて下ろすのは、刃先ではなく握りの方。
殺しはしない。抵抗できなければ良い。 それが甘いと言われようとも。]
(278) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[爆発の閃光が走る。 戦場の中心で張りのある高らかな名乗りが聞こえた>>175]
兄さん、周兄さんが 戻ってきた
[一瞬エンジンを止め、声がした方を目指す。 周の一声で士気を取り戻し鬼軍へ向かう守護隊の一団が見えた]
(279) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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>>272
[頬にあるマユミが流しただろう涙と、自身が流しただろう涙。 どちらも拭うことなく、マユミが去ったあとも、しばらくはそこに立ち尽くしていたけれど。
やはり言葉なく、踵を変える。
通信機を弄れば、情報が落ちてきた。]
――……周が生きてる?
[顔をあげる。 それが事実か否かもわからないが、確かめるためにも向かわないわけにはいかないだろう]
(280) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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サミュエルは、周のところに向かうつもりだが、その途中で誰かに会うかもしれない。
2014/02/15(Sat) 23時頃
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[若い声が駆け込んでくる。
敵襲の報が響けば、即座に反応して残る隊員らを集める。 安吾たちはまだ戻っていないか、直接向かったか。
>>151キャロライナからあの話は出なかったから、 マドカが危惧する自体にはなっていない。 あるいはまだ知らないままなのかもしれないが 不用意に藪をつつくことはしなかった]
(281) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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[>>167怖くないはずがなかった。 それでも、続く言葉に、はにかんだ表情に背筋を伸ばす。
遠くの憧れではなくもっと近くにあるものなのだと、 知ってもらいたかったのかもしれない。 手を伸ばして人参色を少しだけ撫でた。 短い会話でもしっかりと結ばれた絆は解かれることはない]
(282) 2014/02/15(Sat) 23時頃
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―補給基地・ホリーの元へ― [激しい剣戟の音、 無情動の眼差しがそれを見つめる。
>>269 ホリーと戦う者たちの姿、 対吸血鬼用の武器を持つ者が、ふたり]
時は為ったと、思う?
[問う先は――今は亡き]
(283) 2014/02/15(Sat) 23時半頃
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ありがとう、こっちにもちょうど得物が居るわ。
[そう告げていた]
(*100) 2014/02/15(Sat) 23時半頃
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[――――殺った。
獣が確信した瞬間。 揺らぐ視界――そして、地に叩きつけられる衝撃。
苦痛に呻き、口の端から血を零しながらも 瞋恚揺らめく眼差しは、炯々とした輝きを失わない]
……いつも、万全の状態で殺り合えるなら、苦労はねえよ。 どうあろうと、――俺達は全力を尽くすだけだ。
[立ち上がり、無傷なら――と、口にする金色の鬼に向け、刃を構える>>277]
(284) 2014/02/15(Sat) 23時半頃
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[守護隊の一団を相手にひとりで戦う小柄な鬼 朽葉色の帽子を深くかぶり顔はよく見えなかったけど、すぐに気付いた]
リッキィ やめろっ!
[ギュルギュルとタイヤの音を立てながら、守護隊とひとつ上の姉の間にバイクは猛スピードで突っ込んでいった。]
(285) 2014/02/15(Sat) 23時半頃
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